仮面ライダー龍騎SPRITS   作:bassher

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ここは02年度放映された特撮番組『仮面ライダー龍騎』の二次小説です。『仮面ライダー龍騎』、並びそのスタッフ、また講談社マガジンZ連載『仮面ライダーSPIRIT』著者には、一切関係ありません。
公開は07年11月からとなります。



コア・ミラー 03-01-16分岐2

 

 

 

 

 

 

 

「蓮!」

 

 互いの掌を打ち合う龍騎とナイト。あるいは目的の達成よりも、協調した互いの連携が喜ばしいのかもしれない。だがそのこの上無い高揚は無慈悲にかき消される事になる。

 

 光、

 

 コア・ミラーの割れた破片から突き抜けるような光の柱、地下駐車場の天井を突き破り、大学校舎の全てを崩壊させて天に伸び、達した途端空全体に罅を入れ、世界全てに掛かった透明な膜が高音と共に割れ去り焼失した。

 

「蓮、なんだよ、これ、これがミラーワールドが変わるって事なのか、」

 

「人だ、人が浮かんでいる、」

 

 ナイトが指差すはるか上空、輝く人影が浮かぶ。

 

「オメデトウ、」

 

 光を振り払うと、全身を金に彩ったライダー、ベルトでそうと分かる、ライダーが姿を顕す。

 

「イテ、」ベルデが思わず蹌踉けた。

 

「攻撃、」ガイもまた怯む。

 

 振り払われた光は、金の羽根となって7人のライダー全てに降り注ぎ、その一枚一枚が小さく破裂してダメージを負わせる。

 

「オメデトウ諸君、これより‘最期の三日間’を開幕する。」

 

「なんだそれは、」ゾルダが叫ぶ。

 

「また時間が戻った、」インペラーは絶句した。

 

「この瞬間より、君達はこのミラーワールドか崩壊する三日の間に全ての決着をつけなければならない。」

 

「なんなんだ、何がどうなってんだ、蓮、話が違うじゃないか!」

 

「オレに聞くな!」

 

 狼狽えてつい八つ当たりしてしまう龍騎とナイトだった。

 

「戦え、生き残った者は、私と戦い、そして力を得られるだろう。健闘を祈る!」

 

 7人のライダーが見上げる中、まるで電球が切れたかのように光が消失し謎のライダーもまた消えた。

 

「またまた同じだ。」インペラーだった。「いいか。おまえ等がやったのは、最期の三日間を引き起こすキーでしかなかったんだ。」

 

「なにを知っている、」ナイトが叫んだ。

 

「おまえの望みは、オレもその隣のヤツも含めて倒さねば叶える事ができないのだとな。もう言わせるな。」

 

 望み、恵理の顔をもう見られない、城戸も殺さねば、還れない、

 

「信じられるか、おまえの言う事なんか!なぁ蓮、なぁ!」

 

 龍騎の言う事なぞもはやナイトの耳に入ってこなかった。インペラーの言葉に絶句するしかなかった。

 

「なに、それ、どうして、そんなこと、」

 

 思わず車から飛び出して立ち尽くす優衣。ライダーならまだ望みはあるが優衣は違う。いや優衣自身は身の上の事よりこれからはじまる鮮烈な悲劇が、あってはならないという思いの方が強かったが。

 

「先生、ボクを誉めて、」

 

 腹を狙う、狙うのは白虎をイメージさせるマスクド・ライダー12号タイガ。その熊のような爪が優衣の腹に深々と刺さる、はずだった。

 

『ファイナルベント』

 

「なんだ、」

 

 タイガの爪が優衣の数ミリというところで止まる。タイガの興味、というより危機感を募らせたのは全長7メートル近い紫の蛇、それがのたうって迫ってくる。いや迫ってくるのはそれだけではない。威圧感をギラギラと放ちながら疾駆する紫のボディカラー。ベルトはデッキが収まり、マスクの歪曲した三重スリットはなぜか蛇が大口を開けて笑っているようにも見える。

 

「来たか浅倉威、」インペラーが思わず叫んだ。

 

「浅倉、あの凶悪犯か。それにあのクリーチャーは、」ナイトは振り返る。

 

「え、あの北岡とセットの、ちゅうかこの間のクリーチャーじゃねえか。」龍騎にとってはそんな感覚の存在だった。

 

 はははははははは

 

 高笑いを発しながら疾走するライダー、その背後と縦列を組む形で追走する紫の隻眼の蛇型クリーチャー、ナイトと龍騎が遭遇した強力なクリーチャー、ベノスネーカーだ。

 

 宙返り、

 

 跳躍する紫のライダー、宙返りしたところベノスネーカーが吐き出すブレスに推され蹴撃の体勢でタイガに突っ込む。

 

「冗談じゃないっ」

 

