鴉と人形   作:ダイヤモンド傭兵

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 仮面は何かを隠すためにある。
 素顔、涙、狂気、心、嘘・・・君は何を隠す?




第47話 ファクトリー

 壊滅したはずのメテオライト社の戦力・・・ハイエンドモデルが生きていたならまだしも、明確に戦力が残っていることが判明し、裏社会では話題となった。

 

 そして、そのメテオライト社の戦力を撃破したナインボールもまた、話題となっていた。

 

 

 

 ドイツのとある廃ビルの屋上にて──

 

「ねぇ、このナインボールってさ、すっごく聞き覚えあるんだよね」

 

 ジェノがナインボールのサイトを見ながら言っていた。同じくナインボールのサイトを見ていたフォートレスはそれを聞いて頷く。

 

「そうですね・・・しかもエンブレムまでそっくりで。しかしこのエンブレム、ビリヤードのボールではなくメダルかコインのような印象かつ、光の当たっている場所が逆ですね」

 

 そこにクラフターが酒(ジャックダニエル)をラッパ飲みしながら現れる。

 

「しかも、光が電灯の光じゃなくて自然の光・・・こんなエンブレム思いつくのなんざ、1人しかいないだろ」

 

 すると周囲の電波を確認していたダイバーが反論する。

 

「でも、他人の空似かもしれないです」

 

「行ってみないと判らない、だろう?」

 

 そしてジェノが立ち上がり、背伸びをする。

 

「じゃあ、行こっか!最初に来た国、ロシアへ!」

 

 ジェノの笑みは、極めて獰猛だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

依頼主:『アンジェリア』

 

目標:『パラデウス』部隊の陽動

 

作戦開始時刻:23:00

 

報酬:50000cドル

 

添付:〔バーの場所と名前〕

 

 あなた達の事はショーから聞いているわ。

 依頼の内容はパラデウス部隊の陽動、その詳細は指定のバーで会って話をしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雨が降る中、翔とM200、ナディアは指定されたバーの前に辿り着く。バーの前には正規のAK-12と銀のロングヘアと黒い戦闘服を着た『AN-94』がいた。

 

「あら、あなたが翔・ニールセンね。私は・・・言わなくても判るわね?こっちはAN-94よ」

 

「よろしくお願いします」

 

 軽い挨拶を終え、翔はバーの中に入っていく。バーの中にある1つの席で、軽く手を上げた女性がいたため、その席へ向かう。その女性がアンジェリアであり、黒いポニーテールの髪で黒い服と黒い軍用ジャケットを羽織っている。そして、左腕と右足が義肢となっていた。

 

「初めまして、翔・ニールセンね。私がアンジェリア、アンジェで良いわ」

 

「初めまして、翔・ニールセンです。では、詳細を」

 

 今回の目標であるパラデウス、それはカルト宗教の組織ではあるが単なるカルト教団としては異常な戦力を持っており、鉄血のロシア支部が正規軍に襲撃されている時、銀治の基地に襲撃を仕掛けていたのも、このパラデウスだった。

 

「このパラデウス、かなり広範囲に根を張ってるの。だから様々な組織に内通者がいて、カーターも繋がりがあった。もっとも、カーターは互いに利用し合う関係だったようだけど」

 

 そして、パラデウスの目的は不明だがその勢力は拡大している状況であり、カーターが利用し合う関係だった事を考えると、政府中枢に既にパラデウスの手が及んでいる可能性が高いとのことだった。

 

(・・・となると、コーカサス社やROSも手を組んでる可能性があるし、メテオライト社も関係を持っているかもしれない)

 

 次にアンジェは目的の場所の地図を翔に渡した。

 

「さて、ここからが本題よ。こっちの目的はパラデウスが重要な情報を隠した場所に侵入し、情報を得ること。けど問題は、こちらが対処できる戦力を大きく越えていること」

 

「・・・そこで、僕達の出番というわけですね」

 

 アンジェは頷いた。

 

「そういうこと。目的の場所の近くには1つの工場があって、表向きは製薬会社の支社の工場となっているけれど、パラデウスの隠れ蓑となってるわ。そこで"騒ぎ"を起こしてほしい」

 

「騒ぎ、ですか・・・了解です」

 

「"騒ぎ"の内容は問わないけれど、パラデウスの戦力が引き付けられるくらいでお願い。戦闘になった時の対応は任せるわ」

 

 その後、改めて依頼の契約を行ってその場は解散となった。

 

 

 

「AK-12、2人はどう?」

 

「そうね・・・中々面白そう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翔達は"騒ぎ"の準備をし、工場へと向かう。

