ウルトラマンネクサス×ULTRAMAN アナザーストーリー   作:模造品ザギさん

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Episode.25 追憶 -ソロウ-

 

 

    廃墟にて...

 

 

メタフィル「ブラック様の生命を感じ取れない」

    

リチリオン「...オレ......ワカラナイ」

    再び縮んでしまった2体。

 

メタフィル「まさか、私たちを置いて先に...」

    メタフィルは膝ががくりとなり、とうとううつむいた。

 

リチリオン「...マズ......メシダ」

    リチリオンは廃墟の奥へとメタフィルを引きずりながら行った。

 

メタフィル「ブラック様...ブラック様...ブラック様...」

 

リチリオン「...メシダ......クウゾ」

    足元の無作為に組み込まれた木の板を剥がすと、

    そこには何十人もの腐敗の進んだ遺骸が並べてあった。

 

リチリオン「...ホゾンメシ......ウマソウダ」

    リチリオンはその遺骸の中へ飛び込むと、

    膨らんだ腹を喰い破り内側からバリバリと骨ごと食らい始めた。

 

メタフィル「これから私は何をして生きれば...」

    メタフィルは一向に動こうとしなかった。

 

 

    数分後、リチリオンの身長体重はほとんど回復し、発電機能も復活した。

 

 

リチリオン「...メタフィル......クエ...コノママジャ......シヌゾ」

 

メタフィル「そうか、死を選べば良いのか…!」

 

リチリオン「...ブラックサマ......イキテル...キット」

 

メタフィル「根拠のない事を言わないで。今から私は死ぬ。そう決めたのだから」

  

リチリオン「...ナンダト......ブラックサマ...イキテル...‼」

    リチリオンの怒りのボルテージが上昇し、発電が始まってしまった。

 

メタフィル「生きてる?生命反応すらロクに感じ取れないお前が何言ってるの?

      ブラック様は死んだの。いい加減にしろよ?この失敗作‼」

    

リチリオン「ダマレ‼」

    肩に生えた二本の突起物から火花が飛び散った瞬間のことだった。

 

     「ドグォァァァァァ...」

    充満した腐敗ガスに引火し、大爆発した。

 

   

    一方、Beサエット基地にて...

 

 

ミユキ「本当に覚えてなくて...」

 

 ソウ「記憶喪失ってやつか?飛んできた石にでも頭ぶつけたのか?」

 

ミユキ「頭にも、それに全身を見ても傷一つありませんでしたし...」

 

 ソウ「外傷で記憶が消えたんじゃないのか...脳卒中とかか...?」

 

マコト「脳卒中の割には若すぎる。そもそも、脳卒中はそうすぐに治らない」

 

 ソウ「のぉぁ隊長...?だいぶ雰囲気変わりましたね」

 

ミユキ(...隊長?)

 

マコト「髪型と生活習慣が元通りになったお陰だ。ハルヒ隊員はどうした?」

 

 ソウ「今日は休みたいってよ...珍しい」

 

マコト「相当苦しいことがあったのか...?」

 

ミユキ「ちょ、ちょっと待ってください...Beサミット」

 

 ソウ「Beサエットなぁ」

 

ミユキ「そうでしたっ...Beサエットって軍事的なヤツですか...?」

 

マコト「そうだ。ビーストからこの星を守ることが俺たちの使命だ。

    君は確か、ずば抜けて良い成績だった...と藤見さんが言っていたが」

 

ミユキ(私が気を失ってる間本当に何があったの...?)

 

   「織鵬山にて火災発生。消防隊と共に5名現場に急行せよ

    繰り返す織鵬山にて火災発生。消防隊と共に5名現場に急行せよ」

    出動命令だ。

 

 ソウ「あの山には確か、不気味な廃墟があったな」

 

マコト「今回はあくまでボディガード的ポジションで出動する。ミユキ隊員、ソウ隊員行けるか?」

 

ミユキ「は、はいっ(あぁぁ...勢いに押されて言っちゃったぁ...)」

 

 ソウ「ボディガードくらいなら、ミユキだけで十分じゃないかぁ」

 

ミユキ「いやいや...流石にソウ先輩は居て欲しい...」

 

 ソウ「...先輩‼おっしゃぁ‼現場に行こうぜぇぇぇ‼」

 

ミユキ「ちょっ...速い...待ってぇぇぇぇ」

 

マコト「...残り3名は下級隊員に行ってもらうか」

 

 

    一方、リチリオンとメタフィルは...

