帝国の旗を掲げよ 作:ドイツ軍ファルマート大陸軍集団
ヴィザンツィア騎士団国
首都:コンスタンティヌスブルク
海に面した港町
かつての古代ギリシャやビザンツ帝国の全盛期を思わせる、巨大な港湾都市こそこの騎士団国の首都、かつて帝国から西に追放された騎士団達が、その怒りと復讐心を原動力に、平定し、開発、発展させて来た街である。
そして、その街の中心地に立つ白を基調に、サファイアブルーの屋根があしらわれた宮殿…
こここそ、この都市、いや、この国の中心地である、ヴィザンツィア騎士団国総長宮殿である。
その大宮殿の最深部、美しいモザイク画が施された天井と、白い大理石の柱や壁と、銀で作られ、エメラルドやサファイアが施された玉座が置かれ、床には、長距離魔道通信を可能とする魔法陣が描かれた床
まさに、この国の中心の中の中心と表すに相応しい、騎士団国総長宮殿、コンスタンティノープル宮殿の玉座の間にて、ドイツへ続く門の調査に携わった軍人、ヴァルター・フォン・ミュッケンベルガーが魔導通信を通じて、玉座に座る、金髪碧眼のまだ若いながらも、支配者としての覇気とカリスマ性を感じる青年の前に跪き、事の顛末を報告していた。
「つまり、あの門の中には、我々の文明を越える世界が広がっていた…そう、卿は申すのか?」
「はっ、間違いありません。しかも彼の国は、我々が開発し量産に入ろうとしていた新兵器である、銃を大量に保有し、他にも馬を必要としない馬車、機械仕掛けの飛竜など、多くの見たことが無い物を保有しております」
「そうか…」
ヴァルターから報告を聞いていた青年、この国の国王もとい、ヴィザンツィア騎士団国総長である、ラインハルト・フォン・コンスタンティヌスは、報告を信じていないわけではない、しかし彼自身、自分自身の目で見た物しか、完全に信じない方針である為、多少は、どこか報告に疑問を抱いている様子であった。
「ヴァルター、我が父が生ていた頃から、忠を尽くして来た卿の話を信じないわけではない…が、私自身未だに信じられんな…」
「陛下のお気持ちは分かります…しかし」
「分かっておる。だが、卿も知っておろう、私は自分の目で見た物しか信じないタイプであると…」
「では…」
「うむ、彼の国…ドイツ第三帝国と言ったか…近いうちに、その国とは国交を結ぶ事を前提とした交渉を行う為、私自身が国に赴こう」
「陛下ご自身が…ですか?」
「そうだ、ついては、その時は卿も私と共に来てもらうつもりであるから、よろしく頼むぞ」
「ハッ!」
ラインハルトからの、言葉を聞いたヴァルターは深く頭を下げ、そう述べた。
すると
「所で…」
「なんでございましょう?」
「彼の、第三帝国だが…亜人はいたか?」
徐に、ラインハルトはそう聞いた。
「…いいえ、一人も、あの国は人間だけの世界でした」
そしてそれに対して、ヴァルターはそう言うと、ラインハルトは息を少し吐くと。
「そうか…」
徐にそう呟いた
「まぁ良い、ともかく卿は現地に残り、我が妹リィズが帰ってくるまで待機していろ」
「御意」
ラインハルトが、そうヴァルターに伝えた瞬間、ヴァルターの姿はは光の粒子となり消えた。
騎士団国北部辺境
かつては、アルグナ王国と呼ばれる、別の国が有していた飛地であるが、5年前に同国とヴィザンツィア騎士団国との間で起こった戦争に、騎士団国が勝利した事で、もぎ取る事に成功した土地である。
そして、その戦争によってもぎ取ったこの地に、ドイツとこの世界をつなぐ門が存在した。
そしてその門の周りをぐるりと取り囲むように布陣する天幕群の一つ、異世界調査隊の本営が使用していた、大きな天幕の中で、主人であるラインハルトに報告を終えたヴァルターは、その横で白い短杖を持つ、メガネをかた、ポニーテルの髪型した、青い目の少女の魔導士の方を向いた。
