前世の俺がすでに転生特典決めてました   作:ダイヤモンドリリー

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8304字。

クミリアと合流...するけど、案外早めに別行動するんですよね今回。


協調性、育成計画

「おっ、カリヤじゃん!魔族とタイマンして生きて帰るだなんて...やっぱすごいね」

 

「…うん、クミリアも一人でこいつ倒してんじゃん。同じようなもんだろ」

 

加勢するつもりで走ってきたけれど、俺がここに辿り着いた頃にはすでにクミリアだけで巨大化魔物を倒していた。やっぱ強いなクミリア...加勢してやるぞって思ってたのが恥ずかしくなってきたな。

 

「いやいや、魔族とこんなのじゃ比較にならないって...後で話聞かせてよ」

 

「おけおけわかったよ。戦争終わらせて時間ができたら、そうしたら話してやるよ」

 

ミスってアクセルを強化させちゃったてへぺろ!ってのは今言うことじゃないよな。めっちゃ言い出しにくいことなのにはどのタイミングでも変わりないけど、今言って士気を下げるのはダメだろう。

 

「そうだクミリア。俺がいなかった間、戦況はどんな感じだった?」

 

「それ多分、クミさんに聞くよりもミュラーに聞いたほうがいいと思うよ?ミュラーならどれくらいまで魔物に攻め込まれたのか、どれくらい押し返せているのかわかると思うし。クミさんひたすらデカイ魔物倒して回ってるだけで、全体の状況あんまり見ないで戦ってるから」

 

「そうなのか...んじゃ、とりあえずさっきまでクミリアがやってたのをそのまま継続しよう。巨大化した魔物を殲滅して回るか」

 

「わかった。それじゃあ次はあれにしようか」

 

「了解」

 

クミリアも加速させ、二人で戦場を駆け抜ける。

 

「あっ、俺アクセルと限界通り越して戦ってたせいで、二回スタミナ切れ起こしたからサポート中心になるわ。火力は頼んだぞ」

 

「よくそれでまだ動けるね...というか、本当によく生きてたね」

 

「俺を殺す気がなかったからな。細かいことはさっき言った通り後で説明するが、魔族の奴らに謎に気に入られてしばらくの間絶対に殺されなさそう」

 

「どういうことなの...?それに、奴らって言った?複数体いたわけ?」

 

「後で話すつったろ。そんなことよりも、もうすぐだぞ準備しな」

 

「おっけ。まずは一撃かますよ!」

 

クミリアが魔物に向かって跳んだ。それに続くように俺も跳ぶ。

 

「せいっ!」

 

クミリアの拳が魔物の顔面に突き刺さる。

 

「…あれ、あんまり効いてない...?」

 

「こいつ物理耐性持ちかぁ?...たしかに、カイスの近くで見た記憶あるなこいつ」

 

9929ページ 黒のみ 閃光・改

9930ページ 黒のみ 跳弾鏡射

 

魔力を少し多めに込めた閃光を放ち、それを跳弾鏡射で何度も跳ね返して魔物の至る所を貫く。

 

「うん、やっぱ魔法なら簡単に倒せるんだな...でも、何度もはできんなこれ」

 

「スタミナだけじゃなくて魔力も減ってる感じ?」

 

「そうそう」

 

「大丈夫?一回魔力回復させにガネルに戻ったら?」

 

「いや、大丈夫。ポーションあるし。次物理耐性持ち出たら、前やったみたいにゴリ押しで突破して欲しいな」

 

「わかった。一発でダメなら、百、千殴ろうか!次あいつ!行くよ!」

 

「あっ、早速だがあいつも耐性持ちだ。あれたしか、三つぐらいのコアみたいなの同時に潰さないとダメだった気が...」

 

「同時ってどの程度?」

 

「0.1秒くらい。完璧に同時じゃないといけないわけじゃないな」

 

「コアの位置教えて!」

 