 タイガはデストクローを並べてブロック、デストクローAP3/GP3、本来なら、どのような破壊力のファイナルベントであっても、ガードベントとの差がいかにあろうとも、ガードベントの消失と共にその破壊力はキャンセルされるはずだった。それがガードベントの存在意義と言ってもいい。しかし止まらない、

 ベノクラッシュ、インスタント、AP6、突撃系、ガードベント貫通、

 

 はははははははは

 

 駆け足蹴りの連続攻撃がタイガのデストクローを物理的に粉砕していく、

 

「なんだこれ、神崎、聞いてない!」

 

 防御するものが失せたタイガ、胸にまともに食らって蹴り上げられ、後方の日産スカイラインに激突、爆破、

 

「きゃ」

 

 至近に位置する優衣もその爆風から免れる事はできない。煙が優衣を一瞬で包んで真司達からその姿を遮る。

 

「優衣ちゃん、おい、そんなバカな、」

 

 火種の無いミラーワールド、爆風と炎は即座に鎮化する。残ったのはコンクリートに転がる車の部品と、剥離した壁の破片、そして中央に立つ紫のライダーただ一人。そう優衣の姿は既になかった。

 

「祭りの場所はここか。」

 

 その声は酷く嗄れており、威圧的で衝動的ななにかを感じさせた。

 マスクド・ライダー13号、その名も王蛇。

 

「あ、あんた、何してくれてるんだよ、いくら助太刀してくれても、これじゃなんにもなんねえじゃねえか!」

 

 龍騎は指差しながらツカツカと項垂れる王蛇へ歩み寄る。龍騎の早とちりは今に始まった事ではない。

 

「イライラがすっかり治まった、ライダーの戦いとはこういう事か。」

 

 王蛇はゆっくりと腰に差した杖、蛇の頭と鋭利なピックの形状を上下に備えたベノバイザー。左腕で持ち、右腕で蛇の頭裏をスライドさせる-カードインスペースが顕れる-デッキよりカードを一枚抜く-差す、

 

 ベノバイザーで龍騎の額、

 

「オテ!アにすんだこの!」

 

『ソードベント』

 

 ベノバイザーでそのまま龍騎の額を突いてカードを収納、天から肉声が発する。

 

 吐血、

 

「いい気分だ、」

 

 ソードが天から舞い降りる。手に取る王蛇。なぜか口やプロテクター隙間のあちこちから血の雫が垂れ流れている。

 

「召還が速い、それになんだあの全身から流れる血は、ミラーワールドで血なんか出るのか。」ナイトは王蛇というライダーの出現に未だ戸惑っている。

 

「ヤツのアレは出血毒の影響だ。その毒でベノスネーカーにより多くの生命力が吸い出され召還カウントを稼ぐ事ができる。あいつは最速のカウントでファイナルベントまで打てるが、その分体を蝕む。いや蝕む自分の体を楽しんでいるのかもしれん浅倉は。」インペラーはカードを足に差し込んでいる。

 

「ヤメロ!」

 

 攻撃される龍騎。ベノスネーカーの尾をコピーした剣を腹部に叩きつけられる。

 

 はははははははははは

 

 ベノサーベル、パーマネント、AP3/GP3、

 腹を庇うと頭、頭をガードすると今度は足を掃う、転んだ龍騎は咄嗟に丸まって急所を守ったが、王蛇は高笑いをあげながら龍騎を足と言わず手と言わずメッタ打ちにした。

 

『スピンベント』

 

 その間に割って入ったのはインペラー。2本のらせん状のツノを右腕に装着して王蛇に挑む。

 ガゼルスタップ、パーマネント、AP2、ギガゼールの2本の直線のツノをコピーして使う龍騎の剣ほどの長さの得物。ドリル回転する刺突専用武器。

 ベノサーベルで既に迎撃の体勢にある王蛇、

 弾くインペラー、しかし得物ではないそれは脚、ベノサーベルのAPを知っているインペラー、ベノサーベルでなくその握り腕に回し蹴りを打つ、そして慣性のままガゼルスタップを頭へ叩き込む、

 

「おまえぇ、中々楽しませてくれる、」

 

 だが王蛇、ベノサーベルを祓われ腰をひねるがその慣性のまま一回転、インペラーと全く同じように回転蹴りをガゼルスタップに蹴りつけ、

 

「目を、」

 

 さらに回転してベノサーベルを顔面に打ち付ける、明確に視覚を奪う事を目的に。浅倉威は知っている。人間の急所という急所を。そしてどの急所にどの程度の攻撃を加えればどういうダメージを与え、何分相手を無力化できるかを。

 両目に激痛が走ったインペラー。柱に打ちつけられ顔面を抑えてコンクリートの上でのたうち回る。

 

「インペラーが城戸を助ける?いや、それほど浅倉がヤバいという事か。」

 

 ナイトは腰に差したバイザーにカードを入れ突撃した。

 

『ナスティベント』

 

 超音波が駐車場を反響してライダー達の聴覚を揺さぶる、

 

「きさまぁぁぁ」

 

