リクたちは町の人々たちからある程度の食料とそして2隻の小舟をもらい、出港の準備をしていた。
「達者でな〜!」
「またこいよ〜!」
町の人々もブードルもシュシュもリクたちの出航を見送り、リクたちは大きく手を振った。しばらく小舟に揺られながらリクは空を眺める。ルフィは海を見渡し、ウタは鼻歌を歌い、ゾロはそのままイビキをかきながら寝て、ナミは穴の空いた麦わら帽子を直していた。リクは空を眺めながらクウガのことついて考えていた。
「クウガか......気に入った」
「クウガって?リクが変身したやつのこと?」
「うん。あの時倒したグロンギが言ってたんだ。クウガって...頭の中にも流れてたんだけどね」
「へー、クウガね。なんか格好いいかも!」
「うん。俺の2000番目の技!変身だ!」
「おお!遂に2000個達成だね!おめでとう!」
ウタがそう言っているとルフィがナミが直してくれた帽子を持って大喜びで声上げた。
「直ったーーーー!!」
「応急処置よ。穴を塞いだだけ」
「見てみろウタ!ナミがデケェ穴空いた帽子が綺麗に直ったぞ!」
「私だってその穴綺麗に直せるし!」
「張り合わないの」
ルフィは喜びながら応急処置とはいえ、ウタに直った帽子を見せてくる。ウタはナミへの対抗心から出来もしないことをさも出来るかのように言う。
「いい?強く突いたりしない限り大丈夫だと思うけど」
「いやーわかんねぇわかんねぇ。ありがとう」
ルフィはナミの話を適当に聞きながら帽子の穴の空いていた部分を強く突いていた。
「あんなにボロボロの帽子をここまで直...あ」
そして強く突きすぎてまた帽子に穴が空いてしまう。ナミはせっかく直したのに話を聞かずに指で突きまくったルフィに対して額に針を指した。
「人の話をちゃんと聞けぇ!」
「ぎゃあああ!!針で刺すなよイテェだろ!」
「殴っても効かないから針で刺すしかないでしょ!?」
「ああそりゃそうか」
額を針で刺されたルフィはナミに怒鳴るが、打撃が効かないルフィに殴っても意味がないためナミは針で刺したのだ。ルフィはそれを聞いて納得する。するとうるさかったのか寝ていたゾロが起き上がる。
「お前らうるせぇな。眠れねぇじゃねえか。俺は腹も減ったんだ...。おい、何か食糧分けてくれよ」
「だいたいあんたたちおかしいわよ。航海する気本当にあんの!?食糧も水も持ってないなんて!海を舐めてるとしか思えないわ!」
「反省してます」
「フンッ」
「ん?なんか見えるぞ」
ナミに叱られて全然聞いていないルフィと反省するリクとそっぽを向くウタ。そんな時、ルフィは向こうで何かを見つけた。
「おい!島だ!」
「え!ほんと!?」
「あ、ほんとだ」
ウタとリクもルフィの視線と同じ方を向くと、確かに小さな島が見えた。ナミもその様を双眼鏡で見る。
「ああ、あれはダメね。無人島よ、行くだけ無駄。進路はこのまま...」
ナミが見たところどうやら無人島らしい、行っても無駄なためナミは進路を変えずにそのまま進もうとするが、ルフィたちはすでに無人島へと進路を変えていた。
「仲間になってくれる奴いるかなぁ」
「無人島って言ってたし。いるかわかんないよ?」
「コックがいいなぁ」
「食料でも積めりゃ上出来だな。ナミの言うことは一理あるぜ。俺たちには明日の心配が足りねぇらしい」
「待ちなさいよあんたらぁ!!」
●●●
「孤島に着いたぞ!」
「何にもないね。森だけかな?」
「コックいないの?」
ルフィたちがついた無人島には案の定人の気配がない。あるとすれば見渡す限りの自然豊かな木々ぐらいだ。
「だから言ったのに、無人島だって。仲間探すのにこんなとこ来てどうすんのよ」
「おいゾロ!降りてこいよ!」
ルフィは小舟で寝ているゾロを起こそうとするが、一向に起きる気配がない。リクはルフィを止める。
「寝かしときなよルフィ。怪我人なんだから」
「そりゃそうだな!よし行こう!」
「行こ行こ!」
ルフィとウタはさっさと森の中に入っていく、その時、ウタは振り向いたかと思うと、ナミを睨みつけて行ってしまった。ナミはその視線に困惑するが、隣でリクが謝罪する。
「何よあいつ。私なんか悪いことした?」
「ごめんナミ。ウタってルフィが他の女の子と一緒にいるといつもあんな感じなんだ」
「なに?私に嫉妬してるってこと?」
