居酒屋で出会ったおっさんと軽いノリで作った組織 作:エドモンド橋本
PM8:00
「おっしゃあー!!腕相撲大会だああ!!力自慢は全員集まれええ!!」
ウシオのデケエ声に集まる新入り達。バカなノリが好きな奴らも多いみたいだな。
「賑やかで良いですわね」
「ルザミーネさん。楽しめてますか?」
歓迎パーティー用にドレスアップしたルザミーネさんのご登場。良いね。綺麗だねえ。引く程美人だねえ。
「ええ、でも良いのかしら?私達新米をこんなに大きく迎え入れてくださるなんて」
「もちろん。貴女方の様な素晴らしい研究者は時代の先駆者。次を切り拓く剣でもあります。1人として無駄な人間はいない。ウルトラビーストはこれから重要な存在になってくるでしょうし、今後も期待しています」
俺がそう言うと勢いよく抱き締められた。おお!!ルザミーネさん大胆!!スラっとした細い身体!!母性に溢れたおっ、ん?なんか違う。頬がジョリジョリする。あれ?
「素晴らしい!!!私は貴方の様な偉大なお方の部下になれて光栄です!!このザオボー今後も貴方の為に全てを尽くします!!!」
「いやあああああ!!!」
抱きついて来たの額の広いおっさんだった。擦り付けてくる髭が気持ち悪い。涙やら鼻水やらが服に付く。怖い。これはトラウマになる。
「離れなさいザオボー!!失礼ですわよ!!」
「ザオボーさん!落ち着いてください!」
2人に羽交締めにされるザオボー。人に嫌な思いさせといて何自分そんな天国におんねん。しばき回すぞ。
「申し訳ありませんボス!ザオボーさん、ここ最近ずっとこのアジトに感動してて」
頭を下げるビッケさんの揺れる胸元。ああいけないいけない。
「ザオボー、貴方少しは抑えなさい」
「も、申し訳ございません。しかしボス、私の心構えに嘘はありません!!」
「ああ、分かった分かった」
ザオボーの戯言に興味はない。それよりルザミーネさんの美しいおみ足。良いなあ。やっぱり女性に年齢なんか関係ねえよ。
「全く、それよりボス、少し良いかしら?」
「あ、はい、何でしょうか?」
「ガラルで最近、ウルトラホールらしき現象が発生してる様です。気を付けて置くべきかと。それとこちらを」
スッとルザミーネさんが差し出した一枚の写真。え、今胸から取り出しませんでした?ワンモア!ワンモアプリーズ!!
「そちらはガラルにて撮影されたウルトラビーストの写真ですわ。異様な雰囲気から、他のウルトラビーストよりも危険な可能性が高いかと。この写真が撮影されたのはほんの一瞬で、直ぐに姿を消してしまった様です。この真っ黒な姿から、私達はブラックと呼んでいますわ」
「ブラック」
ジーッとルザミーネさんのオパーイを見ながら話を聞く。あそこだ、あそこからこの写真は出て来たのだ。俺は既にこのブラックに羨ましいという感情と同時に殺意が湧いている。
「聞いて、おられます?」
「おほん、貴重な情報をどうもありがとうございます。ガラルでは注意して動きます。では、3人ともパーティーを楽しんでくださいね」
俺は姿勢を正してから、ビッケさんのフワフワボディ、ルザミーネさんのオパーイとおみ足、ザオボーの広がりつつある額を見てからその場を去る。つもりだったが、もう一度3人に、というよりルザミーネさんにの方に体を向ける。
「ルザミーネさん」
「はい、何でしょうか?」
俺は今日渡そうと思っていたものをポケットから取り出す。
「これ、シュートシティのレストランの食事券。ガラルに着いたら、リーリエちゃんとグラジオ君を連れて観光ついでに行ってみて下さい」
「え?そんな、悪いですわ!まだウルトラビーストの研究も途中ですし、それに私は、2人にとって」
「母親ですよ。貴女はちゃんと、2人の母親です」
知ってた。ルザミーネさんが2人に対して罪悪感を抱いていた事は。確かに、親としてやってはいけない事をしたのかも知れない。でも、彼女は今、2人の母親になろうとしている。ちゃんと、向き合おうとしている。子供にとって、それはきっと幸せな事だ。少なくとも俺はそう思う。
「子供達に割く時間よりも大切なものなんてありません。ほら、ちょうど2人があそこにいるし、誘って来たらどうですか?」
俺の視線の先には、リーリエちゃんがグラジオ君の手を引いて、並べられた料理の方に指を差している。あれが食べたいって言ってるのかな?そんな2人を見つめるルザミーネさんの目は、間違いなく母親のものだ。
「ルザミーネさん、貴女と2人に足りていないのは、3人での時間です。今からでも間に合いますよ。謝る時は俺も一緒に頭を下げます。部下の過去の罪は一緒に背負うって決めてますから」
「……ありがとうございます」