 脳を左右から圧迫するような衝撃に、王蛇もまたベノサーベルを振り回しながら悶え狂う。

 

 ウィングランサーを腹部、

 

「堪えるだと、」

 

 得物を王蛇腹部へ撃ちつけるナイト、しかし王蛇は堪える、ダメージがないわけではない、苦痛にうめいている、もしかしてある程度特殊な呼吸を体得して痛みに耐性があるのかもしれない。そこまでして王蛇は堪えた、そしてナイトはその理由が理解できた、お互いストリートで鳴らした猛者である、相手の攻撃を堪える事が、相手の動きを止める事を体で理解している。

 

「おもしろい」

 

 ベノサーベルで脳天割り、

 

「ぐわ」

 

 あまりの威力に膝を屈するナイト、

 

「やるな、ライダーの戦いは、簡単にはいかない」

 

 食い込む刃、流れ出る王蛇の血、

 

「この・・・・」

 

 ベノサーベルは致命傷を与えるに至らなかった。なぜなら、ナイトがバイザーを逆手で抜いてベノサーベル握る右の二の腕に刃を食い込ませたのだから。だが腕を切断される危険がありながらも振り抜いた王蛇も王蛇である。ナイトは脳天を強く打たれ、失神して倒れる。

 

『クリアベント』

 

「ボクのゲームを台無しにしやがって、」

 

 透明化して王蛇の背後から迫るベルデ、

 

「煩い、」

 

 無空を撃つ王蛇、しかしそこに仰けぞるガイの姿をしたベルデが出現、透明化しても王蛇の耳は誤魔化せない。

 

『バレルベント』

 

「浅倉、悪いがおまえにはうんざりだ。」

 

 その王蛇をゾルダが狙い撃ち、

 

「おっと、」

 

 蹌踉けるベルデの腕を掴んで引っ張る王蛇、

 

「オレを殺す気かっっっ」

 

 王蛇の前に立たされ一方的に銃撃を受けるベルデ。背後に身を隠した王蛇は既にバイザーを取り出している。先とは違い、持ち手の左腕を揺すってバイザーを開き、空いた右腕で同時にカードを取り出す-装填と半ば同時に閉じる。2行程半、全ライダー中最速の動きでカードインする王蛇。

 

『アドベント』

 

 無より出現して疾走するのは胴全体がイノシシの顔面を模したクリーチャー。

 シールドボーダー、AP3、カードとして使用した場合パーマネントの効果。

 

「さっきのクリーチャーとは違うぞ、」

 

 ゾルダを横合いから突撃して吹き飛ばし、

 

「ヤツもオレと同じで複数のクリーチャーと契約している、」

 

 回復したばかりで立ち上がったインペラーをも襲い、

 

「だが浅倉自身じゃない、」

 

 ナイトが中腰でウィングランサーを脚に、

 

「一人でオレ達全員対手にして、どういうつもりだよ」

 

 そして龍騎のナックルを胸に撃ち込み、ようやく動きを止める。

 

 むぅぅぅぅ

 

 だが猛り狂ったシールドボーダー、その胴から鎧を脱ぐようにイノシシの顔面を着脱し、先端の歪曲した短いツノを龍騎に突き出してきた。まともに食らう龍騎、コンクリートで大の字になった。

 

『ファイナルベント』

 

「確かに言う通り、浅倉本人よりクリーチャーを叩く方が早い。」

 

 それはガイ。

 ヘビープレッシャー、インスタント、AP5+クリティカル、

 出現するサイを模したクリーチャー、メタルゲラス、その肩に足の平を合わせ水平に浮かぶ形でメタルゲラスが突進していく。それを見たシールドボーダーもまた真っ向勝負で突進した。

 

 サイVSイノシシ、

 

 衝突し爆発が起る、爆発の中核に立つガイ、雄叫びを上げるガイ。

 

「おまえも楽しませろよ。」

 

 一方ベルデと戯れる王蛇。しかしその腕からベノサーベルが泡を吹いて消失する。

 

「この荒らしが!」

 

 突撃してくるのはシールドボーダーを仕留めたばかりのガイ。もはや得物の無いガイは、頭をかがめてツノに頼るしかない。

 

『アドベント』

 

 王蛇はそのガイにベノスネーカーの絵柄のカードで対抗しようとする。

 

『コンファインベント』

 

 しかし出現したベノスネーカーはガラスが砕けるように消え、王蛇はガイの突進を無防備に受ける事に。

 

「やるな」

 

 抱え込むように受け止める王蛇、既に両腕でバイザーを握り、ガイの後頭部めがけてその鋭利な先端を撃ち込む。

 

「万全ならば、」

 

 勢い止まって地に伏すガイ。王蛇はやや後方に蹌踉けながらも気絶したガイから視線を外している。

 

「おまえが来るまでおもしろくやってたのに!」

 

 そう、既にベルデの攻撃を察知し、軽く捻って躱しながらバイザーのコブで耳裏を打つ、

 

