意識が戻った時、最初に思った事が「これ、死ぬな」だった
目の前には、アンジュさん...リゼさん...戌亥さん...フレンさん...なんで皆がここに居るのかも分からないし、知りたいとも思わないけど
意識が落ちる前...何してたっけ
「...あぁ」
闇って、人だったのか
「...って、お前...」
後ろを見たら、なんか見たことある奴がいた
「お前、生きてたんだ」
「お前が殺せなかった。それだけだ」
「そうか」
っというか、目の前の四人は何も言わないのか
「なんで俺意識戻ったか知ってます?」
「え...っと、加々美社長の...」
「ああ、あれか」
完成まで早かったな
「まあ、兎に角、俺、死ぬっぽいんで」
しかも次は前みたいな覚醒とか、そんなこともないし
「リゼさん。ヘルエスタセイバー出せます?」
「う...ん。出せる」
「なら、フレンさんとリゼさんで、心臓ぶっ刺して下さい」
リゼさんのヘルエスタセイバーは能力の回復とか関係ないし、影の心臓と生身の心臓、リゼさんとフレンさんで同時に刺せばちゃんと死ぬ
「......よし、右側に普通の心臓、左側に影の心臓があるんで、早めに刺して下さい」
両手を広げて無防備にする
「....待ってください」
その時、フレンさんが止めた
「どうしました?」
「どうして...死ぬのにそんな風に出来るんですか」
あ、そこ触れるか
「まあ、死ぬのは二回目だし、そんなに気にしてなかったですね」
「...嫌ですよ...目の前で死ぬのって」
まあ、悲しいよな
「安心してください。俺は絶対に帰ってきます。約束です」
「....本当ですか?」
「はい。絶対に」
「...約束ですよ」
良かった
「じゃあ、後ろのあいつも暇そうなんで」
二人が剣を構える
死んだらどこに行くかな
「行くよ」
「行きます」
「はい」
どうせなら、闇全員殺してから死にたかったな
同時に心臓を刺され、内側から一気に冷たくなる
「....はぁ」
この学校に来てから約二年、細かいことはしてないけど、この四人...いや、結構な人達と一緒に歩んできた
そこまで思い入れはないけど、結構色んな話を聞いたり、思っている以上に友情...?が深まっている
最期に挨拶位はしておきたかったな
体の力が抜けていき、仰向けに倒れる
そのまま、ゆっくりと目を閉じた
死んだと分かった瞬間、途端に涙が溢れそうになる
「やっと終わったか」
奴がそう言うと、とこちゃんが声を上げる
「よく待ってくれたやん」
「嫌いな奴が目の前で死ぬんだ。ずっと見たかったさ」
その言葉に、底なしの怒りが湧いてくる
「...やろう。みんな」
皆武器を構える
「こい」
葵の最期と共に、二回戦が開始する