 

 

リチリオン「...メタフィル......ドコ」

    木々に燃え移り盛んになっていく炎の中を歩き、メタフィルを探している。

 

リチリオン「...イタ......マダ...ウゴカナイ」

    メタフィルの元に駆け寄り、片手で優しく掴むと電光石火の如くその場から脱した。

 

メタフィル「何故死ねない...あれだけの爆発を受けても...いくら焼かれても...何故...」

 

リチリオン「...ブラックサマ......メタフィル...シンデホシクナイ......オモッテル」

 

メタフィル「確かに...今私が後を追っちゃブラック様は悲しむだけだな...」

    メタフィルはようやく冷静な性格へと戻った。

 

リチリオン「...マズ......メシ...クワナイト」

 

メタフィル「商店街でまた暴れるのか...?」

 

リチリオン「...チガウ......ミテロ」

    リチリオンはそのまま海を目指して走った。

 

 

    その頃、織鵬山では...

 

 

消防隊員A「大分消えたな...本当、発火源である建物が山の際にあって良かったよ」

 

 ソウ「一時期はどうなるかと思ったがかなり火の勢いが衰えてきたな。 

    ビーストは今のところ来てないが、警戒を怠らないようにするぞー!」

 

ミユキ「...お、おぉ...(ビーストってのが出たらどうしよう...武器も使えないし...)」

    しばらくして、ほとんどの火が消えると鉄筋と焼けたレンガの建物がはっきりと見えた。

 

 ソウ「ちょっと見てくる」

 

ミユキ「...危ないですよ」

    ソウは焼け焦げた廃墟の中を歩きまわった。

 

 ソウ「少年時代はここで怪獣ごっことかしてたなぁ...確かここら辺に...あったぁ!」

    ソウが足元の焦げた木の板を退かすと、そこには古びたアルミ弁当箱があった。

 

 ソウ「17年ぶり和三盆...いただきまぁす...なんか木の感じするけど甘い!乾燥剤入れてて正解」

    少年時代の宝物は思ったより子供だった。

 

 ソウ「残りはまた後で...んん?なんだあのガラス片は...ってえぇっ⁉」

    崩れたレンガの下に幾つものガラス片。すぐそばには焼け焦げた遺体があった。

 

消防隊員B「...焼死体か...?」

 

 ソウ「...焼死体じゃない...ん、変なモンが色々付いてるぞ...」

    すると、焼死体らしきモノがガクガクと動き始めた。

 

消防隊員B「なんだ⁉」

 

 ソウ「ここからすぐ離れろ‼ここからは俺たちの仕事だ...‼行けるかミユキ‼」

 

ミユキ「あ...ぁぁあ」

    動く死体を見て、足がすくんでしまっていた。

 

 ソウ「嘘だろ...」

 

焼死体?達「カッカカカカカカカ...」

    数十体もの焼死体らしきモノが立ち上がり、襲い掛かってきた。

 

 ソウ「キラーザショットってなんだ?まぁいいや」

    新しく銃に追加されていたエネルギー弾を放った。

 

   「デュゥン...」

    エネルギー弾が脳天を貫いた。

 

焼死体?「カカカカッカカカッカ‼」

    しかし、怯んだだけでピンピンしている。

 

 ソウ「クソっ...脚を狙うか」

    ソウはとにかく脚を撃ちまくった。

 

焼死体?達「カッカカカカカァァァァ」

    脚を撃ちぬかれ、焼死体らしきモノ達はバランスを崩して倒れ込んだ。

 

 ソウ「まとめてトドメだ...アンノウン...」

    焼死体達は自らの肉体を溶かし、合体していった。

 

 ソウ「ショットォォォ!!」

    数体の焼死体型ビーストに命中し、消滅した。

 

ミユキ「何が起こってるの...」

 

 

    その頃、海では...

