僕らには視える   作:ACE END

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前作に比べて文字数が異様に多いのなんなんだろうな……。我ながらなんとも言えん。


個性把握テスト

雄英高校入学式当日。永は正門前で校舎を見上げていた。

 

「やっぱり大きいねぇ……お金をかけすぎじゃないのかな?これ」

「(僕のいた世界ではそもそもこんな大きさの建物なんてモノは……ありはしたけど全て滅んでしまったからなぁ……。あの世界に関しても、これほど大きいのは皇都とか帝都くらいなものだったし……)」

「……やっぱり随分僕らの世界とは違うんだね、アルの世界は。まぁ僕も君の記憶の世界を、何度も訪れてるから知ってはいるけれど」

 

そう言いながらも永(どちらで登校しても構わないと言われたのでこの姿で通っている。一応主人格だし)は正門を潜り抜け、指定された教室……1年A組の教室へと向かう。

 

「ん?」

「……あっ」

 

道中人を見つけた。茶髪のボブカット、丸くて大きな目をした可愛らしい印象を受ける子だ。

 

「おはよう、君も1年生かな?」

「あ、そうだけど。なんでわかったの?というか、君も……?」

「僕も1年生だからね。わかったのは……まぁ、動きを見てれば……ね?」

「……動き?」

 

たどたどしい足取りに少し不安げな瞳、ついでに言えばキョロキョロと周りを見回しながら歩いているのだ。不審者か、それとも新一年生のどちらかがするような動きだが、制服を着ている以上、彼女が不審者という可能性は捨て去った結果、新一年生であるのだろうという結論にたどり着いた。

それを話すと

 

「不審者っぽかったの私!?」

「まぁ恰好が恰好なら、ね」

「ほぇ〜……なんか、アレだね。考察とか話し方とかアニメに出てくる策士?軍師?みたいな感じだね」

「……どう反応するのが正解なのか分からない返しをするね。っと名前を聞いてなかったや」

 

お互い名も知らないにしては随分とフランクに話せたものだが、相手をどう呼べばいいのかも分からないため、ひとまず名前を聞くことにした。

 

「あ、そういえば……ってあぁぁぁぁ!そのモサモサヘアーは!地味目の!」

「ん?」

「へっ!?」

「あ゙?」

「むっ?」

 

そう言って指を指す少女の視線の先には、緑髪のモサモサ頭の少年、机に足をかけた金髪のツンツン頭の三白眼の少年、そして眼鏡をかけた実直そうな少年がいた。

 

「(あの金髪の少年は……入試の時に校門で)」

(受かってたか……まぁたしかにそれっぽさというかなんというか、威圧感みたいなものは感じられるけど)

 

話を聞く限りでは、少女は緑の少年に入試の際あの0Pt敵をぶっ飛ばして助けて貰ったのだとか……随分と気弱な顔をしているが、内に秘める個性はそれなりに強力なのだろう。

 

「(アレを壊せるだけのパワーか……。機械特攻が付いている『(バスター)』と同じだけの火力を出せるとなれば、それはかなりの驚異になりうるね。しかもそれを対人で振るえる分、こちらよりも火力は上かもしれない)」

(かもね。だけど本人の性格上、おそらくそんなこと考えずに力を奮ったんじゃないかな。まぁ、勘だけど)

 

「……そこの金髪の君!すまない!名前を聞いてもいいだろうか!」

「ん?僕?」

「……もしかして話を聞いてなかったのかい?」

「……恥ずかしながら」

 

思考に夢中になって意識を内側に向けすぎた。眼鏡少年の話を聞くと、名前を教えて欲しいとの事。

 

「……人に名乗らせる前に自分が名乗るのが礼儀じゃ無いの?」

「名乗ったぞ!?やはり聞いてなかったのか……」

「あはは……宇志亜(うしあ)(えい)。苗字は読みにくいだろうし、名前で呼んでよ。」

 

そう言って手を差し出す。

 

「うむ!よろしく、永君!俺は私立聡明中学出身の飯田天哉だ!」

 

そう言って固く握手をした瞬間、廊下から声が響いた。

 

「お友達ごっこがしたいなら他所へ行け……!」

 

何事かとその場に居たものたちが振り向くと寝袋に入って廊下に寝そべるナニカがいた。

 

「ココは……ジュッ……ヒーロー科だぞ」

 

某10秒チャージなゼリーを飲みながらそう言い放つ存在に、永を除いたA組諸君の心の声は一致した。

 

(((((なんか!いるぅ〜!!??)))))

「……何やってるんですか、相澤先生。みんな不審者を見る目ですよ?」

(((((せんせぇっ!!??)))))