「おまえは、つまらんから脱落だ。」

 

『ファイナルベント』

 

 ベルデの動きが止まったのを見てとった王蛇、今日2発めのベノクラッシュを発動。血を吹き乱しながら跳躍しバック転、駆け足のような連続蹴り。平衡感覚を失ったベルデは後退り、コンクリートの柱に背を着き、そしてガラスが砕けるようにコピーした表層が剥がれ落ちた。緑のカメレオンを模した姿をさらすベルデ。

 

「なんなんだ・・・・・おまえ、」

 

「死なないか、」

 

『ソードベント』

 

 今日2本めのベノサーベルを召還する王蛇、やはり血をタプタプ流している。

 

「イライラする、」

 

 振り上げるベノサーベル、

 

「ひゃ」

 

 思わず頭を覆うベルデ。

 

「・・・・・、つまらん。」

 

 振り上げたベノサーベルを止め、ベルデから視線を外す王蛇。王蛇は上がったテンションを叩きつける別の対象を捜し求める。

 

『アドベント』

 

 3つの目を持つ猿型のクリーチャーを召還、

 デッドリマー、AP3、カードとして使用した場合パーマネントの効果。

 

 キキーぃ

 

 崩壊した天井からはいくつもの鉄筋がへしゃげながらも露出している。それをまるで枝を飛び移るように舞うデッドリマー。デッドリマーの片腕には一丁の短銃が握られている。上方を移り渡りながら弾丸の雨を降らせるデッドリマー。

 

「浅倉はいったい何枚カードを持っている。6枚を確実に越えているぞ。」ゾルダは対空迎撃しながらも、弾幕を張るほどの密度を作れないでいる。

 

「違う、さっきヤツのクリーチャーを一体破壊しただろ、デッキがリセットされるのは、変身を解除した時、クリーチャーと契約した時、そして契約を強制的に解除した時だ。」

 

 そうしてゾルダとインペラーを契約クリーチャーに翻弄させている間、王蛇はナイトに突進した。王蛇は一対多の戦いで絶えず生きてきた。いや人生そのものである。

 

『ガードベント』

 

 マントを翻し受けて立つナイト。

 AP3VSGP3、

 消えるベノサーベルとウィングウォール、

 

『アドベント』

 

 自身の勢いの反動で怯む王蛇に対して、ナイトは既に次の手を講じている。

 

「だが何体いようと、クリーチャーから潰す方がマシだ。」

 

 舞い降りるダークウィング、両足でナイトの両肩を掴み、そのまま飛翔。バイザーのコブで殴りかかろうとする王蛇を寸前で躱す。

 

 キィィ

 

 鉄筋を使って舞うデッドリマーよりも、さらに自由に宙を舞うナイト。舞い上がった瞬間勝負はついている。

 

 投擲するウィングランサー、

 

 串刺しになって爆破するデッドリマー、

 

 ダークウィングが消え、ウィングランサーも消える。降下し着地するナイトのスーツもまた消失、秋山蓮がその姿を晒す。

 

「おまえぇ!」

 

 契約クリーチャーを瞬殺された怒りというより、思う通りにいかせてくれないストレスで発憤する王蛇。

 

『ファイナルベント』

 

 一新されたデッキから三度ベノクラッシュを発動、宙を回転する王蛇、生身で立ち尽くす蓮に向け狂気の力が突進する。

 

「いいかげんにしろ!」

 

『ガードベント』

 

『ガードベント』

 

 だがその蓮の眼前に立ち塞がるのは回復した龍騎、盾を肩に同時装着。

 

「イライラする!」

 

 王蛇の蹴撃が龍騎の右の盾を砕く。王蛇の貫通は盾で止められない。

 

「くそぁ」

 

 砕けた盾の代わりにもう一枚の盾を向ける。しかしその盾も王蛇の勢いを止めに至らない。止められないながらも龍騎はさらなるカードをベントイン。

 

『ストライクベント』

 

「イラぁ!」

 

「化けもん野郎!」

 

 ドラグクローを装着した龍騎が王蛇にカウンター、

 AP6VSGP2+GP2+AP2、

 互いに弾き返ってコンクリートに打ちつけられた。

 

「おまえも・・・・・・」

 

 王蛇は右目を塞いで悶える。

 

「殺し過ぎだ、そんな事、許されて、いい、はず・・・・」

 

 ドラグクローも既に消失、龍騎は再び失神。

 

「城戸!」

 

 龍騎が倒れるすぐ後ろに立つ秋山蓮、

 

「きさまぁぁ!」

 

 立ち上がった王蛇が顔から手を退けると、右の目許が剥離、中から浅倉の血まみれの目が露出していた。

 

「止めた、あの王蛇を・・・・北岡?」

 

 インペラーは隣にいたはずのゾルダがいつのまにか消えている事に気づく。

 

「止めたとしても、3枚のカードを1枚のカードで無効にされたんだ。龍騎は怖れるに値しない。」

 

 なぜそんな事を口走ってしまったのか北岡秀一自身も分からなかった。

 

『ファイナルベント』

 

 ゾルダが立つのは駐車場最奥。ゾルダから見て手前にインペラー、そこから後方右寄りに龍騎、ナイト、そのすぐ左に王蛇が立つ。そしてこのラインから大きく外れた逆サイドにガイとベルデが立つ。全てエンド・オブ・ワールドの射程内。入り口に向かってマグナギガが咆哮を上げ、ゾルダは背部にマグナバイザーを差し込んだ。

 

「ゴチャゴチャしてるのは好きじゃない。」

 

 全弾発射!!!

