聖剣と死神が歌と出会うとき 作:ヤトガミ・レイナ・マリー・エクセリア
ここ数ヶ月なんか全てのやる気をなくして暫く無気力で生活していたためなにも手が付きませんでした
また、暫くは亀更新なのでよろしくお願いします。
翌日の放課後、私と立花響は再び二課本部に呼び出され、立花響と兄さんのメディカルチェックの結果発表で、壁に映された結果を見ていた
「それでは、先日のメディカルチェックの結果発表!響ちゃんは初体験の負荷は若干残っているものの、体に異常はほぼ見られませんでした~♪」
「ほぼ…ですか?」
「うん、そうね。響ちゃんが聞きたいのはこんな事じゃないわよね?」
「教えてください、あの力の事を」
「私もそのことについて教えて下さると」
「勿論よ」
櫻井了子さんがそう言うと風鳴翼さんが首元から赤い宝石のネックレスを出しました
「『天羽々斬』。翼の持つ第一号聖遺物だ」
「聖遺物?」
「聖遺物とは、世界各地の伝承に伝わる現代では生成不可能な異端技術の結晶の事。多くは遺跡から発掘されるんだけど、経年による破損が著しくってかつての力をそのまま秘めたものは本当に希少なの」
聖遺物……地球限定のロストロギアみたいなものと考えればいいのでしょうか?
そう思っていますとモニターに風鳴翼さんが持つのと同じ赤い宝石のネックレスが映し出されました
「この天羽々斬も刃の欠片。ほんの一部にすぎない」
「欠片にほんの少し残った力を増幅して、解き放つ鍵が、特定振幅の波長なの」
「特定振幅の波長?」
「つまりは歌。歌の力によって聖遺物は起動するのだ」
「歌?そういえば、あの時も胸の奥から歌が浮かんできたんです」
「歌の力で活性化した聖遺物を一度エネルギーに還元し、鎧の形にして再構成したのが翼ちゃんや響ちゃんの纏う『アンチ・ノイズ・プロテクター<シンフォギア>』なの」
「だからとて、どんな歌、誰の歌にも聖遺物を起動させる力があるわけではない!」
機嫌の悪そうな風鳴翼さんに場の雰囲気が変わりました
兄さんから少し聞いた立花響が纏った鎧となにか関係があるのでしょうか?
「聖遺物を起動させ、シンフォギアを纏う歌を歌える僅かな人間の事を我々は『適合者』と呼んでいる。それが翼であり、君であるのだ」
「どうかしら?あなたの目覚めた力について少しは理解してもらえたかしら?質問はドシドシ受け付けるわよ?シュテルちゃんもどうぞ!」
「あの…」
「どうぞ、響ちゃん!」
「全然わかりません…」
「……一先ずは理解しました」
「いきなりは難しすぎたかしら?。なら、聖遺物からシンフォギアを作り出す唯一の技術、『櫻井理論』の提唱者がこの私である事だけは覚えておいて♪」
あまりニュースとかでは見たこと無いですが、表だって公表できない研究、開発をしている人なのですね
「はぁ…でも、私は聖遺物というものを持ってません。なのに、なぜ…」
そんな立花響の疑問に答えるべく、モニターが変わり、兄さんと立花響の胸のレントゲン写真を映し出しました
「これが何なのか君ならわかるはずだ」
「はい、2年前の怪我です!」
「心臓付近に複雑に食い込んでいるため、手術でも摘出不可能な無数の破片。調査の結果、この影はかつて奏さんが身に纏っていた『第三号聖遺物 ガングニール』の砕けた破片であると判明しました。そして……」
オペレーターらしき女性は一度間を空けると、兄さんのレントゲン写真を拡大し
「彼の体内に眠る第六、第七号聖遺物〝
「アーサー王!?それって、本とかで有名なあの?」
「そうよ、アーサー王はお伽話などで存在しないとされているわね。でも、確かに存在していたのよ」
「兄さんから聞きましたが、アーサー王は良き王であったと。ですが、同時に幼くもあったと。」
私も兄さんと一緒にお会いしたことがありますが秘密にするよう言われておりますので話せないのです
「2つとも、元は私達が保管してましたが2年前のあの日に彼の手に渡っています。その後、何度かノイズとの戦闘を確認してます」
「兄さんは修行の一環で近くに出たノイズを薙ぎ倒してました。あの程度では修行にもならないとも」
「……ノイズをあの程度と言えるのね」
なぜか苦笑いされておりますが、何十年も生きている兄さんにとってはノイズはあの程度らしいです
「あの…、この力の事、誰かに話しちゃいけないんでしょうか?」
立花響はそう聞くとお二人は余りいい顔をしませんでした
「君がシンフォギアの力を持っている事を何者かに知られた場合、君の家族や友人、周りの人間に危害が及びかねない。『命』に関わる危険すらある」
「命に係わる…」
「俺達が守りたいのは機密ではない、人の命だ。そのためにも、この力の事は隠し通してくれないだろうか?」
「あなたに秘められた力はそれだけ大きなものだとわかってほしいの」
お二人の言葉に立花響は何も言えず俯くだけでした
そろそろ私の出番ですかね?
