日本VS日本   作:もちうさ

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日を跨ぎましたが、今日も投稿させていただきます。




第24話「国王への恨み…彼へ放たれた1発の銃弾」

 

 

 その頃、ハラダが来ていた神聖日本王国軍総司令部では…

 

ハラダ「大型潜水巡洋艦と神聖なる艦隊の再編成はまだ目処が立たないのか?」

 

参謀長「あぁ…今も王国軍やムネオ派で被害状況を精査中だ。以前の漆黒の艦隊が壊滅した直後よりも被害が大きすぎる上、ムネノリ様が建造を命じられた大型巡洋戦艦や大型航空巡洋戦艦も建造の真っ只中。神聖日本王国の領海やシーレーンも護らなければならない中、再度神聖なる艦隊を編成するのは無理がある、との王国海軍長官からの報告だ。」

 

ハラダ「…クソッ… あの時よりも被害が大きいとは…それでもこの神聖なる王国に忠誠を誓い、再編成へ努力するのが王国海軍のやるべきことではないのか? …全く王国海軍長官って奴は漆黒の艦隊の時も再編成は無理だとほざきやがり、神聖なる艦隊をも再編成する気が無いというのか?」

 

参謀長「…それよりも1番大きいのはセイジが王国軍の予算を減らしたことだ… 幸い狡猾な手段を取りながら予算確保に邁進しているが、なんとしてでも王国軍の予算を以前の額へと戻し、大型巡洋艦を強化し大型化した巡洋戦艦や更に大型化した正規戦艦、大型フリゲートを強化した重武装型フリゲートを建造せねば…」

 

ハラダ「ムネオ様が願われていた偉大で聖なる強国へは変貌を成し遂げられない、ということだな…」

 

 参謀長とハラダは総司令部の中で考えを巡らせていた。

 

 

 

…………………

 

 

 

 それから数日後…

 

 今日も神聖日本王国のトモチカ王家が所有する別荘にいたムネノリ。

 

 ムネノリはムネオ派や自身が擁する神聖なる自由が建造した大型潜水巡洋艦や編成した神聖なる艦隊が日本国国防海軍との戦闘で壊滅したこと、そしてムネノリ自身が願っていた日本国首都、東京を焼け野原にして野蛮な軍人共や平民共へ聖罰を処することが失敗に終わり、イライラが募っていた。

 

ムネノリ「日本国め… よくも… 我が神聖なる王国を愚弄し蹂躙しやがって…」

 

 ムネノリはワインの入ったグラスを持ちながらイライラを募らせて…

 

ムネノリ「この神聖なる王国が負け続けてたまるか!!」

 

 ムネノリは突如大声をだして、ソファから立ち上がり落ち着かんとばかりに辺りをウロウロする。

 

タツヤ「ムネノリ様…」

 

ムネノリ「タツヤよ。この王国を再び世界が羨む偉大で強大なる王国へ成し遂げるのには何が必要だ?」

 

ムネノリ「これは最早ムネオ派や神聖なる自由といった組織単位では成し遂げられん。そう… それは即ち…」

 

タツヤ「ムネノリ様ご自身が国王となり、ムネオ派や神聖なる自由のシンボルとして聖なる強国へと歩を進めていくこと、ですな?」

 

 タツヤの言葉にムネノリは顔をニヤつかせながら…

 

ムネノリ「そうだ。…タツヤは中々の洞察力の強い男ではないか。」

 

タツヤ「ははっ! このお言葉、光栄に存じます!」

 

タツヤ「それとムネノリ様、大型潜水巡洋艦の隣のドックで建造されていた2隻の艦艇でございますが、王国軍より詳細なスペックが届きましたので、この場を借りてご報告させていただきます。」

 

 タツヤが持ってきた資料により、ムネオ派や神聖なる自由のドックで超極秘裏に建造されている大型巡洋戦艦と大型航空巡洋戦艦の詳細なスペックがムネノリへと伝えられる。

 

 サイズは2隻とも全長300m、全幅130m、吃水9.0mで排水量は驚異の40000トン。

 大型航空母艦を除けば、王国海軍が創設されてから最大の排水量を誇ることになるという。

 

 兵装は大型巡洋戦艦は180口径300mm超電磁レールキャノンを3基纏め、それを艦橋の前に2基搭載した主砲と副砲であるレールガン、KA-AやKOAMを発射可能な合計前後300セルのVLSや対潜ミサイルを発射可能なミサイルランチャーなどで身を固め、装甲は3重の防護壁などで固めた最強仕様だ。