「個体によって位置は変わる!今探知で...いや、速度探知で調べるからまずは接近するぞ!」

 

「それじゃ遅いね。魔法図鑑貸して!」

 

「おけ!探知はこの魔法陣だ!反響探知だから接触してから使え!」

 

遠隔で探知できる魔法もあるが、多分適性的に消費魔力が多くなってしまうだろうから反響探知を使わせることにした。

 

「了解!」

 

ドンっとクミリアが魔物に勢いよくしがみつく。

 

「コアは...運がいいね。胴体に集まってる!」

 

探知でコアの場所を特定したらしきクミリアは、足の力だけで魔物にしがみつきながら魔法図鑑を一気にめくる。

 

「この魔法陣だったよね。全力疾走に自前のバフも併せて...!」

 

クミリアの体が超高速で動くと、物理耐性持ちのはずだったのに一瞬で胸が貫かれてコア三つが露わになる。

 

「この速度なら...ほぼ一瞬だね」

 

コアが全てほぼ同時に破壊される。それと同時に大量の魔素が放出され、死に絶えていく魔物はどんどん小さくなっていく...

 

「ってやべぇな戻ってこい」

 

クミリアを魔物の胸の傷の中から引っ張り出す。

 

「ありがと。あのままだったら潰されてた」

 

「巨大化魔物の中にずっといるのはご法度だ。さっ、次行こうぜ」

 

縮小していく魔物の体から降り、次の標的を探す。

 

「うへー腕折れてるし...」

 

「…ってマジかよ。今再生を...」

 

「いや、このくらいならリジェネでなんとかなる。あっそうだ。これ返すよ」

 

魔法図鑑を返してもらい、ポーチに入れる。

 

「というか、よくすぐに貸してくれたよね」

 

「まぁこういうのは理由聞く前にやったほうがいいからな。赤信号の横断歩道の中央に突っ立ってる子供がいたら、理由説明する前にまず連れ戻すよなってやつだ」

 

…いや、ちょっと違うか?あーだこーだいう前に指示に従った方が、早くことが進むってことを言いたかったんだけど。

 

「赤...しんごう?おうだんほどうってなに?」

 

あっ、うん。そもそもそこでつまづくんだったわ。

 

「うん、忘れてくれ...次はあいつにしよう。あれは物理耐性持ってなかったはず」

 

気を取り直して、次の標的を選ぶ。こいつは特に耐性を持っているわけじゃないから簡単に倒せるはず。攻撃力はエグかった記憶あるけど、殺られる前に殺ればいいだけだ。

 

「でも、普通の魔物が道中にわんさかいるから辿り着くのに時間かかりそうだね」

 

そうクミリアが言うとおり、俺が次に倒そうと決めた魔物との間に大量の魔物がいた。巨大化してないから単体の強さは雑魚みたいなものだが、この数は普通に驚異的だ。

 

「時間がかかる?そんなの俺が先行して突っ切ればいいだけじゃんか」

 

最短距離で、かつ最高速度で魔物を処理しながら走り抜ければこの程度問題ない。

 

「よし頼んだ!」

 

「…まさか、言わされた?」

 

こりゃ一杯食わされましたわ...小回り聞くからダガーの方がいいかな。

 

9902、9903ページ 次元収納

 

刀を次元の狭間にしまい、ダガーを握る。

 

「よーし行くぞクミリア!ついてこーい!」

 

走り出し、行く手を阻む魔物をダガーで切りつける...

 

そうしようとしたその時だった。

 

「はーい全員動かなーい」

 

空からそんな声が響いた。そして次の瞬間には体が一切動かなくなっていた。

 

口すらも動かねぇ...ってか、今の声スートじゃ...?

 

「動いたら巻き込んじゃうからなー」

 

眼球すらも動かせなかったが、視界内の魔物も一切動いていなかった。魔物も人も、無差別に動きを止めてるのか?巻き込まないようにするため?どんな攻撃をしようってんだ?というか、呼吸もできんぞちょっと苦しくなってきたぞ?

