なら、自分は成すべきことを成すまでだ。
依頼主:ロイラ・ノット・スタイン
目標:BOCバリア発生装置の破壊
作戦開始時刻:09:00
シーカーが発見した、BOCのバリア発生装置を破壊してもらうわ。
敵にハイエンドモデルがいることは、ほぼ確定でしょうね。だからアクアビット社と有澤重工と協力して、3方向から攻めて破壊する作戦よ。
あなたにはハイエンドモデル、デストロイヤーと一緒に破壊工作をお願いするわ。目標までの道はアルケミストとノーマルが請け負うから心配しないで。
それと、キサラギから届いたあなたへの装備、使ってみなさい。
ヘリから降りた翔はヴェスピドのARを手に持ち、左腕にはキサラギ謹製の『パイルバンカー』を装備している。これはスカルのような"完全な機械"相手に使うつもりである。
そして作戦エリアに向かい、戦闘を開始する。
有澤重工はその火力と装甲を活かして正面から向かった。アクアビットと鉄血工造は後ろの斜め左右から攻めていく。しかし有澤重工の戦力の前に立ち塞がったのは・・・
「おやおや、下等なマネキン共がやってきたわね」
緑に染めた髪を後ろに纏め、白いチャイナドレスを着て青龍刀を担いでいる、BOCハイエンドモデル『
「マネキン呼ばわりとは、礼儀がなっとらんな」
向かい合うのは、分厚く黒い甲冑を纏った黒い長髪の有澤製ハイエンドモデル『
そしてその周囲には重装型ノーマル達が展開しており、雷電の砲撃を活かす布陣を形成している。
薄茶色のカラーリングをし、武骨なフォルムのノーマル『サンフラワー』は左腕の大型シールドを構え、右肩に装備されたミニガンと右手に持ったARで弾幕を張っていく。
バオシーはその弾幕のその弾幕のせいで接近できず、白いカラーリングをした、BOCの装甲型ローエンドモデル『フロスト』は雷電の砲撃により、纏めて破壊されていく。
「バオシー、貴様はかつて我々の拠点を襲撃したが・・・万全でないハイエンドモデルと防衛についていたノーマルと、ローエンドを撃破したところで、有澤重工本来の戦力とは戦っていない・・・それなのに、マネキン呼ばわりとはな」
バオシーは弾幕の張られていない場所から回り込もうとするが、目の前に立ちはだかる者がいた。
その者は水色と黒のカラーリングをした、装甲付きのボディースーツを着ており、ヒーローのようなポーズをしている女性だ。右手にはSMG、左腕にナイフを装備している、
彼女はアクアビット社最高戦力の1人・・・
「『アクアビットマン』、参上!」
バオシーは雷電達を止めようとするが、アクアビットマンは通さない。アクアビットマンの役目はバオシーを留めておくことであり、その間に雷電達が面制圧で敵戦力を削りつつ、バリア発生装置に損傷を与えるのが目的である。
「どけぇ!マネキンがぁぁぁ!」
バオシーの振った青龍刀とアクアビットマンのナイフがぶつかり合う。
翔、デストロイヤー、アルケミスト、そしてヴェスピド達はバリア発生装置へと進んでいた。背後からは鉄血製の、ローラーの付いた四足歩行の自律兵器『ジャガー』がおり、砲撃による支援を行っていた。
敵にはスカルだけでなく、フロストも複数いた。フロストは武装こそグレネードランチャー(以下グレラン)付きのARを装備しているが、その装甲はヴェスピドでは通用せず、ジャガーの砲撃が直撃してようやく怯む程度である。
しかし強力な榴弾を使用できるデストロイヤーは、フロストを難なく破壊していく。
「翔!相手はローエンドだけど、感情とかそんなの無いから!だから思いっきりやっちゃいなさい!」
ジャガーの砲撃で怯んだフロストに対し、翔は爆煙の中から現れる。そしてフロストが行動するより速く、翔はパイルバンカーを突き上げるようにして突き刺す。
アルケミストは主に攻撃の通るスカル達を撃破していき、確実に数を減らしている。
「全く、ゴキブリのように沸いて出てくるな・・・」
その後も戦闘を続け、ようやくバリア発生装置に辿り着いたかと思いきや・・・
