友達の様子がおかしい 作:瓦版
特訓に明け暮れるゲン。ある日、特訓の講師を待っていると、後ろから近づいて来る気配を感じて振り向く。
「どうした?お前から来るなんて、何か用か?アスモデウス。」
「済まない、無理を承知で頼む。一つ手合わせを頼みたい。」
「……手加減できねぇからな。」
「望むところだ!!」
両者が構え、戦闘を始める。アスモデウスは、バラムの教えもあり、戦闘に関することに磨きがかかっている。得意の炎系の魔術を中心にゲンを攻める。バビルスで1年を過ごし、実力をかなりつけてきたアスモデウスの攻撃には、ゲンにダメージを与えた。対して、ゲンは、ダメージを最小限に抑えながら静かに観察する。
「……。」
「フレアハート、どうして攻撃しない?」
「……。」
「攻めてこないなら、まだまだ行くぞ!」
「……。」
激しい炎がゲンを襲う。しかし、遂にゲンも動く。手を前に出してアスモデウスの炎をまとった魔弾を片手で捕球する。
「な!?」
「ふぅ、まだあちーな。」
「一体、何をしている?」
「ああこれか。ちょっとした、防御魔術の応用だ。」
「私の攻撃を練習代わりにしてたのか。」
「まあな。それで、攻撃だっけ?」
「まずっ」
「遅い!」
ギューン、スドンッ
「ぐはっ」
渾身の炎のストレートが直撃する。アスモデウスは、もろにくらいふらついた。そこに、ゲンは、追い打ちをかける。
「おい、まだ終わってねーぞ。」
「な!?」
そこからは、一方的な展開になる。そして、ゲンが魔弾の嵐をアスモデウスに降らせる。ある程度の時間が、過ぎて一旦手を止めるゲン。
「おーい、アスモデウス。起きてるか?」
「……ぐはっ、ハァ…ハァ……。」
「終いだな。」スッ
ゲンは、片手に魔力を貯めて特大の魔弾を作る。
「ハァ……ハァ…くっ。」
「これは、お前と俺の差だ。もう一度、出直してこい。じゃあな。」
キューン、スドーン!!
死なない程度の威力を放った。ゲンは、アスモデウスへの直撃を確信をする。そして、安全を確認しに行くと、人影があった。
「やり過ぎじゃないかな。ゲンくん。」
「バラム教諭。遅い介入ですね。」
バラムと一緒にアスモデウスが落ち着く場所に移動する。
「もう少し手加減できなかったかな?」
「ふ、手加減?何を馬鹿なことを。」
「何かおかしなこと言ったかな?」
「当たり前ですよ。本気でやろうとしている仲間に手加減は、相手に対する侮辱。それに、そんな事する余裕なんかないですよ。」
「そうか。それは、師として微笑ましいね。」
「あーあ、良いなアスモデウスもイルマも。」
「羨ましいかい。」
「当たり前ですよ。それじゃあ、先に帰りますね。今日は、特訓出来る程元気ないですし。」
「うん!お疲れ様。」
ゲンは、その場を後にする。バラムは、アスモデウスが目を覚ますのを待つことにした。