 

状況に全く追いつけていないA組諸君を後目に、男は寝袋からのそのそと這い出してきた。黒いロングヘアに無精髭、首に巻かれたマフラーのような何か、そして何より死んだ魚のような目。おおよそ教師とは思えない風貌の男を目の前にしてA組の面々は押し黙った。

 

「……はい、皆さんが静かになるまで10秒かかりました。時間は有限、君たちは合理性に欠けるね」

 

そう言って男は教壇に立つと

 

「担任の相澤だ。よろしくね。おまえら、ひとまずコイツに着替えて着替えて10分後にグラウンド集合。各自机の引き出しに入っているはずだ。更衣室はここを出て右手にずっと行けばある。くれぐれも遅れないように。以上だ」

 

そう言って相澤は透明な袋に入った体操服を見せると教室の外へと出ていった。全員が静まり返った中、ひとつの声が響いた。

 

「……さて、行こうか」

 

そう言うと自分の席を確認し、カバンを置くと引き出しから体操服を─────

 

「ちょちょちょちょい待て!永!お前何の疑問も持たずに動こうとしてるけどそれでいいのかよ!?」

 

声をかけてきたのは真っ赤なツンツン頭の少年だった。その声を聞きながらも、永は体操服を引っ張り出し───2着ある?

 

「……2着あるな……?洗い替え用……?」

「冷静かよ!?てか聞けよ!?」

「って君、切島か。イメチェンしたんだね」

「今聞いてんのそこじゃねぇってかそれは言わないでくれ!?」

 

おそらくもう1人の自分用かな、と思いつつ、ツッコミが止まらないツンツン頭……切島に視線を向けると、永はこう言った。

 

「従うも何も彼は担任だと言ったでしょ。この雄英高校のセキュリティ上、彼が偽物の担任だと言うことはありえない。それにあの先生については僕も知ってるけど、生徒への除籍宣告数は歴代最多の先生らしいね。ここはひとまず従っておいた方が身のためじゃないのかな?」

(((((なんかめっちゃ詳しい!?てか除籍って何!?)))))

「あの先生のこと知ってんのかよ!?」

「まぁ、成り行き上ね。それより、急いだ方がいいよ。あの人は合理性第一だ。今はとにかく機嫌を損ねないように動くべきだよ」

 

そう言うと、永はさっさと教室から出ていった。

 

「あっ、ちょっ待てよ永!俺も行くって!」

 

それを見た切島も急いで体操服を引っ張り出すと足早に更衣室へ向かった。それを見て我に返った残りの者たちは自分たちも急いで彼らに続いて更衣室に向かうのであった。

 

 

 

10分後

 

「「「「「個性把握テストォォォォ!?」」」」」

「にゅ、入学式は!?ガイダンスは!?」

「ヒーロー科に入った時点でそんな悠長な行事に出てる暇ないよ」

 

着替えを済まし、グラウンドに集合した後に相澤から告げられた言葉にA組諸君は驚愕した。先程の茶髪ボブっ子……麗日お茶子は驚きのあまり、質問をするが取り合われることも無く、相澤はひとつの拳大の大きさのボールを取り出した。

 

「お前らも中学でやった事あるだろ。個性禁止の体力テストってヤツ。全く、今どきアレほど非合理的なものは無い……。それはさておき、入試一位通過は宇志亜だったな。」

「はい」

「「「「「!?」」」」」

「あ゙ぁ……!?」

「……!」

「円から出なきゃ何やっても構わん。個性使ってやれ」

 

そう言われて永は白い粉(粉末の石灰石)で描かれた円の中に入り、右手を前に突き出した。永の首元のチョーカーが光ったと思ったら、次の瞬間には永の右手には赤い大剣……モナドが握られていた。

 

「……なんだありゃ?」

「剣……でしょうか。それにしては切れ味などなさそうですが……アレ、なんの材質なのでしょう……?」

「おお……なんかかっこいい……」

 

A組の面々が口々にそう言っている中、永はモナドに意識を込める。浮かび上がった字は……『撃』。

 

「なんだ?文字?」

「『撃』?どういう意味だ?」

「……質問よろしいでしょうか、相澤先生」

「なんだ」

「別に投げる、ではなく打ち飛ばすとかでもいいんですよね?」

「構わん。やれ」

「……了解しました」

 

永は左手でボールを軽く上に放り投げる。その後、即座に右手のモナドを後ろに振りかざす。するとモナドが変形し、青い光の刃が形成された。

 

「おお!?なんだ!?かっけぇ!」

「変形とかいいなぁ!分かってる!」

 

そのまま重力に従って自由落下するボールに向かって、モナドを両手で握り直し───

 

「モナドォォォォ……『(スマァァァッシュ)』ッッ!!」

 

掛け声とともに全力で刀身をボールに叩きつけ、吹き飛ばした。ゴォッと音を立てながらボールは飛んでいき、遠くの方で落下した。

 