 

「目に映る魔物は全て...殺す」

 

絨毯爆撃。これが一番例えとして正しいだろう。魔物一体一体に大量の魔法が降り注ぎ、一瞬で塵へと変えていく。

 

「……っ、動ける!何だ今の魔法...?」

 

超広範囲の人や魔物の動きを完全に止める魔法に、魔物を殲滅したあの魔法。後者は自分も知ってる魔法でほとんど構成されていたけれど、前者はまるでわからん。ほんの少し、たとえゼロに限りなく近い速度でもゼロでさえなければ速度操作で動ける俺だが、それすらも許してくれなかった。完全に動きが止まっていた。ただのデバフではあんなことできないし...

 

「…まさか、空気丸ごと止めてた?それなら動けないのも納得だけど、どんだけ魔力使うんだこれ...」

 

UNM○VEかと思ったらUNC○ANGEの方だとは...窒息の危険あってなかなか怖いな。味方に魔法を誤射しないためにやるにはかなりリスキーな方法な気がする。

 

「今の声と魔法の主は誰?ちょーっと危ないからおはなししたいんだけど」

 

「空で杖乗り回してるあいつだ。名前はスート。勇者候補の一人だとさ」

 

「へー、勇者候補か」

 

「…驚かないんだな」

 

「前に別の勇者候補と前に手合わせしたことがあったからね。アライブっていったかな...弱くてちょっと印象薄いな」

 

勇者候補が弱いって...ま、まぁあんまり記憶にないってことは結構前の記憶なわけだし、まだ成長途中だっただけだろう、うん。

 

「で、スートだったっけ?お説教したいんだけど」

 

「それも後だ後。戦争終わったらな」

 

「今しないと巻き込まれるかもじゃん。注意ぐらいはしてやらないとダメだねあれは」

 

「まぁたしかに注意はしたほうがいいかもだけどさ。あいつもかなりの実力者なわけだし、誤射はしないだろ。そこまで緊急性があるわけでも...」

 

「考えてみ?あいつが勇者になって、ひいてはクミさんたちの仲間になった後のこと。ああやってろくに説明もせずに味方ごと動きを止めるんだよ?しかも、窒息する危険性がある。仮に魔物を一網打尽にできたとしても、それだとダメだと思うんだよクミさんは」

 

「…それもそうだな。チームワークというか、協調性はちゃんと教え込んどいた方が良さそうだ」

 

勇者候補として強さを持っているが故に、おそらく今までほとんど一人でしか戦ったことがないのだろう。味方を巻き込まないという思考はあっても、どうやって守るか、その方法に全く配慮がなかった。勇者パーティーとして六人で動くのだから、仲間と連携する練習は必要だろう。まぁ、スートが勇者に選ばれるかはわからんが。

 

「まぁ、あまり説明しないで突っ込んだり何かをやらせたりするのはカリヤもなんだけどね」

 

「…すまん。改善していく所存です」

 

「よろしい!まぁカリヤならすぐ直してくれるとは思ってるけどね。あっ、私はあいつ倒してくるからカリヤはスートをよろしくねーそのまま別行動ってことで!」

 

そう言ってクミリアは走り去っていく...え?クミリアが怒気込めながらおはなしした方が早くわかってくれると思うんだけど、一人で魔物倒しにいっちゃうの?こっち残ってよ。

 

「…助けてもらった恩人に注意すんの気が引けるんだけどなぁ...いや、さっき危険なことされたしプラマイゼロってことでいいか。注意すんぞー」

 

で、絨毯爆撃かましやがったスートは、今どこにいるんですかねぇ...もうどっか移動してやがる。空飛んでるからわかりやすいはずなんだけど、魔物ばかりでスートらしき姿が見えない。

 

そういや、クミリアも声の主は誰みたいな感じで聞いてきてたな。クミリアなら指差してあいつ誰?とかでも言ってきそうなのに。ってことはクミリアもスートの姿を追えてなかったとか?気配察知に引っかかってないとかステルス性能高すぎん?