近くのコンテナの中から、コンテナを破壊しつつ大型の自律兵器が現れる。
流線形のフォルムに薄花色のカラーリング、脚部は逆関節型であり機体の両側には特徴的な大型のレーザー砲がある。
そして、機体の前側にある3つのカメラが青く光を放つ。
《『ブルー・フェザー』!?》
司令室にいるロイラは歯軋りをする。
ブルー・フェザー、それはかつて鉄血の部隊が避難民を誘導している際、奇襲を仕掛けてきた部隊の中核であり、奇襲の際に行った砲撃により鉄血のハイエンドモデルが1人撃破されてしまっていた。
「フン、状況的に奇襲は困難と判断したか」
アルケミストは挑戦的な笑みを浮かべ、デストロイヤーもブルー・フェザーに向き直る。
「翔、お前は発生装置を破壊しろ・・・こいつは、私達ハイエンドモデルに因縁があるからな」
「まあ、早めに終わったら来なさい。さぁ行った行った!」
翔は4人のヴェスピドと2機のジャガーを連れ、バリア発生装置へと走っていった。
推奨BGM『Cradle of Fear』
2秒のチャージの後、ブルー・フェザーはレーザー砲からレーザーを照射し、薙ぎ払ってくる。それをアルケミストとデストロイヤーは回避し、攻撃を加えていく。
ブルー・フェザーは更に背部にある小型ミサイルを起動させ、発射する。
ブルー・フェザーの分厚い装甲を相手に、アルケミストの攻撃はあまり通らないため、アルケミストは回避に専念して注意を引く。そしてその間にデストロイヤーは榴弾を撃ち込んでいく。
特に、比較的装甲の薄い関節へと。
周囲のヴェスピドやジャガーも攻撃していくが、レーザー砲により次々と撃破されていく。
しかしそれでも、あのハイエンドモデルと民間人の仇を取るため、攻撃を止めることは無い。
「撃て!撃ち尽くすつもりで撃て!」
それぞれの攻撃が蓄積し、ブルー・フェザーは大きくよろける。そこに撃ち込まれたジャガーの砲撃により、ミサイルポッドが破壊される。
しかし、ブルー・フェザーはアルケミストに砲口を向ける。
そこにデストロイヤーの榴弾が撃ち込まれ、砲口の向きが逸れる。アルケミストはワープを発動させ、ブルー・フェザーは更に狙いを定めにくくなる。
すると、ブルー・フェザーの上部に登る人影がいた。
「うおおおおおっ!」
翔はブルー・フェザーの上部にパイルバンカーを撃ち込み、パイルを引き抜くとブルー・フェザーから飛び降りた。
「翔、爆弾は!?」
驚くデストロイヤーに翔はサムズアップする。
「ちゃんと仕掛けてきたから大丈夫!」
司令室ではオペレーターが広域レーダーの反応を見るが、周囲の敵は排除されていた。
そしてブルー・フェザーはパイルバンカーにより大きなダメージを受け、カメラは点滅している。
「こんなに早く爆弾を仕掛けてきたご褒美だ、仇討ちに参戦させてやろう」
翔達はブルー・フェザーに向けて改めて構える。
読んでくださり、ありがとうございます!
有澤とアクアビットのハイエンドモデルの登場ですね(全部ではないけれど)。
さて、無事に仇を討つことははできるのでしょうか?
感想や高評価、お待ちしています。
また、第1話に再び修正を加えると共に、オリジナルハイエンドモデルの肉体年齢を記載していなかったため、修正しておきました。すいません。
●パイルバンカー
敵に直接杭を撃ち込む兵器。敵に大きく接近する必要があるものの、その威力は絶大である。
●ジャガー
鉄血製の四足歩行型の自律兵器。
迫撃砲を搭載しており、それによる後方からの支援を行う。しかし装甲は薄い。
●フロスト
BOC製ローエンドモデルで、白いカラーリングをしている。身長は170cm。
武装はグレラン付きのARだが、分厚い装甲はジャガーの迫撃砲さえ防ぐ。
ローエンドモデルだが感情などはなく、性能以外はノーマルや自律兵器と変わりは無い。
主に山岳地帯や寒冷地帯での運用を得意としているが、現在はスカルに次ぐ主力の1つとして扱われている。
また、かつては皇居に攻め入るために大量投入されたが、雷電の手により殲滅させられていた。