居酒屋で出会ったおっさんと軽いノリで作った組織 作:エドモンド橋本
活動報告にも記載しましたが、これからは閑話を挟みつつのんびりと更新していきます。
後ろに縛られた手。知らない部屋。目の前に立つカエンジシのおっさん。悪夢か?
「君は、この世界をどう思う?」
やはり悪夢だ。いきなり知らんおっさんに縛られて世界について聞かれるとは。頼むから美女呼んで。てかパキラさん何処!?
「……」
「ん?ああ、そっか、世界ねえ。面白いと思うぜ。俺みたいなバカもいれば、優秀な学者さんもいて、強いポケモンもいれば、弱いポケモンもいる。いろんな可能性のあるこの世界を、面白いと言わずになんて言う?」
「そうか、では、絶えない争いをどう思う?」
今度は重いテーマだな。争いか。多分、このおっさんが言いたいのは戦争に関する事だろう。とは言え、結局戦争の発端もくだらねえ言い争いだったりする。この感じ、そういうくだらねえ争いから撲滅したいって事だろ。
「ここで、争いを否定したら、明日はどうにかなるのか?」
「なる。我々はそれを目的として活動している」
ワオ。即答。かっこいいねえ。見た目以外は。
「へえ〜、大層立派な思考をお持ちの様で、それで?具体的にどうすんの?」
「かつて、このカロスを滅ぼした最終兵器を使い、我々以外の全てを消し去る。争いの火種となる人間も、争いに利用されるポケモンも。そうすれば、何も無いこの世に、争いなど起こらぬ」
前言撤回。立派じゃねえよ。危ねえ思考だな。てか、これあれじゃね?もしかしてカロスの神話に関係してんじゃね?てことはコイツなんか知ってるな。
「そこで、私の優秀な右腕が、君の事を推薦して来た。どうやら凄腕のトレーナーの様だね?」
「え、それパキラさんが言ってた?凄腕のトレーナーって?ちょっと待ってよ、ちゃんと一言一句しっかり教えて」
「……まあ、それはさておき。カイト君、我々と共に来ないか?」
「断る」
即答した俺を見て固まるおっさん。怖。パキラさんが居るのは魅力的だが、それとこれとでは話が違う。だって、俺にだって譲れないものはある。
「……聞き間違いだと、嬉しいがな」
「残念ながらアンタの耳は正常だよ。良かったな」
「では、理由を聞こう」
このおっさん、多分話せば分かるタイプだと思う。無理矢理何かを成し遂げようとする奴じゃねえだろ。考えて、努力して、それでも辿り着けなかったから、極端な選択に手を出したんだろうな。
「まず初めに、改めて自己紹介させてくれ。俺は、カグラ団のカイト」
「カグラ団?」
「ああ、世界征服が目的の組織だよ」
「なるほど、私達とは相容れぬ存在と言う訳か」
心底残念そうに呟くおっさん。やっぱり、このおっさん勿体ねえな。まだ手段は残ってる筈なのに、どうにも焦ってる感じがする。まだ、終わらせるには早いだろ。
「君の様な存在が、争いを生むのだ」
「俺から言わせりゃ、今のアンタも同類だぜ」
「……連れて行きなさい」
「「ハッ!」」
背後から現れた真っ赤なスーツにサングラスの男。え〜、ダセエ〜。やっぱダサいんじゃん。つーかもっと潜めよ。目立つな。悪の組織なんだろ?
「早く立て!」
「さっさと歩け!」
「頼むからパキラさん呼んでよ」
「「黙って歩け!!」」
何をそんなに怒る事がある?まあ、良いけどさ。地下の牢屋みたいなとこに連れて行かれた俺は、そのまま中に投げ込まれた。
「痛っ!もっと丁重に扱えよ!」
「うるせえ!我々からしたら貴様などいつでも始末出来るんだぞ!」
「フラダリ様の思想に反する者など、ゴミ以下なのだ!」
はあ〜そうですか。知らねえ。後でどうなっても俺知〜らね。直ぐに鍵を閉めて出て行った男2人。さてさて、とっととここから出ようかな。相棒達のモンスターボールは没収されたけど、まあ、どうにか出来るか。逆にアジト内に入れたのある意味ラッキーだったな。
「おい」
「ん?」
「お前は、何者だ?」
俺の入れられた牢屋の向かい側に、閉じ込められてる少々汚れたデケエおっさん。なんか今日おっさんにしか会ってねえよ。ヤバいな。このままだと、俺パキラさん見つけたら誘拐するぞ。女性に飢えてるわ。
「まず自分から名乗るのが筋じゃねえかな?おっさん」
「そうか、済まないな。私は、AZ」
「俺は、Mr.K」
次のお話を書いたら、閑話を投稿しようかなと思います。