 

「基本的に姿は消してて、探知妨害もして、飛行してて、空気丸ごと固定する魔法使う?は?どんだけ魔力あるん?それとも適性値振り切れてるとか?魔力回復加速できるわけでもないのに、よく保つな嫉妬すんぞコラ」

 

72ページ右下 黒のみ 跳躍

 

「とりま後でゼッテー魔法教えてもらう!全部吸収して勇者食ってやんぜ!」

 

高く跳び上がり、空を飛んでいる魔物よりも上に陣取る。

 

「ここなら違和感分かりやすくなるだろ...あっこだな」

 

とてもわかりづらかったが、微妙に空間が歪んでいるところを発見した。その周囲を飛んでいた魔物が撃ち落とされていたし、多分あれであってるはず。

 

4014ページ 黒 青 障壁

 

「ちょーっと乗っけてくれ!」

 

空中に設置した障壁を蹴り、スートのもとへ飛ぶ...あかんちょっと届かん。ここは鞭でしがみつくか...ほいっ!

 

「うわっ⁉︎か、カリヤ⁉︎」

 

「すまんな、乗っけてくれや」

 

「それはいいけど、ば、バランスが...!」

 

「頑張れよ勇者候補だろ?」

 

「それちょっと理不尽...!」

 

「でもこっから言うことはどれひとつとして理不尽じゃねぇからよーく聞いとけよ」

 

「…なんだよ」

 

「さっきの絨毯爆撃、もう少し考えてからやれ」

 

「……?」

 

「絨毯爆撃通じませんかそうですか...さっきの空気丸ごと止めてから魔法撃ち込むやつをもう少し考えてからやれってことだ」

 

「考える?何をだ?」

 

「お前の考えてること当てるぞ?魔物は全部殺せてる。誰も人を巻き込んでない。だから何の問題がないじゃないか...そんなんだろ?」

 

「……なぜ妨害魔法が効いていない?」

 

「そりゃ推理だからだ。話続けるぞ」

 

ちょうど後ろから飛んできた魔物を蹴り落としながら言う。

 

「まず、なんで俺が考えてからやれつったかわかるか?とりあえず自分で考えてみろ」

 

何事も、人に言われて気づくよりも自分で気づける方がいいってね。

 

「…もしかして、効率悪かったか?それとも...」

 

「ああ、うんもういい。全然わかってねぇや。なぁスート、お前誰かと一緒に戦った経験は?」

 

「ない」

 

「その理由は?」

 

「一人で戦う方が修行になる。それに、魔力残量を気にするようになって長時間戦えるような癖をつけられる」

 

「なるほどなるほど。そりゃあいい。いいんだけど...チームプレー向きじゃないわな、うん」

 

やってることは正しくはある。個人として動くためにするなら、その修行方法は効率がよく身になりやすいはずだ。けれど、勇者になるには努力の方向性が違うと思う。

 

「じゃあ答え合わせだ。お前、配慮が足らないんだよ。あんな空気丸ごと固定なんてしたら、まず呼吸が出来なくなる。呼吸のタイミングによってはすぐ窒息する危険性大だ。それに、必ず混乱が起きる。もし、今まさに特大の一撃を魔物に叩き込もうとしてる時だったら?もし、魔物の攻撃を避けようとしてる真っ最中だったら?その動きが無理矢理止められれば、どうなるかは想像に難くない」

 

「…なるほど」

 

「別にやるなって言ってるわけじゃないのさ。やるにしても、あらかじめ予告してからだ。周囲の人に向けて思念みたいなの飛ばすなんて、お前なら簡単だろ?今からやりますよってのを先に知らせておけば、周りも準備と心構えができる。必要なのはそういう配慮だ。まぁ、別の方法で攻撃できるならその方がいいんだが」

 

「そうか。忠告は受け取った」

 

あっ、これ多分わかってないやつだな?

