友達の様子がおかしい 作:瓦版
変わらない日常。学校では、各生徒がバビルスに登校する。ゲンも登校しながら昨晩のことを思い出していた。
「(昨日の夢、まさか快楽をまだ求めていたとは……。もしかして、もう悪周期なのか?)とりあえず、保健室寄るか。」
ゲンは、直ぐに保健室による。そこで、精神魔法が得意なツムルにカウンセリングを受ける。
「うーん…結果からすると、悪周期が近いかもしれないわね。」
「そうですか。まだ先かと思っていたので確信が持てていませんでした。」
「そうなの?なら良かったじゃない。早めにわかって。今日は、運動を控えて静かに過ごした方が良いわ。悪周期近くになると、ちょっとの気持ちの高ぶりで一気に染まってしまう可能性があるから。」
「そうですね、そうします。じゃあそろそろ教室に戻ります。ありがとうございました。」
「お大事に。」
ゲンは、教室に戻る。すると、仲間たちが授業を受けていた。皆から心配の声を貰ってゲンも教科書などを出して参加する。今日は、何事にも平常心で過ごすと決めたゲン。だが、毎日が騒がしいバビルスにおいて平穏でいることは、難しい。
「てめぇ、今ぶつかっただろ!!」
「あん!!てめぇがぶつかって来たんだろ!!」
このように喧嘩が勃発することは、珍しくない。ゲンは、その場を避けようとする。だが、突如ゲンの中に夢に出てきた幼いゲンが、湧き上がる。
『ほら、あの二人に混ざろうよ。』
(いかねえよ。馬鹿らしい。)
ゲンは、気持ちを静めようとする。だが、二人の喧嘩で周りの物が飛んでくる。他の生徒にも被害が出てきていた。流石にゲンもこのままだと面倒ごとになると思い、二人の生徒の間に割って入る。
「そこまでだ。」
「「!?」」」
「これ以上暴れるなら生徒会に突き出すぞ。」
「そ、それは、困る!」
「今すぐやめる!」
「そうかい。次は、気を付けろよ。」
ゲンは、その場をあとにする。それを目撃していた他の生徒たちは、改めて問題児クラスの裏リーダーの実力に惚れ惚れしたのだった。さて、ゲンの話に戻るが先程のようなことが続いた。喧嘩、恐喝、発狂者による騒動など今日に限ってゲンの闘争心に火をつけるようなことがおこっていた。そのたびに幼少期の声が近くなってきた。
『随分粘るね。まあ、君からしたら取るに足らない雑魚ばかりだもんね。』
(見た目に反して口悪いな俺。当たり前だ。皆が、猛者なわけないだろ。)
『そうかぁ残念』
最早会話できるほどになっていたゲンだが、その後も無事に乗り越えて帰路についていた。
「(よし、このまま帰れば。)「きゃあ!!」!?」
突如、何処から悲鳴が聞こえた。ゲンが、視線を向けると、道端に転倒している少女と襲おうとしている魔獣。魔獣は、今にも少女に飛びかかろうとしていた。少女は、怯えて動けずにいた。そして、遂に魔獣が飛び掛かる。少女は、死を覚悟した。だが、いつまで経っても痛みが来なかった。不思議に思い恐る恐る目を開ける。そこには、制服を着た学生が魔獣を眠らせていた。
「もう大丈夫だ。さっさと逃げな。」
「ありがたいんだけど……その…足が。」
少女の足は、逃げて来たケガと恐怖で動かなかった。それを見てゲンは、見よう見まねで回復魔術を施した。
「傷は、治した。が、まだ立てそうにないな。」
「はい……。」
「ハア、したがねえ。」グッ
「!?ちょ、ちょっと!」
ゲンは、少女を抱えて飛び上がる。そして、無事に少女を家に届けて家族から感謝された。再び、自宅を目指して飛ぶが思った以上の魔力を使ったのか長く飛べず、途中から歩行で帰ることにした。だが、不運が重なる。
グルルルル
「マジか、追って来ていたのか。」
グオオオオ!!
「チ、やるか!」
ゲンは、少ない魔力と特訓で培った体術で応戦し勝利を収める。だが、無傷とは行かず、無数の傷を残すことになった。勿論帰宅してから心配されて治療を受けてその日は、寝床に着いた。
『はは、大分お疲れの様子だね。』
(よく言う。まあいい、お前に体を貸してやる。戦っていいが、殺すなよ。)
『うん!ただ、いたずらは、良いよね。』
(構わねえよ。)
『ありがとう!それじゃあまたね。』
(ああ、おやすみ。)
朝日が、差し込む。ゲンは、目を覚ます。
「んぅーん、良く寝た。さて、今日も楽しも!」