居酒屋で出会ったおっさんと軽いノリで作った組織 作:エドモンド橋本
「どうした?そんなんじゃ俺は止められねえぞ?」
「ああ、よく分かった」
勇ましく立つグソクムシャと、床に伏せるカエンジシ。当たり前だが、コジョンド、ドンカラス、カエンジシと、全員一撃で沈んでいった。
「君は、この世界を征服すると言ったな」
「ああ」
「なら、この世界を征服して、君は何になるのだ?」
アルセウスの時と同じ質問だな。AZにも言った事だ。何も迷う事なく俺は口を開いた。
「神話になる」
「……神話か」
皆んな喜んでくれたんだ。俺の夢を。夢を笑わずに、信じてくれる人って貴重だ。だから、俺は部下達の事が好きだ。バカで、どうしようもない俺について来てくれるんだからさ。決めたんだ。神話になるって。
「そして、部下達の夢を叶える。俺が世界の王になる姿が見たいって奴がいる。陸地に住む人間の繁栄を望む奴がいる。この海に住むポケモン達の永遠を望む奴がいる。大切な、心から愛したポケモンともう一度笑いたいって奴がいる。フラダリ、俺なら叶えられるぜ、争いの無い世界」
「君は、本物か」
「偽物じゃねえ事は確かだ」
フラダリは、付けていたゴーグルを投げ捨て、周りに浮かんでたマシンも全て外した。初めて会った時と同じ姿のフラダリ。それでも、覚悟は決まった様だ。
「なら、君の本気を見せてくれ。この世界の王になる者の本気を!!来い!!ギャラドス!!メガシンカ!!」
「ギャルア!!ギャラアアアアアア!!!!」
最後に投げたモンスターボールから出て来たギャラドス。直ぐに眩しい光を纏い、更に勇ましい凶暴な姿に変わった。
「良いぜ、見せてやるよ。ありがとなグソクムシャ。少し休んでくれ。頼む、ハニー」
「ルー、ロップ♡♡」
「久々に、君の本気が見たい」
俺の言葉に、可愛らしい笑みを浮かべて頷くハニー。メガギャラドスに向き直ったハニーを見て、俺はキーストーンリングを軽く撫でた。
「ハニー、メガシンカ!!」
「ルーー!!!ロップ!!!!」
優しくふわふわしたハニーの姿から、しなやかで綿毛の無くなった姿に変わった。目付きは前よりも鋭く、好戦的なものになっている。最後にこの姿を見せたのはレッドのリザードンが最後か。あの時は負けてしまったけど、今日は大丈夫だろ。
「ルー、ロップ!」
シュッシュッと空気を蹴る音が聞こえる。目に見えない速さで蹴りを見せるハニー。今は戦闘に特化した本物の戦士。メガミミロップ。
「メガギャラドス!!滝登り!!」
「ギャルアアアアア!!!」
水流を全身に纏ったメガギャラドスは、床を這う様にものすごい勢いでハニーに突っ込んでくる。しかし、ハニーはそれを一切気にする様子もない。勿論、俺も特に不安は無い。分かりきったことだ、一撃で終わる。
「ハニー、雷パンチ」
指示を終えると同時に、バチバチと弾く様な音が聞こえる。その音の正体は、青い電撃を纏った拳。ハニーはその拳を、目では捉えられないスピードで、向かってくるメガギャラドスに振り下ろした。
「ロップ!!」
「ブギャルア!?」
メガギャラドスの悲鳴と、鳴り響く破壊音。床が割れ、大きなクレーターを作り出した。生きているか不安になる様なメガギャラドスの姿。固まるAZとフラダリ。その何とも言えない状況に思わず、俺も苦笑いが溢れてしまう。
「こんなにも、遠いのか」
「どんなに遠くても、俺はお前の力が欲しい。行こうぜフラダリ」
呆然とするフラダリに歩み寄り、AZと同じ様に手を差し伸べる。こいつの価値観は、きっと俺の未来に必要なものだ。
「私は、何をすれば良い?」
「取り敢えず髪型変えろ」
こうして、1つの組織が崩壊した。
あの、この作品でカイトさんのポケモンが増える事は無いんですよ。
ただ、ビクティニみたいなのが増える事はお許し下さい。
追記
皆さんが読みたい閑話を活動報告で募集していますので、読みたいものがあればコメントお願いします。