鴉と人形   作:ダイヤモンド傭兵

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 戦い方は、それぞれ違うものがあって良いですね。
 成長や開発など、様々な要因で大きく変わるものですし。




第82話 パラデウス施設制圧

 依頼主:鴉間 銀治

 

 目標:パラデウス施設の制圧

 

 作戦開始時刻:06:00

 

 報酬:5200ドル

 

 指定したパラデウス施設を制圧してほしい。

 

 この施設は、マハリアンがコーラップス汚染を治療するために必要な機材があるようだ。

 こちらはAR小隊と共に必要な機材を探す。

 その間、パラデウス部隊を制圧していってほしい。

 そうすれば、マハリアンへの危険も減る。

 

 頼む、力を貸してくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ボール村での事件から2日──

 

 

 その日は雨が降っており、パラデウスの拠点の前には翔、アデリン、ゲーガー、アーキテクト、そして銀治とマハリアン、AR小隊がいた。

 

 ベルリン郊外にあるパラデウスの拠点、そこは廃棄された工場の地下にある。

 銀治達はマハリアンと共に、血清を作るのに必要な機材の回収。

 翔達はパラデウス部隊の制圧が目的となっている。

 

 翔は今回、右手にランポルドと同じライフル、左手にレザブレ、背部にはアームでストレコと同じバトライを格納してある。

 

 そして、ガラテアグループの施設にはフォートレスとアクアビットマンが向かう手筈となっており、2人とも既に到着している。

 

「・・・皆、行こう」

 

 それぞれが進む中、マハリアンは顔色を悪くしていた。

 戻りたくなかった場所でもあるためである。

 そんなマハリアンの背中に、銀治は無言で手を置いた。

 更に、SOPが笑顔でWピースをして和ませようとする。

 

「大丈夫、僕達もいるから」

 

「そうそう、任せなって!」

 

 翔とアーキテクトもマハリアンに向けてサムズアップし、元気づけようとする。

 

 マハリアンを連れてきたのは、血清のために必要な機材がある場所には、パラデウス以外ではマハリアンが必要だからである。

 そして、マハリアンへの危険を減らすために翔達がここにいる。

 

「大丈夫、AR小隊でカバーできないところは、私がカバーするから」

 

 アデリンはそう言って、マハリアンの横を歩いている。

 今回、アデリンはM4と共闘できるのもあって銀治達と行動することにしている。

 

 マハリアンは、最初こそアデリンを警戒していたものの、今はなんとか打ち解けている。

 

 そして全員が乗った大型エレベーターが降りていき、外との通信が絶たれる。

 

 

 

 

 

 大型エレベーターが到着すると、銀治達はマハリアンの案内の下、すぐにそれぞれの目的のために行動を開始した。

 翔は単身で行動し、アーキテクトとゲーガーは共に翔とは別の方向へ向かっていく。

 

 翔は通路を進み、T字路の曲がった通路に敵性反応を検知すると、ドリフトするようにして通路に出る。

 そしてロデレロとストレリツィによる部隊を目視し、ライフルで射撃していく。

 

 ライフルの弾丸がロデレロの頭部を破壊し、ストレリツィの胸を撃ち抜き、1発撃つ度に敵の数が減っていく。

 飛び交う弾丸を、翔は回避していくかPAで受けるかのどちらかで対処していき、敵部隊に接近していく。

 

 通路内に敵はほぼいなくなり、残った2体のロデレロが翔に向かってくる。

 翔は最も近いロデレロをレザブレで一刀両断し、後ろのロデレロが放ったレーザーを飛び上がって回避する。

 そして、ロデレロの頭部に向けてライフルの引き金を引いた。

 

 着地した翔の背後で頭部を失ったロデレロは倒れ、ブースターを吹かして翔は通路先の扉へ近づき、扉を蹴破った。

 

 

 

 その頃、アーキテクトとゲーガーは大きな広間にいた。

 広間には2機のドッペルゾルドナーがおり、機銃とグレランを連射してくる。

 

 ゲーガーはボウガン状の武器のブレードでロデレロを斬り、そのロデレロを投げて榴弾を防いだ。

 そしてそのタイミングで、レーザーをドッペルゾルドナーの頭部へ撃ち込んだ。

 

 アーキテクトは初手からドッペルゾルドナーの頭部を狙い、   ロケランの引き金を引く。

 発射されたロケットはドッペルゾルドナーを破壊し、爆風でよろけたストレリツィにSMGの弾丸が撃ち込まれる。

 

「アーキテクト!まだ敵が来る!」

 

「次弾の装填完了!行っくよ~!」

 

 通路から次々と現れたストレリツィ達が、ロケランによってまとめて撃破されると、アーキテクトの死角から白ネイトが現れた。

 しかし、白ネイトの大鎌はゲーガーのブレードによって防がれた。

 

「来ると思っていたぞ」

 

 ゲーガーはそのまま大鎌を受け流し、白ネイトの腹部に拳を抉るように打ち込んだ。

 それと同じタイミングで、アーキテクトは増援のドッペルゾルドナーにロケットを発射していた。

 

「まだまだいるみたいだね、そっちは任せたよ!」

 

「任せろ!」

 

 ゲーガーは白ネイトの下顎に肘鉄を入れ、追加で現れた白ネイトと交戦を開始した。

 

