友達の様子がおかしい 作:瓦版
イルマは、いつも通りサリバンとオペラの朝食を食べていた。
「うーん!今日も美味しい!ありがとうオペラさん。」
「どういたしまして。ゆっくりとお食べになってください。」
「良かったね。イルマくん。」
「うん!」
「それにしても、フレアは、どうしたのでしょうか?」
「確かに、まだ起きて来ないなんて。」
「うーん、よっぽど昨日疲れが出ているのかな。」
「悪周期が近くなっていると、ムルムル教諭からも言伝が有りますし。最悪、休ませましょうか。」
「大丈夫かな。」
ガチャギイ
「「「!?」」」
噂の本人が制服姿で現れた。3人は、無事そうなことに安堵する。
「グッモーニーング!ゲン君!!」
「おはようございます。朝食用意してありますよ。フレア。」
「おはよう!ゲン君!」
スッ
「おはよう!おじいちゃん、オペラさん、イルマくん。」
「「「!?」」」ガチャン、パリン、トントン
いつもと違う反応に3人は、動揺した。何事も無いように朝食を摂るゲン。皆、動揺しながらゲンを見守る。ゲンは、視線に気づく。
「ねえ、そんなに見つめられると食べづらいんだけど。」
「「「!?す、すみません。」」」
「はは、変なの。」
「ゲンくん、あの……。」
「なに、おじいちゃん?」
「1枚良いかな?」
「「!?」」
「?良いけど?」
そして、みんなで写真を撮る。その後、いつも通りにそれぞれの方法で登校する。ゲンの変化には、バビルスについても同じだった。他の生徒もゲンの雰囲気に動揺する。
「ねえ、フレアハート先輩だよね。」
「そのはずだけど……。」
「なんか、いつもと違くね?」
「ああ。」
勿論クラスメイトも驚く。そして、イルマを呼んで理由を聞こうとした。
「ねぇ、あれ何?」
「いつものお兄さんな雰囲気無いんだけど。」
「僕にもさっぱりで。もしかしたら、悪周期が来たのかもっておじいちゃんたちが。」
「「「なるほど。」」」
「ねぇ、そこで話してない皆で話そうよ。」
「いや、すぐに納得できるか。」
「いつもとの落差が凄いんだけど。」
「落差って、変なの。ハハハハハ」
「「「!?」」」キュン
「なんだろうこの守ってあげたくなる。」
「くっ、なんて可愛いの。」
「お菓子あげる。」
「ありがとう。」
その日は、バビルスにとっては、一種の嵐みたいなものだった。いつも喧嘩を仕掛けてくる不良たちは、困惑して喧嘩を吹っかけて来ない。舎弟達(勝手に名乗っている)は、無視されている挨拶を返されて喜ぶ。ファンクラブ(勝手に発足)の女子たちは、いつもの近寄りがたい一匹狼派と今の王子様派の派閥争いを起こす。そして、ゲンと関わりのある者たちは、目を擦ったり、二度見したりと幻を見ているのかと自らを疑う。いつもとは、違う雰囲気に振り回された問題児クラスは、授業に集中できなかった。昼食時になり移動するゲンについていく問題児達。その道中もめちゃくちゃであった。
ドンッ
「イテ、何処見て!?フレアハートさん、すみませんでした!!」
「大丈夫だよ。そっちこそ大丈夫?ケガしてない?」
「は、はい!!」
「そうか、良かった。」ポンポン
「おふぅ。」
「あ、」
バサバサッ
「おっと。」
「あっ、フレアハート先輩!?すみません!すぐに片づけます!!」
「気にしないで。はい。」
「あ、ありがとうございます。」
「手伝おうか?」
「だ、大丈夫です!!」タッタッタッタ
「ありゃ、行っちゃった。」
(おい、誰だこのやさ男。)
(知りませんな。こんな白い羽が飛んでそうな王子は。)
(くそ、殺してやりたいほどかっこよすぎる!!)
「貴様ら、そんなに賞賛するなら声に出したらどうだ。」
「本当に、別人だな。」
その日は、何事もなく一日を終える。学校に帰ってからもソワソワしている雰囲気にゲンは、気にすることを諦めた。その後の寝床に入った時、夢でもう一人のゲンが現れる。
『どうだ?面白いか?』
(うん!本当にあの時には、無い楽しさだね。)
『そうかい。それで、いたずらはしないのか?』
(珍しいね君から聞くなんて。大丈夫だよ。最後に仕掛けるよ。)
『そうか、無理すんなよ。』
そして、もう一人の自分が消えて目を覚ますと、朝になっていた。
「さて、今日も楽しもうかなあ。」
その姿に変化なし。ただ、すこしずつ元の姿に戻りつつあった。