 

 

ハルヒ「気晴らしに散歩をしてみたはいいが...冬の海風は寒い」

    ハルヒは腰の高さほどの堤防に沿って散歩をしている。

 

釣り人「...おっ来た来たっ!」

    リールを巻く釣り人。

 

釣り人「...マハゼか。いや...この大きさはウロハゼ...?」

 

ハルヒ「何釣ってるんですか?」

 

釣り人「ん...え?ハゼですけど」

 

ハルヒ「確かに、ここなら河口付近で良く釣れるわね。ちなみに、それウロハゼね」

 

釣り人「詳しいんですね...」

 

ハルヒ「...まぁ」

    ハルヒは軽く釣り人に向かい手を振ると散歩へ戻った。

 

釣り人「結構可愛い子だったなぁ...明日も来てくれるかな」

    釣り人はうかれていた。その時だった。

 

釣り人「あっ俺の釣り竿...」

    手からスッと抜け、海の中へと落ちて行った。

    彼は固まり、海を見つめていた。

    

釣り人「...ん」

 

釣り人「どぁっつぁすk...」

    海の中へと引きずり込まれてしまった。

 

リチリオン「...キュウヒキメ......ツリタノシイ」

    釣り人の首を切り裂き、血抜きをしながら海の底へと消えた。

 

 

    その頃...

 

 

ハルヒ「...これからどうしよう」

    公園のベンチに座り、波立つ水面をじっと見つめていた。

    死者は少なかったものの自分の生まれ育った街を救えなかった。

    そのことに怒りを感じていた。

 

ハルヒ「今日はやけに釣り人が多いな...」

    目線の先には何人もの釣り人やその子供が付いていた。

 

ハルヒ「学校は今冬休み期間か...もう正月も近いし...」

    釣り人達から目を離し、海面を見ると謎の光が堤防に向かって来ている。

 

ハルヒ「全員その堤防から離れろ‼はやく‼」

    釣り人達は戸惑いながらも堤防から離れた。

 

ハルヒ「・・・」

 

釣り人B「なんだ何も起こらないじゃないか」

    一人の釣り人が再び堤防に上った。

 

ハルヒ「...!」

    ハルヒはその釣り人を堤防から突き飛ばした。

    釣り人は海ではなく陸の方へ落ち、背中を打った。

 

釣り人B「何すんだよ...まったく‼」

   

ハルヒ「下がって‼」

    皆が堤防の上を見つめた。

 

   「ザッパァァァァァン!」

    弾けるような音と共に堤防の上に何かが現れた。

    水しぶきが顔にかかり、はっきりと見えなかったがハルヒには何者か分かった。

 

ハルヒ「あの時の...!」

    そう、以前ネクサスと勘違いしてきて襲い掛かったビーストだ。

 

リチリオン「...ネクサス......‼」

    釣り人達は蜘蛛の子を散らすように逃げて行った。

 

ハルヒ「何故生きている...お前は天野に倒されたはず...」

 

リチリオン「...アマノ......ダレダ...ナカマカ?」

 

ハルヒ(どうする...今に限って丸腰だ...逃げるか...?)

 

リチリオン「...アセッテル......タダノニンゲン...ナノカ?」

 

ハルヒ「いや、私はネクサスだ!」

    ハルヒはそう告げると、リチリオンの腰に蹴りを入れた。

 

リチリオン「...ソンナモノカ......メタフィル...メシ」

 

ハルヒ(...しまった)

    リチリオンはハルヒの脚をがっしりと掴み、そのまま逆さ吊りの状態にした。

    

リチリオン「...チヌキ......ヒツヨウ」

    

ハルヒ「公の場ではなく、もっと人目に付かないところでしてくれないか?」

 

リチリオン「...ダマサレンゾ」

 

釣り人C「サメだー!!」

    遠くの方から釣り人が叫んだ。

    

リチリオン「...‼」

    リチリオンは手を放し、その声の主の元まで走って行った。

 

釣り人C「なんでこっちに来てんだ...」

 

リチリオン「サメハドコダ‼」

 

釣り人C「泳いで沖の方まで行っちゃいました‼」

 

リチリオン「ナンダト‼」

    リチリオンは海に飛び込み、沖の方まで泳いでいった。

 

釣り人C「ふぅ」

    遠くの方からハルヒが走ってきた。

 

ハルヒ「助かった。ありがとう」

 