俺から食事券を受け取ったルザミーネさんは、2人の元へ向かう。緊張しながら2人に声をかけるルザミーネさんに対して、リーリエちゃんは優しい顔で、グラジオ君はそっぽ向きながらも、照れた様子で話を聞いている。あの家族は問題ない。きっとやり直せる。問題があるとしたら、俺が世界征服をするって知ったらあの2人どんな反応するかな?まあそん時はアルセウスに何とかして貰おう。
「ボス、貴方って人は」
「本当に、お優しいですね」
顔から出るもん全部出てるザオボーと、少し涙目のビッケさん。ザオボー、お前絶対近寄んなよ。ビッケさんはおいで。
PM8:30
「サカキ、外行かねえか?」
「喜んで」
サカキを連れて俺は外の風に当たりに行く。ウシオの裸踊りやらコレステロールブラザーズの即興コントやら、フラダリアカギの全力中年やら、まあそれなりに盛り上がっているが、俺も初っ端騒ぎ過ぎて少し疲れた。
「すまない、一本吸っても良いかな?」
「ん、良いよ。てか俺にも一本頂戴」
「む、君も吸うのか?初めて知ったよ」
サカキが内ポケットから取り出したタバコの箱から一本頂く。普段は絶対吸わない。相棒がゴミを見る様な目で見るし、ハニーが抱きしめてくる時辛そうだし。それに何より、女性に臭いが付いたら良くないしね。
「良いじゃんか、たまには」
後ですぐにうがいすれば良いだろうし、それにガムもある。外だし風もあるから服に臭いもつかない。
「どうぞ」
「ん」
サカキから火を貰って、ゆっくりと吸い込んで吐き出す。ああ、最っ高に悪の組織っぽい。まあ9割隣の強面のせいだけど。
「ふぅ〜、そう言えば、モモン酒を用意してくれたのは君だろう?」
「はあ〜、さあねえ、俺は知らないなあ〜」
「ふふ、いや、私の酒の飲み方を知っているのは君しかいない。おかげで今日は良いパーティーだったよ。ありがとう」
「む、それならお前も、へびにらみを用意してくれてありがとう。今日は最高の夜だ」
おっさんと2人でお礼を言い合うのは側から見たら相当キツイな。まあ、誰も見てないだろうけど。
「シルバーの件、君に頭を下げさせる形になってすまなかった」
「ふぅ、俺じゃなくてシルバー君に謝れ。仕事はいいからいつでも会いにいけよ。彼ももう直ぐ大人になる年だろ?今からでも成長していく姿をちゃんと目に焼き付けろ」
「ああ、そうさせてもらう」
シルバー君も良い子だよな。この親父を許すんだもんなあ。俺なんかよりもよっぽど大人だわ。
「俺パルデアまで行ったら一旦実家帰るわ」
「む、そうか」
「だからその間、頼むな」
「了解した」
俺も大人になるべきだよな。いつまでも、逃げていないで向き合うべきだ。親父が、俺に対してどう思っているのか。聞いてみよう。
「そろそろ戻るか」
「そうだな」
「なあ、サカキ」
「ん?どうした?」
「ガラルで俺は単独行動させてもらうわ」
て言ってもいつも最終的には1人だけどね。それでも、今回は会いに行かなきゃいけないポケモンがいる。大切なエースを迎えに行く。
「それで、俺の用事が終わったらさ。一緒に飯行こうぜ。良い店知ってんだ」
「そうか、それは良いな」
「奢ってやるよ。ボスだからな」
「ああ、ありがたく頂くとしよう」
サカキと笑いながらパーティー会場に戻ると、Nに追いかけられて泣きまくってる8歳の俺に抱き付かれた。Nはサカキに締め上げられてたからほっといて良いが、8歳の俺が泣き止まなくて大変だった。結局俺はそのままパーティー会場から寝室に戻って8歳の俺を寝かしつける羽目になり、そのままその日は終わった。しばらくNとは口を利かないことにした。
後書きの情報纏めた方が良いのかしら?
そんなことより小話
幹部達を凍り付けにした8歳カイトの質問
「赤ちゃんってどうやって生まれるの?」
アオギリ「謎の島に突如生まれて、その赤ちゃんをペリッパーが父ちゃんと母ちゃんの元に運んでくるんだぜ!」
マツブサ「ふむ、もう少ししたら、勉強する事になりますよ」
ヒガナ「あ〜、えっと〜、お父さんとお母さんが、あ!ごめんね!カイトさんに呼ばれてた!」
イズミ「あ、その、キスを、したら、いや!何でもない!!」
カガリ「知りたい?……良いよ……教えてあげる……まずは(ホムラに見つかり強制終了)」
N「お父さんとお母さんがベッドで(カイトに見つかり宙吊り刑)」
アカギ「父と母が、君に会いたいと願った時、生まれてくるのだ」
フラダリ「真っ暗な所にいる赤ちゃんをお母さんが頑張って背中を押してあげるんです。そうして赤ちゃんはこの世に生まれてきます」
ホムラ「そういうのはボスが詳しいですよ」
ウシオ「知らねえ!!」
サカキ「カイ君はどう思う?……そうか、ならば自分が大きくなった時、愛する女性と確かめてみると良い」
カイト「でっけえモモンのみが川上からどんぶら……」
結局カイトさんの話に1番食いついた。