 

「念の為もうちょい念押しするぞ。さっきまで言ったことは何も俺だけが思ってたことじゃない。クミリア...この町の英雄も同じように巻き込まれて同じことを考えた。将来の仲間二人からの忠告だ。もうちょい真面目に受け取れ」

 

「……」

 

「お前に足りないのは協調性だ。仲間がいることを想定し、どんな攻撃をすればサポートしてもらいやすいか、サポートしやすいか、味方を邪魔することがないか、それを知る必要がある」

 

暗○教室で協調性が大切って話かなり序盤でやってたからな。あれは人工知能相手だったけど、流石に人に理解できないわけないよな?

 

「一人で戦ってきたことの弊害でこうなったわけだから、これを解消するには実践を積むしかない。ってなわけで今から俺の指示に従ってくれ。拒否権はない」

 

「横暴だ...!」

 

「あと、指示はアバウトめにやるからちゃんと意図を汲み取ってくれよ。少ないコミュニケーションで作戦を理解、実行する力もつけないとだしな」

 

「…カリヤがそう言うならやってやるよちゃんと指示出せよな!」

 

「いやーちゃんとは出せんな。アバウトにつったろ。じゃあまずは一時の方向にいるあの亀の大群を狙え。あいつらは腹が弱点だからなんとかしてひっくり返せ」

 

「そんなことしなくたって丸ごと貫けば問題ない」

 

スートがすごい速さで飛ぶと、すぐに標的の真上に移動できた。のはよかったんだが、弱点の話を聞かずに大量の杭を生成して背中の甲羅ごと貫きやがった。

 

「…あんなスート。人の話はちゃんと聞こか」

 

魔物の甲羅が弾け飛び、刺したはずの杭がこちらに飛んでくる。

 

「こいつ甲羅に当たった攻撃跳ね返してくんねん。ガネルの近くにしかいない結構マイナーなやつだから知らなかったのかもしれないけどさ。いかにもそいつについて知ってますってな感じで話してんだから、ちゃんと話は聞け。指示に従おう。自分の選択は間違いでないか、行動する前に考える癖をつけような」

 

「カリヤはそれをしてるってのか?時間を一瞬たりとも無駄にできない戦闘中に?」

 

「思考の加速に頼ってるけどな。で、時間を無駄にできないって言ったお前は、俺の指示を無視して本来なら使わなかった時間を使ったわけだが、名誉挽回はまだか?」

 

「癇に障るような言い方はわざとか...わかったよ反論する前に手を動かせってことだろやってやるよ!」

 

ズバァッ!と亀の真下から杭が飛び出し、全ての魔物を貫く。

 

「やったぞ。次はどいつだ」

 

「素直になってきたねぇ...んじゃ、次はあそこのちょっとデカいの二体いるやつ。物理耐性持ちでクミリアにはキチィから俺らで倒すぞ」

 

「指示に無駄が多いもっと早く」

 

「急に生意気言うようになったじゃねぇか。別に指示を思考共有でやってもいいんだぞ?頭吹っ飛ぶと思うけど」

 

「俺の知ってる思考共有じゃない...」

 

スートはそう言うものの、攻撃の手は止めていなかった。巻き込む人がいないため空気を丸ごと固めて魔物の動きを封じ、大量の魔法で全身を貫いて一瞬で消し飛ばした。

 

「…ほんとエグい火力してんな」

 

「次は?」

 

「んじゃあ、あそこ...いや、あっちだ。こいつは無視すんぞ」

 

「なぜ?」

 

こいつどんどんセリフの文字数減らしてくな。あれか?三文字までしか使えない感じ?四文字以上喋ったら爆死するわけ?

