しかし、同時に新たな問題も発生する。
翔がシーカーを逃がし、その先でシーカーが本社に連絡。そして翔がティタンを無力化したところで救援に来たデストロイヤーとリッパー達により、翔は救出されると共に補給線の奪還に成功した。
単なる偵察ではなく、補給線を奪還できたことに本社の面々は歓喜した。それだけでなく、翔が単独でBOCのハイエンドモデルを無力化したことに驚愕していた。
翔を迎え入れたロイラはもちろん、力の制御を教えたアルケミストや過去に翔を助けたエクスキューショナーも驚きを隠せなかった。
「とんだ番狂わせね」
ロイラはそう言いつつ報告書を眺める。
翔はシーカーに最初こそ叱られたものの、すぐにシーカーを含む周りに祝われた。翔も賭けになっているところが多かったため、安堵していた。
翔が皆に囲まれている頃、ティタンは簡単な応急措置だけ受けた状態で簡易的な独房に入れられていた。翔が殺さなかったのだからと、殺されはしなかった。
また翔が懇願したため、尋問はされても拷問はされていない。
(なぜだ・・・なぜアイツは私を殺さなかった・・・)
ティタンには翔がなぜ自分を殺さなかったのか、なぜ拷問をするなと頼んだのか、全くもって理解できなかった。
他の企業に補給線を奪還でき、再び互いに強力できるようになった事をロイラは報告し、他の企業の社長も喜んでいた。
「ということで、早速物資の取引を再開したいのだけれど」
しかし他の企業からの返事は良いものではなかった。どこも状況が悪く、今は取引をするのは難しいそうだ。しかし状況が好転すれば、取引は再開できるとも言っている。
「なら、ここから1番近いキサラギのところから戦力を向かわせるわ」
ロイラの申し出に、キサラギの社長はホッとした表情をしていた。有澤とアクアビットにとってもキサラギは最も被害が大きいため、早急な回復が望ましかった。
「じゃあ3日後に、出撃可能な部隊を向かわせるわ」
翌朝、補給線の完全な確保と補給基地の確認をしに向かい、物資を補給することに成功した。補給基地にいた戦力は無事であり、ハイエンド達はようやくまともな修理ができ、本調子に戻れることとなった。
翔は後日キサラギへ向かうことが決定したため、補給基地にあったもので簡易的なボディーアーマーが作られることとなった。
また、翔と共にキサラギへ向かうハイエンドモデルはエクスキューショナーである。
「まさか、お前が初陣でハイエンドモデルを倒すとはなぁ!」
倉庫の中でエクスキューショナーは修理された左腕の動きを確かめながらそう言った。
「ま、今度はちゃんと一緒に戦えるんだから、よろしくな」
エクスキューショナーは翔に拳を突き出し、翔は拳を突き合わせる。
そして4日後、翔達はキサラギ研究所へ向かうこととなった──
読んでくださり、ありがとうございます!
翔はティタンを生かす選択をしましたが、今後どうなりますかね?
感想や高評価、お待ちしています。
●シーカー
黒い髪を後ろで束ねており、身長160cm。肉体年齢は17歳。
目は僅かなタレ目で、黒いボディースーツの上に迷彩柄のジャケットを羽織っている。
面倒見が良く、落ち着いて行動している。
第三次大戦の後に開発された鉄血工造のハイエンドモデルであり、探索を得意としている。
武装はBOCの戦力によって破壊されていたため、上下二連のSGを持っていた。
●スカル
身長180cmで皮膚は無く、白い骨格が剥き出しになっており、内部を守る部分は黒くなっている、BOCのノーマルモデル。
武装は黒い長方形の物体にグリップとトリガーを着けたような見た目をしたARであり、BOCのノーマルモデルの中で最も多く生産されている主力製品である。
量産性を重視しているものの、反応速度やセンサーなどはリッパーなどより大幅に高い。しかし耐久はそこまで高くはない。
●ティタン
灰色のベリーショートの髪に黒い眼帯を着ており、身長180cm。肉体年齢は18歳。
黒いレオタードを着ている、BOCのハイエンドモデル。
専用の装甲を纏っており、装甲は黒く流線形で所々青く光る部位がある。
装甲の腕は大型化しており、それによる殴打や掌にあるコアにエネルギーを集束させて放つ砲撃を主な攻撃手段としている。
その装甲はBOCだけでなく、現存する全ての戦術人形の中で最も硬く、戦車の砲撃ですらビクともしない。
そのため、装甲を破壊する方法は極めて限られている。