「うん。ウタってほら、ルフィに...あれだから」
「へぇ、あいつに...」
リクの言ったあれにナミはすぐに理解するが、同時に理解できないことも増えた。
「さっきみたいにできもしないのに裁縫のことで張り合ったりしてたけど、ウタってすっごい不器用でさ。この前なんて、ベッド作ろうとしたら三本もノコギリ折っちゃったりして、料理も洗濯もろくにできないぐらい不器用だけど、歌だけはすごく上手で、前の海賊団にいた時は音楽家をやってたんだ」
「え!?元海賊なの!?」
「うん。俺もウタと同じ船に乗ってたんだ。今は自分たちの海賊団を作りたいから抜けたんだけどね。ちなみに俺は補欠係」
ナミはウタとリクが昔海賊船の船員だったことに驚く。そんな時、リクは近くで変なものを見つけた。それは狐と鶏が8:2の割合で合体したような珍獣を見つける。しかもその珍獣は鶏のように鳴いた。
「何これ?鶏?狐?」
「なにあれ?」
リクとナミがその珍獣を見て困惑していると、向こうでルフィとウタが変なものを捕まえていた。
「おい見ろよ!変わったう兎だ!」
「こっちは変なライオン!」
またしても8:2の割合で合体したような珍獣を見たリクたちは、さらに困惑する。ルフィとウタはその珍獣を面白がって見ていた。
「なんかこの森、変...」
「普通の無人島ってわけじゃなさそうだね」
そんな時、どこからともなく声が聞こえてきた。
『それ以上踏み込むな!』
「ん?」
「あんた誰!?」
『え?俺?俺はこの森の番人さ...!』
「森の番人?」
「そうとも。命惜しくば即刻この場を立ち去れい!」
どうやらこの無人島には森の番人と呼ばれる者が潜んでいるらしい。ルフィたちはその森の番人がどこにいるのか探す。見聞色で気配は感じるが、人らしき姿が見えずどこにいるのかさっぱりわからない。
『お前らはあれだろ、海賊』
「そうだ」
『やはり海賊か...』
「森の番人がなんでそんなこと聞くの?」
『いいか!後一歩でも森へ踏み込んでみろ!その瞬間!貴様は森の裁きを受け、その身を滅ぼす事になるのか?』
「なんで疑問形?」
「森の番人じゃないの?」
「なんかこいつ変だな」
『なんだとこの!麦わら坊主!』
森の番人と名乗るものは森の捌きを受けるとは言っているが、言った本人もいまいちよくわかっていないらしい。リクはだんだん森の番人なのか疑わしくなってきた。ルフィは森の番人の忠告を無視し、森の中に入ろうとする。
『おい!踏み入るなと言ったはずだ!森の裁きを受けろぉ!』
その時、ルフィの背後から銃声が聞こえ、ルフィの背中に何かが直撃する。しかし、ルフィはゴム人間であるため、跳ね返した。ウタは心配そうにルフィに駆け寄る。
「ルフィ大丈夫!?」
「ああ、平気だ。でもあれびっくりするからやだな」
「あんた銃も効かないのね」
「森の裁きにしては随分現代的だな」
いよいよ怪しくなってきたリクたちは、さっき飛んできた方向を見る。するとそこには宝箱に緑色の苔なのか茂みなのかわからないが、そこに銃が置いてあった。
「怪しい」
「なんだこれ」
「めちゃくちゃ怪しいわね...」
あまりにも怪しすぎるその宝箱をリクたちは睨みつけていると、その宝箱は突然走り出した。しかし、直前で転けてしまい、動けなくなってしまった。リクたちはその隙に近づき、その足の生えた宝箱をまじまじと見つめる。
「くらっ!早く起こせぇ!起こせってんだ!」
「に、人間だわ」
「面白ぇ、たわしか?」
「たわし人間?」
「たわしって言うよりマリモっぽくない?」
その謎の宝箱男をずっと見ているわけにはいかず、とりあえず起こすことにした。
●●●
「ゴムゴムの実とウタウタの実か...悪魔の実だろう。噂には聞いた事はあったが、それを食った奴は初めて見たぜ」
この宝箱の男。名をガイモンと言い、この無人島に一人で住んでいるらしい。
「私も宝箱に入った人初めて見た」
「箱入り息子なのか?」
「ああ、小さい頃から大切に育てられて...ってアホかお前!ハマっちまったんだよ!抜けねぇんだ!この島にたった一人永遠20年この姿だ!わかるかお前らにこの切なさが!」
「え!?に、20年も!?」
「バカみてぇ」「バカみたい」
「ぶっ殺すぞテメェら!」