 

「チラッとだがクミリアが向かってるのが見えた。あいつが処理してくれるから俺らは奥を狙う。オーケー?」

 

「なるほどわかった」

 

「あいつは俺も知らん魔物だ。スートはあいつ知ってるか?」

 

「いや、俺も知らない」

 

「んじゃ、あん時の沼みたいな新種の魔物か...俺はそういう相手とやる時、出来るだけいろんな方法で攻撃して情報を集めることを優先するんだが、スートはどうすんだ?自由にやってみせてくれ」

 

「急に自由にやれって鬼かよお前...!」

 

「がんばえー」

 

「それなら一旦降りてくれ戦いづらい!」

 

「わーったよ」

 

鞭に魔力を流して動かし、杖に巻き付いていたのを解く。

 

「よっと。お手並み拝見させてもらうよ」

 

スートが俺の上を飛んでいくのを見届け...ようとしたが姿が見えなくなる。忘れてたこれ。

 

「しゃあねぇどんな魔法使うかだけ見ておくか」

 

スートは見えないが、魔法なら見えるはず。多分速度やばいだろうけど、反射神経加速で見えるだろう。

 

「…ほう、まずは拘束か。動き止めんのはやっぱ定石だね」

 

魔物の周りの地面から、色の違う無数の鎖のようなものが生えてくる。多分それぞれ属性が違うんだろう。炎でできていたり、水でできてたり...これで拘束すると同時に、弱点を探そうというわけだろう。

 

「ん?鎖が...魔物に弾かれてんのか?これ」

 

鎖が魔物に向かって音もなく迫るが、ある一定の距離を境に全く動かなくなってしまう。

 

「拘束妨害...もしや魔法耐性持ち?」

 

拘束は諦めたようで、鎖が全て消し飛ぶ。そしてヤケクソかってレベルの大量の魔法が魔物に向かって飛来する。

 

「……やっぱそういう感じか」

 

放たれた大量の魔法も、先ほどの鎖と同じように魔物にある程度近づいた途端に動きを止める。そして後続の魔法と衝突しその場で爆散する。

 

「こりゃ魔法じゃ無理だな。そこまで大きくないけど、その代わりに耐性が強化されてるパターンだこれ」

 

沼のあいつみたいな感じだ。魔素によって、サイズではなく能力が強化されるパターン。下手にデカくなられるよりも、そっちの方が面倒だったりする。サイズ巨大化のほうは、傷から魔素が漏出することでどんどん小さくなるから戦闘が長引くにつれてこちらが有利になる。能力強化も後の方が楽なのは同じだが、最初の能力を突破するのが一番難しい。だから厄介になる。

 

「だいぶゆっくりさせてもらったから、そろそろ俺の戦い方も見せてやらないとな...おーい!スートー!」

 

「呼んだか」

 

「ああ、呼んだ」

 

俺の横までスートが飛んでくる。

 

「正体不明の能力で魔法は防がれるみたいだ。スート、物理攻撃はできないのか?ってか剣持ってないけどどゆこと?」

 

「剣なんてまだ持ったことないさ。魔法以外は使えない」

 

…剣使ったことないってどういうこと?勇者なったら聖剣使うんだぞ?剣とは名ばかりで、実際には別のものだったりするのか?それとも、レストの盾みたいに持ち主によって形が変わるとかなのかな。わからん。

 

「じゃああいつは俺が殺る。スートは周辺の雑魚敵の処理をしながら、俺の戦い方を見ていてくれ」

 

「了解した。あんだけ指示しまくったんだから、俺よりも強いところを見せてくれよ」

 

「あたぼうよ!魔族三人と戦って生還した俺がこんな魔物にやられるわけねぇじゃねぇか!」

 

ダガーを抜く。

 

さぁ、狩ろうか!




スートくんの強いところあまり見せられてないな...表現力に乏しいのが目に見えてわかって嫌になりますねこれは。
次回は戦闘描写頑張らないと。
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