前世の俺がすでに転生特典決めてました 作:ダイヤモンドリリー
早速家完成しちゃった...
「今日、家ができます」
「……らしいわね」
「そっけない反応だなぁ...なんかもうちょい良い反応してくれても良くね?」
「興味ないもの」
ズバッとニアに言われて俺はしょぼくれる。興味ないにしても少しぐらい建前でものを言ってくれても良いじゃんか...そんなことをしなくても良いって思われるくらいに親密になったってことにしておこう。そう思わないと心が持たん。
「……確か昼頃には完成してるって話だし、今から見に行こうと思うんだけど誰か来たいって人いる?」
……三人手が上がった。ステラとクミリアとレストか...レスト来るとは思わなかったな。面倒くさがりそうなもんなのにちょっと驚きだ。
「ニアはいいとして、ライトはどうした?なんか予定あるん?」
「ちょっと王城の方にお呼ばれしててね。また今度行くことにするよ」
「オッケー了解。んじゃあ三人連れて行ってくるわ。お前ら行くぞー」
「はーい!」
9936、9937ページ 次元転移
次元の裂け目を作り出し、中に入ってカリスに向かう。
「カリヤの家かぁ...どんな豪邸なんだろ」
「豪邸なわけないだろクミリア。工房付きの平家だよ」
「なーんだつまんないの。狭いんじゃたむろできないじゃん」
「お前入り浸るつもりだな...?つーか狭いとは言ってねぇぞ。広いとも言えないけど」
「じゃあどれくらいなのさ。レストの実家くらい?」
「それは見てからのお楽しみってことで」
何せ完成品を見るのは俺も初めてだからな。広さとかも実際に入ってみないとわからん。
「……そーいや工期遅れてたりしないよな?そこだけちょっと不安だな...」
そろそろ出来てる頃なんだよな楽しみだって流れで行ったら絶対完成してないやつじゃん。ギャグマンガ○和で見たぞ。
「酷くこざっぱりしてなきゃ良いけど...さてどうでしょう!」
出口のゲートは建設予定地の目の前にしてある。今後何度も使うことになるだろうからと作っておいたけど、早速役に立ったな。
ゲートを抜け、カリスに入る。手をかざして太陽の眩しさから逃れつつ、念願の我が家を視界に入れる。
「ちゃんと...出来てる!」
家はちゃんと完成していた。入り口近くに立っていた人から鍵をもらえば、これで完全に俺のものだ。
「いや〜昨日能力使わないでよかったぜ。やっぱ目で見て確認するのが一番だな」
「ビックリだよね。ガネルからカリスまで能力が届いちゃうなんて」
「本当にな。そりゃ加減速も限定的に解除されるわ」
家ができるまでの一、二週間で俺の能力は圧倒的なほどに強化されていた。ガネルでいつも使っている宿からカリスの北の門がギリ入るくらいにまで能力適用範囲が拡がってしまっていたのだ。直線距離でおよそ百キロ弱。それでも頭がパンクしないのは物理保護のおかげだな。もう自分でもどうやって情報を処理してるのかよくわかんないのはちょっと怖い。
そんなこんなで範囲が広がった結果、家の建設予定地も探知に引っかかってしまいワクワク感が薄れてしまうというわけで昨日から一切能力を使っていなかったのだ。まぁ、それは意識がある時の話で、毎晩来る夢遊病の時は普通に使ってたんだろうけどまぁ覚えてないからヨシ!
「んじゃあ中入るぜ〜内見三名様ごあんなーい!」
鍵を開け、ドアを開け放つ。そして俺が先導して中に入る。
「おぉ〜...お?」
感嘆の声から、少しずつハテナ混じりの声に変わり最終的に困惑一色に染まる三人。まぁ、無理もない。
「ね、ねぇカリヤ...」
「なんだ?」
「これ、外装しか出来てなくない⁉︎」
そう。外装は完璧だが、中身は何も無いのだ。家具のひとつもないし、床や壁もとりあえず強度は保ちましたって感じで無骨なものだ。ほとんどの人がまだ完成してないだろこれって思うだろう。
「そういうふうに注文したからな」
「ど、どゆこと...?」
「今から作るんだよ。設計図は俺の頭の中にある。材料はここ数日で全部集めて次元収納の中。今の俺なら作れる」
魔道具を起動して次元収納にアクセスしながら、俺はスキルを発動させる準備をする。
「俺がスキル宣言したらみんなジャンプしてくれな。じゃあ行くぞー」
俺も車椅子を降りてジャンプできるようにしておく。車椅子は次元収納にポイーだ。
「『製作』!!」
全員が垂直跳びした瞬間に製作スキルを発動させる。過去に触れたことのあるものならほとんどのものを作り出せる製作が、次元収納内にある材料を消費して全てを作り出していく。
「何これ何これ何これ⁉︎」
全員の着地と同時に製作が完了する。今作ったのは...