 

 大型航空巡洋戦艦はアングルドデッキの飛行甲板に右舷側に寄せた艦橋、そしてレールガンやVLSで身を固めた仕様となっている。

 艦載機はKFA-10を20機搭載し、飛行甲板がある左舷や右舷に大幅なスペースのスポンソンを設けてTPLSやレールガンを搭載している。

 

 最高速度は2隻とも驚異の60kmを出し、旗艦としての運用ができる他、他艦隊との連携も視野に入れられている。

 中でも大型巡洋戦艦は先に建造され、戦闘で沈んだ大型潜水巡洋艦と共に1940年代の神聖日本王国が建造した艦艇を現代へと甦らせたいと要望したムネノリによって建造されているものなのだ。

 

タツヤ「…以上が2隻の詳細なスペックでございましたが、何かご質問は?」

 

ムネノリ「就役までにどれくらいかかる?」

 

タツヤ「只今建造の真っ最中でございます故、少なくとも2〜3年はかかるのではないかと。」

 

ムネノリ「分かった… タツヤよ、ご苦労であった。」

 

ムネノリ「日本国の野蛮な軍人共や平民共に聖罰を処するという願いは叶えられなかった…こうなれば、代わりにセイジへ罰を処するのはどうだろうか?」

 

タツヤ「ほほぅ、直接国王へ聖罰を処する… なかなかの名案でございますね。」

 

タツヤ「しかし、王宮は24時間365日厳重な警備がついております。仮にムネノリ様や私がトモチカ王家の者であっても、中へ入るのは中々の至難の業。…何か国王自身が外へ出ることがなければ…」

 

ムネノリ「王家は年に数回、茶会を催すではないか。各メディアや各国政府要人、王族や貴族を招いているからその中で国王へ聖罰を与えたいのだが、それは無理なのか?」

 

タツヤ「茶会は王宮の中庭で開かれる上、厳重な警備がついておりますので難しいのでは?」

 

タツヤ「それと、各国政府要人や王族、貴族にも護りがございます。下手をすれば彼等に妨害される可能性もありますので…」

 

 ムネノリとタツヤは国王のセイジへ聖罰を処する作戦に知恵を働かしていた。

 

 

 

……………………

 

 

 

 その頃、王宮では…

 

セイジ「そうか… ムネオ派と神聖なる自由によって出撃し日本国を相手に闘い散った… ふむ、ナカサワから全て聞いてはいたが、実際に其方と話が出来てよかった。 …こちらでも神聖なる自由について調査をしているが、かなり極秘裏に活動をしているのか、なかなか情報を掴めなかったのだ。しかし、其方と会話ができて、連中のことが分かった気がする。伝えてくれてありがとう。」

 

セイジ「…しばらく身と心を休めて、心身共に整えることができたのなら、再び王国海軍へと復帰すればいい。なんなら其方を次の王国海軍長官、いや、王国軍参謀長や王国軍長官へと抜擢したいと思っているのだ。」

 

 王様の執務室で神聖なる自由所属で神聖なる艦隊の艦隊司令官だったコウタと電話をしていた。

 ムネオ派や神聖なる自由に傍受されないよう、特殊な電話機を使ってコウタと会話をしたセイジは…

 

セイジ「…分かった。では、心身共に休むように。其方と会えることを楽しみにしている。では。」

 

 ガチャと受話器を置いて思慮に耽るセイジにナカサワがドアをノックして入ってきた。

 

ナカサワ「失礼いたします…王様、ご報告がございます。」

 

セイジ「どうした?」

 

ナカサワ「先日の東京湾基地や博多湾基地の襲撃事件で被害に遭った施設の復旧ができたことと、王様主催のパーティーの日程が決まりましたので、ご報告させていただきます。」

 

セイジ「あぁ、あのパーティーか。今年は盛大に開こうと思っている。抽選で選ばれた市民たちも参加する大規模なパーティーだ。」

 

ナカサワ「左様でございます。私にとっても久しぶりのパーティーなので、当日が非常に楽しみです。」

 

ナカサワ「…おおっと、お話に夢中になって日程をお伝えしておりませんでした。そのパーティーの日程が…」

 

 ナカサワはセイジへパーティーの日程を伝える。

 

セイジ「3週間後か。分かった。会場は王家所有の『舞踏の家』で間違いないな?」

 