「いえ、立花響の御友人の小日向未来にはこのことは話さないとダメです」
私の一言でこの場の全員の顔が私に向けられました
「立花響に嘘をツケというのは無理なお話です、そして立花響の御友人の小日向未来は立花響に関してはかなり鋭いです。そんな彼女に隠し通すのは無理なのと、二人の関係が拗れた場合、貴方たちは責任を持てるのですか?」
「それは……」
「そして、このことを知って小日向未来が狙われる可能性はありますが、兄さんが既に対策を考えております」
「……対策?」
「ええ、兄さんが喫茶店を開いているのは立花響もご存じですよね?放課後や休みの日などにアルバイトに入ってもらうのです。おかげさまで喫茶翠屋は大盛況で放課後の時間帯など休日などは猫の手も借りたいのですよ
学校内や店までは、私やディア、レヴィ、ユーリの4人が、店なら私達4人を含め兄さんやリインが守ることが出来ます。寮付近にはサーチャーを飛ばして何があっても直ぐに私達が駆けつけられるようにすると兄さんが言ってました」
私が兄さんに頼まれていたことを言うとお二人は困った顔をし、風鳴翼は驚き、後ろの二人は顔が引きつってました
「最終判断は立花響に決めてもらうようにと言われていますが、立花響は小日向未来とケンカや傷付けたくはありませんよね?」
「勿論だよ!!」
「それならば話さなければいけません。これを貴方たちが拒否するのであれば立花響の協力要請は私から断固拒否するように言われております。勿論、私達も協力は拒否します。何大丈夫ですよ、何かあれば〝更識〟の名を使えば良いのですから」
私が力強くそう言い、ルシフェリオンをいつでも展開できるように握りしめると風鳴弦十郎さんが呟く
「……人類ではノイズに打ち勝てない。人の身でノイズに触れる事は即ち、死。炭となって崩れる事を意味する。そしてまた、ダメージを与える事も不可能だ。例外があるとすれば、『シンフォギア』を纏った『戦姫』と聖遺物を使う更識蒼君だけ。日本政府特異災害対策機動部二課として改めて協力を要請したい、更識シュテル君の提案を受け入れ、立花響君。君が宿したシンフォギアの力を対ノイズ戦のために役立ててくれないだろうか?更識シュテル君もお願いできないだろうか?」
兄さんだけと言われましたが……そう言えば風鳴弦十郎さん達は私を含めた5人がノイズとは戦えないと思っているのですね
「私の力で誰かを助けられるんですよね?」
風鳴弦十郎さんや櫻井了子さんは立花響の言葉に軽く頷きました
立花響もそれを見て決めたようですね
「分かりました!私、戦います!」
立花響の人助けは何回か見ましたがこの違和感はなんなんでしょうか?つい先日まで普通の少女だった立花響がこうもあっさりノイズとの戦いに参加しようとするのは?私の〝オリジナル〟でもお手伝いとして感じがありましたが……これも兄さんに報告した方がいいですね
そうしているとノイズのサイレンが基地内に響きました
「出ます」
「頼む」
場所が特定されると直ぐに風鳴翼さんが出撃しようとし、風鳴弦十郎さんが許可をだしましたが、私が待ったをかけます
「風鳴翼さんが出ることはありません。ノイズが出た場合は私が出るように言われておりますから」
私はそう言い、転移して出撃しました
ノイズの殲滅には15分そこらで終わりました
建物を破壊しすぎず全力で殺れと兄さんからの言いつけでしたので全力全壊でノイズを殲滅しました
二課に戻ると風鳴翼さんから睨まれた気がしますが気にしなくてもいいですね