マシュマロ
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せいふくかわいい(脳死一回目)
ある日突然消えてしまったという、四辻学園という学校の跡地に、僕は呪霊討伐に来ていた。大規模な呪が予測される癖に、なかなか残穢が掴めず後回しになっていた案件だ。
「うーん、だいぶ厄介な条件の結界だね」
「だ、大丈夫そうですか?」
「だーれに言ってんの、伊地知!」
「ヒィィ、すみませんすみません!」
焼け焦げた扉が再生していく。
そして、上から物音がした。
「私から行くよ!」
「!?」
「ていっ わっ!?」
声がして、飛び降りてきたのを危なげなく受け止める。
「傑」
「誰、ですか?」
「夏油さん!?」
すぐに上から声が降ってくる。
「おい、やべーって! 赤坂! 戻れ!」
「吉国! 大丈夫!?」
「くっ ええいっ ままよ!」
「待って、私もやっぱり戻る! ちょ、離してください」
「ああ、君ちょっと、この人と待っててもらえる? 大丈夫、上の子たちは僕が助けるから」
そうして、僕は伊地知に傑を任せ、上に登った。
領域の中では、ゾンビに襲われる学生達にしかみえない者達がいた。
学生服を着た幼い子供、でも何かおかしい子が笑う。
「私は、お腹の中の一つ一つを取られちゃったんだ。だから寂しいんだよ。親友なら、くれるよね……中身」
幼子と同じ呪力の白い饅頭に囲まれ、呆然として立ちすくむ女の子。
なんなのこれ、呪霊じゃない。
とりあえず祓ってゾンビ達を軽く蹴散らす。まいったな。ここ、領域じゃない。
子供達をひとまとめに抱えて出ると、大人しく待っていた傑がほっとした顔をした。
「吉国……!」
「ぐえええ! お前な、苦しいって!」
傑はぎゅうぎゅうと吉国という少年を締め付け、そして僕の方を見た。
「ありがとうございます! 怪しい人だと思ってしまっててすみません!」
「あー、いーよいーよ。多分、僕らが誘拐した形になっちゃってるし」
「え……?」
びく、と傑は警戒する様子を見せる。
「この学校、10年前に廃校になってんの」
僕が指し示すと、子供達は悲鳴をあげた。
そう、扉がかろうじて残っているだけで、あとはなにもない空き地なのだ。
「はああああああああああああ!?」
「も、戻らないと!」
「あのゾンビの山の元へか!?」
「岡元は!?」
「あー、僕、こういうののスペシャリストだから、信じて指示に従ってもらえないかな? とりあえず戻す努力はするからさ」
「スペシャリストぉ?」
「神父さんとか?」
懐疑的な様子の学生がこちらを伺っている。
吉国、と呼ばれた男にピッタリくっついている傑を見るのは胸が痛んだ。
それはそれとして、彼らの制服……。
特に女子の制服。大きなリボンと膨らんだ上着、ウエストはかなりタイト。腰の細さを強調していて、めちゃくちゃ可愛いな。
一人は制服が違うようだが、傑の制服が可愛い。めちゃくちゃ可愛い。
男の制服が可愛いと思ったことはなかったな。別に、女の子らしいデザインというわけではない。ワンポイントのネクタイとワンポイントのブレザー。似合ってる。可愛い。
なんだこの、男女ともにかわいいに特化した制服は。
「僕は呪術師の五条悟」
「あー! なんか怪しげなバイトに誘ってくる! 悟のお兄さんとか!?」
「多分その悟くん本人ね」
「あー! 傑に付き纏ってた!」
「振られてた!」
「その悟くんは知らないかな……とにかく、情報を整理しようか。落ち着いた所で、自己紹介して欲しいな」
「俺は、吉国! 吉国紘一! 一年!」
「夏油傑、一年生だよ」
「はいはい、清水 朗実です!」
「……赤坂」
「高城九郎です。俺、まだ転校したばっかりで、制服前ので……」
「西脇 類」
「はい、よく言えました。6人かぁ。大所帯だね。ただ、僕の知る限り、傑は僕と同じ学校に通ってたんだよね。同級生。だからここは並行世界って所かな」
「えっ どういう事?」
「なぁなぁ、要は10年後って事だろ? 未来の俺とか会える? 会える?」
「それも調べてみようね」
そうして、子羊達を追い立てて、五条悟は学校へと帰還したのだった。
「ご、五条さんっ」
「伊地知、これ僕案件ね。誰にも触らせない」
もちろん、傑は元の世界に帰すつもりである。もちろん。
その際、同じ轍は踏まないようにしてあげたいと思うのは、ごくごく普通のことなのではないだろうか。
DARK EDGEをご存知ですか?
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知っているから読める
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知らないが読めている
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知らないので内容がわからない