「これで俺の家、完成だ」
ああ、記憶通り。俺はこの家に帰ってきたのだ。
「……夢?」
「夢じゃ無いぞレスト。まぁ製作スキルで内装全部作った奴なんていないだろうし夢みたいだってのは俺も思うけど」
「いや、そうじゃなくて...この部屋なに⁉︎」
「俺の部屋だが?」
「それはそうなんだけど...!」
「元いた世界での俺の部屋だ」
「……へ?」
「俺が前の世界で住んでた部屋を、丸々再現したのがこちらです」
……ああダメだ。みんなお手上げモードだ理解を放棄してやがる。
「これをするためにわざわざ間取りを同じにしてもらったんだよな。ほんと製作って便利だな完璧じゃんか」
「……これニアもついてきて欲しかったなー」
「確かに驚かせたかったな...無理言って付いてきて貰えばよかったわ」
うわーやらかしたか。絶対面白い顔してくれただろうに...
「まぁ良いや。とりあえずソファーに座るなりして適当にくつろいでて。他の部屋も作ってくるから」
「わ、わかった...」
困惑しきっている三人を置いて別の部屋に移動する。そして製作を使って部屋を完成させるを繰り返す。
「いやぁホント製作って便利だわ...ああでもインフラ系は別でやらないとなのか忘れてたわ」
設計図作ってる時に一度思ってて、後で考えようと後回しにしていたが水回りの設備を作ってたら思い出した。どうやって水を引き込もう。あと電気もか。なんかナチュラルに家電ごと製作してしまったけど、電力がなけりゃただのガラクタだ。なんとかしないとな...
「うーむ...水はまぁ無限水源の魔法を使えばいいとして、電力をどうするかだなぁ...」
無限水源とかいうマイ○ラでしか聞かないような単語の魔法がこの世界には存在している。ある一定のサイズの箱の底に魔法陣を描いて起動すれば、綺麗な水が永遠と湧き出てくれるなんとも便利な魔法だ。ゼロから生み出したわけじゃなくてどこからか転移で持ってきているらしいが...どこから飛んできているかは誰も知らないらしい。ちょっと怖い。
けどこの魔法があれば水問題は解決する。一週間に一度魔力を大量供給する必要こそあれど、その無限水源から引っ張ることさえできれば、蛇口を捻れば水が出るなんとも現代的な生活を送ることができるわけだ。水道管工事は必要だけど、それもなんとかなるだろう。
だが電力はどうにもならない。家の中に配線を張り巡らせるのは水道管工事と一緒にやればいいが、電気はどうやって作る?雷装じゃ流石に家電を動かせるほどの電力を貯めるのは難しいしなぁ...
「雷を利用...つってもあの荒野からここまでキロ単位で距離あるし、流石に無理だよなぁ。何かで発電できないものかな...」
……風魔法でタービンを回し続けて発電すればいけるか?速度操作のおかげで魔力に困ることはないし、ほぼ無限エネルギーの魔力を使わない手はないな。
「なんとか解決できそうだな...蓄電器は充填器を使えばいっか。既にある程度雷装溜め込んでるし」
発電で怖いのは過剰に作りすぎて消費が追いつかないことだ。需要と供給のバランスが崩れたらやばいという知識しかないが、過剰供給は充填器があれば解決するから安心だ。無限に溜め込めるからな。供給過多になっても溢れる心配はない。
「……よし、ささっとやりますか」
5014ページ 黒のみ 物質透過
魔法を使って壁の中に入る。一部隙間があるのを確認して、ちゃんと仕様書通りに作ってくれたんだなと感心する。何のためにあるんだこの隙間って絶対思っただろうによく作ってくれたよほんと。
「『製作』製作ゥ!」
素材を消費し、水道管と配線を作ってそのまま張り巡らせていく。壁の隙間はこれらを通すために作っておいたのだ。
「んで、最後にインフラ設備室に繋げて...と」
地球での家では無かった地下室に、床をすり抜ける形で入る。ここに無限水源のタンクとタービン発電機を作ってしまおう。
「パパッと『製作』!」
これがおそらく最後の製作になるだろう。作れるものは全て作り終わったわけだが...ずっと製作してるとだいぶ疲れるな。作ったことはなく、触ったことがあるだけのものがほとんどを占めていたため製作で作るには鮮明なイメージが必要だった。イメージを保つのが大変だったぜ...
