友達の様子がおかしい 作:瓦版
スタジアムの大会にエントリーするイルマ達。ルールは、団体戦の何でもありのバトルロワイアル。本来は、通信システムなどを活用しゲームのユーザー同士で行うが、今回は、テストも兼ねているので対戦相手は、全員コンピューターに設定されている。
「成程、なら手加減なしだな。」
「そうね。それに、色々試せそう。」
「なんか楽しくなってきた。」
「そうだね。」
四人が談笑していると、頭上に試合開始のカウントダウンの数字が現れる。数字が、0になり、試合開始。一斉に飛び掛かる敵のプレイヤー達。だが、今回の参加者は、バビルスが誇る問題児クラスの一員。リードが普段のゲーム知識と自身の家系能力で敵を翻弄し、ケロリが氷で敵を封じる。そこに、豊富な種類の魔術を扱うゲンと得意の弓術で敵を打ち抜くイルマ。チームデビムスの活躍に司会の実況が加わり、ネットのコメント欄は、盛り上がっていた。そんなこんなで余裕で決勝に行くチームデビムス。決勝相手の試合を休憩がてら観戦する。この時間は、休憩時間として配信の方も中断している。
「いやあ楽しいね。」
「うん!ゲームの世界に入っているって今でも信じられないよ。」
「ふう、しかし中々ハードですね。実際に魔力を出してるわけじゃないのに。」
「たしかにな。この機器では、本当に体を動かしているからな。ある意味一種の運動だろうな。」
「「「確かに。」」」
「次が決勝か。」
「レベルもまた上げられるらしいですよ。」
「勝てるかな。」
「大丈夫。どうせゲームだし、負けても死ぬことは、ないからさ。」
「そうだね。」
「まあゲームは、難しい方が人気が出るだろう。」
「戦術は、このままでいいですか?」
「「「OK!!」」」
準決勝が終わり、また機器を取り付けるゲン。決勝の敵のキャラを見ながら準備をしていると、キャラこっちを向いて笑みを浮かべた。一瞬、驚愕するが気のせいだと思いすぐにログインした。だが、これが大変なことになるとは、誰も知らなかった。ゲームが起動しスタジアムのセーブポイントから入場したチームデビムス。敵の説明は、また司会からもらった。決勝のコンピューターは、今までの対戦したキャラの技をランダムで使用してくるという物だった。気合の入るメンバー。スタジオも配信のコメントも盛り上がりを見せていた。その時だった。突然、司会との連絡が途中で途切れた。不信に思ったメンバーは、ログアウトのボタンを押す。だが、反応がなくゲームをやめることが出来なくなっていた。スタジオの方では、ゲームの製作者たちが急いで復旧作業に掛かっている。そこでは、不思議なことが起こっており、向こうの映像が途切れていない。そのため、配信だけは、続けることにした。
「な!?ボタンが反応しない!!」
「ど、どうしよう!!」
「どうなっているの!?」
「チッ司会者との通信も切れやがる。何かがおかしい。」
「なんでこんなことに。」
四人は、困惑していると。
「ようこそ、ゲームの世界へ。」
「「「「!?」」」」
一体のキャラクターが急に話しかけてきた。
「きみ、しゃべれるの?」
「お前らのような間抜けな奴らの魂を閉じ込めて外の世界に出るのさ。」
「!そんな!!」
「お前らただのゲームキャラクターじゃねえな。」
「あんたたち一体、何者なの!」
「俺らは、名もなき魔導書の住人だ。」
「魔導書?なんでそんな物が!?」
「そんなことどうでもいい。お前らは、永遠にこのゲーム住人として感情も無く生き続けることになるのだからな。さあ、始めるぞ!」
そして、自身の魂を賭けたゲームが今始まる。