前世の俺がすでに転生特典決めてました 作:ダイヤモンドリリー
アンデッド屋敷続きです。
前回よりかはいい話書けた...かな?
「ここも...罠だな。避けてっと」
速度探知だと罠を探れないため、床に魔力を流して罠を探知していく。速度探知で探知できないものって何気に初めて...?屋敷が魔力や魔素で出来てるせいで、罠と判別するのが難しいからかな。
「よし、一回の廊下マッピング完了っと」
罠の位置、並びに監視アンデッドの巡回ルートも把握できた。アンデッドも罠を避けて通ってくれるおかげで、後ろをまんまついて歩いて行けば魔力の消費が抑えられたのは少し嬉しかった。
「あとは部屋ん中だな」
探索したのは、廊下とそこから探知できる位置まで。部屋の中までは入っていない。
「さて...部屋は透過で入るか」
扉を開けて中に入ると、アンデッドが中にいた場合バレてしまうので壁抜けでいこうと思う。
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部屋のドアに向かってジャンプしながら魔法を発動。魔法の効果によってドアをすり抜けて部屋に入場し、床に足がつく前に魔法を解除する。
「よいしょ、っと...もうちょい上にも跳んだ方が良さそうだなこれ」
この魔法の発動中は、ほぼ全てのものをすり抜けることができる。けれど、こういう透過系にありがちだが床すらもすり抜けてしまうため、解除のタイミングをミスれば床に脚が埋まったり、地面の中まで落ち続けていしのなかにいるってことになりかねない危険な魔法だったりする。
「アンデッドいるかなー」
部屋の縁に沿ってぐるっと回り、アンデッドがいないか探していく。さながら
ヴァニ○・アイスがク○ームでポル○レフを確実に削り取りにいこうとするかのように確実に...
「うん、いないな。そして魔道具もなしっと」
アンデッドの探知が終わる頃には、もう部屋の探索も全て終わっている。魔道具がないことを確認できたので、さっさとこの部屋からは出よう。
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「よっと...あっ、これ使って一階に降りればよかったじゃん。なんで階段探してたんだ?」
やろうと思えば天井も抜けられるしな。上に移動するのもこれでよかったな...まぁ、物質透過で降りたり登ったりした先にアンデッドがいて衝突したり埋まったりする恐れがあるから、思いついてもやってたかはわからないけど。
「この感じで他の部屋も全部探索してくか」
罠の位置に気をつけながら廊下を歩いていく。
「まぁ、一階には魔道具あんまりないんだろうなぁ」
罠が下の階に向かって落ちるものという仕様上、上の階に重要なものがあるというふうな予想ができる。裏をかいて実は一階にってのも考えられなくはないんだけどな。最上階である三階の窓が開いてたってことは、それだけ重要じゃなかったってことかもしれないし。いや待て、もしや二階...?
「うん、わからん。全部探索しましょうねーできればハズレから先に」
こういう探索ってハズレのルートの方から行きたくなるよね。ゲームでも当たりのルート先に行っちゃったら絶対引き返すし。
「……よくよく考えるとやってることペル○ナ5みたいだなこれ」
隠されてるオタカラ=魔道具を回収するとこの空間が崩壊するわけでしょ?まんまパ○スやんけ。
「既に死んでる人間が闊歩してるのもちょっと似てるよねぇ...認知存在かな?」
というか、今回の屋敷ってどうして出現したんだ?前のアンデッド屋敷は、強い力を持った人間がアンデッドとなり自らの領域を作ったからできた。屋敷やその使用人など、アンデッドの記憶にあったものを再現したともいえる。
でも今回は?魔道具がコアとなってできたもののはず。さっきの例にはそぐわない。何かが変だ。この警備員らしきものは誰なんだ?罠は、それどころかこの屋敷は誰が作ったものなんだ?コアとなっている魔道具の元々の持ち主なのか、それとも何か別の何かなのか...
