居酒屋で出会ったおっさんと軽いノリで作った組織 作:エドモンド橋本
頭の後ろに感じる柔らかいモフモフ。腕に絡まるひんやりとした感触。腹の上を飛び跳ねる小さな塊。よく分からないが俺はゆっくりと目を開いた。
「ロップ♡♡」
「ミロッ!」
「パチパチッ」
多分今までで1番幸せな目覚めだと思う。でも頼むから腹の上で跳ねるのはやめてくれパチリス。俺そんなに腹筋ないのよ。
「痛っ!」
「ロップ!」
「ああ、大丈夫だよ。そんなに、ん?これは」
痛みが走った左目を手で押さえると、肌ではなく包帯に触れていた。俺はゆっくりと立ち上がって、バッグのある場所に向かう。バッグからスマホを取り出し、画面で自分の顔を確認すると、頭から顔の左側にかけて包帯に覆われていた。しっかりとした処置。こんなこと出来るのはある程度医療の知識がある人間くらいだろう。でも、そんな人は見当たらない。一体誰が。
「サザッ」
「おわっ!サザンドラ!何で!」
背後からひょっこり顔を出したのは、カントーで別れたサザンドラだった。彼だけは未だにどこに居るのか分からなかったので呼べなかったのだが、まさかガラルにいたとは。もはや怪我のことは忘れて、俺はサザンドラの顔に触れる。
「探しものは見つかった?」
「ザドラ」
「また、俺と一緒に戦ってくれるの?」
「サザッ!」
俺の手に顔を擦り寄せるサザンドラ。懐かしいな、この感じ。ゲンガーに次いで2番目に強いサザンドラ。攻撃力ならゲンガーも凌ぐ。昔カントーのジム戦で放った流星群は、あまりの威力の高さに、ジムを崩壊させてしまった。あの日以来、流星群は封印したが、正直今のサザンドラなら悪の波動でもその地域を滅ぼす程の威力があるのではないのかと思ってしまう。それ程強いサザンドラだが、甘える時は可愛らしいし、子供達に怖がられると、落ち込んで俺の背中にピッタリ付いてくる事があった。
「ヘラァ!」
「ガビィ」
「ヘラクロス、カビゴン」
サザンドラを撫でていると、ヘラクロスとカビゴンがやって来た。まだトレーナーとして若かった俺と共に苦難を乗り越えた古株達。
「助けてくれてありがとな」
「ヘラァ!」
「カビカビィ」
楽しそうに笑う2匹。俺にとって旅で最初にゲットしたポケモンのヘラクロス。俺がジム戦で負けてしまって、どうして良いか分からずに悩んでいた時に出会ったカビゴン。相棒が素直になれるのはこの2匹だけだ。
「ヘラクロス、奥さんとは仲良くやれてる?」
「へ、ヘラァ〜」
顔を赤くして笑うヘラクロス。きっと幸せなんだろうな。ヘラクロスは他を侮蔑する事はなく、ちゃんと褒めることの出来る漢だ。彼の隣に居て、不幸なんて訪れる事はない。共に旅をした俺なら分かる。
「カビゴン、森のポケモン達との生活は楽しい?」
「ガビィッ!」
優しい笑顔を向けるカビゴン。愚問だった。サザンドラに続く歴代No.3のカビゴン。無駄な争いを嫌い、奪い合う事よりも分け合う事を好む彼は、ヤグルマの森のポケモン達を守る為に、俺と別れた。彼が守る森は、この世のどこよりも安全だろう。
「パチパチッ!パチ♫」
「パチリス。久しぶりだね」
俺の頭の上で踊り始めたパチリス。彼女は見た目に似合わぬ恐ろしい力を持っている。ただ、何というか、何がしたいのかは分からない。不利な戦いに自分から突っ込んでいったかと思えば、劇的な逆転勝利を掴み取ってくる。戦場に立てば必ず何かを起こす災厄のジョーカー。見た目は天使だが、戦った相手は彼女を悪魔と呼ぶ。
「群れのみんなとは楽しくやれてる?」
「パーチパチパチ♫パッチパチ♫」
「聞くまでも無さそうだね」
何かドジョッチすくいみたいな踊りを始めたパチリスは、やはり他のみんなとは少し違う雰囲気だ。これでも相棒やサザンドラ、カビゴン、ハニー、ミロカロスなど、俺のポケモンの中でもトップクラスのメンバーから親しまれる程の存在だ。
「ミロカロスもこの間振りだけど、ありがとね」
「ミ〜ロ〜」
ひんやりとした尻尾で俺の頬を撫でる彼女の姿は、女王というよりも、可愛らしいお嬢様の様だ。俺はお返しに彼女の頬を撫でると、くすぐっそうに笑う。
「ブイブイッ!ブイ〜」
「ゲゲッ!ゲガッ!」
「ラァ」
