居酒屋で出会ったおっさんと軽いノリで作った組織   作:エドモンド橋本

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閑話⑤-2カイトさんがポケモンになった日の悲劇

 

 

 俺の目の前に立つサカキはゆっくりと膝をついた。いやまあ、この部屋から出てくるのは俺しかいないし、俺の手持ちにイーブイはいないけどさ。そんな簡単に納得するかね?まあ、それはさておき。

 

 「ブイ、ブイブイ(サカキよ、その手に持ったモンスターボールはなんぞや)」

 

 「その体では不便だろう。このボールに入ると良い」

 

 「ブイ!(逃げろ!)」

 

 サカキの側から全力ダッシュで逃げ出す。アイツ目がマジだったぞ。俺だと分かっててモンスターボール差し出してくるとかイカれてんのか。

 

 「ティニ!?ティーニティニ!?(何あれ!?何であんな変なおっさんが君の右腕名乗ってんの!?)」

 

 「ブブイィ(こっちが聞きてえよ)」

 

 「ジー(どうするのご主人?)」

 

 「フパパ!(何か変な感じしたよ!)」

 

 サカキが変なのは別に今に始まった事じゃねえが、怖い。何か今日のアイツは怖い。とりあえずがむしゃらに逃げると、大っ嫌いな奴が現れた。

 

 「おはようMr.K、とりあえずこの中に入りなよ」

 

 「ブブイ!ブイ!!(コイツは救いようの無いバカだ!無視して進め!!)」

 

 サカキと同じように俺に向けてモンスターボールを差し出すNの横をチビスケ達と素通りする。何でアイツも俺の事分かんだよ。サカキはまだ部屋から出てきたとこだから納得も出来るけど、コイツは今会ったばっかだぞ。え?俺の部屋監視カメラ付いてる?

 

 「ブイ!(取り敢えずリラさんのところに行こう!)」

 

 「ティニティニ!!(このスケベ野郎!!)」

 

 「ジー(リラさん、あ、いつも撫でてくれるお姉さんだ)」

 

 「フッパー?(お菓子分けてくれるお姉さん?)」

 

 「ジー(それはヘレナさん)」

 

 ジガルデとフーパの会話は癒されるな。チビスケの罵倒を無視して俺はリラさんの部屋に走り出す。いける。この姿なら、リラさんの部屋に入れる。さあいけ!真っ直ぐ!リラさんの部屋へと!!桃源郷へと!!

 

 「あれ?イーブイ?何故こんな所に」

 

 「あ、本当ですね」

 

 リラさんの部屋の扉が開き、中からリラさんと共にホムラが出て来た。脳よりも先に体が動く。

 

 「シャアアア!!!(天誅!!この饅頭を地獄に叩き落とせ!!)」

 

 「ジー(ご主人に続け!)」

 

 「フパ!(リングの怖さ見せてやる)」

 

 「ティニ(アホくさ)」

 

 俺はホムラに飛びかかり、腕に噛み付く。足に頭突きするジガルデと、頭を輪っかで叩くフーパ。そしてそれを呆れた様子で見つめるチビスケ。やはり役に立たない。

 

 「痛あっ!!何だ!?何で噛み付くんだこのイーブイ!!お前らも離れろ!」

 

 「あ、こらダメですよ。噛み付いてはいけません」

 

 「きゅうぅ(うん分かった)」

 

 リラさんに抱えられて抱きしめられる。あ、ここ天国だ。俺の頭は今リラさんのお胸の上にある。俺このままイーブイとして生きようかしら。

 

 「何か腹立つなこのイーブイ。ん?誰かに似てるな」

 

 「ふふ、大人しくて可愛い子ですね」

 

 「きゅう!(うん僕可愛いの!)」

 

 「ティニ(きしょ)」

 

 「あ、ボスに似てる。鼻の下伸ばしてる感じがダメな時のボスそっくりだ」

 

 メガシンカしたハニーのサンドバッグが2つ増えたな。まあそれよりも今のうちにリラさんの胸に顔を埋めよう。おほ〜!!ここが本当の桃源郷だぞアルセウス!!あれ?何か体浮いた。何で?

 

 「親分!どうしてイーブイになったんですか?」

 

 楽しそうな笑顔のヒカリちゃん。何で君ここにいるの?てか何で俺って分かるの?

 

 「ヒカリちゃん?親分って?」

 

 「親分は親分です!匂いで分かります!このイーブイは親分です!」

 

 ギュッとヒカリちゃんに抱きしめられる。うん、固い。

 

 「へへへ、親分可愛いです。私のポケモンになりますか?」

 

 あ、やばい。逃げなきゃ。ワオ!ヒカリちゃん力強い!全然抜け出せない!助けろチビスケえ!!!

 

 「ティニ〜、ティ、ティニ(仕方ないな〜、あ、やば)」

 

 チビスケが、ヒカリちゃんの背後に目を向ける。ええ〜、何?変な空気漂ってんじゃん。すると頭上に影が差し、嫌いな声と聞き慣れた声が聞こえる。

 

 「やあヒカリちゃん、そのイーブイを僕に渡してくれるかな?」

 

 「N、何を考えている。そのイーブイは我々のボスだ。変な真似は許さんぞ。さあヒカリ、ボスを私に」

 

 「嫌です!親分は私のポケモンになるんです!!」

 

 「ブイイイイイ!!!(助けてええ!!!)」

 

 俺はリラさんと女風呂に入るんだああああああ!!!

 

 「ティニ(死ね)」

 

 

 

 

 

 

 




ホムラの名誉の為に書いておきますが、ホムラはリラの部屋の照明の交換を頼まれただけです。
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