友達の様子がおかしい 作:瓦版
ゲンが先に朝食を食べていると、サリバンが慌てた様子で飛び込んできた。続いてオペラもゲンの後ろに隠れる。
「おわ!二人とも何してんだ!」
「ゲンくーん!イルマくんが!イルマくんが!」
「!イルマに何かあったのか。まさか、襲われたのか!敵は、何処に!」
「いえ、元気です。ただ、」
「ただ、なに?」
「ちょっと変なんです。」
「変?」
すぐに食べるのを止めたゲンは、サリバンに質問する。だが、オペラが代わりに答えた。すると、食事会場に当の本人が入ってきた。
「なんだ。何ともないじゃん。おはようイルマ。」
「おう、おはよう。いつも早いなゲン。」
「!?あ、ああ。」
いつもと違い荒々しい雰囲気を持っていたイルマ。あまり言動にゲンは、あっけに取られた。その後、食事を再開させるゲンと一同。その様子に泣き崩れたサリバン。オペラも表情に変化は無いが、動きが硬くなる。流石にゲンも落ち着かなかった。それは、学校のメンバーも驚きであった。いつもは、しない行動にクラスメイトもドン引きである。勿論、ゲンは、質問攻めに会う。
「なあ。ゲン。イルマくんどうなってんの。」
「なんか堂々としているよね。」
「家なんかあったのか。」
「いや、俺も分からん。朝を起きたらもうあんな感じだった。」
「多分悪周期なのかもね。」
「「「ああ。」」」
「おい!見せもんじゃねぞ。」
「いや、十分に見せもんだよ。」
「(人間についてあまり知らないが、本当に悪周期か?様子見とくか。) 」
「なんか臭くないか。」
「他のクラスの奴らがごみを置いていくんだよ。廊下がヒビ入ってるのもそいつらがのせいだね。」
「ふーん。」
イルマは、突然炎の魔法でごみを焼き尽くした。皆が驚く。イルマの教室変更の打診をするため、担任のカルエゴのもとへ。結果として、却下された。そこでイルマは、空き教室の移動を要求。だが、そこでカルエゴに威嚇される。なぜならその教室がかつて魔王が使用した教室「王の教室(ロイヤル・ワン)」だからである。しかし、イルマも引き下がらずに条件を提示し交渉。それで決まった条件は、。
「全教職員の署名。それを三日間ね。」
「無理でしょ。」
たしかに王の教室に誰しも移動出来たら移動するだろう。だが、あまりのハードル怖気づく問題児クラス。そこでイルマは、「たのしい。面白い。」の悪魔が好きな言葉でクラスメイトの心に火を付けさせるそして、各担当に分かれて署名を集めに行くのだが。
「ゲン。お前は、別件で頼むことがある。」
「?署名を集めに行くんじゃないのか。」
「いや、それもそうなんだが。ここに一筆書いてくれないか。」
渡されたのは、ペンとただの紙だった。
「?書けばいいのか。」
「ああ。」ニヤッ
「おまえなんか企んでるな。」
「いや何も。」
名前を書くと、イルマは、直ぐにケロリに渡す。ケロリは、走って教室を出ていった。
「さて、お前に行ってもらうのはな、、、、、。」
「!貰えるかわかんねーぞ。」
「大丈夫。」
そして、持ち場についた。次の日、署名が集まり始めた。イルマの采配が機能し署名を獲得する。ケロリは、集計役として教室に署名を持って行った。すると、そこには、署名の紙に埋まったイルマがいた。一瞬驚くが、目が覚めたイルマを見て落ち着いた。署名集計などを一緒に行った。
「結構集まってますね。」
「ああ。だが、イマイチ伸びないな。やはり、厳格な先生ほど中々書いてもらえないな。」
「どうしましょうか。」
「いや、多分そろそろあの紙の効果が出る頃だろう。」
「紙?」
「ゲンに一筆書いてもらった。あれは、一種のマジック・アイテムだな。」
すると、扉が開き様々な教師たちが入ってきて署名をくれた。ケロリは、突然のことに驚く。