「『1138.5m』……ほぉ、なかなか……」

「おおお!す、すっげぇ!」

「何コレ面白そー!」

「ってか1キロ超ってエグイなおい!」

「個性思いっきり使えるんだ!さっすがヒーロー科!」

 

この反応はむしろ正しいだろう。今まで個性を使うなと言われ、こっそりとトレーニングを積むことしか出来なかった子どもたちが、思いっきり個性を使えるとなれば、まず最初に出てくるのはそのセリフに違いなかった。だが、この先生の前で面白そう、だのというセリフを言ったのは間違いだった。

 

「面白そう、ねぇ……ヒーローになるまでの3年間を、そんな腹積もりで過ごすつもりかい?」

「「「「「!?」」」」」

「よし、このテストで成績最下位だった者は"見込み無し"として除籍処分としよう」

「「「「「!?!?」」」」」

「しょ、初日から除籍って、いくらなんでも理不尽すぎる!」

「雄英は自由な校風をモットーにしている。そして、生徒の如何は教師の自由でもある。放課後マックで談笑したいならお生憎様。雄英はこれから君たちに試練を与え続ける。ようこそ、ここが雄英高校ヒーロー科だ。」

 

そう言いながら前髪をかきあげ、嘲るような笑みを浮かべる相澤に恐怖する者、笑みを浮かべる者……様々な表情を浮かべる者がいたが、永の表情に映るのは『苦笑』だった。

 

「(あれに嘘は無いけれど、逆に嘘でもあるのがなんとも、ね)」

(……やっぱりそうだよねぇ……兄さんたちから聞いてたとおりだよ)

 

その視線を察したのか、相澤は永の方を向かずに永に声をかけた。

 

「宇志亜、お前に関しては総合成績で3位以内に入れなければ即除籍だ。」

「……はっ?」

「「「「「はぁぁ!?」」」」」

「それともう1つ」

「……なんでしょう」

「2回やるうちの1回はアル……だったか、そいつがやれ。いいな」

「……分かりました」

 

唐突に告げられた内容に対し、切島を除くA組諸君の思考は疑問に包まれていた。

 

「アル……ってなんだそりゃ」

「……なぁ、永。説明しといた方がいいんじゃねぇか?」

「……うん。説明、と言うよりも紹介、かな」

 

そう切島に言われ、頷くと永は眩い光を発した。そうして光が収まると、永がいた場所に白銀の髪と深い紫の瞳を持つ少年が立っていた。

 

「「「「「!?」」」」」

「はじめまして、僕はアルだ。よろしく」

 

そう言って、彼はまるで舞台上の演者のようにお辞儀をし、再び光に包まれて永に戻った。

 

「な、なんだよ、ありゃ……」

「変身の個性……なのか?でもそうなるとあの剣って何なんだよ……?」

 

みんなが困惑している中、元に戻った永は苦笑を浮かべつつ、口を開いた。

 

「後で説明するよ。今はとにかくコレ、やらなきゃね」

 

そう言いながら、既に移動を始めていた相澤に着いていく永。切島も後に続き、しばらくしてほかの面々も動き出した。

 

 

50メートル走

 

「モナド『(スピード)』」

「ヨーイスタート!」

 

『疾』によって移動速度を大きく上げ、全力で走る。出席番号の都合上、一緒に走っていた麗日と大きく差をつけ走り抜けた。

 

「2.56秒」

「はやっ!?」

「この種目で遅れをとるとは……!」

 

そして永の姿が光り、アルへと変わると2回目の走行体制に入る前に話し始めた。

 

「甘いよ永。1位を取るならこれくらいやらなきゃ、ね?」

 

そう言うとモナドに『複』の字が浮かび、モナドをもう1本取り出した。

 

「『(スピード)』×2」

「2本!?」

「おいおい待て待て、どーなってんだよマジで!?」

 

そうしてスタートラインに着いた永は走行体制に入る。

 

「ヨーイスタート」

「フッ」

 

息を吐き出す音だけを残して地面を蹴りつけると、文字通り目で追えないスピードで、ゴールラインを割った。

 

「0.5秒」

「嘘だろ!?」

「クソがァ……」

 

 

握力

 

「『(スマッシュ)』」

 

『撃』を発動させ、モナドではなく指にオーラを纏わせ弾くように一瞬だけグッと握りしめる。

 

バチンッ!メキョッ!

 

「ん?」

「んぇ?」

「は?」

「……測定不能な。今回はもう2回目はなしだ。何度も備品を壊されてもたまらんからな」

「あ、はい」

(((((そんなのあるのかこのテスト!?)))))

 

 

立ち幅跳び

 

「『(フライ)』」

「浮いてる!?」

「ズルだろそれ!」

「……継続時間は?」

「一応2〜3時間は継続できます」

「はぁ……∞。2回目なし」

(((((測定不能の次は∞かよ!?)))))

