道は照らされた、なら迷うことは無いだろう。
1つの大きな病室、そこには多くの管に繋がれた痩せこけた男性が横たわっていた。
そして、その側に寄り添う1人のハイエンドモデルがいた。
「『
ムコノと呼ばれたブロンドのボブカットをして、金のドレスをしたハイエンドモデルは男性の手を優しく握る。
「半分まで進んでますよ」
「良かった・・・」
静かに男性は微笑み、ムコノの手を握り直す。
「でも、やっぱり・・・これで、良いのかな?」
「信じてください、あなた自身の選んだ道を。私達は全てあなたをとあなたの選んだ道を信じていますよ・・・さぁ、そろそろ寝る時間ですよ」
ムコノは男性の頬を撫で、男性は目を閉じる。
「おやすみなさい」
M4は復帰して素体を改良し、服装も変え、戦闘訓練をそれまで以上にしておした。素体のスペックが上がったことにより、模擬戦でもかなりの戦績を叩き出していた。しかしその気迫を銀治やM16などは危惧していた。
「M4、あいつ大丈夫・・・じゃないな」
「ああ。あれは鉄血に殴り込みに行きそうだな・・・まあ、AR-15と417の事があるからあまり強くは言えないが」
そして、SOPはM4に対して複雑な気持ちを抱いていた。
AR-15と417の件があるため、M4が鉄血を恨むのも解る。しかし鉄血はもう人類の敵では無くなり、何より翔がいるだけでなく今やロシア支部の鉄血の指揮官は翔である。
翔は信頼できるだけでなく、SOPを2度も助けてくれている。
そしてその夜、SOPはM4に聞いてみることにした。
「M4・・・鉄血を、どう思う?」
「私は・・・未だに許せない。AR-15と417を殺して、なのに勝手に終わらせて・・・そんなの、ハイそうですかって納得できない!」
M4は、目を反らして怒る。417はバックアップがあったため復活できたものの、AR小隊はバックアップを取ることができない。つまり、AR-15は本当の意味で死んだ事になる。
その後、自室でSOPはルームメイトのROに相談してみることにした。その結果・・・
「・・・そうだ!」
2日後、S05地区のグリフィンの基地の前に翔、M200、ナディアの3人が立っていた。
「ここがS05地区のグリフィンの基地、か・・・」
門から中に入り、建物の中へ行こうとするも玄関扉が勢い良く開き、M4が出てくる。
「待ってM4!」
M4の後ろからSOPが現れ、M4に掴みかかって銃口を下げさせる。
翔達はAR-15と417に起きたことを知らないため、困惑している。しかしロシア支部の鉄血がこれまでしてきたことを考えると、まさかとは思っている。
「離しなして!こいつらは、鉄血は!」
「翔君達は鉄血だけど、"あいつら"じゃないんだよ!鉄血が嫌いなのは解るけど、M4が知ってる鉄血じゃないんだよ・・・もう、許してあげてよ!M4自身を!」
すると銀治とM16、RO、417も建物から出てくる。そしてM14が窓からM4の銃を狙うが、SOPが近くにいるため撃つことができない。
翔は1歩踏み出し、M4へ近づく。M200達はすぐさま反応するが、翔はそれを制し、M4を見据える。
「あなたが、M4さんですね?新しく鉄血工造、ロシア支部の指揮官になった翔・ニールセンです。あなたがなぜ、鉄血を憎むのか聞かせてくれますか?もちろん、ロシア支部の鉄血がしてきたことを正当化するつもりも、忘れるつもりもありません」
M4は翔を睨み付け、言葉を発しようとしたところで基地外からバイクの走行音が聞こえてきた。そしてナディアが振り向くと、すぐ近くをバイクが通り過ぎて行った。
そして基地内へバイクは侵入して止まる。そのバイクに乗っていたのは・・・
「AR・・・15?」
M4達は固まり、翔達もバイクに乗っていた者の方を向く。
「アンタ達、何やってんのよ?てかM4、もしかして素体変えた?」
服装はM4のように変わっているが、紛れもなくAR-15だった。
「とりあえず・・・ただいま」
M4とSOP、M16はすぐさまAR-15に駆け寄り、AR-15を抱き締める。銀治達も呆気に取られており、翔達は顔を見合わせている。
「AR-15!本当にAR-15なのね!?」
「そうよ。話は後にしたいけど・・・この状況は何なの?」
するとSOPが、なんとかM4に鉄血の現状を知ってもらうために翔達を呼んだことを説明した。
「・・・っていう事なの」
銀治は翔達の方を向き、改めて翔達を招待する。
会議室にて、翔は改めて鉄血の現状と経緯を説明する。