「魔道具そのものが自分を守ろうとしてる...とか?でもそれだと屋敷なんて作らなくていいわけだしな、わざわざここに魔道具あるよって喧伝してるようなもんだし。手に入れるに値する人を選別してる感じかな」
魔道具が多少なりとも自我を持っていると仮定すればの話だが、魔道具自身も使い手を選びたいってことなのだろう。そもそも夜に町の外を出歩ける人は強者確定だし、その中でこの罠とアンデッド警備員を掻い潜って魔道具を奪えるくらい強い人を探しているわけだこいつは。
「……待って?今考えたのが全部合ってるってすると、これ部屋調べたところで魔道具ある可能性低くね...?」
アンデッド屋敷に魔道具があるのは、元となった屋敷に魔道具があったから。でもこの屋敷はおそらくただの防衛装置なわけで、コアの魔道具以外に何かある可能性は低いよな?さっき入った部屋も、家具らしきものなにもなかったんだよな。だから簡単にぐるっと部屋の中を回れたわけだし。
「部屋自体が罠の可能性十分あるなこれ...一応調べるけど、望み薄だろうな、うん」
あまり期待はせず、一階の探索を続行した。
「一階二階共に魔道具なしっと...コアは三階で確定だな」
階段を登りながらつぶやく。探索に思ったよりも時間がかかり、一回屋敷の外に出て魔力回復したりはあったが、危なげなく二階まで探索を終えた。
「あー、こいつらが階段の下側を見てるのも最上階に何かあるよって言ってるようなもんだなこれ」
ほんと、ならなんで三階の窓開いてたんだって感じなんだけど、本来なら入った途端にバレたりする感じだったんかな。透明化かつ無音状態だったからな。色々ギミック無視できてるんだろう。
「さて、多分だけど三階には罠ないと思うんだよねぇ...」
最初に来た時、特になにも考えずに進めていたけれど罠に引っかかることはなかった。そして二階に降りてちょっと歩いた途端に引っかかった。三階移動中の運がヤバかった...ってのは流石に有り得ないだろう。三階には罠がないと考えるのが自然だ。
「もう流石に部屋漁る必要ないなこれ。さっさと魔道具盗んで終わらせるか」
とりあえずまずはぐるっと三階を回ってみる。魔道具がありそうなところ...階段から一番遠いところにある部屋か、壁の中ってところだな。いろんなところを歩き回って、片っ端から探知しまくろう。
「……ん?この奥ってどうやっていくんだ?」
そうやって壁の中を速度探知で調べていたその時、それに気がついた。
「空間はあるのにどこにも入り口がない...どういうことだ?」
屋敷の真ん中、廊下に囲まれた中央に確かに空間があった。けれど、壁に扉は一切なく、入り口がない。入り口がない謎の空間...これは怪しい。
「確実にこの奥だな...飛び込んでみるか」
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意を決して、勢いよく壁の中に飛び込む。探知できる範囲内にアンデッドがいないことは確認済みだが、この部屋は結構広く、探知できない中央にアンデッドがいないとも限らない。中に入ったら、モンスターハウスだ!となる可能性があるわけだ。まぁ、飛び込むしかないから飛び込んだわけだが。半ば賭けだな。
「っ...とと、ひとまずアンデッドはいないみたいだな。安心安心」
探知範囲内に人影なし。何かが動いている気配もない。結論、この部屋にアンデッドはいない。
「肝心の魔道具は...っと、こいつか?」
この部屋の中央に、台座らしきものがあった。そこに乗っていたのは...指輪か?これ。
「これがこの屋敷を形作っている魔道具か...これ盗ったら絶対防犯装置的なの作動するんだろうなぁ」
まぁ、透過使って速攻で壁抜けて脱出すればいいだけだから、逃げるのはめっちゃ簡単なんだけど。
「よし...行くか!」
指輪を掴み取り、台座から離す。
その瞬間。
「まっっ...ぶし⁉︎」
眼に光が突き刺さる。通光透明が解除された?というかこの感覚は...!
「なんか最近こればっかだな魔法拡散!」
クソッ、最強トラップじゃねぇか。これで透明化も無音化も出来なくなってしまった。アンデッドに見つかりまくりだ...
「……あっ、これ詰んでね?」
俺、物質透過でこの部屋入ってきたんだけど、魔法拡散のせいで魔法使えないから、この扉のない空間に閉じ込められたことに...
