友達の様子がおかしい 作:瓦版
学園では、収穫祭のことでカルエゴと主任のダリがサリバンのSDであるオペラに今回の事件を報告する。学園と教員たちの強化、事件の調査そして、今回の犯人アトリの共犯と思えるシーダの尋問。教員たちは、迅速に行動していく。その一方で、生徒たちの方では、問題児クラスの話題で持ち切り。
「なあ、見たか。」
「見た見た。やっぱりかっこいいよな。問題児クラスの先輩たち。」
「そうだよな。」
「私この間握手してもらった。」
「いいなあ。」
こんな風に話題の中心にいる問題児クラス。だが、彼らには、悩みの種が生まれていた。その一つが、数日休んでいるゴエモンだった。彼は、収穫祭以来数日休んでいた。それを心配したアガレスは、ゴエモンの家を訪れる。
「ハア……ハア……。なげえ……。」
「おーい大丈夫か?アガレス。」
「だ、大丈夫。てか、なんで元気なの?ゲン。」
「そりゃあ鍛え方が違う。とりあえずあと少し。」
「ハア……絶対、あいつに文句言ってやる。」
なぜ連れて来られたのか分からないゲン。だが、アガレスの事を信じ一緒についてきた。そして、二人は、ゴエモンの家に着いた。ゴエモンの家は、道場である。扉を開けるとそこには、体育座りで顔をうずめていた。それに切れたアガレスは、飛び蹴りをかました。空気を読んだゲンは、道場の周り散策する。
「流石と言うべきか。正にイルマから聞いた「サムライ」だな。そういう意味では、ゴエモンも名のある家なのかもな。」
風が木々の枝を揺らし、葉たちの音を奏でる。ゲンは、今までに感じたことのない心地よさを感じていた。少し歩いてちょうど良い腰掛けを見つける。そこに腰を下ろしてこれまでの事を振り返る。毎日消しの仕事に追われて如何に綺麗に仕留めるかでしか楽しさを感じなかったこと、サリバンに誘われてイルマという人間に出会ったこと、学校でかけがえのない者達に出会えたこと、そして、大きな敵が現れたこと。
「いやあじっちゃんには、感謝だな。こんなに退屈しない日々は、初めてだ。」
ゲンが、涼んでいると、アガレスとゴエモンがやってきた。
「ゲン殿!待たせたでござる!」
「終わったのか。」
「もちろん。」
「そうか。「ガシッ」なんだ?」
「さあ、帰りは、拙者が同行するでござる。なんせ、ゲン殿は、暴走癖があるみたいですし。」
「チッもう気づいたか。まあいいや。帰るか。」
「だねー。」
「もちろんでござる。」
こうして、ゴエモンの復帰に成功したゲン。次の日からクラスメイトと特訓を始める。複数人相手にすることもあるが、大体がマンツーマン指導である。そして、イルマとの特訓の日を迎える。
「今日は、よろしくゲン君。」
「おう。今日も対人戦やるか。」
「うん!」
「よし!かかってこい。」
「行くよ。」
イルマは、得意の根性と頭を使って対人に臨んだ。特訓を始めた当初は、軽くひねられていた。だが、日々少しずつであるが、成長している。今では、5割ではあるが、ゲンの拳に耐えて反撃できるようになった。
「そこ!」
「踏み込みが甘い!」
「グハッ」バタッ
「ふう。休憩するか。」
「ハア……ハア……また、やられた。ハア……ハア……。」
「いや、良くなっている。このまま頑張っていこう。」
「うん!」
「強くなって、彼女守ってやりたいもんな。」
「ブフッ。ちょ、ちょっと何言ってんの!?彼女って誰の事!?」
「さあな、誰の事だろな?もしかして、イルマくんは、もう心に決めたのかな?」
「な、な!?」カアア
「ありゃ、これはこれは。楽しみが増えたな。関心関心。」
「もう!休憩終わり!再開するよ!」
「はいはい。」
この日は、ひたすらイルマをいじり倒して雑巾の状態にしたゲン。友の恋に誰が選ばれるか楽しみしながらイルマを運んで帰るのだった。