 

永の行動により、個性よりもツッコミの方が磨かれていくA組の面々であった。

 

 

上体起こし

 

「『(コピー)』からの『(スピード)』×2」

 

正直このコンボが強すぎる。もうアイツらだけでいいんじゃないかな?

 

「……障子、見えたか?」

「……無理です」

「……測定不能だ。2回目なし」

「なんなんだよもう……」

「……訳分からん」

 

 

反復横跳び

 

「『(コピー)』からの『(スピード)』×2」

「……やはり無理です、相澤先生」

 

やっぱ強すぎん?残像残ってんぞ

 

「……測定不能。2回目なし」

「障子のたくさんの目でも見切れねーって何なんだよ……」

「オイラの見せ場取ってんじゃねーよォ!」

 

 

長座体前屈

 

座ってグーッと腕と上半身を前に伸ばす。そう、モナドは持っていない。モナドを持っていないのだ。

 

「これは普通だ……」

「やっと普通の記録だ……」

「いいなぁ……普通っていいなぁ……」

 

さすがにどうしようもなかった。モナドで押そうと考えたが、『それで引き戻せないんならアウトだ』と相澤からのお言葉があり、断念した。ちくせう

 

「53cm」

「「「「「普通に身体柔かいのかよ!」」」」」※そもそも45超える時点で相当柔らかいです。

 

 

ボール投げ

 

さっき投げ(打っ)てはいるが2回目が残っているので、とりあえずアルの姿になって円の中へ。

 

「モナド『(コピー)』」

 

『複』の字でモナドが増えると、両方に新たな文字を展開する。左には『轟』、右には『飛』。

 

「また新しい文字!?」

「なんなんだよアイツの個性!?」

 

聞こえてくる声を聞き流しながら右手でボールを上に投げると、そのまま自由落下してくるボールに向かってまず『轟』の方を撃つ。

 

「モナド『(サイクロン)』」

 

その瞬間、突風が巻き起こり前方に思いっきり吹き飛ばす。その後に右手のモナドの『飛』でさらに押し出した。

 

「モナド『(エア)』」

 

縦に一閃で繰り出された飛ぶ斬撃(斬れないver.)が『轟』で生み出した突風で飛んでいたボールに叩き込まれ、さらに推進力を与えて吹き飛ばした。

 

「5720.8m」

「「「「「……」」」」」

「……まぁこんなものかな」

 

あんぐりと大口を開ける面々を気にすることなく、アルは再び永に戻る。そのままみんなの元に戻ると、切島が話しかけてきた。

 

「なぁ永、アルのヤツなんか今日機嫌悪いのか?試験の時はもっとこう……割とフランクだったよな?」

「まぁたしかにそう思うのも無理は無いよ。ちょっと警戒してるみたいでね」

「?どういうことだ?」

「思い出してもみなよ。今日は予定じゃ入学式だけだったはずなのに今こんなことをしている。こんなイレギュラーが常日頃これから起こるって先生は言った……。だから気を張りつめてるんだよ。本人曰く軽めに、ね」

 

聞いて切島は納得と同時に驚愕した。試験の際に出会ったアルはもっと柔らかい雰囲気だったが、ほんの少し気を張りつめているだけでこんなにもピリピリした感じの雰囲気を纏うのかと思わされた。

 

「なぁ、2人仲良さげだよな?何かあったのか?」

 

そんな会話をしていると、金髪のいかにもチャラ男ですと言い表せそうな少年が声をかけてきた。

 

「っと、上鳴、だっけ。特に何かって訳でもないけど、入試の時試験会場が同じでね」

「はぁ〜……あの試験の時に、ねぇ……やっぱあの時からヤバかったのか?」

「ヤベーなんてもんじゃねーよ。あの0Ptを上に吹っ飛ばして、4つに切り刻んじまったんだからな」

「……はぁ!?ま、マジかよ……!?」

「0Ptを倒したって言うなら彼もそうらしいけどね」

「彼?」

「あぁ、緑谷……だっけ?」

 

そう言いながらボール投げのためのスタンバイに入るモサモサ頭の少年……緑谷出久を見る。

今のところ目立った活躍は何も出来ておらず、このままでは最下位一直線なのは彼になるであろうことは明白であった。

 

「なんか……個性使ってなさそうだよな、アイツ。このままじゃマズくね?」

「個性把握テストなのに把握できねーじゃん。大丈夫なのかよ?」

「……このままだったら間違いなく、あの先生は彼を除籍にするだろうね」

「……だよな」

 

相澤のことをこの中でなら1番知っているのであろう永にとっても、今の段階で彼が緑谷を除籍にすることは確定事項だろうと思えた。

 

「まぁ、彼がこのままなら、だけどね。」

「どういうことだよ?」

「現時点での彼の個性に関する推測は2つ。そもそも発動条件が限られていて今回のテストでは全く発揮できないのが1つ」

「でもよ、そんなん言ってたら俺だって、あの葉隠っていう透明人間の子だってこの場じゃろくに個性使えねーだろ?」

 