「これであとは魔法陣を描けば...!」
3780ページ上 黒のみ 筆記
タンクの底に無限水源の魔法陣を描き、タービンには風魔法の魔法陣を描き込む。これで魔力を流せば...よし、ちゃんと稼働したな。
「っと、忘れずに充填器をセットして、これで完成だな。みんなのとこ戻るか」
物質透過を解除して階段を登り、地下室から出てみんなのいるリビングの方に戻る。
「よーっす戻ったぜー」
「ねぇカリヤ!さっきまで動かなかったのに急に動いたなにこれ⁉︎」
扉を開けたらなんかギャーギャー騒がしかった。なんだなんだと思い見てみると、扇風機が稼働していた。俺がこの世界にくる直前の部屋を再現したから扇風機のコンセントが挿しっぱなしだったんだな。それでスイッチをいじっていたら俺が電力供給を開始したから動き出したと...早速電気が送り込まれているようで何よりだ。
「扇風機っていう機械だ。ただ風を生み出すだけだしそんな怯えなくて良いと思うぞ...?」
「そ、そうなの?なんかグルグル回ってて危なそうなんだけど...」
「柔らかい素材だから当たっても痛く無いぞ多分。つーか暗いな電気付けるか」
壁のスイッチを押してLEDを点灯させる...まさか異世界でLEDって単語を使うことになるとは思わなかったな。
「点いた⁉︎さっきやった時は点かなかったのに!」
「魔力灯じゃなくて電力灯だからな。ああでも、電気くらいは魔力灯で良かったかもな...」
「カリヤ、これなに?」
「それはテレビ...つっても電波受信出来ないし今のままだとただの置物だな」
カメラとか作って映像を残せたら映せるかもな。あとは、どうにかして魔法と接続させることで、俺の記憶を映すとかもできるかも。そこら辺はやってみないとわからないけどな。
「んじゃあもうこんな時間だしご飯作るわ。そのままくつろいでてくれ」
「……いや、ついて行こうかな。何か面白いもの見れそうだし」
「そう?じゃあついてきな。科学力の差を料理で見せてやる」
全員でダイニングキッチンに移動する。
「うわぁ...見慣れないものでいっぱいだぁ...」
「ってか十分広いじゃん!何が広いとも言えないだよ豪邸じゃん!」
「そうか?俺の世界じゃ学生寮でこんなもんだぞ?」
「嘘でしょ...?」
「まぁ土地の広さがそもそも段違いだからな。この世界全体の大きさでも北海道より小さいし。あと縦に積み重ねるから横に広くするのは簡単なんだよ」
どう見ても理解を放棄してそうだなという顔のみんなに一応説明をしてからキッチンに入る。
「よーし作るか」
食材を次元収納から取り出し、調理を開始する。野菜をざっと洗い、切って肉と一緒にごま油を引いたフライパンにぶち込む。そしてIHコンロにかけて炒める。
「ご飯は早炊きモードで...そーいや水加減どうすれば良いんだろ。つーか銘柄何にすれば良いんだ?」
野菜炒めの熱の通りを速度操作で完全にシャットアウトし、時間かかる米を準備しようとして少し考え込む。竈門なり飯盒を使ってこの世界の米を炊いたことはあるが、炊飯器を使うとなるとその時の水加減とはだいぶ変わってくるだろう。銘柄も何に合わせれば...いいや適当で。なんとなくコシヒカリっぽいしそれにしておこう。どうせ水の吸収具合も熱の通り具合も速度操作で自由自在だし水も適当でいいや。早炊きスタートっと。
「……なんかほとんど速度操作でやってんなこれ」
ダメだ速度操作が便利すぎる。使わないとかもう無理だよこれ。頭痛問題とか物理保護のおかげで解決したようなもんだし、ここまで能力範囲が広くなってたらこれ以上広がったところで誤差みたいなもんだからもう気にせず使っちゃおうかな。使い続けてたら魔法と同時使用できるようになるかもしれないし。
「ご飯と野菜炒めと...あとは汁物だな。シチューでも適当に作るか」
鍋を取り出してIHコンロにかける。二口コンロにしておいてよかったぜ。
「みんな待ってるだろうしパパッと熱通しちゃお」
食材と水と諸々を鍋にぶち込み、コトコト煮込む。そしていろんな速度を弄って一瞬で料理を完成させ、さっさと盛り付けてみんなのところに持っていく。
「よっとと、出来たぞー」
「見てたけどほぼ速度操作じゃなかった?」
