友達の様子がおかしい 作:瓦版
その姿まさに化け物。普段のゲンからは、想像できないほどの迫力にイルマ、アスモデウス、ジャズの三人は、言葉が出なかった。。隣にいるシーダでさえその迫力に圧倒される。当の本人は、両手を合わせて魔力を込めた。
「お前めでたいな。この技の被害者第一号になれるんだからな。」
「何を言って!?」
ゲンは、両手を開くすると無数の魔弾作り出す。そこから投球フォームに入り放つ。
「リ・ベーラ。」
魔弾の雨がアトリに降り注ぐ。アトリは、魔力で壁を作り最小のダメージで終える。
「惜しかったな。フレアハートくん。君の一撃悪くなかったよ。」
「何勝った気でいんだ。」
「!」
「ほら、お代わりだ。」
「ぐっ」
尽きない魔弾の雨にアトリの壁は、あっさり壊れた。そこからは、一方的な蹂躙である。最早虫の息のアトリは、心の中で後悔していた。バビルスの潜入を任せられた時からバビルスの教員を含め恐れるものは、いないと高を括っていたからである。だが、蓋を開けてみれば粒ぞろいの生徒たちに実力のある教員たちの存在に圧倒されイルマを拉致するのも手一杯。それどころか目の前の化け物に殺されかける。
「し……や…ばい。」
「流石の耐久力だな。ほら、構えなよ。」
ゲンは、とどめを刺すため、宙に浮いている魔弾を一つにする。
「最後に言うことは、あるか。」
「ふ……くたばれ。」
「あっそ。」
最後の一投を投じたゲン。だが、アトリの前に大きな影ができた。そして、その影が魔弾を飲み込んだ。ゲンは、その犯人に問いかける。
「おい。何してんだ……サリバン。」
「おや、じっちゃんって言ってくれないのかい。」
「何してんだ言ってんだよ!じじい!!」
「殺したら情報を吐かせられないんじゃん。それとも、仲間を傷つけられて復讐のために力に溺れるのか?ゲン。」
「っ。」
「その力は、何のために振るうのか忘れたのかい。」
「……。チッ。」
ゲンは、魔力を解除する。その後、アトリに尋問しようとするが、天井が壊れサリバンの旧知の仲が現れる。
「シャッセ、サリバン。」
アムドゥスキアスは、周囲に騒音を発生させてアトリを抱え飛ぶ。空に浮かぶアムドゥスキアスは、ロビンの攻撃を防ぎ、サリバンと会話するとどこかへ飛び去る。
その後、心臓破りの再開を告げられイルマのチームは、脱落。残り時間を新入生次席のゼパル・ゼゼの活躍によりアスモデウスチームは、教員の攻撃を防ぎ切った。それに会場は、沸く。結果発表になり生き残ったアスモデウスチームは、祝福されるが生き残った者は、もう一チームいた。それは、拷問の担当教員と根競べをしていたジャズチームであった。ジャズのアロケルへの信頼の勝利だった。皆、二チームを祝福するが、ゲンの最後の行動に疑問を残す。本来なら評されるぐらいの時間だったが、最後の1秒でなんと風船を自らの手で破壊した。その行動に色々な考察をされる。知るのは、本人のみ。その放課後、問題児クラスで集まって皆それぞれの感想を述べて悔しがる者、確かな覚醒をした者、教員の実力の高さを改めて感じた者、喜ぶ者。そして、仲間とまた楽しい時間を過ごせるように誓う者。全てが終わりゲンは、屋上に居た。今回の自身の甘さが招いたことに怒りを覚えていた。そんな彼に近づく者がいた。
「ゲンくん。ちょっといい?」
「イルマか。なに?」
「今回のことで自分の力の無さを感じてね。キミにお願いあるんだ!」
「……。なんだ?」
「僕に稽古つけてくれないかな!」
「!?おまえ、よくあれを見てその張本人に頼めるな。」
「たしかに、あの時の君に恐怖を覚えたのは、本当さ。けど、君についていけば今の時間を守れる。もっとみんなといられると思ったんだ。」
「俺じゃなくてもいいんじゃないか。それこそ教員たちに頼めよ。」
「いや、君じゃないとダメだ!僕と同じくいやそれ以上にみんなの事好きな君だからいんだよ。」
「!ふ、おかしな奴だな。わかった。やってやるよ。」
「えへへありがとう。良いってさみんな!」
「!?」
すると、そこには、問題児クラスのメンバーが現れる。認識阻害のメガネを掛けていた。ゲンは、つくづく変なクラスに入ったなと嬉しく思った。