二次創作PSO2NGS~寝過ぎ家の日常~(。-ω-)zzz   作:寝過ぎナイト

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そろそろ繁忙期で皆様いかかお過ごしでしょうか?
ナイトはというと帰宅後毎晩爆睡のナイトであります


エアリオ編その9

PM21:20

中央エアリオ~ハルファナ平原西~

 

雷雨吹き荒れる嵐を耐え忍ぶ吹き抜けの洞窟内で2人の人影が交差していた。

「っ!?むぐぐっ!?」

「暴れても、無駄ですっ!!」

1人の男が機械人の女に押し倒され組み敷かれてしまった。

傍から見たらか弱き少女が暴漢に襲われている様にさえ思えるこの状況...

しかし当事者にとっては全くどうでもいいことだ

万力の如く鷲掴みされた男の顔は次第に赤くなり必死に振りほどこうと左右に揺れ抵抗するが女はそれを許さない。

暴れる男の耳元を掠めるように地面に向かって手を振り落とす。

恐ろしい腕力によって地面が陥没した。

「っ!?」

男は全身から冷や汗を流し硬直した。

 

 

 

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TIPS

ところで、人に限らず視覚に依存している生物は視覚を失うと

嗅覚、聴覚、触覚といった感覚器官が失う前よりもより発達に研ぎ澄まされるという事をご存じでしょうか?

作者も過去に事故で一時的に軽い失明していた経験があり、

当時は家族の助力がなければ日常生活を送ることさえ困難なものでありました。

2週間も過ぎると音や熱、匂い等が見えていた時よりも鋭敏に感じたものです。

まこと、生物の適応力というものは素晴らしいものでありますなぁ...

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話は戻り、只今顔を鷲掴みされている男こと整備士はこの危機的状況を何とか打開するために思考錯誤した。

その結果上半身は組み敷かれて動けないが下半身にはあまり力を込められていないと悟り、

腹部に力を込め臀部を力強く持ち上げ勢いよく回転した

「っ!?このっ!まだ抵抗しますかっ!!」

勢いよく横に回転されてしまい脚部パーツの修復がまだ追い付いていない機械人の女は受け身が取れず地面に叩きつけられてしまい、

その衝撃で掴んでいた手を放してしまった。

女の機械人ことナイトは己が絶対的有利な状況下であったのにも関わらず思わぬ抵抗をされて逆転してしまった事に驚愕したようだ。

地面に倒されたナイトは最後の抵抗として焚火の近くに置かれた

壊れた自在槍(ワイヤードランス)の刃を手にする為に上半身のみで這いつくばるように進んだ。

そんなナイトに対し整備士は息を荒げながらよろよろと近づきナイトの肩に手を掛けようとしたが、

恐ろしい程の腕力で振り払われてしまい壁に激突した。

整備士はふらつく体を引きずり再びナイトに近づいた。

しかし、その時にはすでにナイトは刃をこちらに突き出して鋭い声を浴びせた。

「薄汚いジャンクレイダーめっ!私のパーツは死んでも渡さない!!」

そんな中、整備士は身構えることもなく真っすぐに恐れることもなく近づいた。

「近寄るなっ!!」

振りかざした刃が整備士の頬を掠め、浅く切り裂かれた頬からは血が流れている。

整備士は僅かに眉を歪めたがナイトの傍にしゃがみ込むと両手をナイトの背と腰に手を回した

その間にも背中を切りつけられたが整備士はあやすようにそっとぽんぽんと背を優しく叩いた。

 

「大丈夫...大丈夫だ...迎えに来たよ...ナイト」

 

「あっ...えっ?せ、い...びし...君?」

ナイトの聴覚センサーに馴れ親しんだ相棒の声が聞こえた

 

 

 

 

 

 

~ナイトside~

 

私にとって最も大事なものは私を私として受け入れてくれた大切な家族

己の全てを賭けてでも護り通すと誓ったのだ

そして何よりも代え難い愛しい人を守る為...

もし、それを手にかけ傷を付けようとする輩がいるのであれば数多の責め苦を与え必ず始末するだろう

 

 

 

~???年~

惑星??リ???~奥地~

ここは何処だろうか?

原初の自然が生い茂る林道をさまよっていると...

「お~い!こんな所にいたのかよ探したぜ相棒!」

金髪のニューマンの少年が話しかけてきた。

相棒?私のことだろうか...

「大丈夫か?もう少ししたら訓練終わるから頑張ろうぜ」

少年はこちらを心配そうに覗き込むように話しかけてきた。

心配をかけてしまったようだ。

「ん?まぁ平気ならいいけどよ無理すんなよ?」

私は少年を心配かけさせまいと少年と肩を合わせて歩いた

 

 

林道を抜けると湖が見え、そこには雄大な景色が広がっていた。

「ちょっと休憩しようぜ相棒」

少年はふぅと息を吐いて近くの岸辺に寝転んだ

私もそれにならって腰を下ろした

「なぁ、相棒」

何でしょう?

「相棒ってさ何の為にアークスになったんだ?」

少年は寝転びながらパック飲料をひと吸いするとそう聞いてきた

 

何の為にか...