「悪いなミーミル導師殿、大魔導士たる貴殿の力を、わざわざ魔導通信をつなぐ事に借りてしまって」
「僕、通信係じゃないんだけどな〜まぁ、でも魔導通信は魔力の消費量は少ないけど、術式操作が複雑だから、僕が一番確実に通信を繋げられるから、良い判断ではあるけどね。それに、他ならぬヴァルター将軍の頼みだから、別にいいけど」
ミーミル・フォン・シルバーヴェルヒ
彼女は、自らを僕と呼ぶ、いかにも変わり者な人物であるが、彼女は騎士団国が抱える魔導士の中でも最高峰の実力を有する魔導士である。
専門は空間魔法の研究であるが、それ以外の魔法に関しても、高い見識を有する人物であり、今回のドイツへ続く次元を超えられる門を安定させる魔導装置の開発と設置を主導した人物である。
「しかし異世界…確か、ドイツ第三帝国と言ったかな…中々に興味深いな…国交が成立したら行ってみたい物だ」
そして元来、好奇心が旺盛な彼女は、あの門の先にある国、ドイツに対して興味津々であり、その情報を多く持ち帰ってくるであろう、リィズ達使節団の帰還を、心から楽しみにしていた。
一方その頃
ホテルで待機していた、リィズら騎士団国の使節団は、会談の準備ができたと総統宮殿から連絡が入り、すぐさまドイツ政府が用意した、メルセデスベンツタイプ300 W186の後部座席に揺られながら、ベルリンの中心にある、総統宮殿へと向かって行った。
「改めて見ると…本当にすごい街…」
「えぇ、緻密に計算された街並み…叔父上…ヴァルター将軍にも、じっくりと見せたかったものです」
窓の外から見える、ベルリンの街並み、ウンター・デン・リンデン通りに並ぶビルディングや、ベルリンの凱旋門
どれも、自分たちの世界を超えるような物ばかりであり、リィズ、アンネリーゼ、ミラの三人は、この世界に来てから、あらゆるものに圧倒されてばかりであった。
そして車は、ついにこの国の中心である総統宮殿…
ヨーロッパに広がる巨大な、欧州帝国と化した、ドイツ第三帝国の唯一絶対の最高指導者である、アドルフ・ヒトラーの居城の前に到着した。
入り口の前には、黒服に身を包んだSSの儀仗部隊が整列し、そして同じようにSSの黒い軍服を着たリッベントロップ外相とSSの詰襟軍服を着用した、カール・ヴォルフSS上級大将の二人が、三人を出迎えた。
「ようこそ、我がドイツ第三帝国へ。私は、ドイツ外務省大臣の、ヨアヒム・フォン・リッベントロップです」
「将官は、親衛隊幕僚本長官のカール・ヴォルフです。ようこそ、我がドイツへ、総統閣下とゲルマンの我が帝国国民達に変わり、歓迎いたします」
「リィズ・フォン・コンスタンティヌスです。突然の来訪にも関わらず、これほどの歓迎をしていただき感謝いたします」
リッベントロップとヴォルフSS上級大将の二人に、リィズが代表としてそう挨拶をすると、握手を交わすと、二人のエスコートの元、総統宮殿内に設けられている会議室へと向かった。
会議室
会議室へと通されると、そこには、ドイツ第三帝国の総統であるヒトラーの他にも
空軍総司令官ヘルマン・ゲーリング国家元帥
国防軍最高司令部総長ヴィルヘルム・カイテル元帥
ナチス官房長官マルティン・ボルマン
ドイツ宣伝省大臣ヨーゼフ・ゲッベルス
軍需大臣アルベルト・シュペーア
親衛隊全国指導者ハインリヒ・ヒムラー
国家保安本部長官ラインハルト・ハイドリヒSS上級大将
軍、ナチ党、SS、ナチスドイツの根幹をなす三つの組織の最高幹部達が、ヒトラーのオブザーバー役として会談に出席しており、彼らの素性などは知らないが、彼らの雰囲気と、この会議室の雰囲気から、リィズとアンネリーゼ、ミラの三人は緊張した様子になっていた。