日本にある本社とその戦術人形はエリザの影響を受けず、BOCと交戦を続け、その後ロシアに向かって先日ロシア支部に社長と共に突入し、ロシア支部の敵対行為を停止させたこと。
そしてエリザは現在本社に回収され、ロシア支部は翔が受け持つことになったこと・・・
そして、次にAR-15の報告である。
あの日、ビルでAR-15と417が遭遇したのはコーカサス社のハイエンドモデル、マジシャンであり鉄血の部隊も殲滅してしまった。
つまりあの件に関しては鉄血は無関係である。
「コーカサス社・・・」
「そう。鉄血との戦いが終わっても、奴らが残ってる」
そしてAR-15は瀕死だったものの、反逆小隊に助けられた。そして鉄血の目を欺くため、自分は死んだことにして裏で反逆小隊と共に戦っていたのだ。
「じゃあ、AR-15のその素体は?」
「あの時の素体じゃあ、助からなかったしこの先の戦いで生き残れない可能性が高かったから、素体を変えたの」
その後、鉄血との戦いが終わったことでクルーガーに許可を取り、銀治達の元へ戻ってきた・・・ということである。
「本当に・・・生きてて良かった!」
「・・・心配かけて悪かったわ」
その後の会議にて、翔と銀治はコーカサス社、ROS、メテオライト社に対し、共同戦線を張ることを決めた。
「よろしくな、翔」
「よろしく、銀治」
ドイツのとある施設の地下にて──
ジェノとクラフターが1人の女性と人生ゲームをやっていた。
「ほら次はそっちの番だよ?『モリモリ』~」
ジェノにモリモリと呼ばれた女性は呆れた表情をしている。
「全く、なんであなた達とこんな無意味な事をしなければいけないのですか・・・」
「アッハッハっ!まあいいじゃないか無意味な事くらい」
モリモリは大きなため息を吐く。
「あなた方と関わりたくなんか無いんですがね・・・」
モリモリの駒は転職マスの曲芸師へと進んだ。
「あ、モリモリ曲芸師だぁ~。ならお手玉か何かやってみてよ」
「なんでそんなこと・・・」
クラフターはニヤニヤしながら持ってきていたコーラを飲み干す。
「私がさっきお笑い芸人に転職したら1人漫才やったんだ、次はお前だ」
ジェノがポーチの中から3つのお手玉を出し、モリモリに手渡す。仕方なくモリモリはお手玉をジャグリングのように投げ、次にジェノの番になる。
「ふんふんふ~ん(ルーレットを回す)、あっ、私も転職だ!えーと、私は銀行強盗かぁ・・・」
ジェノがお札の入った箱を見てSGを取り出したところで腕時計からアラームが鳴る。
「あっちゃ~。ごめんねモリモリ、まだ途中だけど仕事入ったから行かなきゃ」
「そのまま2度と来ないでくれると嬉しいのですが」
ジェノ達が去っていくと、モリモリは1人机に突っ伏した。
そしてジェノとクラフターはバイクに2人乗りになり、坂道を下っていく。
「久々のぉ~2人乗り~!イェーイ!」
「久々のぉ~お前が運転~!フゥー!」
ジェノの運転するバイクは最短距離を行くため、施設に来た方向とは別の方向へ向かっていき、タイヤが溝に引っ掛かる。
「「あっ」」
バイクと2人は転がっていき、上に向かって伸びているところで空に投げ出される。
「「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"っっっ!!」」
そして、雨上がりの空に花火が咲いたのだった。
読んでくださり、ありがとうございます!
これにて、第3章は終了となりますが、番外編があるので第4章はしばしお待ちください。
感想や高評価、お待ちしています!
・・・投稿が遅れるかと思いきや、なぜかアイデアが沸いてきたので投稿が少し早めになってますねこれ。
●チャリオット
茶髪のロングヘアに茶色のヘルメットを被っており、身長170cm。肉体年齢は17歳。
迷彩柄の軍服を着ており、脚部は膝から先が茶色の装甲に覆われており靴にはキャタピラが付いている、コーカサス社のハイエンドモデル。
武装は右手にMGを持ち、右背部には単装砲とブースター付きの背部機構が装備されている。
正々堂々正面から行く性格をしており、罠などは好まない。
装甲の無い部位には特殊なバリアを展開しており、意識が向いていれば極めて強固な防御を発揮する。しかし意識外や装甲のある部位には展開されておらず、不意打ちに弱い。
また、単装砲の射程とレーダーの範囲は1kmに及び、狙撃も得意としている。
●赤と黒の人型兵器
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