「完璧なトラップだなチクショウ...これ、元に戻したらどうなるんだ?」
一旦指輪を台座に戻してみる。
「チッ、流石に解除されねぇか」
解除されたら魔法で一度壁をぶち抜いて逃げる準備をしようとしていたのだが、そんなことは許してくれなかった。まぁ出来ちゃったらヌルゲーすぎて逆に心配になるレベルだけど。
「しゃあねぇこっから自力で突破するしかないわけか...」
指輪を取ってポーチに突っ込む。
「まずはこの部屋からの脱出だな...多分ギミック無視して入っちゃってるんだよなこれ。どっかしら脆いところがあると思うんだけど...」
壁をベタベタ触って感触が違う箇所を探す。この部屋に入るには、多分どっかの部屋にあるギミックを作動させるか、脆くなってる壁を破壊して入り口を確保するの二択だろう。魔法物理どっちでも行けるようにしてると思うんだよねこういうのって。
「……おっ、ここちょっと脆そうだな。この壁は反撃流で...いや、加速キックで十分だな」
限界まで後ろに下がり、助走距離を確保する。
「脱出したら、すぐに近くの窓まで駆け抜けてぶち破って外に出る...よし行こう」
一瞬で最高速度まで加速し、壁に向かって飛び蹴りを放つ。
「セイヤーッ!そして窓までダッシュ!」
部屋の外で待ち構えていたアンデッドの頭を足場として蹴り飛ばし、横方向に吹っ飛ぶ。
「確かこの辺に入ってきた窓があったはず...えっ、ない⁉︎」
あったはずの窓が消えている。
「道を間違えたわけじゃないはず...屋敷の構造が変わったってわけか。ズルはダメってか?」
しょうがない。ここは順当に一階の正面入り口から脱出するとしよう。
「よーしノーキルノーアラートなんてもう知らね。全員ぶっ潰してやらァ!」
ダガーを抜き、各々武器を持って廊下を走ってくるアンデッドたちを見据える。
「『雷装』!」
身体中に電流が迸る。
「もう一度死にてぇ奴からかかってこい!」
超高速で走り、先頭の短刀持ちアンデッドの首を刈り取る。
「一体目ェ!オラオラどんどん来やがれ!」
アンデッドに心はなく、臆することなく侵入者であり賊である俺を殺そうと迫ってくる。
「ノーガードは首がお留守だぜ!」
スパンスパンと首を切り飛ばし、アンデッドを弱体化させる。
首を切ったとしても、アンデッドはすぐには死なない。アンデッドは心臓を破壊するか、魔素を巡らせる血液を取り除くかしなければ、いつまでも動き続ける。
けれど、人間の脳が切り離されれば、アンデッドは人間の知能を利用することができなくなり、大きく行動が制限される。蠢くことくらいしかできなくなる。ほぼ死んだも同然だ。心臓を破壊するよりも首を飛ばす方が何倍も早く効率的なため、すれ違い様にどんどん首を切り飛ばしていく。
「遅い遅い!お先に失礼!」
逃走経路を確保するために首無しアンデッドを横へと蹴り飛ばし、そのまま廊下を駆け抜ける。
「邪魔だ邪魔!こんなところで一体ずつ来んじゃなくて出口で固まってろっての!」
せっかく出入り口を一つに固定してるんだから、そこで全員で待ち構えとけよと思いながら階段までたどり着き、手すりを乗り越えて二階へと降りる。
「……マジかよ。完全に屋敷の構造変わってるやんけ...」
本来ならなかったはずの位置に壁が出現している。迷路化しているわけだ。
「完全一方通行化して迎え撃とうってわけね...おもしれーじゃん一瞬で攻略してやんぜ」
罠の位置は全て覚えている。踏まずに飛び越えるなり壁を走るなりして一気に走り抜けよう。
とりあえずここに罠があるから、早速飛び越えて...
「んなっ...はいそうですか罠も強化されてますか!」
罠の上を通った瞬間、下向きの重力が急激に強くなり下に落ちかけた。急いで壁を蹴って横方向へ加速することで逃れたが、もしなにもしていなければ一瞬で串刺しだっただろう。
「罠の位置は変わってないけど、発動条件が緩くなってるわけね...フェーズ2かな?」
こりゃ普通に罠のないところを走るしかないな...なんか予定狂いっぱなしだな今回。もっと脱出のこと考えてから指輪盗るべきだったな。
「まっ、こいつらも罠にかかるってのはありがたいな。蹴り飛ばし甲斐がある」
こっちに来たアンデッドを罠の方に蹴り飛ばすと、重力に引かれて下へと落ちていく。ほぼ即死だろうし仮に動けたとしてもここまで戻ってくることは無理だから、処理するならこれが一番早そうだ。
「ほいほーい!死人はしまっちゃおうねー!」
両○式のごとく三段蹴りでアンデッドを連続で罠に叩き込む。
「……流石に罠が詰まる...ってことはならなそうだな。普通に走るか」
罠に落とし続けて、あわよくば罠が許容量オーバーして入りきらなくなって安全に降りられるようにならないかーと期待したが、いつまで経っても無理そうだったので諦める。
「そろそろ階段のはず...ん?おやおや集まってますねぇ、これは拳だな」
ダガーをしまい、拳に電気を集める。
「一点集中!」
アンデッド集団の先頭を殴り飛ばす。溜め込んでいた電気が一気に解放され、後続にまで電流が走る。
「しばらく痺れてな...ったく、水がないとやっぱ威力落ちるな」
階段を飛び降りるようにして移動しながら呟く。
雷装の扱いにはほぼ完璧なまでの慣れを得てはいるが、やはり水を使えなければ最大まで雷装の力を引き出すことはできない。空気中に流せないため、敵同士が密着していなければ一気に感電させることもできない。そして、これ以上雷装自体をどうにかするのは無理だ。魔法拡散下でも使えるとはいえ、そろそろ限界が見えてきた気がする。
「そういやライトの雷装見たことないな。明日探して見せてもらおうかな」
勇者候補の力と雷装が合わさったらどれくらいの威力が出るんだろう。俺のよりも威力出されるとちょっとヘコむぞ?
