「並行世界の傑だと!?」
「ええ、おそらくスカウトが遅れた世界線です」
「……だとしても、未来の知識はあまり与えずに戻すのが妥当だろう。傑も」
「僕は未来を変える気まんまんですけどね」
「悟」
「わかってます。既にずれが生じている以上、傑達の過去にアクションを加えても未来は変わるはずがない。それでも……傑が道を踏み外すキッカケは取り除いておきたい」
話し合いが続く間、学生達は食堂で食事をしていた。
「「「「「「パンダ! パンダ! パンダ!」」」」」」
「ふおおおおおおおおっ」
基、パンダに群がっていた。
「笹食べる、笹?」
「中の人いるの?」
きゃっきゃと話していると、乙骨が問う。
「あなた達も見えるんですか?」
「何が?」
「呪霊」
「呪霊って何?」
「もしかして、夏油が言ってた化け物? 俺見えるぜー!」
「お、俺も見えるかな。母さんが死んで、見えるようになった」
「私が一番経験あるかな。何せ5歳の時から見えてるしね」
「あきみもー! 最近見えるようになった!」
「そうなんですね」
見えるのは夏油、吉国、清水 高城の四人のようだ。
「術式とかあるんですか? 例えば棘くんだったら、呪言とか」
「術式? よくわからねーけど、燃やせる!」
「ちょっと力強くなるよー!」
「ポチがいます」
「ぽちでち!」
「「「おおー」」」
「私はね」
「呪霊操術だろ。呪霊を操る力」
真希が言い捨てる。
「10年前に術式で100人以上殺した犯罪者」
「え……」
「そんな……」
「それはねーよ!」
吉国が即座に否定する。
「あるんだよ」
「ねーよ! 夏油の能力治癒じゃん! もうノスフェラトゥじゃなくてキャリアじゃん!」
「そうだよ、真希ちゃん酷い! 夏油くんは立派に抱擁セラピー出来るんだよ! 深谷先生直伝なんだから!」
「吉国、清水さん……。いいんだ。その、こっちの私は立派なノスフェラトゥになれたって事かな? やっぱり親は佐藤さんかな。それとも土屋先生? 禪院先生? 園部先生は嫌だなぁ」
「待って多分話通じてない。ノスフェラトゥって何?」
乙骨の言葉に、夏油は長髪をなぜか見せびらかした。
「私、金髪似合うかなぁ? 結構手入れ頑張ってるつもりなんだよね」
「何、傑。髪染めんの? やめときなよ、似合わないよ」
五条先生がその時やってきて、さりげなく子供達を引き離す。
「それで、なんだっけ? ノスフェラトゥとか抱擁セラピーとか、聞こえてきたけど」
「お前の術式は呪霊操術だろ。何が治癒だよ、嘘つき」
「嘘ではないよ。両方私の力だ。試してみるかい?」
夏油は手を広げた。抱擁待ちである。真希にさせるわけにはいかないと、乙骨が前に出るのを、後ろから五条が抱きしめる。
一瞬動揺した夏油だが、ストンと五条に体重を預けてその腕をギュッと抱きしめる。
……硬い男の体を抱きしめているにも関わらず、五条を凄まじい満足感が襲った。
やばいほど満たされる。
「んー? と、特に何にもならないよ?」
それでもその感触に身を任せたら人としてやばい気がして、強がってみる。
「そんなことねーよ。ちゃんと傷癒えるし。怪我してみろよ」
言われて、ちょっとだけ傷を付けてみる。癒えた。
「……反転術式?」
「回してない。いや、確かに。でも呪力は感じない。呪力じゃない。なんだこれすごく気持ちいいし」
思わずぎゅうぎゅうと抱きしめる。心地いい。
「ちょっとタダじゃないんでお試し期間終わり! 終わり!」
吉国はゲシゲシと蹴ってきて、僕の手から傑を引っ張り上げたのだった。
名残惜しい。
「明日、調べてみようか。今日はもう遅いしね」
そうして、朝。
彼らはあっけらかんといった。
俺ら、夜しか特殊能力出ないから。
随分とピーキーな力だなぁ!?
DARK EDGEをご存知ですか?
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知っているから読める
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知らないが読めている
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知らないので内容がわからない