そう。そんな切島や葉隠でもそこそこの記録は出せている。それにすら追いつけていないのは焦りなのか、それとも……。

 

「そしてもう1つ……あまり考えたくは無いけど、使うだけで相当の代償を負うもの」

「……どういうことだ?」

「入試の話を聞く感じだとパワー系みたいだから、使うだけで骨折するとかそんな感じだったりするんじゃないかな?身体が耐えきれなくて自壊するレベルのとか、ね。あとは、仮に前者だとしたら追い込まれない限り力を引き出せないとか……そうでもなきゃ個性を使わない説明がつかない」

「そうか、まだテスト残ってるからな……怪我するほうだったら俺でもあまり使いたかねぇよ」

「まったくだぜ……もし2つ目とかだったらめちゃめちゃこえーじゃん……」

「使い所を見極めていると言った方が正しいのかもしれない。だけどもしこのテストで残留できたとしても、今の彼じゃすぐまた除籍のピンチがやってくるだろうね」

 

かなりのリスクを秘めた個性だとしたら尚更だ。痛みは運動能力や判断能力を鈍らせる原因にもなる。

 

そんな会話をしていると、緑谷は覚悟を決めた顔をして投げる構えに入った。が、記録はたったの

 

「46m」

「なっ……!?今確かに使おうって……!」

 

戸惑う緑谷に対し、突き刺さったのは冷徹な声だった。

 

「個性を『消した』」

「「「「「!?」」」」」

 

声のした方を振り向けば髪を逆立たせ、鋭く赤い眼光をこちらに向ける相澤がいた。

 

「全く、あの入試はつくづく合理性に欠けるよ……。お前のようなやつも合格してしまう」

「個性を『消した』……?……まさか、抹消ヒーローイレイザーヘッド!?」

 

緑谷が推測した名は正しかった。アングラ系ヒーローのためメディアへの露出は少なく、知名度は低いものの、それでも強力な個性のため敵たちからは恐れられているヒーローの1人でもあった。

 

「……なぁ、永。お前まさか知ってたのか?」

「まぁ、知ってはいたよ。名前と性格と容姿くらいだけどね」

「なんで知ってたんだ?アングラ系ヒーローなんて知ってる人、そんなにいねーだろ?」

「まぁ、それはいずれ話すよ。僕のプライベートに関わることでもあるし」

 

そんなことを話しているうちに、緑谷へと近づき、二〜三言くらい注意をしたのか、相澤は緑谷から離れて元の位置に戻り、緑谷は再び円に入っていく。

 

「何か言われたのだろうか」

「ハッ、除籍宣告だろ」

「大丈夫かな……」

 

周りの声を聞きつつも永は緑谷に注目する。彼はどのようにしてこの試練を突破するのか。しばらく顔を俯かせた緑谷は覚悟を決めた顔をして前を向いた。大きく振りかぶり、指先に赤い血管のような筋を迸らせながら

 

「SMAAAAAAAAAASH!!!!!」

 

そう叫んで投げ飛ばした。掛け声とともに風が吹き、ボールは遠くへと飛んでいく。

 

「705.2m」

「先生……!まだ動けます……ッ!」

「コイツ……!」

 

赤黒く変色した指を握りしめながらそう言い放つと、相澤は驚いたような顔をしつつも嬉しそうに目をギラつかせるのだった。

 

「おおぉ!?すげぇ記録って指大丈夫かアレ!?」

「うへぇ〜、まさかの二番目の方かよ……考えたくねーわ……痛そ〜……」

「まさか……?」(アル、今の感じってさ……)

「(あぁ、覚えがある。譲渡できる個性とは聞いていたから恐らくそうなのかもしれない。今度会った時にでも聞いてみようか)」

 

周りがそんなことを言う中、意味深な思考をしつつも、永とアルは緑谷に視線を向ける。だが、永の目が唐突に光ったかと思うと、永は顔を顰めてモナドを取りだした。直後に爆発音が轟き、永はモナドを構えた。

 

「どーいうことだ……!ワケを言えデクテメェ!」

 

次の瞬間飛び出したのはツンツン金髪の三白眼……爆豪だった。だが緑谷に接近しようとした時、永による妨害が入る。

 

「モナド『(ジェイル)』!」

「なっ!?個性が───んがっ!?」

 

永が飛ばした光の波が爆豪に命中し、個性の出力を落とすと、すかさず相澤が赤くなった瞳を見開き、首に巻いた捕縛布を巻き付けた。

 

「ンっだコレ動けねぇ……ッ!」

「全く……何やってるんだ。ワケを聞きたいなら、そんな脅すようなやり方じゃなくてもっと穏やかにいきなよ」

「良くやった、宇志亜。あと、お前に巻き付けてるのは炭素繊維に特殊合金を合成させた特別製だ。そう簡単にゃ抜け出せん。ったく何度も個性使わすなよ……。俺はドライアイなんだ」

(((((個性強いのにもったいない!)))))

