友達の様子がおかしい   作:瓦版

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大武闘会

もうそろそろ月越しも近くなる。「月越し」年の移り変わりの時期を言う。この時期にイルマは、ケロリとの約束でリードとアクドルになる。

 

「ちょっと待って。僕その約束知らないんだけど。」

「イルマさんには、しっかり結んでもらいました。」

「あと、なんでケロリさんが、アクドルのこと知ってるの?」

 

ケロリは、イルマとアクドルモードになり正体を明かす。リードは、驚愕するがサインやグッズ、握手を貰い気持ちを落ち着かせる。今回、ケロリが二人にアクドルなるようお願いしたのは、「大武闘会」での助っ人だった。月越しには、「大武闘会」という各事務所のアクドル達の大イベントが控えていたのだ。二人は、参戦に協力することにした。一方、ゲンもその大武闘会に参加を要請されていた。

 

「ゲン君、この大会でわが事務所の一員として、出てくれないかしら。」

「大武闘会ってアクドルが競い合う大会だろ。良いのか?DJでしかもただの一般人が参加して。」

「そこらへんは、新メンバーとして届けを申請したから大丈夫よ。」

「新メンバーって、別にこの事務所に所属してるわけじゃないんだが。」

「まあ、あなたは、うちにDJとして何回かライブに出てるから問題ないわよ。それで、月越しは、空いてる?」

「空いてる。その代わり報酬は、しっかり貰うぞ。」

「決定ね。頼んだわよ。ゲン君、いやDJベアさん。」

 

こうして、各事務所の準備が終わり大武闘会を迎える。イルマもといイルミのいる事務所デビムスは、くろむのライバルのロックアクドルのギャリーにチームの一員の一人を取られて欠員が出た。大武闘会がもう始まる際に最悪の状況に。もうダメかと思ったその時、一人の警備員が入ってきた。

 

「何か物音がしましたが、どうかしましたか。」

「会長!」

「い、イルマ。その恰好。」

「ちょうど良かった。会長、今すぐこの衣装に着替えてください。」

「待て!私は、警備のボランティアで来ているんだが。」

「大丈夫。私が警備局には、伝えておくわ。」

「それに、これもボランティアですよ。」

「アクドルについてわからないしな。」

「教えます。」

「布面積で少なくて恥ずかしい!」

「僕の方が恥ずかしい!」

「そ、そうだな。」

「お願いしますアメリさん。力を貸して下さい。私は、この大武闘会を勝ちたいんです。」

「わかった、頭を上げろケロリ。生徒の悩みを解決するのが生徒会長の役目だ。」

 

こうして、アメリ加入によりデビムスは、周囲を圧倒して1位に躍り出る。それを追うギャリー。その二つの事務所が首位を争っていた中で密かに参加していたゲンは、というと。

 

「なんだあのクマの着ぐるみのやつは!?」

「すげえ!!」

「かわいい!こっち向いて!!」

「(着ぐるみの中あっつ。早く終わんないかな。)」

 

観客からの人気を獲得していた。そして、最後の大詰めの歌合戦でギャリーが、ロックで会場を沸かす。その後に出てきたのは、くろむと悪イルマであった。ギャリーを超える歌の迫力とイルマのギャップでファンは、もうイチコロだった。結果、発表に移る。優勝は、デビムスだった。だが、MVPはくろむではなく。

 

「MVPは、DJベア!!」

「たしかにあの人すごかった。」

「うん。度々カメラに抜かれていたもんね。」

「むうー、わたしより目立ってる。」

「しかし、あの着ぐるみの状態とは思えないほどに身軽だった。」

 

色んなアクドルから尊敬のまなざしを送られていたが当の本人は、特に何とも思っていなかった。その後、食事会で注目の的になるイルマ達。そこに、ゲンが来た。

 

「優勝おめでとう。デビムスさん。」

「あ、ベアさん。ありがとうございます。ベアもMVPおめでとうございます。」

「ありがとう。それにしても今回が初出場だけど、良いものが見れたな。」

「うん?良いもの?」

「いやあまさか、あのバビルスの有名人たちに会えるとはなあ。」

「「「!?」」」

「わ、私たちは、学生ですけど別の学校ですよ。」

「そ、そうだ。バビルスに通ってない。」

「そうです。」

「あれ、勘違いだったかな。生徒会長のアメリさん、若王のリードくん、収穫祭の女王のケロリさん。そして、バビルスの問題児特待生のイルマくん。」

「「「「!?」」」」

「まさか、生徒会長のアメリさんがそんなセクシーな服を着るなんて。」

「こ、これは、ち、違くて。」カアア

「そして、まさか若王の二人が女装癖があるなんてね。」

「「おわった。」」ズーン

「やけに詳しいですね。もしかして、バビルスの関係者ですか?」

「さてね。それじゃあ良い月越しを。」

「させるか!」バッ

「うおっ何する!」

「よし、いいぞイルミちゃん!その着ぐるみを取れえ!」

「そうだ!その素顔を見せてみろ。」

「そうです。その顔を見せください。不公平すぎます。」

 

四人が、一気に襲い掛かる。抵抗するゲン。その光景に周りのアクドルたちも参戦する。そこに、司会の実況が入る。

 

「おおっと!これは、面白いことになった。MVPの仮面を全アクドルが取りに行く。これは、凄いことになりましたね。ゴンテツさん。ん?ゴンテツさん?」

「わしも見に行たい!」

「ちょっと!!解説の仕事は!?」

 

もう大武闘会のことなんかみんな忘れていた。そして、我慢の限界を超えたゲンは、睡眠魔術を使うことに。

 

「おまえら。いい加減にしろ!!」パンッ

「「「「!?」」」」スヤア

 

睡眠魔術で逃げ出したゲンは、直ぐに事務所の社長と消える。こうして、波乱の大武闘会は、大盛況で終わる。次の日にそれぞれの家に写真を配り爆笑するクマの様子があったとか。そして、写真を受け取った本人たちは、赤面するのだった。

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