「いったい何書かせたんですか。」
「ああ。これさ。」
「どれどれ。!これゲン君は、知ってますか?」
「いや。」
「命知らずですね。何があっても知りませんよ。ところでその本人は、何処に?」
「ああ。奴ならラスボスの所だ。」
「!ほんとうに後で殺されますね。」
「その時は、その時だ。」
その当の本人は、運動場にいた。そして、あちこちに穴が出来ていた。余裕そうに立つカルエゴに対して膝に手をついて呼吸を整えるゲン。
「もうお終いか。フレアハート。」
「ハア……ハア……。うるせぇ!まだまだ!」
「(なんだ、何が目的だ。この全生徒が見える位置で訓練とは。)ちっ。粛だ。」
「(これで良んだよな。イルマ。)」
入間に頼まれたことは、運動場でカルエゴとガチ稽古。それによるギャラリーを集め問題児クラスの評価を上げる作戦である。そうすることで署名を集めやすくするという意図のもとでそんなハードな内容をこなしている。かくして、問題児クラスたちによる署名を集めは、最後の集計へ。
「これで全部。よくやったなみんな後は、あと一枚の所にいくぞ。」
「フレアハートの奴は?」
「多分向こうにいるだろう。ついでに行くぞ。」
すべての教師の署名を集めた問題児たちは、カルエゴのもとへ。職員室に行くとカルエゴだけが待っていた。署名を見せカルエゴの最後の署名を要求するが不足と言われる。そう、条件は、「教職員全員の署名」であって教員だけでなく事務や清掃などの職員からも必要だったのだ。抗議するが、カルエゴからは、今の問題児たちに大事なものを教える。
「貴様らいつも物事を深くまで考えずに行動する。それがどれだけ危険なことか知らずにただ楽しいの感情に身を任せる。だから、小さいことに気づかないのだ。」
「「「っ。」」」
「今回のお前らの頑張りに免じて修繕くらいは、打診してやる。」
皆が悔しいと思った。すると、突然扉が開いて清掃職員のおじいさんが入ってくる。
「署名出しに来たぞ。これで良いかなイルマ君。」
「!ありがとう清掃員さん。」
「けど、一枚じゃどうにも。」
「ん?なんじゃ足りんのか。おーい!やっぱ持ってきてほしいとな。」
「「「!?」」」
清掃員のおじいさんの一声で職員たちが集まってきた。みんなイルマに普段手助けしてもらっているため、恩返しとして書いて持ってきてくれた。これにより遂に本当にカルエゴだけになる。そして、カルエゴも認めて問題児クラスの王の教室への移動が認められた。イルマは、ここにいないゲンをみんなで迎えに行った。ゲンは、罰として荒らした運動場の整地を終えて寝っ転がっていた。
「おーい!ゲ~ン!」
「!イルマ。イルマ~」
「ゲ~ン。」「イルマ~」「ゲ~ン」「イルマ~」
「「あははははは。あはあはh「しね!!」ぐはっ」
「「「!?」」」
「てめえ良くも勝手に人の名を使ったな。なんだ、「全師団助っ人にいきます。」って。聞いてねえぞ。」
「ハハハハハ。勝手にサインお前が悪い。」
「フフフそうか。久しぶりに切れちまったよ。ちょっとそこに直れ!ぶっ殺してやる!」
「やべぇ!ゲンがぶちギレだ。」
「みんな止めるぞ!!」
「フレアハート!貴様、イルマ様になんてことを!」
「やばいもう一人着火したぞ。」
その後は、問題児クラスの騒動が続いた。収まってクラスのみんなで王の教室の前に集合する。王の教室の開門ということもありギャラリーも注目する。そして、カルエゴを含む何人かの教員により鍵が解除された。内装に驚く一同。一際大きく立派な椅子にイルマが座る。すると、そこには、確かに魔王の姿があり皆が頭を下げる。後ろで見ていたゲンは、呟く。
「へえー。魔王としての風格もうあるじゃねえかイルマ。期待してんぜ。」