 

 

 

それからもテストが続き、基本的に速度チートな永とアルがトップを独占しつつ終了した。

 

「お疲れさん。とりあえずパパっと結果開示ね」

 

永はさも当然のように1位を獲得。除籍となってしまう最下位には緑谷出久の名が刻まれていた。

 

「あ、ちなみに除籍は嘘ね」

「「「「「……は?」」」」」

「君たちの全力を引き出すための合理的虚偽」

「「「「「ハァァァァァァァァ!?」」」」」

 

まさかのセリフにA組ほとんどの生徒が絶叫していた。

 

「ほんじゃ教室に戻って書類とかもろもろ確認してカバンに詰めたら今日はもう帰れ。明日からは本格的に授業が始まる。くれぐれも遅刻等しないように」

 

そう言って相澤は去っていった。その後ろ姿を見つつ、グラマラスなボディをした女子……八百万百が口を開く。

 

「あんなの嘘に決まってるじゃない……少し考えれば分かりますわ」

「いや、本気だったよ。あの人は」

「「「「「え?」」」」」

 

八百万のセリフに永は異を唱えた。

 

「『見込みなしとして除籍』ってあの人は言ったよね。つまり見込みがあれば誰であろうと残すし、見込みがなければたとえ1位を取ろうとも除籍になっていたんだろうね。」

「……そんなことが許されるんですの?」

「許すも何も無いよ。先生はこうも言ってたよね。生徒の如何は教師の自由だって。その権利を行使してるだけだよ、相澤先生は」

 

少なくとも見込みがあるとして認められたのだと永は言う。そのままグラウンドを後にし、教室に戻ってきたところで永は尻尾の生えた少年……尾白猿夫に話しかけられた。

 

「ところで永の個性ってなんなんだ?今日1日見てたけどさっぱりわからなかった。あと……アルだっけ?あのちょっと雰囲気怖いヤツ。あれも何なのかわからない」

 

その言葉が火種になり、そのまま灘れるようにみんなが永に質問を繰り返した。事情を唯一知っている切島は、アルのことに触れるのはあまり良くないのでは……と思ったのか止めに入った。

 

「お、おい、あんまり質問攻めにすんのは」

「構わないよ、切島。僕の方から説明する」

「ってアル!?」

 

永の人格が入れ替わり、アルが表にでてきた。先程までのピリピリした感じとは違い、穏やかな雰囲気を纏う彼に何人かは戸惑いを隠せなかった。

 

「改めて、僕はアル。さっきまでは済まないね。上鳴や切島には言ったけれど、他になにか試練でもあるんじゃないかって気を張ってたんだ。あの先生は油断ならないからね」

 

そう言いながら、アルは自らと永の過去を語り出した。

 

「僕……というより永の個性が発現したのは普通より少し遅い5歳のときだった。個性は『未来視(ビジョン)』。いつのものかは分からないけれど未来を視る事が出来る個性だ。だけれど、永は初めて個性が発現したその日に、負荷に耐えきれず気絶してしまったんだ」

「気絶……ですか?」

「何故だ?未来を見るだけでそんなに負担がかかるのかい?」

 

皆が疑問を呈した。それはそうだろう。未来を見る事が出来るということは、すなわちこれから起こることが分かる。普通ならばそれは大きなアドバンテージとなる。だが、それはそう単純な話ではなかった。

 

「視るコトではなく、視たモノが良くなかったんだ。永が初めて個性を使った時に視たモノは両親、兄、そしてヒーローとして活動している叔父の───死体だったんだ。」

「なっ……」

「そんなの……」

「それだけじゃない。彼ら以外にも大勢の人の死体の山、崩壊した都市、血に塗れた世界の姿を視たんだ。たかが5歳の少年に耐え切れるようなものでは無かった」

 

その言葉には、密かに聞き耳を立てていた爆豪や紅白頭の少年……轟焦凍すらも戦慄していた。未来を視ることが出来る。それだけ聞けば聞こえはいいが、それは言葉だけのモノだった。

 

「そいつを視たことで精神的な負荷があまりにも大きすぎた永は自我が崩壊する直前だった。彼がそのまま生きることすら手放す寸前で、彼の中に僕という新たな人格が生まれた。そうして僕は彼を認識し、自らのことを理解し、彼が目指すモノのために、僕もまたヒーローになることを目指した」

 

軽い気持ちで聞いたはずの質問にあまりにも酷い答えが帰ってきたためか、みんな苦しそうな顔をしていた。特に事情を知っていた切島や、言い出しっぺでもある尾白は顕著だった。だがそれでも永の話は続く。

 

