「ほう、なるほど角田は友人と一緒に札幌へ行ったら、その男に会って札幌から車に乗ったって事か。」
と、高杉は言った。
「ええ、男は上野から札幌へは夜行に乗り、次の日に室蘭へ行ってたから東室蘭で下車したんでしょう。」
「それで、何かわかったか。」
「はい、角田の友人の話だと札幌辺りで男に会ったと言っていました。」
「ほう、その男は何歳ぐらいの人か覚えているか。」
「ええ、道警の話によれば20代から30代ぐらいの男が角田と一緒に車に乗せたことは確かです。」
「なるほど、その男は角田を乗せて千歳を向っていったって事も考えられるな。」
「ええ。」
「わかったよ、犯人が使った列車トリックが。」
「えっ、わかったのか。」
「はい。」
と、高山は時刻表を持ってきた。
「犯人は、これを利用したんですよ。」
「ええ、それ本当か。」
「はい。」
上野発19時23分 東北本線・寝台特急「エルム」に乗車
12時20分着 札幌で下車
札幌市内を観光 そして角田に会って車に乗せる、そして支笏湖で殺害。
レンタカーを札幌で返却。
札幌発8時53分 特急「すずらん2号」に乗車
10時21分着 東室蘭で下車
東室蘭発11時07分 室蘭本線・函館本線特急「北斗8号」に乗車
13時25分 函館で下車
函館発13時31分 東北本線特急「はつかり22号」に乗車
17時45分 盛岡で下車
盛岡発17時56分 東北新幹線「やまびこ8号」に乗車
20時36分 東京で下車
「そうか、犯人は行きは夜行に乗って、帰りは特急と新幹線を乗り継いでいったんですね。」
「その通りだよ。」
「なるほど、犯人はそれに乗っていたのか。」
「はい。」
「この方法で、犯行が可能なのは犯人はあの人だ。」
「ああ、青山 剛か。」
「それが出来るのは、青山だよ。」
「なるほど、犯人はこれを利用したって事ですね。」
「ああ、そうだ。」
「これで、彼のアリバイは崩れたわ。」
と、桜井は言った。
「よし、後は青山を逮捕するだけだ。」
「ええ。」
桜井と岩泉は、青山を逮捕へ向かった、だが、暫くしてから青山の姿はなかった。
「えっ、昨日から出て行った。」
「ええ、青山さんは暫く旅行へ行くと言って出ていきましたよ。」
「どこへ行くとか言っていませんでしたか。」
「さぁね、そこまではね。」
「そうですか。」
桜井と岩泉は、青山が何処かへ行って姿をくらました。
「えっ、青山が消えた。」
「ええ、どこかへ行くと言って出て行ったらしいのよ。」
「くそーっ、どこへ行きやがったんだ。」
「わかったよ、青山がどこへ行ったか。」
「えっ、本当。」
「きっと、あそこだ。」
そう言って、南と高山は桜井と岩泉と伴って青山を追いかけた。
「あそこだ。」
「そこまでだ!、青山。」
と、南は言った。
「あ、な、何なんだあなたは、しつこいゾ。」
「青山 剛、お前を殺人容疑で逮捕する。」
「何の事ですか、いきなり犯人あつないだなんてよ。」
「あなたは、札幌から支笏湖へ行っていたんですね。」
「何の事かな。」
「実は、札幌付近であなたを目撃していましてね。」
「ふん、それがどうした。」
「角田の友人があなたを彼女を乗せたところを目撃されているんですよ。」
「つまり、室蘭に行く前にあなたは札幌へ行く時に車を借りたのを目撃されていましてね。」
「はっ。」
「この方法ができるのは、あなたしかいないってね。」
と、岩泉が言った。
「く、くそーっ。」
こうして、支笏湖殺人事件は解決した。
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劇中の列車時刻は、96年8月のJR時刻表を参考にして制作しました。