 翔はメイクとして50代くらいの男性に変装し、オストリッチ小隊はマフィアに変装し、それぞれの位置につく。

 

《作戦開始まで・・・5、4、3、2、1、作戦開始!》

 

 ジェリコのカウントと共に翔が走り出し、工場の前まで行く。工場の警備員は何事かと目線を向ける。翔は周囲を見渡す動きをすると警備員と目が合う。

 

「た、助けてください!」

 

 翔は今にも泣き出しそうな顔をしながら警備員に駆け寄り、途中で転ぶも警備員に縋りつく。

 

「な、なんだお前は!?」

 

「助けてください!変な人達に追われてるんです!」

 

 すると近くから怒号が飛んでくる。

 

「どーこだー!」

 

「逃がさへんで!」

 

「ヤロウオブクラッシャー!」(野太い声)

 

 警備員は困惑しつつも無線で他の警備員に連絡し、翔を柱の陰に隠す。そしてマフィアに扮したガリルが警備員に詰め寄り、変装した翔の顔写真を見せる。

 

「おいアンタ、この顔のオッサンを見なかったか?」

 

「・・・この男が何かしたのか?」

 

「うちの土地の取引断ったんや!100万ドル出すなんて好条件、断る方が悪いからなぁ!」

 

 警備員は1度は翔を隠したものの、めんどくさいので突き出そうとしたが、しゃがんで隠れていた翔の尻が若干出ていたため見つかってしまう。

 

「ああっ!こんなところに隠れてたぞ!」

 

「ヤロウオブクラッシャー!」(野太い声)

 

 するとガリルは警備員の方を向く。

 

「アンタぁ、位置的にこいつ隠してたなぁ?匿うつもりやったんとちゃうかぁ?」

 

「いや、そんなつもりは・・・」

 

 他の警備員達が集まってきているが、ガリル達は動じていない。

 

「匿おうとしたんやから連帯責任やんなぁ!おいお前らぁ、やったれぇ!」

 

 すぐさまスコーピオンとティスが当てないように発砲する。

 

「うおおお!」

 

「ヤロウオブクラッシャー!」(野太い声)

 

 するとすぐに警備員達は退避し、ストレリツィ達が現れる。ストレリツィ達はすぐにガリル達を攻撃するが、翔にも射撃する。

 

「ど、どうしてこっちまで!?」

 

「厄介事持ち込んだお前も同罪だ!」

 

 そしてマフィアに扮したIDWとヨルムンガンドが増援として現れ、ストレリツィ達と交戦を始める。更に、そこに後方からウロボロスがミサイルを垂直に撃ち込むことで、マフィアには迫撃砲などがあるように演出し、工場にも被弾させる。

 

 すると、ストレリツィ達の後方から別の白い敵が現れる。全身を白い装甲で覆い、頭部装甲には獣の耳のようなレーダーがあり、背部には大型ブースターを付けている。

 そして右手にはレーザー砲を装備している。

 

 その名は『ロデレロ』であり、戦闘にいたガリルに急接近するとレーザー砲を構え、チャージを始める。

 

「ちょっ!?」

 

 チャージが終わる前にティスがロデレロを攻撃するが、青白いバリアによって阻まれる。チャージが完了し、ロデレロはレーザーを照射するが、ガリルは間一髪で回避する。

 

「こんなん聞いてへんで!」

 

 そこへウロボロスのミサイルが撃ち込まれ、バリアは剥がれる。その隙にガリルはロデレロの頭部に射撃し、ロデレロは倒れる。

 

「こんな奴いるんだ・・・」

 

「ヤロウオブクラッシャー!」(野太い声)

 

 翔はどうしてティスからそんな野太い声が出てるのか気になっているが、よく見るとティスの喉に小さな機械が付けられている。

 

(なるほど、そういうことか)

 

 翔が物陰から工場の入り口を見ると、白ネイトが現れた。

 

「・・・殲滅します」

 

 




 読んでくださり、ありがとうございます!

 最近遅れ気味ですいません···

●ゲミニ(表&裏)
 頭部は青いバイザー付きの白い装甲に覆われており、身長174cm。
 体は白と紫のカラーリングのボディースーツと装甲を身に付けており、脚部はずんぐりとした重装甲となっている。

 武器は表と裏それぞれで違い、表は右手にRF、左手に小型レーザー砲、右肩に小型ミニガンを下げており、裏は右手にSG、左手に小型榴弾砲、左肩に小型ミニガンを下げている。

 常に戦いを求めており、2人は双子であり常に2人1組で行動している。

 カラーリングや素体、従えていた部隊からメテオライト社のハイエンドモデルと推測される。

●ドラゴンブレス弾
 12ゲージSG用の焼夷弾。
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