「それで僕が生まれたことにより、僕自身の個性が芽生えた。それがこの剣……モナドを生み出して行使する個性だった。なぜかは分からない。医者に聞こうとも突然変異ではないのかと返されたくらいだった。」

 

赤い剣を出し、刀背を撫でつつアルは語った。普通二重人格であろうとも個性は1つしか持ちえないが、それぞれの人格が完全に独立しきっており、別々の個性すら発現なんてことはこれまでに起こりえなかったはずなのだ。だが、突然変異で片付けられた時には正直ほっとしたのは内緒である。

 

「そしてこのモナドについてなんだけどね……ってそんなに興味深いかい?君ら。そんなに身を乗り出してきて」

「いや、だってねぇ……」

「あんないろんな力見せられたら興味も湧くって」

 

少々引きながらもアルは解説を始めた。

 

「モナドは意志の力を具現化する剣……みたいな印象を持ってくれればいい。例えば今日使った最初の『撃』という文字。対象を吹き飛ばす、衝撃を与えるという意思でコイツを振るった時に出る文字だ」

「……なるほどな。衝『撃』ってことか」

「そういうこと。他にもいろいろと文字はあるけれど、とにかく僕らの意思を反映して動く武器なんだ。だが、明確な弱点も存在するし、ソイツを埋め合わせる方法だってある」

 

言われて首を傾げる者と、瞬時に理解した者がいた。

 

「そうか……浮かび上がる文字のせいで、次にどんな攻撃をしようとしているのかバレてしまうということか」

「それに何度も手合わせをしていれば、どの文字がどんな効果を持つものかある程度理解ができてしまう。それに合わせた対処法も、いずれ編み出されてしまうということですわね」

「そう。どんなに強力な攻撃だろうとも当たらなければ意味は無い。コイツの弱点の1つは『タネを理解している人間ほど倒しにくくなる』ってことだ」

「……ん?1つ?」

「そう、致命的な弱点はまだある。それは生物を斬ることが出来ないこと」

 

それを聞いて理解していたものさえも首を傾げた。それはそうだろう。意志の力の具現化ということが出来るのに、生物を斬れないというのは矛盾してはいないだろうか。

 

「枷をはめてあるんだ。たとえどんな状況下でも人を斬ることは犯罪だからね。衝撃を与えることはできるけど斬ることは出来ない」

「はぁ〜……なるほど……」

 

確かにその通りである。ヒーローであろうとも、敵を殺してしまえば殺人罪で逮捕されてしまう。それは確かに理にかなっているとも言えた。

 

「だけど、枷と言ったようにソイツを外すことも可能なんだ。」

「外すって……どうやって?」

「怒り、悲しみ、虚しさ……いわゆるマイナスな感情ってものを強く感じること。そして何かに対する明確な殺意を抱くこと。この2つを両方とも満たすことがトリガーになる」

 

つまるところ、彼らの感情しだいでは誰でも殺せるような武器になるということを理解し、A組の面々は少し怯えた。温厚な彼らが怒り、殺意を抱くほどのことがもしこの先あるとしたら、と考えると止められる者がいるのか、と。そんな表情をするA組の面々に苦笑しつつ、アルはフォローを入れた。

 

「まぁ、余程のことがない限りコイツの枷を外すことは無いよ。それにたとえ使う力がバレていても僕らには未来視(ビジョン)がある。発動の瞬間に相手がどう動くのか知ってしまえばどうとでもなるからね」

「え?でも未来を視るのってあんまりよくねーんじゃ」

「戦闘中は勘が冴え渡るみたいに、相手の動きを視ることができるんだよ。感覚的にはゾーンってのに近い感じさ。特に自分や味方に危害が及ぶ動きに対しては顕著に表れるんだ。都合がいいよね、この個性」

「「「「「やっぱりチートじゃねーか!」」」」」

 

戦闘において、動きの先読みをされるのはさすがにチートと言われざるを得なかった。

 

「まぁ最悪2人に別れてタコ殴りにすることもできるしね。試験の時、切島は見てただろ?」

「あぁ。確か継続時間は短ぇけど2人に別れて戦闘もできるんだよな。やっぱなんでもありだよ、お前」

「今サラッととんでもないこと言ったけど」

「2人に別れるって何!?」

「永とアルの2人に別れられるってことか……?」

「……実践して見せようか」

「え?」

「ほいっと」

「「「「「!?」」」」」

 

そんなことを言ってたら軽い掛け声とともに先程引っ込んでいた永が飛び出てくる。

 

「え?試験の時これでやったの!?」

「まぁね。この状態でもお互いにモナドを使えるから問題ないんだ」

「そりゃ入試1位も取るわな……」

 

そんなこんなでワイワイしつつも、気づけば爆豪と轟は既に教室から退散しており、そろそろみんなも帰ろうかと言うところで永はアルの体に戻った。そしてみんなが帰り始める頃、切島から声をかけられた。