 

 拡がる火球、爆煙、粉塵、並ぶ自家用車がメンコのように捲り上がり弾丸の爆流がライダー達に降り懸かる。

 

「ゾルダめ、裏切りやがった!」ベルデが叫んだ。

 

「淳!」ガイはそのままゾルダの弾圧を身に受ける。ベルデの眼前に立ち。

 

「おらぁ」王蛇は即座にベノサーベルを召還、GP3の機能が爆煙を割いた。

 

「北岡、ここでおまえか、」ナイトはガードベントが間に合わない。

 

「・・・・・」龍騎はなお失神していた。

 

 光がライダー達を無差別に包んだ。

 

 

 

 蹴り破られる後部ドア。上下が逆さになってややへしゃげているトヨタクラウンから這い出たのは、髪型をめずらしく乱した香川英行。割れたガラスの破片を払い除け、メガネの曲がりを修正する。

 

「下品な戦いを。」

 

 香川が見た風景は廃墟であった。

 未だコンクリートの瓦礫が落下してくる夜空の見える天井、巨大なモップで掻き出されたように一つの方向に圧し込められる十数台の車両。その全てがいびつに変形し、壁に激突し罅を入れている車もある。

 

「クリーチャーの珠があれほど、」

 

 そして夜空に百近い光の珠がゆっくり上っていく。まるでそれはホタルの輝きのよう。

 その珠を食らおうと縋り付くのはライダーの各契約クリーチャー。カメレオン型のバイオグリーザが、

 

「ガイ、アンタ、まさか、」

 

 そしてサイ型のメタルゲラス、

 

「下がっていろ。ここはおまえなぞが関る世界じゃなかったのだ。」

 

 そしてコブラ型のベノスネーカー、

 

「いい祭りだ。趣向が深い。」

 

 そして宙に舞うダークウィング、

 

「なぜだ、なぜ、俺達を庇った、」

 

 そのコウモリと珠を奪い合うドラグレッダー、

 

「なんだ・・・・、蓮が助けてくれたんじゃないのか?・・・・・」

 

 そしてバッファロー型のマグナギガまでも主人の制御を振り払って珠をかき集めようとする、

 

「まさか、3人くらいは片付けられると踏んだんだがな。ひとりも死なんのか。」

 

 だがたった一人、契約クリーチャーを失い、ブランクの姿を晒して立ち尽くすライダーがいる。マスクド・ライダー9号インペラーがそうだ。

 

「まさか、自分のクリーチャーを全て盾に使うとは。」ナイトが叫んだ。

 

「防御陣の後ろにおまえ達がいただけだ。」

 

 インペラーはガードベントを持たないウィニーデッキである。しかし最弱クリーチャーを群体で契約するインペラーは他に無い攻撃と防御を持つ。即ち超絶な数である。

 ギガゼール、契約カード、AP1~4、インスタントとして使用した場合、ガゼール種族の任意の数を同時に使役する事ができ、1突撃、2ジャンプ攻撃、3防御、4自爆のいずれかを選択する事ができる。今回は防御。

 もちろんただガゼールか立ち塞がるだけである。最弱であるから軒並破壊されていく。しかし、その超絶の数が縦深陣を形勢、ゾルダの超絶破壊力を一体消失する毎に減殺し、ついにはインペラー、そしてその背後に隠れる形になったナイトと龍騎を救う事になる。しかしその代償はメインの契約クリーチャーという高いものについた。

 

 ライドシューター、

 

「北岡、おまえらしいな。おまえの秘書、なんつったかなあのカリフラワー。あいつにインスタントラーメン美味かったと言っておいてくれ。いや、もう会えんのだったな。」

 

 堂々とライドシューターに乗り込み逃走を計るインペラーブランク体。ゾルダがマグナバイザーを乱射するのも構わず、王蛇が立ち塞がるのも構わず中央突破。まんまと駐車場入り口を駆け上がっていった。

 

「いったいなんなんだあの男は。やはり負け癖がついたヤツは撤退が早い。」

 

 ガイの頭部のツノが折れている。ガイの無効化能力がゾルダのファイナルベントに対しても強力な防御力を発揮した。

 

「おい待てよ、そうか、気づかなかった。アンタだったのか。」

 

