五条の嫁   作:ただのコマチ

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どうも。
思えばまだ朱莉ちゃんはしっかり戦ってないな…
多分、おそらく、もうすぐです。



星漿体護衛任務 参

 

「…ん…?……んんっ?!」

 

目が覚めたら縛られてました。

猿轡がされて声は出せないけど、眼は塞がれてないので周りは見えます。窓もなにもない部屋……これって、あれですか…攫われたってことですか?

 

…たしか、悟さんと合流しようとして、黒井さんと……黒井さんは…!?

 

『…娘、黒井は貴様の背後(うしろ)にいるぞ。状況としては娘と同様というところか』

カグさん!

ありがとうございます。黒井さんも無事ではあるんですね…よかったです。たしかなにかバチッと来て…それで気を失ったのかな……あれが傑さんの言ってた…すたんがん、なのかも。

んあぅいあんぁあうえあぁぅあいぉああっあっぇおぉあ天内さんじゃなくて私たちを攫ったってことは…」

『ああ、十中八九盤星教だな……そして娘、口にせずともよい。思うだけでも伝わっておる』

……はい。

『星漿体との交換が目的だな…黒井が起きたら反撃と行こうではないか』

あ、縄は解けちゃうんですか?

『……()が娘の手首に口を出し、ちまちまと削ったのだ…呪力を使えば千切ることは容易いだろうな』

……ほんとにありがとうございます…

 

 

 

…カグさんが私の身体を使ったらもっと早く逃げれたりしたんじゃないですか?

『…たしかにそうだが……せぬ理由があるのだ…(それでは娘の身体にいらぬ負担が掛かるからな)』

そうなんですか…

 

 

 

 ……

 

 

 

「…ん…ん?」

あ、黒井さんも起きたみたいですね。カグさん、黒井さんにお願いします。

『((ひと)使いが荒くなったものよ…)…黒井、一度だけ言う。よく聞いていろ…』

…やっぱり私はカグさんに頼りすぎかもしれません。

『…娘、次に盤星教どもが来たら縄を抜けろ。呪具は無くとも制圧は容易いだろうな』

わかりました!

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

「朱莉ッ!!」バンッ‼︎

 

「あ、悟さん!」

「……」

ちょうど盤星教の人たちを見つけた縄で縛っていたら悟さんが来てくれました。

…え、縛り方が違う?……こうですか?

「…まあ、カグツチさんがいるからこうなるだろうとは思ったけどね…」

「黒井〜!」

傑さんも天内さんも無事みたいですね。

ところで、今どこなんでしょう…なんだか攫われる前より暑い気がするんですよね。カグさんはどこかわかりますか?

『我の意識は有ったが、生憎今までの行動範囲は狭くてな。長い移動だったとしか分からんな』

そうですか…暑いわけですし、南の方に来ちゃったんですかね?

悟さんたちも来れてますし、日本だとは思うんですけど…

「悟さん、ここってどこなんですか?」

「ああ、沖縄」

 

 

 

…沖縄?

 

「なんで沖縄…?」

「さあな。できるだけ遠くに行きたかったんじゃねえの?あわよくば同化を防いだりとか」

「はえー…」

「まあ理由はなんであれ来ちまった訳だし、同化まで余裕あるし」

「ああ、せっかくだしね」

…?

 

 

 

___________________________

 

 

 

 

「「海だー!!」」

 

「これが…海…!」

悟さんに傑さんに、カグさんからも聞いたことはありましたけど、すっごいです!砂浜が広くてキラキラしてて、海もすっごく青くて綺麗でキラキラしてます!

バシャッ‼︎ 「わぷっ!?」

「…ふふっ」

「いきなりなにするんですか!」

「あはは!悔しかったらやり返してみるのじゃ!」

 

 

「(朱莉が楽しそうでよかった…)」

「…まさか盤星教信者、非術師にやられるとは……自分が情け無い…」

「不意打ちなら仕方ないですよ。朱莉の責任でも、私の責任でもある」

「Qの一件で、気をつけていたつもりなんですけど……というか、飛行機で来たんですね。大丈夫だったんですか?襲撃とか…」

「それなら問題ない。俺が乗客乗員機内外、全部視て確認したし」

「飛行中も私の呪霊で外を張りました。下手な陸路よりも安全でしたよ」

「それならよかったですが…沖縄を指定したのは時間稼ぎ、でしょうか」

「いや、それなら交通インフラの整っていない地方を選びます。おそらくは…空港の占拠、でしょうか……」

「ま、大丈夫だろ。ここに来たの、俺らだけじゃねぇし」

 

 

 

 

 

「…どう考えても、1年に務まる任務じゃない」

「僕は燃えているよ!夏油さんにいいとこ見せたいからね!それに、いたいけな少女のために先輩達と朱莉が身を粉にして頑張ってるんだ。僕たちが頑張らない訳にはいかないよ!」

「台風が来て空港が閉鎖されたら頑張り損でしょうが……まあ、頑張りましょうか…」

「あ、七海!夜蛾先生にお土産買って行こうよ!」

「……」

 

 

 

 

 

「「だーーはっはっはっ!!」」

「ナマコナマコー!」←身を粉にして頑張っている先輩

「キモっ!キモなのじゃー!」

 

 

「…いいんでしょうか、観光なんて…」

「言い出したのは悟ですよ…あいつなりに理子ちゃんのことを考えてのことでしょう」

やっぱり悟さんってすごく優しいです。

私も遊びたいですけど天内さんも楽しみたいでしょうし、しばらく休憩ですね……別にナマコが嫌なわけじゃないですよ?

…ほんとですよ?

「この後ってすぐに東京の方に帰るんですか?」

「一応そのつもりだよ。どうかしたのかい?」

「……いえ、少し短い気がしたので…」

天内さんが最後にする思い出作りなら…もうちょっと長くてもいいと思うんです。これからずっと動けなくて…意識もなくなっちゃうから。

「…確かにそうかもね……」

 

 

 

「悟、そろそろだけど」

「あ、もうそんな時間?」

「…」

 

「飛行機の席、取り直しておいてくれるかい?」

「おー、できるだけ遅いの取っとくわ」

 

「…え?」

「それって!」

「ああ、まだ余裕はあるしさ」

「もう少し遊んでいこうじゃないか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…朱莉、カグツチと話したい。変われる?」

「はい……どうした?』

「いや、もうやってくれてるだろうけど一応さ……気をつけてろよ」

『勿論だ。貴様らが眠っている間は我が警戒する、貴様を消耗させぬ為な。夏油傑も呪霊で張っている』

「…そん時だけじゃなくてだ……もしかしたら朱莉も狙われるかもしれねえからな。朱莉も聞いてんだろ?」

『ああ。気を引き締めておる』

「そっか……咄嗟に変われるようにはしとけよ………

 嫌な予感がするからさ」

 




 

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