 

「なぁアル、一緒に帰らねーか?俺の個性について色々相談してみてーんだ」

「構わないよ。あ、でもその前に……緑谷、少しいいかい?」

「え?僕?いいけど」

 

困惑した表情を見せつつも緑谷はこちらに近づいてくる。

 

「なにか話があるの?」

「まぁみんなが教室を出終わったら話すよ。話の内容が内容なだけにね」

「アル、俺も出といた方がいいか?」

「そうだね……校舎前で待っててよ」

 

そうこうして、みんなが教室からいなくなった後でアルは口を開いた。

 

「さて、単刀直入にいこうか。『ワン・フォー・オール』だろ?君の個性」

「!?なんで、知って……!?」

 

あまりにも驚きすぎて狼狽える緑谷。まさか自分の個性を一目見ただけで把握されるとは思いもしてなかったのだろう。

 

「その分だと、オールマイトからは僕のことを聞いてないようだね」

「……どういうこと?」

 

警戒を強めながら永の話を聞く緑谷。それを見ながらアルは口を開く。

 

「サー・ナイトアイって知ってるかい?」

「サー・ナイトアイ……?オールマイトの元サイドキックだったヒーローだよね……?」

「そう、オールマイトの元サイドキックだったヒーロー、そして、彼の個性の秘密を知る人でもある」

「そ、そうか、元サイドキックなら知っててもおかしくない……!で、でもなんでそのサー・ナイトアイの話が出てくるの?」

「サー・ナイトアイの個性は『予知』。そして僕の元々の個性は『未来視』。この2つから導き出せるものがあるよね?」

 

そう言われて首を傾げた緑谷はしばし俯いて考えると、すぐに顔を上げて結論を述べた。

 

「まさか、親戚なの!?」

「そう。僕の叔父だ。そして僕の兄もヒーローをしていてね。桜剣ヒーローダンバンって聞いたことないかい?」

 

それを聞いて緑谷はあんぐりと口を開けて永を指さしながら

 

「だ、だだだだだダンバンの弟ォ!?」

 

と叫んだ。

 

「そ、そんなに驚くことかい?」

「あ、当たり前だよ!ダンバンと言えばその渋い見た目と鋭い剣技に言葉のかっこよさも相まって今や人気絶頂のヒーローの1人じゃないか!」

 

確かにテレビで、そんな感じに取り上げられている兄を何度が見てはいるが、正直なところ兄も気にしてる素振りは無いし……。

 

「まぁ話が逸れて申し訳ないけれど、そういうわけで君の個性については実は僕らも知っている。オールマイトとは個人的な付き合いもあるしね。オールマイトがなぜ僕らに言ってなかったのかは知らないが、まぁそれは今度本人に問いただすよ。叔父と兄を連れて、ね」

「あ、うん(……これ結構怒ってないかなぁ!?それも割とバチバチに!)」

 

緑谷の予想は大当たりである。ただでさえ重要な情報であるワン・フォー・オールの譲渡先について知らせていなかったどころか、そもそも何の断りもなくいきなり誰かに譲渡しているなんて、ナイトアイが聞いたら正座からの説教5時間コースは確定である。

 

「まぁ、これも何かの縁だ。君の個性の特訓をすることになったら僕らも手伝うよ。まだまだ感覚的に使えている段階ではなさそうだしね」

「ほ、ほんとに!?助かるよ!ありがとう、アルくん!」

 

そう話をしながら彼らは教室を後にする。途中で緑谷を待っていた飯田や麗日、永を待っていた切島と合流し、5人で帰路に着くのであった。




モナドの枷については、原作の監獄島で某神野郎が解放して、それに応じてシュルクが黒のフェイスへの怒りと殺意を込めた結果……という解釈の元こんな感じにしてます。今回の場合神による枷の解放はアル自身が行えるので、殺意と強すぎる負の感情で解放できるように設定してあります。

ぶっちゃけナイトアイに関して、緑谷が知ったのはインターン編でだったのか、それとも元々知ってたのか微妙に覚えてないのです。「いや、ナイトアイのこと知らんかったでしょ!?なんで緑谷が知ってることになってんの!?」と思われた方、ご指摘してください……。


モナドアーツ

『疾』スピード
素早さを引き上げる。自分以外に付与することも可能。

『轟』サイクロン
任意の方向に突風を巻き起こす。自分の周りに発生させて防御手段として使うことも可能。立木〇彦氏の声で『サイクロン!ジョーカー!』が再生された人はきっと同世代だと思いたい。

『飛』エア
飛ぶ斬撃を放つ。2種類(斬れるver.と斬れないver.が)ある。本作オリジナルアーツです。

『封』ジェイル
個性の出力を封じる。差異はあるが、発動型に関しては最大で8割ほど出力を抑えることも可能。
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