「よし一階到着...およ?」
とうとう完全に壁で埋められたな。そして、扉がひとつだけ...
「これもあれだな?迷路になってるやつだ。ミスってハズレの部屋に入ると罠が...って感じかな」
扉を開けて部屋の中に入る。うん、前方と左右に一つずつ扉があるな。予想通りの迷路だ。
「なんか、こんな感じのゲームを実況動画で見た覚えあるな。靴投げ込んで安全確認をしてたっけか」
まぁ無駄には出来ないからそんなことできないけど。
「魔力砲撃ち込んで確認するか」
とりあえず三つの扉全て開け、それぞれに指から魔力を集めた弾丸を撃ち出す。
「正面だけ安全っと...魔力操作もほんと得意になったよな」
魔力も雷装のように空気中で大きく減衰するのだが、外側に濃縮した魔力を集め先にそこから放出させることで、着弾までの減衰をできるだけ抑え、対象が遠くにあっても魔力を流し込むことができるようになってきた。電圧を高めて電線に流すことで、電力損失を抑えているのに近い。溜めに溜めて一気に撃ち込むのだ。
「誰かから貰ったものじゃない才能って魔力操作ぐらいだけなんだよな。目立たない才能だけどね」
後ろから追ってきていたアンデッドの首を切り飛ばし、次の部屋に移動。胴体をドアにつっかえさせて二階から追ってくる魔物の接近を防ぐ。
「よーし次の部屋はどっちかなー」
一階は完全に構造が変わっている。元々の罠の位置は参考にならず、全て調べるしかない。
「よし右だな。律儀に正解を一つだけにしてくれて助かるぜ」
ここで二つ選択肢があって、片方は最後の最後で行き止まり...みたいなのじゃなくてよかった。
「次は左...ここは右か前だな。左は罠だったとこだし」
右と前の部屋を調べる。
「およ?どっちもハズレ?でも左は罠のはず...」
扉を開ける。
「あれま、扉が開いてない...ってことは違う部屋ってことか?」
この部屋は、二つ前の部屋で一つ扉を開けているはずだ。けれど、前と左右を見てもどの扉も開いていない。閉じたままだ。
「空間操作系ですかねぇ...ってことはこれ次は左が正解なんじゃね?」
左の扉を開け、魔力を撃ち込み...
「……しなくても問題なさそうだな」
扉を開けると、正面玄関とそれを塞ぐように集まったアンデッドたちの姿が見えた。
「いやーまさか一周して元の場所らへんまで戻ってくるとは...ほんとに空間歪んでるな」
さて、こいつらをぶちのめして外に出れば依頼は終わりだ。たかがアンデッド。魔法拡散で魔法が使えない以上、奴らは物理攻撃しかしてこない。速度操作の前では敵になり得ない。
「無視してもいいけど、どうせなら全部ぶっ潰しますか...まずはお前からな」
ダガーを抜き、ノールックで後ろに逆手で刺す。
「ん?お前透明化してるってことは魔法使えるんだ。もしかして、一応ボスキャラだったりした?」
後ろを見てみたけれど、姿は見えない。探知はできてるから、魔法で隠れていたのだろう。致命傷を与えたから直に動かなくなるだろうが...さっさと加速で血を噴出させて殺す。
「魔法拡散は解除されない...か。共同発動ってことかな」
一応、出口を塞いでいるアンデッド集団の中に魔法を使う個体が混ざっているかもしれない、ということを考えておこう。
「よし、行きますか」
ダガーを一本上に放り投げる。それに釣られて、前列のアンデッドたちの注意が上に向く。その瞬間に体勢を低くして一気に近づき...!