「それはそう。まぁ、急いでたから今回だけな。それでも見慣れないもの多かっただろ?」
「そういえば一切火使ってなかったよね。速度操作で熱を与えてたりしてたの?」
「いや、電気の力だ。電気を使えばいろんなこと出来んだよ」
「へー」
「そんなことよりご飯食べよーよーお腹減ったー」
「クミリアお前精神年齢下がってね...?まぁ良いや食べようか」
ご飯食べたらみんなの頭も少しは働くようになって、状況を理解できるようになるだろう。そういう意図も込めて、俺たちはご飯を口にするのだった。
「何これー!絵本?」
「絵本っつーか漫画だなそりゃ」
ご飯を食べ終わったら、探検が始まった。俺の家の至る所にある初めて見るものを見つけては何これーとみんなが聞いてくる。
「漫画?なにそれ」
「漫画の説明って難しいな...なんつーか、一ページを細かく区切って絵と文字を書くことで物語を作る...まぁなんだ、絵本の密度を濃くしたようなものだ」
「説明諦めたね今。あーでもダメだカリヤの世界の言葉だから読めないや」
「読みたかったら俺が翻訳してやろうか?筆記と速度操作使えば一瞬だしやっても良いぞ」
「んー気が向いたらやってもらおうかな。今はいいや」
「カリヤーこれは何?文字いっぱいだけど小説?」
「それはライトノベルだな。小説の一種だけど所々に挿絵が入ってるんだ。それにルビ振るのはムズイから、翻訳するとしたら写本するしかないかな」
「これは?」
「それはゲームだな。つーか数ある中でもだいぶ懐かしいの持ってきたな3○Sじゃん...」
レストから3○Sを受け取り、電源ボタンを押すが...やっぱ充電切れてるか。充電ケーブル確か奥底にしまってたはずだ。ちょっと探してみるか。
「確かこの辺に...違うこっちは○Sのケーブルだわ3○Sのどこだー?」
なんで後継機なのに充電ケーブル違うんだよと、これも異世界で出てくる感想じゃないよなということを考えながらケーブルを探す。
「おっ、あったあった。コンセント挿して充電は加速させて...おっ、ついたついた」
電源が起動する。そういやカセット入ったままだったけど何が入ってるんだろ今...
「……なんでXが入ってんだ?最新作じゃねぇのかよ最後にやったの」
入ってたのはポケ○ンだったが、なぜかウル○ラサンじゃなかった。なんで二世代前のが入ってんだ...?
「……とまぁ、こんな感じで遊べるゲームだ。次、何かあるか?」
このままだと懐かしくてみんなのことをほっぽりだしてゲームをしちゃいそうなので、ここらで切り上げて次に移る。
「これ何?なんか開きそうなんだけど」
「それはパソコン...ってそれ以上は⁉︎」
「あっ」
クミリアが勢いよくノーパソを開けたせいでぶっ壊れた。ダラダラと滝のように汗をかく...ようなことはなくとも、ロボットのようにぎこちない動きでクミリアがこちらの方を向く。少しくらいは汗かけよ。
「あーあ壊しちゃったーどう落とし前つけてもらおうか」
「ご、ごめんね?でもほら、カリヤなら何度でも作れるでしょ?」
「それはそうなんだけどな。ほれ、貸してみ」
「う、うん」
クミリアから壊れたノーパソを受け取る。よ、よかったーとでも言わんばかりに胸を撫で下ろすクミリアを横目に見ながらスキルを発動させる。
『製作』
「よーし、どうしてくれようか」
「なんで剣作ってるの‼︎⁇」
「別にパソコン作り直すとは言ってないわけだしねぇ...」
パソコンの部品を利用して即席の剣のようなものを作り出す。所々ささくれみたいに部品が飛び出してるしだいぶ殺傷力高めだぞー
「ほんっとにごめんって!すぐ直せるんでしょとか言ってごめんすぐ作れるとは言っても面倒なことには変わりないよね!」
「そういうこった。今度からは気をつけてくれよな」
『製作』
十分反省したようなのでパソコンを作り直す。
「つーか充電式のやつは全部充電しないとダメそうだな...片っ端からやっておくか。また何か気になるもの見つけたら教えてくれー」
ゲームとかリモコンの充電池とかそういったものをどんどん充電させていく。流石の製作も、充電まではしてくれないみたいだな。
「これはなにー?」