「初めましてリィズ殿下、私がドイツ第三帝国総統のアドルフ・ヒトラーです、こうして時空を超えて、貴国と友好の第一歩を踏み出す会議を行える事を、光栄に思います」
「リィズ・フォン・コンスタンティヌスです。こちらこそ、本日はよろしくお願いいたします」
「では、どうぞこちらに」
演説や幹部達を集めた未来展望を語る会議では、圧倒的かつ激しく、情熱的に話すヒトラーであったが、この時は、丁寧な口調でそう述べ、リィズ達を出迎え、握手を交わすと、席の方を指し、丁寧な立ち振る舞いで、座るよう促した。
(この人が…この国の覇者…)
リィズはここに来る前に、この国の指導であるアドルフ・ヒトラーが隣国を戦争で屈服させ、巨大な帝国を築いた、いわゆる覇王であると聞いていた。
その為、イメージでは贅を尽くした鎧を身につけ、身長は2メートルくらいはある、圧倒的な力と強さを感じされる、武人を思い浮かべていたが、目の前にいる、褐色の権威的であるが地味な服に身を包んだ、自分より少し大きいくらいの男性である事に少し意外性を感じた。
だが一方で、ヒトラーから感じられる狂気とも情熱とも感じられるオーラー、カリスマとでも言うべきか、そのような気配を感じ、この男は間違いなく覇王であると、リィズは感じた。
オリジナル設定
ヴィザンツィア語
ヴィザンツィア騎士団国の公用語。
元々、今のヴィザンツィア騎士団国の創設者である、初代総長が、同地の長い歴史の中で訛りに訛り、別の言語を話すようになっていた、現地の人種を統制し、統治する為に、帝国語と現地住民の言葉を融合して作った言葉である。
その内容は、イタリア訛りのドイツ語であり、その為ドイツとのファーストコンタクトの後の交渉の場においては、言葉の壁が存在しなかったことから、滞りなくコミュニケーションを取ることが出来た。
オリキャラ集
リィズ・フォン・コンスタンティヌス
年齢:17
地位:騎士団国王女
所属:中央騎士団軍第10親衛隊騎士団エクェストリス軍団長
騎士団国最高指導者である、ラインハルト・フォン・コンスタンティスの妹であり、ドイツと初めて接触した人物の一人。
明るく、仲間や自国民を思いやる性格であるが、騎士団国の軍人の中でも有能な人物であり、騎士団国の秩序と正義を心の底から信じている人物である
容姿は、金髪碧眼のロングヘアとナチスのアーリア人思想に照らせば、アーリア人の見本のような、理想的なアーリア人のルックスを持っている人物である。
ミア・ボーゼンフェルト
年齢:17
所属:中央騎士団軍第10親衛隊騎士団エクェストリス軍団長副官
騎士団国最高指導者である、ラインハルト・フォン・コンスタンティスの妹である、リィズ・フォン・コンスタンティスの率いる精鋭部隊、第10親衛隊騎士団エクェストリスにて、軍団長副官を務める人物。
少々思考が固いところがあるが、脳筋や武闘派が多い、同騎士団の中では、常識的な意見と行動をとる人物であり、指揮官には向かないが、誰かをサポートする事に関しては高い実力を有する人物である。
一方で、帝国に滅ぼされた国の貴族の末裔であり、征服後に奴隷にされ、のちに命からがら、騎士団国に亡命したと言う経緯がある事から、騎士団国の正義と、アンチ帝国の最先鋒とも言うべき人物でもあり、帝国に関する事であれば、過激派中の過激派に属する。
容姿は赤髪のサイドテールに、青い目を持つ容姿である。
アンネリーゼ・フォン・ビッテンフェルト
年齢:17
爵位:侯爵嬢
所属:中央騎士団軍第10親衛隊騎士団エクェストリス
騎士団国最高指導者である、ラインハルト・フォン・コンスタンティスの妹である、リィズ・フォン・コンスタンティスの率いる精鋭部隊、第10親衛隊騎士団エクェストリスの第2分隊を率いる少女。
