「急に大声出して、一体どうしたと言うんだい?」と、黒服の男がすみれに聞く。
「ここから先は私が相手よ!」
「全ての装備を揃えたんだね、すみれ。.....ごめん、ちょっとこれ以上戦うのは厳しくて...今日あったばかりの君に任せるのもあれだけど...」
「大丈夫、後は私に任せて。」
「ああ、手に入れた装備の力を信じろ。その力は君についてくれる。」
すみれは頷き、少し前に出た。
「ここから、私のターンよ!」そして、腕時計の真ん中のボタンを押す。
「ティンクル・スター!!ゲームスタート!!」と、すみれは叫んだ。
するとすみれは、ピンク色の光に包まれた。光に包まれたすみれの服、そして髪型が変化していく。しばらくして、すみれを包んでいた光は消えた。
ピンクのふりふりした服、ピンクの髪、星の形の髪飾り、まさにこの格好は...
「すごい...本当に魔法少女みたいになっちゃった...。」とすみれは感激している。
「ああ、これが『魔法戦士システム』だよ。君がさっき集めて、今装着しているその服と頭の飾り、そしてこのブキ、君は『星のティンクル・ドリーム』の力を持つ魔法戦士になったんだよ。」
「星のティンクル・ドリーム?」
「そう、君も名前くらいは聞いたことある、あのゲームだ。君はゲームの世界の力を持つ戦士になったんだよ。」
「え、ゲームの世界の力?ゲームの世界ってファンタジーじゃ?」
「ああ、まあ半分ファンタジーみたいなものだけど、説明は後。というか、大体魔法はファンタジーだろ。」
「おいお前!何度も何度も2人でコソコソ話をするんじゃない!こちとら真剣に戦ってるのに、その態度はなんなんだ!ティンクル・ドリームだか何か知らないが、2人まとめて倒してやる。」
すると、黒服の男はポケットから再び黒い粒数個取り出し、それを地面に放り投げ、オドール達を再び召喚した。
「よし、やってやるわ!あ、そうだ、あれやらなきゃ。
煌(きら)めきの戦士!魔法少女、ティンクル・ドリーム!!」
魔法少女ティンクル・ドリームは名乗った。
「え、いる、それ?」と少年らしき人物がすみれに聞く。
「やっぱりこれが無いとダメだよね、そうでしょ?」
「あ、うん、まあそれがこれからのお約束なら...」
「行け!オドール達!」黒服の男はオドール達に指示する。
オドール達が魔法少女ティンクル・ドリームに襲いかかる。
しかし、ティンクル・ドリームは大きなカギの形をしている「ステッキー」というブキを利用し、回避しながら攻撃を繰り返し、あっという間にオドール達を全滅させた。
「なん...だと...。まあ、あの状態じゃなくてもオドールを倒せたんだから、当然だけど、秒でこんなに...。こうなったら、後はお前に託すしかない、ブチトバス!」
「やっと出番ですか〜。ご主人、心配無用ですよ。こんなやつ、俺の巨体で轢いてやりますよ。」
「『たいあたり』だ!!」
黒服の男に指示されたブチトバスは動き出し、ティンクル・ドリームの方へ向かう。
「ティンクル・ドリーム、あそこに浮かんでいるブロックを叩くんだ!」と少年らしき人物は叫ぶ。ティンクル・ドリームは言う通りに、自分の近くで浮いているブロックのところへふわりとジャンプし、ブロックを叩いた。すると、ブロックの中から何かが出てきてティンクル・ドリームはそれを取った。
「これは何?」とティンクル・ドリームが聞く。
「それは能力を上昇させるアイテムだ。今取ったのは、足が速くなるアイテムだよ。」
「オラオラオラーーーー!!お前を轢くまで諦めねえぜ!!」
ブチトバスがティンクル・ドリームに迫る。しかし、ティンクル・ドリームは上昇した素早さでブチトバスの体当たりを回避する。
(は、速え...!!)
ティンクル・ドリームはブチトバスの目にも止まれないスピードで、ブチトバスにダメージを与えていく。ダメージを与えられまくったブチトバスはついに横転してしまった。
「嘘だろ...俺、素早さには自信あるのに...」
「しっかりするんだ、ブチトバス!立て!」
「すごい...ものすごい力が溢れてるみたい。」ティンクル・ドリームは感心した。
「ティンクル・ドリーム、腕時計の画面を見るんだ。そしてメニューから『SMASH』って文字を選ぶんだ。」
ティンクル・ドリームは少年らしき人物の言う通りにした。すると腕時計から虹色のボールが出てきた。
「これは?」
「『キリフダボール』だ。これを叩いて壊すんだ。」
そしてティンクル・ドリームはステッキーを使って、キリフダボールを何度か叩き、壊す。すると、ティンクル・ドリームに虹色のオーラが纏わりついた。
「さあ、『最後の切り札』を発動するんだ!」
「これで終わりよ!『ティンクル・ワンダー・ワールド』!!」
ティンクル・ドリームがそう叫ぶと、空に大きな扉が現れ、開く。するとブチトバスが扉に吸い込まれ、ブチトバスは空へ浮き上がる。
「え、なになに!?なんか浮いてんですけど!?」
そしてブチトバスは扉の中へ吸い込まれ、扉が閉まる。
その後、ティンクル・ドリームが飛び、ステッキーから光線を出した。その光線は扉の鍵穴へ当たり、それを利用してティンクル・ドリームは扉の鍵を閉める。
すると、扉が爆発した。中にいたブチトバスは
「ああなんだろう、こういうの、なんか...良い感じーーーーーーーーーーーーーー!!」
そしてブチトバスは、車の急ブレーキのような叫び声を上げながら爆発した。その後ブチトバスは地上に落ちる。
「おい、しっかりしろ!ブチトバス!おい!」と黒服の男は叫ぶが
ブチトバスは目をグルグルにした状態のまま気絶している。つまり、戦闘不能だ。
「チッ、初陣でこのザマかよ、覚えてろ!」と言い、黒服の男は消えた。
こうして今日の戦いは終わる。ティンクル・ドリームはしばらく考えていた。これは自分でやった、やれたんだと、心の中で思っていた。
その時、後ろから「すみれ。」と呼ぶ声がする。もちろん少年らしき人物の声だ。
「Congratulation!上出来!よくやったよ!」と、少年らしき人物はすみれを褒めた。
「あ、そういや名乗ってなかったっけ。僕は『ニエン』って言うんだ。すみれ、会ったばかりなんだけど、お願いがある。
僕達に協力して欲しいんだ。」
そう、ここから大きな物語が動き出す。
これは、全てを守ろうとする者と、全てを破壊しようとする者の物語だ。
チュートリアル03
初回起動してから、装備を全てそろえた時、初めて魔法戦士に変身できる。