 ベルデは既に右腿に巻いたバイザーからクリップを伸ばしカードを鋏んでいる。

 

「・・・・・、分かったのなら、もう私に醜態を見せるな。とっとと帰れ。」

 

「もう懲り懲りだ!」

 

『ファイナルベント』

 

 ベルデ、跳躍して宙返り、舌が伸びる、これは天井の鉄筋にしがみ付くバイオグリーザの数メートル伸びる舌、それがベルデの揃えた両足に絡み付き逆さ釣り、逆さ釣りしながら振り子運動を繰り返し、上下互い違いのベルデとガイが激突、掬い上げるように振り子の運動に拘束されたガイ、振り子はバイオグリーザによって位置エネルギーの最大値で止まり、なおかつ絡まった舌がそこで解ける、

 

「なぜだ、なぜおまえが!」

 

「ウザいんだよ!」

 

 バイオグリーザに放り投げられる形で宙を回転するガイとベルデ、回転が止まったとき、ガイの脚を手で抑え、両足を踏みつけると脳天逆さ落しの体制が完成する、

 

 激突する首筋、衝撃を受ける脳天、

 

「やった、オレは、ついにヤッてやった、人間を越えたんだ!」

 

 デスバニッシュ、インスタント、AP5、防御不可。

 倒立し大股を開いたままコンクリートに刺さったガイの肉体、腰が曲がりその反動で刺さった頭が抜け、大の字でマスク下半分砕けたガイの素顔、端正な口髭だけが見える。

 

「なぜ・・・・・、なぜだ、淳、私が何をした・・・・そんなに下品な姿を見られたのが恥ずかしいのか・・・」

 

 瀕死のガイはただベルデに向けてそれでもなぜか助けを求めるように震えた手を伸ばす。その腕を踵で踏みつけるベルデ。

 

「うぜんだよ!これが積もりに積もった怨みだぁ!生まれてからどんだけオレのゲーム妨害した、オレは覚えてるぞ、一回一回なぁ。オレは、おまえ程度に生まれてこさせられなかったら、もっとヤれる男になれたんだぁ!思い知れぇぇぁ!」

 

 あるいはそれは原罪に対しての逆恨みかもしれない。ベルデはただ笑い続けた。意味不明な事をのたまい、なぜか敵である王蛇に向かって大声で自慢を始め、馴れ馴れしく肩を叩く。王蛇も唖然として動かない。

 

「彼らは親子です。」

 

「おまえ無事だったのか。」

 

 さりげなくナイトに近づく香川。耳元に囁くように語りかけた。

 

「神崎士郎はもしかして世間という束縛を解き放って、人間のありのままの姿を知りたいのかもしれません。親子が慈しみ合うという世間の常識は人間が本来持っている性質ではなく、世間というシステムが作った規律なのですよ。だがミラーワールドには、世間を構成する圧倒数の人間がいない。ライダーだけの世界は、そんな世間の甘い常識、親の威厳という外皮に囚われたガイの足許を掬った。ライダーの世界とは貴方が考えているよりもはるかに非情なのですよ。」

 

「何を言いたい香川、」

 

「子は甘え、親は傲慢で理解が足りなかった。それだけです。ガイの肉体がそろそろ喪失し、命の珠が飛び出てきます。ライダーの命の珠を揃えるしか、もはやこのミラーワールドから脱出する術が無いのですよ。」

 

「おまえ、全てを知っていたのか、」

 

「まさか、私自身を脱出不可能にするような真似を?」

 

「それはそうだが・・・」

 

 ナイトの視線の先には、既に泡が吹いて消え入ろうとするガイの姿が。

 

「あれが、戦いの勲章というわけか。」

 

 王蛇がガイの消失した肉体より浮かび上がる、クリーチャーの白いそれとは違う、銀に光る珠を目で追い、亡者のように纏わり着くベルデをバイザーで打ち祓ってつかみ取ろうと駆け寄った。

 

 銃撃、

 

「悪いが報酬はボクが受け取る。」

 

 それはゾルダ。マグナバイザーを乱射して威嚇、銀の珠と王蛇の間へジャンプして飛翔、まるでハンドボールのキーパーのようにダイビングキャッチ。

 

「きさ、ぁぁぁぁ」

 

 再び右の目許を抑えて悶え苦しむ王蛇。ゾルダの放った弾丸は龍騎が空けたマスクの穴から侵入し、マスク内で跳弾となって浅倉威の顔面を踊り狂い、右の眼球を抉ってようやく威力を半減、コンクリートに歪んだ弾がポロリと落ちた。

 

 ライドシューター、

 

 背後から向かってくるライドシューターのルーフに飛び乗るゾルダ。

 

「浅倉、おまえの弁護はもうコリゴリだ。」

 

「北岡ぁぁ!」

 

 やはりインペラーと同じ逃走路から退場するゾルダ。残るライダーは4人。激痛に悶える王蛇、錯乱するベルデ、失神して大の字の龍騎、そして全てを傍観して立ち尽くすナイト。