数100年前、騎士団国の起源となった、初代騎士団総長と共に帝国から左遷され、現在の騎士団国の基礎を築いた軍人貴族の侯爵家の家系の娘。
生まれた時から、未来の騎士団国軍を率いる人材として、教育されて来た事から、軍人として優秀である一方、血の気が多く、脳筋的なところがある少女であり、一族の誇りと、強い闘争心を持っている事から、"獅子侯爵嬢"との異名を持っている。
容姿は、オレンジ色のショートヘァに、青色の目をした容姿である。
ヴァルター・フォン・ミュッケンベルガー
年齢:57
爵位:伯爵
所属:中央騎士団軍第10親衛隊騎士団エクェストリス
騎士団国の精鋭部隊、第10親衛隊騎士団エクェストリスに所属する、ベテラン軍人であり、騎士団国とコンスタンティス家に忠誠を誓う忠臣、そしてアンナリーゼに取っては、母方の叔父である。
元は、騎士団国の軍事における最高教育機関である、中央騎士軍士官学校の教官兼騎士団総長侍従武官として、現在の騎士団国総長ラインハルトとリィズの幼少期の教育係、士官学校時代の教官を担当し、ラインハルトとリィズの二人は勿論、アンネリーゼやミア、そして今現在騎士団国軍をまとめる、若い将校達を育た人物である。
その為、騎士団国総長家からの信頼は厚く、リィズやその兄であるラインハルトからはもう一人の親の様に慕われ、2年前に第10親衛騎士団エクェストリス結成の際には、幹部になり妹を支えてくれと、当時騎士団国をついだばかりのラインハルト直々の頼みを受けた際には、すでに引退した身であったにも関わらず、軍に復帰し、騎士団の最高幹部に名を連ねた。
根っからの武人である為、エクェストリス騎士団内では、た過激かつ強硬な意見を言う時がある、武闘派だが、それは彼が若く血気盛んな若手将校の受け皿かつストッパーとしての役割を果たしている為であり、実際には戦場では、勇猛果敢な戦いぶりを見せる一方、時には慎重に、そして確実に勝てる戦いを行うなど、二面性を持つ人物である。
ドイツ
クラウス・ミュラー
階級:大佐
所属:ドイツ国防空軍第1降下猟兵師団
イメージ画像(軍人メーカーというイラスト製造アプリ的なやつで作りました)
【挿絵表示】
ドイツ軍のエリート部隊である、第1降下猟兵師団麾下のヘリコプター部隊である、ドイツ軍の汎用ヘリコプターであるFa-330(史実でのフランスのSA 330ピューマ)による、ヘリボーンによる特殊部隊輸送による、拠点の早期制圧を任務とするエリート特殊部隊、第1空中騎兵旅団スレイプニルの指揮官。
士官学校を主席合格した後に、降下猟兵に参加し、先の大戦では、クレタ島降下作戦並びに、ジブラルタル攻略参戦に少尉として参加し、大戦末期ではドイツ軍とソ連軍の事実上の最終決戦であるモスクワの戦いに、大打撃を受けた中央軍集団の兵力増強の為、降下猟兵から派遣された師団規模の増援部隊の一人として参加した。
その後も、イギリスの力が弱まった事で起こった、南アフリカでの第三次ボーア戦争やインド内戦で、義勇兵として参加して来た、歴戦の士官である。
オスカー・ヴォルフ
階級:SS大佐
所属:国家保安本部
イメージ画像
【挿絵表示】
ナチスドイツの警察機関の一つである、国家保安本部第3局に所属する、SS大佐。
親衛隊に入る前は、ハイゼンベルク大学にて、文学と言語学、そして心理学を研究しており、国家保安本部長官であるハイドリヒに、同組織にリクルートされてからは、大学で学んだ言語学と心理学の経験を活かし相手の会話のトーンや話し方から、相手の心を読み解く事を得意とする、人物であり、彼の前では隠し事一つ出来ないと言われるほど、人の心理を見抜く才能がある人物である。