友達の様子がおかしい   作:瓦版

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自分の強さ

ゲンの特訓に励むアロケル。朝起きてまずは、朝食づくり。その後、片付けをして子供たちの相手をこなす。遊びから始まり勉強も教えている。昼食後も似たようなことを行う。そして、夕食を用意し入浴、就寝。一件普通なことであるが、相手が悪い。

 

「お兄ちゃん、あそぼ!!」

「絵本呼んで!!」

「おなかすいた!!」

「汚しちゃった。」

 

アロケルは、孤児院の子供たちの元気に振り回されていた。

 

「はいはい。ちょっと待て。フウ」

 

持ち前の頭脳を活用して業務をこなしているが、こども達の予想外の行動に疲労を隠せず表情に出始めている。その様子を手伝いながら見ていたゲンは、休憩時間にアロケルの調子を確認する。

 

「よっ。大丈夫か?中々適応できているみたいじゃねえか。」

「ゲンか……。まあこれくらい将軍の理不尽に比べれば……。」

「そうか。まあ、これでも飲め。」

「ありがたい。」

 

ゲンに飲み物を貰って一口飲む。そして、聞きたかったことを質問した。

 

「なあ、ゲン。」

「ん。」

「なんで今回俺をこの孤児院に呼んだんだ?特訓するんじゃなかったのか?」

「んーまあ、たしかに特訓ぽく無いが、十分お前のためになることだぞ。」

「俺のため?」

「そうだ。お前の知識の幅を広げつつ体力を上げる。これ程最適なことは、ないと思う。」

「そうか。」

「まあ、楽なるから人手を欲したとも言えるがな。」

「おい!」

「ハハハ冗談だ。だが、ちびっ子共にも学ぶ機会を増やしたいってことは、本気だぜ。」

「……でも、俺じゃなくてアスモデウスやサブローでも良かったのでは?」

「そこは、学年トップの力を信じたのよ。」

「……。」

「これでも期待してだぜ。」

「わかった。精一杯頑張らせてもらおう。ゲン、児童の特徴をもっと知りたい。知っていることをもっと教えてくれ。」

「ふっ。ああわかった。」

 

こうして、アロケルは、自慢の知識と培ってきた根性で、孤児院の業務量をみるみる減らしていった。それには、院長のヘレンも喜んだ。勿論、子供たちのハートも掴んでおり、いまでは、アロケルにみんなが信頼していた。それを見ていたゲンは、最終試練を準備する。ある日、みんなで散歩に行くことになり、子供たちもアロケルやヘレンの言葉に従って行動した。目的地の広場で子供戯れるアロケル。だが、そこに突然魔獣が出現する。

 

グオオオオオ!!

「「「きゃああああ!!」」」

「みんな!落ち着いて!!」

 

院長のヘレンの言葉は、子供たちに届かずパニックなる。ゲンとアロケルは、子供たちを安全な場所に誘導しようとするが、中々上手くいかない。徐々に迫ってくる魔獣。

 

「ゲン、お前の力で倒せないか?」

「無理だ。ちびっ子どもを巻き込む。」

「クソ!(考えろ考えろ。)」

 

アロケルが必死に頭を回していると、子供の1人が転ぶ。魔獣がその子を踏みつける。その瞬間、アロケルの体が自然に動いた。無重力魔術を唱えて魔獣の足を止める。

 

「く、。」

「アロケルお兄ちゃん!!」

「はやく行け!!」

「こっちだ!」

「お兄ちゃん!!」

 

ゲンが子供抱えてみんなと遠くに逃げる。

 

「先に行け!ゲン!」

「!わかった!死ぬなよ!!」

 

ゲンは、みんなを魔獣から遠くに逃がす。残ったアロケルは、魔獣と対峙する。

 

グオオオオオ!!

「(さて、どうするかな)」

 

アロケルは、魔獣の攻撃を躱しながら考える。そして、戦いの中で魔獣の弱点や攻撃パターンを分析していく。そして、タイミングを計って攻撃した。

 

グオ!?

「くっ。なんて硬さだ。けど、これを続ければ!?」

グオオオオオ!!バシンッ

「うわあ!!」バキバキ

 

魔獣の一撃を貰い木々にぶつかる。

 

「ゲホ……ハア……ハア……(まずい、腕が……。)」

グオオオオオ!!

「ハア……ハア……ここまで……か。」

ブンッ

 

魔獣の一撃がぶつかる。はずっだった。

 

「初めてにしては、悪くなかったんじゃないか?」

「ハア……ハア……たくっ……ズルい……。」フッ

「ナイスファイト。」ガシッ

 

倒れるアロケルを受け止めて安全なとこに寝かせる。

 

「さて、仕上げるか。」

グオオオオオ!!

 

その瞬間、大きな音と広大な光が発生した。数時間後、アロケルが目を覚ますと子供たちがヘレンやゲンを呼びに行ったり体を心配したり感謝した。その後は、アロケルが無事と分かり疲れが出て寝る子供たち。アロケルも再びベットにはいった。それを確認をしたゲンは、携帯を取り出しある人物にかける。

 

「ハイハイ!待ってたよ!」

「相変わらず馬鹿みてぇにうるせえな、将軍さんよぉ。」

「そっちは、相変わらず気持ち悪いくらい陰湿だね。死神くん。」

 

電話越しにバチバチな二人。話題は、アロケルに戻る。

 

「で、うちの弟子ちゃんは、どうだったぁ?」

「体術は、まだまだだが、正直合格点レベルな戦い方だったぜ。」

「そっかぁ!流石、俺の弟子だね!」

「ふっ。それだけ言うなら少しは、優しくしてやったらどうだ?そろそろジャズ同様にストレスで倒れるぞ。」

「えー、やだ。あいつらをからかうのが俺の楽しみの一つだもん。」

「たちわる。これだからイカサマ好きは、頭と性格がひねくれてる。」

「なーに喧嘩なら買うよ。今度こそ殺してやろうか?クソガキ。」ゴゴゴゴゴ

「はっ。面白れぇ。運動には、ちょうどいいかもな。また遊んでやるよ、おこちゃま。」ゴゴゴゴゴ

 

二人の対決の約束が決まった。それは、さておき、アロケルの特訓が終了し別れの挨拶を済ませると子供たちは、一斉に泣き出した。アロケルは、子供たちにまた会う約束をして場を収めた。その帰り道で少し会話をする二人。

 

「どうだった?今回の特訓は、。」

「中々ハードだった。けど、何か掴めたかもしれない。」

「そうかい。それは、良かった。」

「あの魔獣は、ゲンが用意したのか?」

「さてな。それと、ありがとうな。あいつら、嬉しそうだったな。」

「どういたしまして。また、あそこの孤児院に行って良いかな?」

「ああ、勿論。」

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