少し離れた場所で楽しそうにはしゃぐイーブイとゲンガー。ゲンガーがイーブイの影から出たり入ったり、それを追いかけるイーブイ。そんな2匹を微笑ましげに見つめる相棒。ああ、俺は今、世界で一番幸せだろうな。俺の側から去っていったみんなが、こうして俺の周りにいる。愛するものを見つけた戦士。守るものを見つけた守護者。女王に選ばれた美しきポケモン。群れの長に選ばれたジョーカー。探しものを見つけた竜。俺の手からこぼれ落ちた大切な宝物は、姿を変えて、俺の元に戻って来た。俺が見捨てたエースは、4年間孤独に耐え続けた上に、俺にまた手を差し伸べてくれた。俺はこの先、彼らに何をしてあげられるのだろうか。辛い道を共に歩もうとしてくれる彼らに、何を返す事が出来るのだろうか。分からない。でもきっと、彼らは全てを笑顔で受け取ってくれるのだろう。
「さてと、ヘラクロスは愛する奥さんが待ってるし、カビゴンもミロカロスも、帰る場所があるもんな。フーパ」
「フパ!」
「うん、お願」
「ル〜」
消えそうな程小さな声だった。それでも俺が彼女の声を聞き逃す事はない。寂しそうに目を伏せるハニー。彼女はみんなを愛している。1匹1匹俺の元を去る度に、陰で泣いていた彼女にとって、帰って来てくれた3匹の事は嬉しくても、カビゴンやパチリスと直ぐにまた別れるのは辛いのだろう。なら、俺が出来るのは一つだけ。彼女の願いを、叶える事だ。
「その前に」
「フパ?」
「ヘラクロス、カビゴン、ミロカロス、パチリス、もう少しだけ、付き合ってくれる?」
「ヘラァ?」
「カビカビ?」
「ミロッ?」
「パーチパチパチ♫パッチパチ♬パチーパッチ♬」
何か1匹だけやっぱ雰囲気違うけど放っておこう。昔からこんなだし。
「みんなでカレー、食べない?」
「ブイブイッ!!」
「ブラァ!」
「ふるほお!」
「hr6?29&6」
「サシャ」
「サザドラァ!」
「カビカビィ!」
「ガルゴラァ!!」
「ミロッ!」
「パチパチッ!」
「ヘラァ!」
「ゲガ!」
笑顔で俺を取り囲むポケモン達。その姿は、昔と何も変わらない。飛び付くイーブイを抱きしめ、頭の上でブレイクダンスを始めるパチリスを掴んで下ろす。
「俺はこんなだから、みんな手伝ってね」
笑顔で頷くと、みんなそれぞれ準備を始めた。薪やきのみを集め、テーブルを準備したり、思わず昔の事を思い出す。ただ1匹だけ、ポツンと佇む可愛いポケモンに目を向ける。
「ハニー、俺の愛するポケモンみんなでのカレーパーティー、君の夢に、近付いたかな?」
「……ゥ〜、ル、ロッ、ロプ〜」
その場で涙を流すハニー。俺は彼女に何とか歩み寄り、優しく抱きしめる。
「ハニー、今までよく頑張ってくれたね」
「ウル〜」
「俺の為に、戦い続けてくれてありがとう」
相棒の様な存在にはなれず、ゲンガーの様なエースの代わりにもなれない。カビゴンの様な耐久力も、パチリスの様な意外性もない。彼女はそう思い込んでいたのだろう。だから必死に努力して、俺の役に立とうとしてくれていた。そんなことしなくても、既に俺にとってかけがえのない存在なのに。
「みんなが居なくなっていく辛さに耐えながら、俺に寄り添ってくれてありがとう。最高のハニー、これからも、宜しくね」
「ロップ!」
「ラァ」
「ん?」
後ろから聞こえる鳴き声に振り返ると、ジトーっとした目で見つめる相棒。何でそんな親の不倫現場見つけた娘見た顔してんのよ。
「ラァ!」
「ああ、はいはい分かったよ。ハニー、ちょっとカレー作るの大変だから手伝ってくれる?」
「ロップ♡♡」
愛するポケモン達とのカレーパーティーは、6回もカレーを作り、朝が来るまで騒ぎ続けた。
カイトさんの傷の手当てをしてくれたのは誰か。野生のポケモンに襲われることに慣れている時代を生きた人かな?本編ではもう登場しないのかな?
早くパルデアでの楽しい旅を書きたいなあ。
チリちゃんとのわちゃわちゃ旅行とか
オモダカさんの圧によってジムリーダーの視察任されたり
教師達との関わり
特別講師枠
Mr.Kとナンジャモのコラボ
スターダスト大作戦
パルデアの大穴で出会ったプリンに似たポケモンとの再会
色々やらせたいですね。
四災の伝承めっちゃ好きなんですよね。だからカイトさんと絡ませてみたいし、カイトさんの周りに四災達いるの凄え似合いそう。
後、カイトさんとトドロクツキも似合うと思いませんか?
カイトさんがパルデアで出会う人とポケモンのお話。既に結構考えてるんですよね。今のカイトさんなら新たなポケモンをゲットさせてもありなんじゃないかな、とか。一応納得のいく形でのゲットなら良いのではないのかと思い、既に何体かリストアップしてはいますが、確定はまだ1匹のみです。
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