居酒屋で出会ったおっさんと軽いノリで作った組織   作:エドモンド橋本

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その地に眠るもの

 

 

 ルネシティの復興は早急に行われた。各地のジムリーダーが協力して、完全ではないが数日で生活の大半が戻って来た。ユウキ君とハルカちゃんはホウエンを救った英雄として連日メディアに囲まれて大変な様子。しかし、今回の一件の首謀者である、アオギリとマツブサ、そして幹部数名が逮捕されていないと報じられ、ホウエン地方には不安が残りつつあった。そして、俺は現在ミナモシティの歴史文献所蔵庫にて、ホウエンの歴史を調べていた。

 

 「巨人の子、ふむ、これには無いか」

 

 「マツブサ様、こちらはどうでしょうか、シンオウとの繋がりが記載されています」

 

 「おいこれなんて書いてある?」

 

 「すまねえアニイ、俺も読めねえ」

 

 「ん〜、ひ、すい?ちょっと分からないわね」

 

 「……アクア団は低脳の集まり」

 

 「ぷーくすくす!おいカガリ、あんまホントのこと言っちまったらかわいそうだぞ」

 

 「あ!?なんだとてめえ!!」

 

 狭い部屋に集まった個性豊かな連中。指名手配中の犯罪者共。

 

 「サカキこれどういう状況?」

 

 「ホウエンに眠るという3体の巨人について調べているところだ」

 

 違う違うそうじゃない。なんでこいつらこんなとこにいるの?

 

 「いや、あのさ」

 

 「上等だ!!ぶっ潰してやる!!オモテ出ろよ引きこもり共が!!」

 

 「ハッ、まともな会話も出来ぬ、野蛮人が」

 

 「んだとゴラァ!?!」

 

 「黙れ貴様らあ!!ボスの声が聞こえんだろうがああああ!!」

 

 いやお前が1番うるさいわ。叫ぶな。人の前で。

 

 「すまねえカイトの旦那!」

 

 「申し訳ございません。ボス」

 

 「いや、ボスじゃねえし」

 

 各団のボスだった2人が俺に頭を下げる。え、なんでこいつら、俺にこんな謙ってんの?俺こいつらと会話してねえよな?なんか言ったっけ?数日前の事をもう一度思い返してみる。グラードンとカイオーガが再び眠りに就き、したっぱ連中が逃げ惑う中、幹部達は直ぐに自身のボスの安否確認に向かった。俺達もハルカちゃんとユウキ君の保護に向かい、無事を確認後、とっととここから逃げるつもりだったが。

 

 「おいあんた」

 

 「あ?」

 

 「ウシオとイズミから聞いたが、相当強えみてえだな」

 

 陸地に引っ張り上げられ、大の字になっているアオギリから声をかけられた。

 

 「ふん、貴様らが弱いだけだ」

 

 「お前らは、何が目的だ?」

 

 「それについては、私からも聞きたい。我々との、ッ理想の差、それは一体何なのだ?」

 

 饅頭に支えられながら、マツブサが登場。アオギリとマツブサは睨み合うが、2人ともボロボロ。直ぐにその睨み合いは終わった。

 

 「我らはカグラ団。神を配下におき、世界を支配する組織だ」

 

 俺の背後から現れたサカキが普通に名乗りやがった。こいつら逮捕されて直ぐ俺らのこと喋ったりするかも、とか考えねえのか?

 

 「神を、配下に?馬鹿な話だ」

 

 「愚かだな」

 

 まあ、普通そうなるわな。

 

 「ふっ、好きに言ってろ。全て終わったお前達と、今から始まる我々では、いくら言葉を交わそうと理解など出来ぬ」

 

 「行くぞサカキ」

 

 「ああ」

 

 無駄な会話をしてる暇などない。今は一刻も早く巨人達を探したい。しかし、背後から聞こえた2人の小さな声に何故か足を止めてしまった。

 

 「チッ、俺は何を間違ったんだよ…」

 

 「無様ですね、私は」

 

 自分の弱さに顔を暗くして呟く2人に向けて、俺は自然と口を開いていた。

 

 「カイオーガとグラードンの復活。それを人の手で出来たのは、誰が何を言おうとアンタらの実力だ」

 

 何も言わずに黙って俺の言葉を聞く2人の目に、俺はどう映っていたのだろうか。

 

 「人を動かす力、部下からの信頼、その辺は充分すぎる程の才能があるな。後は、興奮して周りが見えなくなる辺りとか、もう少し暗躍できるようにするとか、残念なところはあるが、まあ、それ抜きにしても、潜水艇を作ったり、その操縦士見つけたり」

 

 ん?伝説のポケモン復活させて、部下からの信頼もあり、潜水艇を製造出来る。え、コイツら人間じゃねえ。

 

 「お前ら結構すげえじゃん」

 

 ヤバいもう関わんのはやめとこう。口をあんぐり開けて固まるアオギリと、顔を伏せてなんかブルブル震えてるマツブサを放って俺は今度こそ立ち去る。

 

 「待ってくれ!!」

 

 「はあ、何?」

 

 「アンタの目指す世界を見たい!!神を配下にした時、この世界の海はどう変わるのか!!この目で見たい!!だから俺をカグラ団に加えてくれ!!」

 

 「え?」

 

 「この男に先を越されたのは癪ですが、私も、貴方の歩む未来を共に見たい。貴方が評価してくれた力を、貴方の為に使いたい。どうか、お側に置いては頂けませんか?」

 

 「失せろ、お前達では何の役にも立たぬ」

 

 「テメェには聞いてねえ!」

 

 「退きなさい!」

 

 その後、3人がめちゃくちゃ揉めて結局今に至るんだよな。幹部4人も付いてきてるし、まあ、カガリちゃんとイズミさんは歓迎だよね。可愛い系とセクシー系でバランス良いし。筋肉と饅頭はどうでも良いけど。

 

 「はあ、しかし、ヒントはないか」

 

 人が増えようが手掛かりが掴めなければ先には進めない。ホウエン地方に眠る3体の巨人の子。カイオーガとグラードンの衝突。後は、流星の民。何か繋がりがあるのか?

 

 「ああ、これも読めねえ!」

 

 「おい!大事な文献を投げるな!」

 

 全く騒がしいな。これじゃ何も進まない。どうしたものかと考えながら、ウシオの投げた書物を拾う。

 

 わたしたちわ あの ぽけもんを とじこめた

 

 「ッ!?」

 

 書物の開かれたページには点字が記されていた。慌ててその書物の表紙を確認する。

 

 海底に沈んだ遺跡。そこで見たものを全て記載する。

 

 メモのように書かれたその文字を見て、俺は笑みを隠しきれなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




カグラ団
メンバー+6

カグラ団の服装を統一した方が良いか

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