ナカサワ「はい。誠でございます。」

 

 セイジが主催する形で、王家主催の舞踏会が開かれている『舞踏の家』で開かれることになったパーティー。

 既に補佐や王族にも伝わっており、開催まで時間を如何に有意義に過ごそうかと考える人たちもいた。

 

 無論、軍務補佐のハラダの耳にも伝わっており、ハラダはそれを神聖なる自由のタツヤへ報告。

 

タツヤ「…分かった。ムネノリ様へご報告させてもらおう。」

 

 ハラダからパーティーの日程を聞いたタツヤは足早にラウンジにいたムネノリへ伝える。

 

タツヤ「ムネノリ様。ご報告がございます。」

 

ムネノリ「何だ?」

 

タツヤ「実は国王主催のパーティーが開催されるとのことです。既に日程が判明しており、国内外のVIPや各国政府要人、王族や貴族の他に抽選で選ばれた市民に各メディアも招待しているとのことなので、セイジへ聖なる罰を与えるのならこの日がいいのではないかと。」

 

ムネノリ「…そうだな。予てよりハラダから聖罰人をよこすよう言われており、こちらから部下を警備兵と偽って送り込んでおる。我もそこへ向かう予定だ。」

 

ムネノリ「フッ… 多数のVIPや各国政府要人、王族や貴族…そして市民たちの目の前で聖なる裁きを与えられ、最期を遂げる貴様の間抜け面を見るのが楽しみだ…」

 

 ムネノリはワインの入ったグラスを揺らしながら、不敵な薄気味悪い笑みを浮かべる。

 ムネノリの命令により王宮へ送り込まれた1人の男。

 

 セイジへの「魔の手」は確実に彼へと忍び、今にもその手を伸ばそうとしているが、誰1人その存在に異議を唱える者はいなかった。

 

 

 

 

 

 

 そして、3週間後のパーティー当日。

 

 パーティー会場である王家所有の『舞踏の家』の広大な中庭には煌びやかな装飾がなされ、中庭はゲストで招かれた国内外のVIPをはじめとする各国政府要人や王族や貴族、そして抽選で選ばれた市民で賑やかな雰囲気になっていた。

 

セイジ「おぉ、これは…」

 

ナカサワ「久しぶりのパーティーですが、皆様大変盛り上がっておられますね、王様。」

 

セイジ「あぁ…」

 

セイジ「この舞踏の家でパーティーを開催するのも久しぶりだな。この前の舞踏会で息子のセイタがアヤネや他の王族と同じドレス姿で踊っていたのを見て大変驚いたのを覚えている。」

 

ナカサワ「あれは本当に美しくて麗しかったですね。雰囲気や身体つきがお妃さまのトモカ様や王女のアヤネ様と似ているからこそ、できることでありますから。」

トモカ「あら、あなた。」

 

セイジ「トモカ。どうした?」

 

トモカ「向こうでセイタとアヤネが呼んでるわよ。せっかくのパーティーだもの。家族で楽しみましょ。」

 

セイジ「…そうだな。せっかくのパーティーだから一家で楽しむか。」

 

ナカサワ「王様。是非私も。」

 

セイジ「もちろんだ。ナカサワも一緒に楽しもう。」

 

警備兵「王様。彼方まで警護いたしましょう。」

 

セイジ「よろしく頼む。」

 

 セイジは一家や警備兵と共に向こうで待つセイタやアヤネの元へと向かう。

 その様子を遠くから見ていたムネノリとタツヤは…

 

ムネノリ「…ここがセイジが聖罰を受ける生涯最期の地…」

 

タツヤ「えぇ。彼処にいるのがムネノリ様が差し向けた彼、でございますね。」

 

ムネノリ「…よし、そのままセイジへ近づき他の警備兵が離れた瞬間…または交代するタイミングで… 奴をぶち殺せ。」

 

 ムネノリは聖罰人の男へ指示を送る。

 

警備兵1「我々は近辺で警護致します。流石に近くにいると、我々の目が気になりパーティーを楽しめないと思いますので。」

 

警備兵2「よし。では我々は…」

 

?「王様の警護なら我にお任せを。」

 

警備兵3「…いいのか? 1人では警護は難しいが…」

 

?「我は王様をお護りします故、他の王族の警護をお願い致します。」

 

警備兵3「そういうことならいいが…」

 

 警備兵へと成り済ましている聖罰人は警備兵の1人と会話し、王様を護ると言った。

 