「ん?それは...アニメのブルーレイだな。ってかそうかDVDとブルーレイ使えばテレビ使えるのか。今度みんなで鑑賞会しよ」
「ぶるーれい?でぃーぶいでぃー?よくわからないけどさっきのアレを使えるの?」
「そうだな。アニメっていうさっきの漫画とかラノベを動く絵にして声もついたのが見れるんだ。つっても日本語理解できないと難しいけど...もうこうなったらみんなに日本語覚えさせたほうが早いか?俺の思考ルーチンを送りつければ習得も早まるかも...」
「なんか怖いこと言ってる...?」
「というかホントにいろんなものあるね〜カリヤの世界だとどこの家もこんななの?」
「オタクだったらな。人によっては全然変わるぞ。物を最低限しか持たないミニマリストって人らもいるし、ゴミ屋敷みたいなことなってる人もいるからな...そーいやゲームのデータも作れたわけだし、録画データとかもそのまま残ってんのかな?」
今さっき充電した電池をリモコンに入れて、テレビをつけてみる。
「おっ、ちゃんと録画残ってんじゃんこれなら色々見れるな...いや待てよ?最新じゃなくとも、触れたことがあるなら過去の時点での録画デッキを作り出すことも可能なのでは?となれば昔に録画してて今は消去済みの奴でも呼び出せる...?なんなら一度売り払ったものとか無くしたものも呼び戻せるのでは...?おぉ〜夢がひろがりんぐ」
「カリヤが自分の世界に入っちゃった...」
「良いこと思いついちゃったからな。今はすこぶる機嫌がいい。あっ、一度手に取って結局買わなかったグッズとかも作り出せるのか...!うわーこれあとで倉庫隣に併設してもらうか!」
「なんかさっきカリヤが言ってたゴミ屋敷に今後なりそうな気がするこの家」
「ねぇカリヤ、もうここは良いから工房の説明してよ」
「そう?じゃあ一旦外出るか...ってやべっ!靴履いたまま上がっちまった完璧に忘れてた!」
「えっ何急にどうしたの?」
「この家土足厳禁なんですわ...玄関のところで靴脱いで上がるんすよ。内装作る前だったから完全に忘れてたよ...あとで掃除するから今度からは靴脱いでくれな」
「靴脱ぐって凄い文化だね」
「俺の世界でもそういう文化は普通にあるけど、俺の住んでた国じゃこれが普通なんだよ。ほら、さっさと工房行くぞ」
家を出て隣に併設されている工房に移動する。
「ここは普通に土足でいいぞ」
「この中は元から色々あるんだね」
「まぁ元の家にこんな工房があるわけじゃ無いからな。適当によくある感じの工房をそのまま作ってもらったよ」
「どんなもの作るの?というか製作でなんでも作れてるし工房とかいる?」
「まず、触れたことあるやつしか作れないからなんでもじゃ無いぞ。あと、作れるのが俺だけじゃ困るからなこういうのは。製作で作ったものを一度パーツにバラして組み立て直すことで構造をまずちゃんと理解して、今度は素材から製作を使わずに一から作り出すんだ。そうやってノウハウを高めて誰にでも機械製品を作れるようにするんだよ」
「……つまり、カリヤの世界のものの設計図を作るための工房ってこと?」
「有り体に言えばそういうことだな」
電子回路とかを作り出すのは流石に無理だろうけど、少しずつこの世界の工業を発展させていきたいと思う。魔法と科学、二つが合わさればきっと面白い世界が出来上がるはずだ。
「とまぁこれで俺の家内見ツアーは終わりだな」
「はい!」
「なんだクミリア質問か?」
「入り浸っていいですか!」
「んー...まぁ良いよ。みんなそれぞれ興味持ったものあるだろうし、いつ見にきてくれても構わない」
「あとニア呼ばない?ステラちゃんが呼んでるとか言えば来ると思うよ」
「わかった呼んでみるわ」
5510ページ 黒のみ 念話
念話の魔法を使い、ステラの名前を出してニアを呼びつける。
……来るんだ。ステラが来て欲しいって言ってると伝えたら即答したんだけどなんかちょっと怖い。
詐欺とかに引っかかりそうだなぁ...と思いながら、俺はニアの到着を待つのだった。
なんで水道管とかタービン発電器とか触ったことあるんですかという疑問は当然出ると思うんですが...一話目の後書きにも書いた通りカリヤくんは今の私たちよりも未来の人間なんで、多分触ったことあるんでしょう(適当)