決まっている私は”家族の為に”と答えた

そう言うと少年はふーんと返し傍にあった小石を拾い湖に放り投げ、続けて言った。

「それってさ自分も含まれてんのか?」

それは...と言葉を詰まらせてしまった。

「家族ってやつは大事なのも分かる。でもよ自分を責めてばっかじゃきついぜ」

言い淀む私を余所に少年はさらに言った。

「相棒の家族はさ、相棒が思っているよりも結構相棒を大事に思ってるだろうぜ」

よいしょと飛び上がると少年は屈託のない笑顔で言った

「まぁ兎に角、あんまり独りで背負うなよ?相棒の頼れる人はいっぱいいるんだしな!」

私も立ち上がり彼に向き合った

 

分かっています

そう私は彼に言うと彼は頷いた

「じゃっ!ここでお別れだな!いってこい相棒!!」

瞬間、少年は私の背を突き飛ばし私は抵抗できず湖に落下した。

目の前が真っ青になって意識が遠のく...

 

 

 

人でいう睡眠といわれる行為から目が覚め近くに何者かの気配を感じ身構えた。

 

 

 

PM21:18

中央エアリオ~ハルファナ平原西~

 

足音からして1人...

最悪だと、よりにもよってこの状況でか...

迎撃の準備を取ろうにも装備もボディパーツの修復も追い付いていないこの身で何が出来るのか

ここは不意討ちからの拘束を狙いワザと項垂れてタイミングを図った。

その瞬間別の個体の気配を感じ手に力が籠る

それは近くまで来るとひと鳴き私の脚に何かを当てているようだった。

戻ってきたラッピィとのまさかの再開に驚いていると私が反応しないのを悟って離れていった。

そして本題のジャンクレイダーと疑わしき男が私の肩に触れようとしたその瞬間、

顔を上げて男の顔を鷲掴みしてそのまま押し倒した。

動けないように馬乗りにして拘束し警告した。

 

しかし、男はまだ抵抗してくるようだったので鷲掴みしている手に力を込めていると

徐々に抵抗が弱くなってきているのを確認し私はつい気を抜いてしまった。

その瞬間を狙っていたのかどうかもう分からないが男は体勢を変えて拘束を振りほどきにかかった。

脚の修復がまだ追い付いていない私は受け身を取ることが叶わず地面に叩きつけられてしまった。

 

こうなったら最後の手段...これだけは避けてきたが人相手に武器を使うしかない

とは言え武器は焚火近くまで這いつくばらなければならない

敵に対し背を向ける行為は大変危険だがやむを得ない...

がりがりとボディが削れる音が洞窟内に響く

もう少しっ!あともう少しっ!!

後もう僅かな距離で届きそうな刹那肩に触れられそうな気配を感じ

触るなっ!!!と怒声をあげて腕で薙ぎ払った

壁に男が激突する音が聞こえる、うめき声をあげ再び近づいてくるようだ。

私は壊れた自在槍(ワイヤードランス)の刃を握り男に向って突き出した

暴れまわっていたせいか焚火はとうに消え去り暗く相手の顔が見えないがナイトは毅然とした態度で言った。

「薄汚いジャンクレイダーめっ!私のパーツは死んでも渡さない!!」

男は一瞬動きを止めたが、そのまま近づいてきた

ナイトは刃を構え迎撃の構えを取ったが次の瞬間男は驚きの行動に出た

男は刃をものともせずそのまましがみついてきた

私は刃で腕や背を切りつけたが男は抵抗せずにされるがままになっていた

やがて男は私の背中を数回叩くと耳元から何かを囁かれた

それを聞いた私は背に刃を突き立てようとした手を止め、思わず刃を落とした。

 

 

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TIPS

実はドールズ以外にもアークスの脅威となりうる存在がいる

負傷したアークスの武器や防具、

さらにはキャストのパーツすら強奪する追剥集団通称”ジャンクレイダー”

奴らから強奪され被害にあったアークスは多数件発生している

被害者の共通点は皆単独任務中のアークスということだった。

ジャンクレイダー達は対人特化された集団であるため、

直接的な攻撃は行わず装備の無力化のみを行い

抵抗が出来なくなったアークスから装備や物資を奪い取るのだ

奪い取られた物資はセントラルの闇市に秘密裏に取引されている

セントラルの治安部隊も手をこまねいている。

噂ではセントラル上層部も一枚嚙んでいるらしいが真相は不明

何にせよ人が多く集まるところには影が出来るつまりはそういうこと...

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PM21:45

中央エアリオ~ハルファナ平原西~

~ナイト独白~

信じられない、信じたくない...

今対峙している男がよりにもよって整備士君だったなんてっ!

傷つけてしまった

誰が?

私が...ナイトでなければならない私がっ!

あぁっ!あぁっ!何たる失態っ!決してあってはならない事!それなのにっ!

私は守るべき人に対し刃を向けあまつさえ傷つけてしまった

恐らく帰りが遅くなった私が心配でここまでくる羽目になったのだろう...

非戦闘員である整備士君がエネミーうろつくエリアを闊歩するのは自殺行為だ

にもかかわらず整備士君は助けに来てくれた...

あぁっ!なんて優しいのだろう...なのに私はっ!!

己の不甲斐なさと守るべき者の血が付いた手を呆然と見て私は彼の顔を見ることが出来なかった...

 

 

 

彼は私の振る舞いに文句ひとつ零さずただ一言囁いたのだ

 

 

    ”迎えに来たよ”

 

 

その言葉に私は機械であるにも関わらずその日初めて涙を流した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




じょじょに寒くなってきました疲れが溜まりやすくなってきているこの季節暖かいお布団でゆっくりお休みなさいませ
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