警備兵3「…あんな奴、王宮警備兵にいたか?」

 

 「警備兵」と会話した1人の警備兵「カツヤ・ヤマモト」は不審な点に気づき、目で男を追い始めた。

 それに気づかない「警備兵」もとい「聖罰人」は、セイジを護るように見せかけながら、聖罰を処するために接近。

 

?「『この強大で聖なる神聖日本王国を愚弄し、かつての栄華を蔑ろにした元凶であるセイジ… 今にこの我が、神聖なる自由を率いるムネノリ様の願いを叶えて差し上げてやる… 日本国よ、見ておくがいい… この神聖なる神聖日本王国を愚弄し蹂躙し続けると、貴様らの指導者へは聖なる裁きを下すことをな…』」

 

セイタ「あ、お父さん。」

 

アヤネ「お父さま、来てくれたんだ。」

 

セイジ「もちろんだ。いつもは王族の皆とは交流が持てないから今日だけは素敵な1日を過ごそう。」

 

トモカ「あなた。シャンパンは?」

 

セイジ「あっ、あはは… そういえば、まだ貰ってなかったな。」

 

ナカサワ「…おやおや、これは… 私が注いで差し上げましょうか?」

 

トモカ「いいえ。今日だけは私が。」

 

ナカサワ「お妃さま、よろしいのですか?」

 

トモカ「…えぇ。ナカサワ様にはいつもお世話になっておりますので。貴方も今日だけは仕事の事は忘れて、共に楽しみましょう。」

 

ナカサワ「お妃さま… ありがとうございます。」

 

 トモカはセイジへシャンパンを注ぐ。

 その間に聖罰人はセイジへ接近し…

 

トモカ「…はい、あなた。」

 

セイジ「あぁ、ありがとう。」

 

 トモカからシャンパンの入ったグラスを渡されたセイジ。

 

ナカサワ「今日はお日柄もよく、いいパーティー日和になりましたね。」

 

セイジ「そうだな。それに今日は市民たちも参加している。この我がトモチカ王家がより市民たちにとって身近な王家になるよう、研鑽を積まなければ。」

 

 ナカサワやトモカらと談笑するセイジ。

 

ムネノリ「…よし。近くに警備兵がいるから奴は油断している。」

 

タツヤ「もうまもなく、革命の時が近づこうとしておりますね。」

 

ムネノリ「そうだ… 今日という聖日を以て、神聖日本王国は再び偉大で聖なる強国への歩を進み始めるのだ。ムネオ派や神聖なる自由と共にな。」

 

 セイジへの聖罰を処する時を今か今かと待ち構えるムネノリとタツヤ。

 そして…

 

?「王様。此方をご覧ください。」

 

セイジ「…なんだ?」

 

?「フッ… 王様…」

 

 警備兵の男はセイジを此方へと向かわせ、そしてハンドガンであるCz75の銃口を向けた。

 自身へと突きつけられた銃口を見たセイジは…

 

セイジ「…!!」

 

警備兵「王様!! 伏せてください!!」

 

ナカサワ「この男を今すぐ取り押さえなさい!! 王様を守るのです!」

 

 セイジの危機を感じた警備兵とナカサワの大声で複数の王宮警備兵が男へと神聖日本王国軍規格の9×19mm弾を使うB&T APCやハンドガンのB&T USW A1の銃口を向け、もう1人が男へと突進しようとした。

 

 その時…

 

 Cz75の引き金が引かれ、1発の銃弾が放たれた。

 

 

 





平気で人の命をも踏み躙ろうとする、ムネノリと神聖なる自由って…最早テロリストじゃね?ww


如何でしたか?
今回も楽しんでいただけたでしょうか?

今回はセイジがパーティーで神聖なる自由に命を狙われてしまうというお話を投稿させていただきました。

ムネノリの目的である日本国首都、東京を焼け野原にできなかった代わりに「王国の威厳や尊厳を蔑ろにした」セイジへ銃口を向けるのは彼への遺恨を晴らしたい彼等ならでは、とは思います。

まあ、何も知らないセイジ的にはとんだとばっちりではありますが…

さて、第2章ラストである次回の第24話では、男に銃を撃たれたセイジの運命や、二度も神聖日本王国の艦艇を沈めた日本国についても投稿しますのでお楽しみに。

長文失礼しましたが、皆さん、どうか第2章ラストまでお付き合いお願い致します。


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