 

「今です。」香川がそのナイトに囁きかける。「あの厄介なライダーを討つのは今しかない。」

 

「何を言っている・・・・」

 

「貴方はライダー、どんな甘い事を並べ立てても戦うしか無い。やるなら、今しか無い。むしろ、皆の安全の為、あのライダーをここで倒しておくのは、悪ではない。」

 

「オレに何をやらせたいんだ、香川、」

 

「貴方とそこに倒れている龍騎は、他のライダーと違って義理堅い。見捨てられる可能性の少ない者をサポートする。貴方々に賭けるしかない。そういう事ですよ。」

 

 ベルデは既にメインのパーマネントとファイナルベントを消耗している。王蛇もデッドリマーの喪失でデッキリセットしたもののファイナルベントを龍騎に防がれ、ゾルダの攻撃を防ぐ為剣を失った。たとえ龍騎の意識を回復したとしてもアドベント以外のカードを全て使い切っている。ナイトだけは再変身直後、ただの一枚も消耗していない。

 

「王蛇は確かに厄介だ。」

 

「脱出する為には、もはやライダーを倒すしかない。小川恵理を死に体にしたままでいいんですか。」

 

 それが秋山蓮の心の引き金であった。

 

「ぉお!」

 

『ファイナルベント』

 

 ナイトが駆けると共にウィングランサーが出現しダークウィングが纏わり憑く、飛翔し、頭から落下、傘が畳まれるように一本の鋭角な槍となる、

 

「ぁん」

 

 だが王蛇は瞬時に察知。察知して防ぐ手立てを瞬時に閃き、瞬時に行動に移した。

 

「オレは超人になったんだぜ、お・・・・」

 

 王蛇が盾として選んだのはベルデの肉体。腕を掴み強引に引っ張り込んで前面に立たせる。あまりにも唐突に意識が死で満たされた為に態度に表す事すら忘れてしまった。

 

 四散する肉体、

 

 鋭角的に刺殺するナイト、ベルトまで身が裂け、デッキが割れ爆破、ベルデの肉体がこれ以上無いほど粉々になり、四散し泡となって弾けた。王蛇もまたその爆圧で吹き飛ばされ、コンクリートに頭を撃ちつけ失神。

 

 浮かぶ緑の珠、

 

 爆破の中心に立つ人影、それはナイト。なにを考えているのか、あるいは考えていないのか、浮かんできたベルデの珠を無機質に手に取りマジマジと眺め、しばらくしてベルトのバックルまで引き寄せ、吸収させた。

 

「なに、なにやって、やってんだ、おまえ、蓮!」

 

 いつのまにか目を醒ました龍騎。ナイトに掴み掛った。

 

「やあ、おはよう。」

 

 と目線を合わせないナイト。

 

「殺さないって言ったろ、おまえ、約束はウソだったのか・・・・・」

 

 龍騎のテンションはむしろ低い。ナイトは意を決して、龍騎と視線を合わせた。

 

「キサマを利用するのもここまでのようだな。」

 

「ウソ言うなよ!」

 

 ナイトのプレートの首もとに指を突っ込んで引き寄せる龍騎。

 

「キサマのようなバカを盾にすれば多少優位に戦いを進められると思っていたんだがな。まあキサマは期待以上に役立ってくれた。感謝している。一人ヤレたんだからな。」

 

 坦坦と噛まないように注意しながら抑揚をできる限り抑えて話すナイトだった。

 

「ウソだ、オレ・・・・おまえはそんなヤツじゃないって分かったんだ。オレ、おまえと最近気持ち良かったのに!」

 

「まんまと騙されたな。オレの演技も捨てたもんじゃない。キサマのようなバカを騙すのは自慢にならんか。」

 

「オレをバカに・・・するなよ・・・・おまえいつもいつも・・・・」

 

 泣き崩れる龍騎。見下ろすナイトは、いつまでも見下ろしている不自然さに気づいて急いで背中を向ける。

 

「これまでだ。」

 

「お待ちなさい、このまま王蛇を放っておくというのですか。」

 

 血をダクダクと流しながら大の字で倒れる王蛇、その前を通り過ぎて行くナイトを、香川が呼び止めた。

 

「もしここで見逃してこいつに殺されるような事になっても、オレは甘んじて受ける。今はやる気が失せた。」

 

 亀裂、

 

 ドラグバイザーをコンクリートに叩きつける龍騎。龍騎の項垂れた位置を中心に蜘蛛の巣のように亀裂が走った。

 

「蓮!そんなに殺すんだったら、オレがおまえを殺してやる!」

 

 それは暴発した怒り。しかしナイトが怖じ気づく事をごく僅か期待した虚勢も混じっていた。

 

「ああ、約束しよう、今度会った時は必ずキサマと戦うと。」

 

 だがナイトは悠然としていた。悠然とせざるをえないところまで追い詰められていた。

 