 

 

 

 

 銀治達は必要な機材のある場所へ向かっていた。

 通った場所には多数のパラデウス部隊の残骸が散らばっており、どれだけのパラデウス部隊が葬られたかを物語っていた。

 

「あそこです!」

 

 遂に、目的の場所へ辿り着けたかと思いきや、ドッペルゾルドナーを含むパラデウス部隊が扉の前に現れた。

 

 SOPとM16が即座に攻撃を仕掛け、M4とAR-15、ROは別方向から攻撃していく。

 M4とAR-15が集中してドッペルゾルドナーの脚部関節を狙い、大きくよろけたところにSOPがグレランで榴弾を撃ち込む。

 

 ROはストレリツィ達を側面から射撃し、ROに攻撃しようとしたロデレロ達をM16の放った弾丸が撃ち抜いていく。

 

「押せ!このまま押し切れ!」

 

 銀治の声がその場に響く。

 その時、別のドッペルゾルドナーの照準がマハリアンに向いた。

 しかしアデリンがナカサワを構え、フルチャージしたレーザーを発射する。

 

 太く青いレーザーがドッペルゾルドナーの頭部を撃ち抜き、ドッペルゾルドナーは仰向けに倒れる。

 他にもマハリアンに銃口を向ける敵がいるが、アデリンはそれらをプロヴォを連射して撃破していく。

 

「ここは制圧しました!行きましょう!」

 

 M4のかけ声を聞いた銀治は突入指示を出し、必要な機材のある部屋に入って行った。

 

 

 

 

 

 その頃、翔は制圧を続けていると、製造工場でこれまで見たことの無いパラデウスの戦力と遭遇した。

 

 灰色のバイザーの奥には髑髏があり、脚部は分厚い装甲に守られている。

 手には大型の両刃の斧が握られている。

 その敵は『パニッシュ』。

 

 パニッシュ達は斧を変形させ、シールドにして接近してくる。

 翔の持つライフルの弾丸の前では、シールドは一撃で破壊されてしまう。

 

 しかし、パニッシュ達はシールドを破壊されても前衛が肉盾となり、後続が接近していく。

 そして翔に接近したところで、斧形態に戻して攻撃してくる。

 

 数を活かした戦法だが、翔はレザブレで対処していく。

 また、上を飛ぶことによりそもそも斧が届かないようにしつつ、パニッシュ達の頭を撃ち抜いていく。

 

 しかし、そこに2人の黒ネイトが射撃してくる。

 

 翔はチラリと残弾を確認する。

 ライフルは残り300発、バトライは残り57発。

 残弾はまだまだ余裕である。

 

 翔はブースターを使って飛び上がり、壁を蹴って製造機械を利用して射線を切っていく。

 黒ネイト達は製造機械を撃って良いものか一瞬躊躇った。

 そこを翔は僅かな隙間から射撃し、黒ネイトの武器を破壊していく。

 

 手元近くを撃たれ、黒ネイト達の手から武器が弾き飛ばされる。

 武器を失った黒ネイト達は格闘戦に切り替えようとするも、翔は2人の前に降り立った。

 そしてQBで一気に接近すると共にライフルから手を離した。

 

 更に、僅かに背後へブースターを吹かして勢いを殺すと、翔は黒ネイト達の鳩尾に拳を打ち込んだ。

 倒れた黒ネイト達を一瞥し、翔は先へ進んだ。

 

 製造工場から進んだ場所には、広い兵器のテスト場があった。

 そして、そこには大勢のネイトがいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、銀治達は必要な機材を探していく。

 

 1つ、また1つと機材を集めていく。

 しかし、最後の機材はこの部屋にある大型エレベーターを使い、更に下へ行かなければならかった。

 

「行こう、いつ上位ネイトが出てくるか分からない」

 

 大型エレベーターを使って下に降りると、複数のパニッシュが現れる。

 すぐさま攻撃していくが、シールド形態の斧に防がれる。

 

 そのまま接近していくパニッシュ達に対し、SOPはパニッシュ本体ではなく、パニッシュ達の中心部の床を狙った。

 そしてグレランを撃ち、盾に防がれていない部分に大きな損傷を与えた。

 

「今だよっ!」

 

 更に、SOPの眼前に吹っ飛んできたパニッシュに、SOPはパイルバンカーを打ち込んだ。

 M4達はすぐに倒れたパニッシュ達に射撃していき、あっという間にパニッシュ達は全滅した。

 

 

 

 そして、最後の機材にマハリアンが向かおうとしたその時・・・

 マハリアンの背後に、何かが迫っていた。

 

「マハリアン!」

 

 銀治の叫びに、マハリアンは振り向いた。

 

 




 読んでくださり、ありがとうございます!

 今回はゲーム本編の鏡像論終盤になりましたが、どうだったでしょうか?
 感想や高評価、お待ちしています!

●パニッシュ
 灰色のバイザーの奥には髑髏があり、脚部は分厚い装甲に守られている。
 パラデウスの新型人形で、モデルはノーマルと推測される。

 武装は大型の両刃の斧となっている。

 斧形態とシールド形態を使い分け、シールド形態で接近してから斧形態で攻撃する。
 味方の盾役だけでなく、パニッシュのみの部隊では肉盾となってのゴリ押しも可能としている。
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