どうやらガイモンはこの無人島で20年も宝箱にハマりっぱなしのままで暮らしているらしい。おかげで髪もマリモのように伸びてしまい、髭と鼻毛も繋がって、しまいには眉毛すらも繋がってしまった。人とまともに話すのも20年ぶりらしい。ルフィとウタはそんなもの悲しげなガイモンをみて無理やり引っこ抜こうとした。
「痛い痛い何しやがる!やめろやめろ首が抜ける!!」
「抜けねぇなぁ...!」
「全然抜けない...!」
しかし、全然抜けずルフィとウタは諦めてしまった。長年の運動不足もあって20年で宝箱と体がほぼ一体化してしまったような状態になってしまったようだ。抜けないし、宝箱を壊そうと思えばガイモンの体は壊れてしまうらしい。
「でもどうしてこの島に来たんですか?」
リクがそう質問質問するとガイモンは答える。
「お前らさっき海賊だと言ってたな」
「ああ、まだ5人だけどな」
「俺も昔海賊だった。あれはいい!宝探しの冒険には命を賭けても惜しくねぇ!楽しいんだ何か宝の地図でも待ってんのか?」
「
ルフィの夢を聞いた瞬間、ガイモンは驚く。
「何っ!?まさか本気で
「うん!私たち本気だから!」
「で?どれが
「さあ、たわしのおじさんも海賊だっならわかる?」
「いや!俺は海図はさっぱりわからん!」
「なんだそうか!」
「えー何それぇ!」
ルフィとウタはガイモンに
「海賊たちの会話じゃないわ...」
「なんかごめんね...」
全くわからない3人のために代わりにナミが
「いーい?レッドラインって知ってる?」
「ああ、海を渡る大陸の名だろう?」
「そう!この世界に海は2つある!そしてその世界の海を真っ二つに両断する巨大な大陸を
「要するにそのラインのどっかに必ずワンピースはあるってことだよな」
「じゃあ世界一周旅行ってことになるのか...」
「バカ言え!そんなに容易い場所じゃねぇ!少なくとも、"海賊の墓場"って異名は本当らしいがな...」
ガイモンの話によると、以前
「その上、ワンピースのありかに至ってはもうお手上げだ。噂が噂を呼んで何が真実かわかりゃしねぇ。大海賊時代が幕開けして20余年、すでにその宝は伝説になりつつあるのさ。それによ、あの悪魔の種族、グロンギだっているんだ。
ガイモンがそういうと、ウタは自慢げにリクを前に出す。
「それなら大丈夫だよ!リクがいるから!だってグロンギを倒したんだから!」
「何ぃ!?グロンギをだと!?お前みたいなちんちくりんのガキがか!?」
「お言葉ですけど、ちんちくりんはあなたの方だと思います...」
ガイモンは信じられないような目でリクを見る。それも無理もないグロンギは不死身の種族と呼ばれているぐらいなのだ。
「流石に信じられねぇぞそれは!お前らグロンギの恐ろしさわしらねぇだろ!?いいか!?グロンギってのはな、今から約300年前に突如として現れた種族だ!それまでは伝説上の種族で御伽話にしか出てこないような奴らだったんだぞ!奴らを今日に至るまでの約300年間、誰一人として倒した奴はいねぇ!奴らに遭遇したら普通は逃げの一手だ!奴らに出会った時点でワンピースどころじゃねぇんだぞ!」
ガイモンが必死な顔でグロンギの説明をする。それを聞いたリクはそれほど危険な種族を倒してしまったことに少しづつとんでもないことをしたのだと実感してきた。
「そうかなぁ、なんとかなるだろ」
「無理無理!せいぜい稼ぐだけ稼いで逃げ出すってのが一番利口なのよ!」
「見つかるだろ。俺運もいいんだ」
「別にいいけどどこからそんな自信が湧くわけ?」
諦めたほうがいいというガイモンにそれでも目指したいというルフィに対してガイモンは何故ずっとこの島にいるか突然秘密を打ち明けた。
「俺がなぜこの島をずっと離れないかと言うとだな!」
「おお、どうしたおっさん?」
「未練だ。諦めきれねぇんだ」
それは20年前に遡る。ガイモンは海賊としてこの島に上陸した。この島には財宝が隠されていると地図に記されていたからだ。しかし、すでに宝は空っぽで先を越されていた。他の仲間たちは諦めて帰ろうとする中、ガイモンだけはまだ何かあると思っていた。それは空っぽだった宝箱のすぐ後ろにあった大岩の上に何かあると思ったのだ、ガイモンは早速大岩を登り、そして見つけた。それは沢山の宝箱であった。ガイモンは大喜びし、すぐに仲間を呼ぼうとしたその時、掴んでいた場所が外れてガイモンは落ちてしまい、空の宝箱にハマってしまったのだ。気が付いた時には仲間たちは海に出てしまい、一人っきりになってしまった。宝箱にハマってしまったせいで大岩に登ることもできず、かれこれ20年間その宝箱を守り続けているのだ。