「なんでこうなるんだよぉぉ」

 

 龍騎は何度もコンクリートを殴り続けた。スーツの赤なのか鮮血の赤なのかわからなくなる程に。

 

 

 

 芝浦広大

 47歳。無料ISP事業で一流企業に躍り出た起業家。ここ数年経営が落ち込み、清明院大学香川英行をアドバイザーに迎えてロングテールビジネスのインフラ整備、自律型検索エンジンによるネット情報全体の再編成を事業として確立しようとしていた。後に海外の新進企業が同じコンセプトで事業を成功させた事を考えれば、先見の妙は確かにあったと言える。しかし彼はスパコンを主体にハードに膨大な予算を投入し雪だるま式に負債を抱えて、02年経営破綻。海外のそれのようにサーバーを無限にLANで数珠繋ぎするようなローコストの、平たく言えばコスい発想が無かった事が彼の足を引っ張った。

 ふと家庭を顧みた彼は、さらに絶望に暮れる事になる。既に消えた妻、現実の辛さから逃避するように仮想世界にのめり込む息子。究極的に他人である妻には未練は無いが、せめて自決する前に「息子をなんとかしたい」という願いを持つに至る。

 そんな彼のミラーワールドでの姿はマスクド・ライダー4号ガイ。

 契約カード

 ストライクベント

 コンファインベント×2

 ファイナルベント

 計5枚という他ライダーより一枚少ない構成になっている。ショートレンジであるが腕一体型で取り回しの効くストライクベント、あらゆるカードを封じるコンファインベントで対手の攻撃や防御を塞ぎ、ファイナルベントでトドメを刺すのが一般的な戦術となり、対手のなにを封じるかで機転が問われる。またバイザーは武器一体型ではないものの、その強力な装甲厚と質量、そして肩と頭の飾りである角による突撃は、序盤において有効な戦力となる。

 そしてガイが一枚カードを減じてでも他ライダーより遥かに優位な点は、その特殊機能である敵ファイナルベントの無効化である。ファイナルベントを防ぐという点ではガードベントと変わり無いが、カード召還という行程を経ずにファイナルベントの奇襲に対抗しうる、つまり臨時よりも常時である優位がガイにはある。

 カード封殺、絶対ガードと防御面でほぼ完璧を誇るガイであるが、コンファインベントという対手に合わせて使う、対手の動きを待って使うカードはともすれば対手に引きずられるデッキとも言える。また中盤を制する攻撃の要が過も不過も無いストライクベントである事がガイの大きな弱点である。

 

 

 

 芝浦淳

 21歳。明林大学の3年生。小学生の頃はいじめを受けていたが、高学年になって一転クラスの中心となっていじめる側に回ったという最近では珍しくない幼少期を過ごす。中学になって全国レベルでゲーマーとして知られる存在になり、特に36人同時に対戦プレイをしてそのことごとくに勝つというショーでマスコミにすら名前の出る存在になる。高校に入るとプログラミングに興味を持ち、ハッカーとしてサイト荒らしなどをしていたが、そのうち校内LANでオークションサイトを開いて手数料を得る事を覚え、次いで匿名制にして会員制のBBS管理運営をはじめ、高校生に不釣り合いな性産業の広告などで膨大な利益を貪る。ある意味父親譲りの才能が開花したわけだが、父親が品性にかけて公正にインフラを整備し見返りが少なかったのに対して、無自覚に自身の利潤を折り込んだインフラを構築し暴利を得た彼の方が経営者には向いているのかもしれない。ちなみに02年末の時点で彼個人の総資産額は父の負債額を遙かに超えていた。

 大学に入り、ネットRPGでパーティの中心としてゲームを動かす事に快感を覚えていた節があるが、その頃から父親の干渉が強くなり、父親が買収した系列会社に半ば丁稚奉公のように就業を強いられた事でかなりのストレスを溜め込んで「うざい現実を消したい」と思うようになった。

 そんな彼のミラーワールドでの姿は、マスクド・ライダー2号ベルデ。2号から5号までの第一世代デッキは、全て1号ライダーへのカウンターが設計思想として盛り込まれており、対クリーチャー能力を含めつつも対ライダー能力に試行錯誤した跡が見られる。

 契約カード

 ホイールベント

 クリアベント×2

 コピーベント

 ファイナルベント

 ベルデはバイザーの半自動装填と透明化能力、対手ライダーの能力複写、そして防御不可なファイナルベントと繁雑な程のアイデアが盛り込まれ、以降のライダーはベルデの能力をより実戦的に削り込む形で発展していく事になる。ベルデの強力さは透明化からのコンボであり、ほとんどの場合接近される事も妨害する事もなく一方的に戦いを進める事ができる。ただ主体となる格闘戦に関してのイニシアティブは無く、なにより武具としてバイザーを使う事ができない為、変身直後の無防備は回避できない。即ち奇襲に強く奇襲に弱いデッキである。

 

 

 

 

 

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