釣り人C「まぁ当然のことで...あれ、どこかでお会いしませんでした...?」

    釣り人は腕を組んで足踏みしはじめた。

 

釣り人C「そうだ、料亭に居た人だ!」

    ピッとハルヒを指すと同時に足踏みは止まった。

 

ハルヒ「あの時の...。座って話そう」

    ハルヒは釣り人を公園のベンチまで誘導した。

 

ハルヒ「ところで、だ...どうやって目を覚ました」

 

釣り人C「分からないんですよね...目覚めたのは私だけっぽくてね、もう一人の命の恩人はまだ」

 

ハルヒ「天野の事か」

    

釣り人C「そう、貴女と一緒に料亭に訪れてた人。たしかもう一人居た気が...まぁいっか」

    

ハルヒ「...天野は元気してたか」

 

釣り人C「眠っていたからよく分からなかったが、元気そうだったよ」

 

ハルヒ「...よかった」

    小さな涙が膝にこぼれた。

 

釣り人C「目に何か入ったか?目薬貸そうか」

 

ハルヒ「...ところで、貴方は...」

 

釣り人C「名乗り忘れてたましたね...私は岸本幹人です。そちら方は?」

 

ハルヒ「私は西川春姫...これからもよろしく願う」

 

ミキト「こちらこそ、これからもよろしく願います!」

    二人は手を握り合うと、個人での行動に戻った。

 

 

    一方、織鵬山では...

 

 

???「キカリャギリャラァァァァァァァ」

    焼死体らしきモノたちの集合体が山から人里に進行を始めた。

 

 ソウ「クソっ!間に合わなかったか‼」

    融合し始めてから30分、完全体となってしまった。

 

ミユキ「...怖い」

    ミユキは木陰でじっとうずくまっていた。

 

 ソウ「そこは危ないぞ!逃げろ!」

 

 ミユキ「でも...」

 

???「キュロカァァァァ!」

    口元が明るく照らされてきた。

 

 ソウ「あぁもう‼」

    ミユキに駆け寄り、両腕で抱えてその場から避難した。

    次の瞬間、口から火炎球を放ち、進行に邪魔な木々を焼き払い始めた。

 

 ソウ「木が!」

    燃え盛る大木がソウに向かって倒れ始めた。

    ソウは走りながらミユキをグレイン号(自動操縦モード)に乗せ、退避させた。

 

 ソウ「俺が相手してやらぁぁぁぁ!」

    大声でビーストの気を引き、

    ソウは街から遠ざかるように車に乗り近くのゴルフ場跡を目指した。

 

???「ギュラィリァァァァァ」

    

 ソウ「付いて来い付いて来い!!」

    ビーストはずっと後を付けて来ている。

 

 ソウ「余裕余裕ぅぅんぉっ!」

    使われなくなった道のため倒木が道を塞いでいた。

 

 ソウ「ここからは走るしかねぇのかよぉぉぉ‼」

 

???「クィレビカラァァァァ...」

    再び口元が光はじめた。

 

???「デァァァア‼」

    

   「ダァァァン」

 

???「ヒリァキャァリァァァァ‼」

   

 ソウ「なんだ⁉」

    振り向くとそこにはヤツが居た。

 

 ソウ「赤き死の巨人...?俺たちの味方なのか...?」

    

ファウスト「...俺はただ、ビーストが嫌いなだけだ」

    

 ソウ「っしゃぁ!そうこなくっちゃ!」

 

???「ギラフリァァァァ‼」

 

 

    その頃...海中では...

    

 

リチリオン「...ドコダ......サメ...ドコダァァァァァ!!!!」

 

    




 登場ビースト

・マルチュードタイプビースト リチリオン

 体長 3㎝~54m

 体重 70ℊ~3万3000t

・マルチュードタイプビースト メタフィル

 身長 2.4㎝~48m

 体重 56ℊ~3万t

・ビーストヒューマンバーン

 身長 158㎝(平均)

 体重 48㎏(平均)

☆説明
 焼けた遺骸から誕生したビーストヒューマン。
 雨が降らない限り死ぬことは無い。
 誕生理由は不明。

・???

 体長 不明

 体重 不明

☆説明
 
 ???

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