「わかったわガイモンさん!その宝!あなたの代わりにとってあげる!」
「なに!本当か!?よかった!お前らに話して本当によかった!」
「お前海賊専門の泥棒だったよな確か」
「バカなこと言うな!私だって場くらいわきまえるわよ!」
ルフィに怒鳴るナミ。しかし今喧嘩をしている場合ではないのでとりあえずリクはナミを落ち着かせた。
●●●
「ここがそうだ。俺も久しぶりだ。ここへ来るのは」
ガイモンが連れてきた場所は断崖絶壁の大きな岩であった。
「でもなんでこうやって人に頼もうなんてしなかったの?」
「誰も信用出来なかった。それだけだ。少なくとも、俺の姿を見て俺と話そうなんて奴はいなかった」
その言葉にリクはガイモンの悲壮感を感じ取った。さっそくルフィは腕を伸ばして大岩の頂上を掴む。そして一気に大岩の上へと登った。
「あったぞ!宝箱5個!」
「よっしゃでかした!ここに落としてくれ!それを!俺に当たらんようにな!わっはっはっは!」
遂に念願の宝箱を手に入れたガイモンは大笑いする。しかしルフィのから出た答えは予想外の言葉が出てきた。
「嫌だ」
「何!?........!」
「な、何バカなこと言ってんのよ!?冗談やめて早く落としなさいよ!それ全部!こっちへ渡して!」
「嫌だね!渡したくねぇ!」
「あんたいい加減に...!」
「ナミ」
頑なに宝箱を渡そうとしないルフィに怒鳴るナミにリクは止める。ナミは理解できずにいると、ガイモンは涙を浮べながら答えた。
「お前は、いい奴だなぁ...薄々な、もしかしたらって、思ってたんだ。なるべく、考えないようにしてたんだが、ないんだろう?中身が...」
それを聞いてナミは絶句する。ガイモンが20年守り続けていた宝箱は全て空っぽだった。リクはそのとこに気づいてナミを止めたのだ。ウタも気づいていた。
「宝の地図が存在する財宝には、よくある事なんだ...!地図を手に入れた時には宝は既に奪われたってことは...」
「そんな...20年も守り続けた宝が、ただの箱だっただなんて...」
ガイモンはこれまで守ってきた20年が無駄なことだったことに、ガイモンは悔しさ故に涙が止まらなかった。しかし、ルフィは大笑いする。
「だっはっはっは!まぁ、クヨクヨすんなよおっさん!20年で俺たちがきてよかった!」
「そうそう!これぐらいバカみちゃったらあとはワンピースしかないしね!もう一回私たちと海賊やろうよ!」
「お前ら...俺を誘ってくれるのか...!」
●●●
「本当にこの島に残るのか?おっさん」
「ああ、誘ってくれて嬉しかったぜ。宝は無くなったが、森の番人は続けてぇんだ」
「なんで?」
「あの森には珍しい動物が沢山住んでるんだ」
「確かに変わった生き物が多いですよね」
ガイモンはルフィの誘いを断りこの島で森の番人を続けていきたいと言った。この島には珍しい動物が多か存在するため、宝よりもそれを狙ってやってくる者の方が多かったそうだ。ガイモンも20年住んでいるため、その動物たちに愛着も湧いているようだ。
「それに宝がなくなって気が楽になった。俺は改めてこの島でのんびりやるさ」
「そうか。残念だなおっさん面白ぇのに」
「お前たちには必ずいい仲間が集まる!ワンピースはお前が見つけて世界を買っちまえ!」
「ああそうする!じゃあな!」
こうしてルフィたちはガイモンと珍獣たちに見送られ、また次なる旅に出たのであった。
ウタ「みんな!ウタだよ!今回の仮面ライダー情報発信部は五回目!今日は紹介する仮面ライダーはこの人!」
仮面ライダーX
ウタ「本名は神敬介。彼はGOD機関に殺されちゃってそれでその関係者だったお父さんに改造を受けて仮面ライダーXになったんだ!仮面ライダーXは仮面ライダーには珍しく変身って言わずに『セタップ』っていうみたい」
ウタ「必殺技はXキック!武器のライドルスティックを使って大きく回転して、その勢いで飛び蹴りを放つ必殺技なんだ!今回はここまで!また次のお話で!」
終