物理攻撃でひん曲げるブルーアーカイブ(仮)   作:かんばさだー

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砂の風。

 

相手が撤退を始めた頃には懐は随分と軽く。あたりは暗くなっていた。本来残弾が少なくなったのなら校内で立てこもりを行う予定だったが、押し切れ! 差せー! と無理やりここは作戦を変えさせてもらった。

 

「うへ〜、ずいぶんと酷い様だね」

 

ナツメの手にもつソレ。随分と酷い有様のソレ。

 

「…ああ、ありがとう相棒。思い出はほんとうに何にもないが楽しかった」

 

ナツメの持っていた銃。ダブルバレルショットガンは幾度の衝撃により発射を行う機構は壊れ果て、ノズルは曲がり凹みを多く使っている。もう銃としての役割は果たせなくなっていた。

原因としては銃身が曲がっちまったのならバットとして使ってやるぜッと無理やって打ち続けたから。やっぱりバカである。

 

「ん〜。にしてもいい戦いぶりだったねナツメちゃん。なにか習ってたの?」

「んー、ワカンネ」

 

なんだそりゃと呆れが返った。銃が壊れたとき思った事がある。

本来なら銃が使えない以上、拳で解決でも良かったが身体は本調子でもなく、あとは女の子が女の子をおもっきし殴るのは普通に良心が痛んだ。絵面が最悪なのもあるが、やっぱり倫理観が拳を抑えてた。

でも足は出しました。

 

『ザ 相手は撤退…みなさんお疲れ様でした。帰ってくる際は落ちているカタカタヘルメットたちの装備をできるだけ拾って戻ってきてください。』

 

奇襲により相手は撤退。急いだ状況で残されたものも多かった。言われた通りに持てるだけ持って委員会室に向かうことにした。……次武器がぶっ壊れたら敵の持ってる銃を奪うか…?

他のメンバーもある程度回収し、学校に入っていくようだった。

 

「…これもらっとこ」

 

あとで武器は丈夫なものをエンジニア部にでも依頼しようかな。それまではこの黒塗りの拳銃を一丁貰うことにした。新しいのは先生に持ってくるように言うか。

 

「おそいわよナツメ!」

 

はいはーいと返事を返して持っていくことにした。

 

▶︎少女集合中〜

 

「そういえばナツメさん。先生はあとどれくらいでアビドスに到着する予定ですか?」

 

モモトークに何か送られていないか確認することにした。あと予備の銃頼まないと。

“明日そちらに向かう。一つ頼みがある。一度セリカとバイトをしてみてくれ”

…もうすでにメッセージ届いてた。了解。あとシャッガン壊れたから新しいの持ってこい。と送りモモトークを閉じた。

 

「明日来るらしい。何かパシリしたいものあったら言ってくれ」

「物資くらいですかね。先生が来るまでにやれることを私たちでやりましょうか」

 

相手が置いていった武器…いろんな学校のロゴやゴミの寄せ集めのような機器まである。でも小綺麗な見た目してんな。

 

「ん。これ以前ショップでみたことある」

「旧式かと思いましたけど最新型ですねー♠︎」

 

旧式も新型もなにもわからないナツメを一人置いて話は進んでいる。

いやまあいいけど。話にならないのは少し悲しいところもある。でも仕方ないじゃあないか。超銃社会であるここじゃゲームの知恵なんてちょいとも役に立たない。

みんなが銃を整理している間、セリカらいそいそと荷物をまとめている。

 

「うへ〜。セリカちゃんバイト〜?」

「早く行かないといけないから! みんなじゃあね!」

 

バイト予定のためかセリカは走り出し部屋を出た。遠ざかる足音が聞こえた。

あれ、機会逃した。先生バイト一緒にしてろって言ってたよな。…追いかける? でも気色悪くない? 

…帰ろ。

 

「おつかれさん」

 

一言おいて部屋を出る。

電気の消えた廊下。暗くなってる空。沈んでいく明かりが一日の終わりを教えている。画面の外から見る景色と中で見た景色。一つ薄い透明な壁を挟むだけで変わる。自身の環境が変わりセンチになり始めたのか窓から外をチラリと見る。あ。セリカいた。

走ろ。

追いかけることにした。そうだ。適当に声かけよう。失敗したら適当に言い訳つけてどうにかしよう。

校舎の外に出る。

 

「へいそこのねーちゃん! どこいくんだい!?」

「うっさい! 帰るの! 今日来たばかりのアンタとは関係ない!」

 

走ってく。

待って! 都会育ちの身体だから突然走れないよ!

 

「バイトなんでしょ! 私もやっと高校生だからやりたいの!」

「だったら追いかけてくんなぁ!」

 

少しだけセリカの足が遅くなる。と、やっと止まってくれた。

そのまま振り返らずセリカは聞いてくる。

 

「あのさ、アビドスに来るまえは何してたの?」

「……あー、訓練とか」

 

セリカの後ろで組んでいる手に力が入ったように動く。

 

「やっぱバイト紹介してあげる」

 

やった! 

気分が変わったのか紹介してくれるようになったらしい。ありがたい。

ゆっくり歩き出すセリカに走って追いつく。都市部に歩いてく。風に混じる砂が事態の悪化を示しているのをこの時は知ることはなかった。

 




前回の次回予告は死んだ。いいね。
あとお気に入り登録が50以上。うれぴー。
感想も待ってますヨ。

そんじゃま次回
勘違いしちゃったじゃん!
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