今から数日前。
「朝か。」
そう言ってその年頃にしては広い自室を構えているのはこの部屋の主。
桐ケ谷 和人・・・キリトであった。
黒髪で中世的なその容姿は見ようによっては女の子と言われても・・・まあ仕方がない。
「おい誰か変なこと言ったか?」
地の文読むな手前。
キリトは其の儘起きて食事をする為に部屋から出る前に少し傷がついた
ヘッドギアを見てこう言った。
「アスナ・・・おはよう。」
そう言って部屋から出て行った。
「おはようお兄ちゃん。」
「おうおはよう『直葉』。」
キリトがそう言って目の前にいる少女。
黒の短髪
服の上から盛り上がるほどの発育の良い体つき
妹の『桐ケ谷 直葉』である。
「お兄ちゃん今日も『GGO』やるの?」
「まあな、シノンと約束してるし最近新しい銃が出るクエストが出来たって
聞いたからそっち見ていくよ。」
キリトはそう言いながらパンを食べようとしていると『直葉』はキリトに向けてこう言った。
「お兄ちゃんさ・・・何だか前より明るくなったよね。」
「そうか?俺は前と同じだって思ってたけど。」
「ううん?明るくなったよ、だってさ・・・
・・・・・お兄ちゃんあの人の事を考えていた時」
そう言ってあ、と直葉が慌てて止めるとキリトはこう答えた。
「大丈夫だよ直葉、けど・・・やっぱまだ心の整理がな。」
「・・・・御免。」
「良いんだ、もう大丈夫だから。」
じゃあなというとキリトは外に向かおうとしていたので何処行くのと聞くと
キリトはこう答えた。
「ちょっとバイト関係。」
「・・・気を付けてね、危ない事したら駄目だよ!」
「分かってるって。」
キリトはそう言って出て行った。
キリトが向かったのは都心にある金持ちが通うであろう喫茶店に入ると
周りを見渡して・・・ある人間を見るとその人間はキリトに向けて声を上げて
こう言った。
「やあキリト君!こっちだよ!!」
そう言って手を振るのは役人みたいにきっちりとしたスーツを着て眼鏡をかけた男性。
・・・総務省総合通信基盤局電気通信事業部高度通信網振興課第二別室
(省内名称:通信ネットワーク内仮想空間管理課、省内通称:仮想課)の職員
『菊岡 誠二郎』である。
「さてと、ケーキを注文していいよ?何食べても良いんだから。」
そう言って注文すると暫くしてキリトはこう切り出した。
「それで?俺に何の用なんですか??」
そう聞くと菊岡はうんと言って・・・真面目な表情でこう答えた。
「キリト君、君は『GBN』を知っているかい?」
そう行くとキリトはこう答えた。
「知ってるも何も『GBN』はソードアートオンラインよりも前に開発されて
世界中で展開している大型ネットワークだろ?」
知らねえ奴なんていねえよと言ってこう続けた。
「あれは確か『ソードアートオンライン』の基礎技術をベースにして
『アーガス』を買収して出来た奴なんだろ?」
「そ、ソードアートオンライン事件からすぐに展開した奴だけど初期段階じゃあ色々と問題があったけど今じゃあ数万人規模のプレイヤーが登録してあるんだけどこれについて一つ問題が発生したんだ。」
「問題?一体何ですか??」
キリトがそう聞くと菊岡はこう答えた。
「実は今とあるシステムで問題が見つかってね、それが今の
悩みの種なんだよ。」
「其れって一体?」
そう聞くと菊岡はこう返した。
「『ブレイクデカール』っていうツールなんだがこれをガンプラ製造時に
インストールさせると機体が一定期間の間強力になる代わりに機体に
深刻なダメージを負ってしまって最悪データが破損する恐れがあるんだ。」
「だけどそう言うのがあるんなら直ぐに見つかるはずだろ?」
アンタガそんなに興味抱くとは思えねえよと言うと菊岡はこう続けた。
「実はそのツールは・・・消えるんだよ使うと。」
「はあ?」
それを聞いてキリトは何言ってんだと思っていた、ツールが仮に消えたとしてもログは残ってるんじゃないかと思っているが菊岡はこう言った。
「ログを探れば良いんじゃないかって思うけどこれはそれすら無くなるという
脅威的なシステムとなっているんだ。」
「そんなシステムなんて・・・聞いた事ねえぞ!?」
「そうだ、もし外部に漏れればこれを利用した兵器を製造するだろうね。それを阻止する為に必要な事だ。」
「・・・仮にそれがあって製造者を見つけたらどうするんだ?」
消すのとかと聞くと嫌と言ってこう返した。
「正直な所行動の制限はかかるが総務省管轄でその人を保護するつもりだ、
他国の・・・敵性国家に奪われれば目を覆いたくなってしまうよ、だからこそ
身柄を拘束したいんだ。」
力を貸してくれるかいと聞くと暫くして・・・こう答えた。
「分かった、受ける。」
「そうか!良かった」
「だけど条件がある。」
「お金なら何時もの」
「嫌そうじゃない、約束してくれ。例えその人を拘束したとしても・・・
非道な事はしないでくれと。」
そう言うと菊岡はこう答えた。
「分かってるよ、僕だってしたくないしね。」
そう言うとそれじゃあと言って箱を出した。
「これって・・・ガンプラってもう買ってたのかよ?」
「そうだよ?わざわざ買うよりかお得だし・・・あ、これのお金は
差し引きにしとくからそのつもりでね。」
そう言って手渡すとキリトはその箱を見ると菊岡はこう言った。
「これ見て君にぴったりだなと思ったんだ、色もそうだし武器なんて
君好みだろ?」
菊岡はまるでお土産を持ってきた親みたいな目をキリトに向けてするとキリトは箱を見てこう呟いた。
「『HG ストライクノワールガンダム』か。」
この作品でのキリトはアインクラッドでアスナを救えず・・・其の儘GGOで
シノンに会うまで絶望してGGOでは死に場所求めていました。