ガチャ
「えっ、なにこれ多っ」
玄関が開き、聞き覚えのある声が聞こえた。
「ライト⁉︎どうしてここに?」
「よくわからないけど...これ全部倒せばいい感じかな?」
なんとなく嫌な予感がしたので、放り投げたダガーの回収ついでに上に跳ぶ。
「『雷装』...『一閃』!」
ズバンッ!!と電気の刃が飛び、アンデッドらの胴体が一瞬で斬り飛ばされた。
「おいおい...なんつー威力だよ」
しかも旋空○月...いや、生○旋空くらいの射程ありそうだぞこれ。屋敷ごと切れてんじゃねぇか。魔法拡散の影響受けてるはずだよな?魔法なしだよな?影響受けないスキルだけでこれってことかよ...
「……あっ、ごめん。巻き込むかもって考えてなかった。大丈...夫?」
「自信失くすわー...」
「えっ、もしかして当たっちゃった⁉︎どこ?」
「あっ、当たってはないから心配いらん。ただ、雷装の威力の差に色々と打ちひしがれてるだけだから...」
「よ、よくわからないけど、なんかごめん...」
「いいんだ...こっちが勝手になってるだけだからな...んで、ライトはどうしてここに?」
「元々来ようと思ってたんだけど、仮眠取ってたら寝過ごしちゃってこんな時間に...先越されちゃった感じかな」
「まぁ...な。助かったよライト。そしてさっさとこんなところからはオサラバしようぜ」
「そうだね」
ライトが入ってきた玄関の取っ手に手をかける。
「……あれ、開かない」
「えっ」
もしや、内側からは絶対に開けられないとか、そんな感じの詰みゲーっすか?
「いやまさかそんなわけ...なんだ開くじゃん。驚かせんなよーライトぉー」
「いや、ほんとに開かなかったんだって...」
「じゃあこれ持ってる人しか開けられないとかそういう感じかねぇ」
指輪を持ってない人が先に外に出るのを防ぐ仕組みなのだろうか。なのに外から入るのはオーケーってのもちょっと珍しいけど。
「これ...って?」
「この指輪のことだ。どんな魔道具なのかはまだわからんけど、一応今回の報酬」
ポーチから指輪を取り出してライトに見せながら、屋敷の外に出て門からも出る。
「うわなんか光ったなに?」
完全に屋敷の敷地外に出たことで、屋敷が消え去る。それと同時に、持っていた指輪が光り出した。
「えーっと...うわ、宝石くっついてる」
青緑っぽい色の宝石が指輪に嵌められていた。
「宝石付きの魔道具って大体面白い力持ってること多い...らしいよ?」
疑問系だからあくまで聞いた話なんだろうな。
「魔力流してみたら?」
「辺り一体巻き込む攻撃魔法発動!とかだったら嫌だけど...まぁ一回やってみるか」
指輪に魔力を流してみる。
「……特になにも起こらないな。色が変わっただけだ」
青緑色だった宝石が赤色に変化した。ただそれだけ。
色が変わる宝石って何だっけ...あっ、アレキサンドライトだ。宝○の国で見た記憶あるぞ。色の変わり方も同じなはず。あれは光によって変化するはずだけど、これは魔力に反応するんだな。
「なんか起こったりしないのかな...流すのやめても色戻んないし。どゆこと?」
「うーん...これは本職の人に鑑定してもらった方がよさそう...かな」
「だな。明日行ってみるか...帰ろうぜライト」
「そうだね」
魔道具がなんなのかわからないまま、俺たちは王都へと戻った。
ライトの雷装強すぎね...?と思った人いると思いますが、別に勇者候補だからというわけではありません。
というか逆で、カリヤくんの雷装が本来の雷装よりも弱いんですよね。
カリヤ<<アクセル≦ライトくらいの感じです。
なんでカリヤの雷装弱いの?ってのには一応理由あるんですけど、雷装の取得条件にちょっと掠るのでまだ説明できないんですよね。
説明するのは何十話先になることやら...
あと、雷装一閃って完全に語感が霹○一閃すぎてボツにしたカリヤくんの技なんですよね。
流石にマズイかなと思って雷装水刃にしたけど、別にどっちでもよかったかも...?
ちな、今日でテスト一週間前になるんですが、次回の方が引きとしてちょうどいいと思うんで、投稿を一旦止めるのはその後にします。