転生した世界が判らない、だが……俺の敵がいるから確実にDC世界だ、多分 作:影後
「スーパーマン!フラッシュ、グリーンアロー、
アクアマンにサイボーグ!凄い!それにゴッサム・ナイツも」
「アクア、よく知っているな」
「お父様」
「大丈夫だ、ルビー。アクアマンも1児のパパだし、
怖い顔の人程子供に優しいぞ」
「本当にカメラ持ってきやがった。
ネットに上げるとかするなよ。写真でだ。
印刷したら全部消せよ」
「アーサー、俺がさせない」
子供達がヒーローと握手や写真撮影に興じている中、
その男は現れた。
「ラピス、よく来たな」
「えぇ、彼等に叔父や祖父を見せておきたいので」
「お父様?この人誰?」
ルビーの言葉に笑ってしまうラピス。
時代は変わるというが、ルビーは知らない様子なのに、
アクアは顔面蒼白なのをみて兄と妹でここまで違うのかと驚く。
「この人はブルース・ウェイン、私の養父で……。
ルビー、アクア、よすんだ」
「…JOKERの被害者か」
ルビーとアクアは忌々しそうにブルースを見ている。
「JOKER、ジョーカーの血で産まれた怪物。
私が、ジョーカーの血の流れを追い損ねたのが問題だ」
「……いいよ、憎いけどJOKERが居なかったら
俺とルビーは生まれてない。
嫌なのは、あの悪魔の血が流れてる事だけ」
「…お兄ちゃん」
アクアの目は憎しみに塗れている。
そうだろう、父親は母親を救えなかった。
仇のJOKERはアーカム・アサイラムで冷凍刑。
死ぬまで出てこれない様になっている。
「それに、お父様がJOKERを倒した。
あのゾンビ犬に襲われても、ヒーローとして倒したんだ。
母さんを守れなかった…けど、親として、
俺達をどう思ってるかは生活しててわかる」
「……うん!お父様はヒーローだもん!
絶対に帰ってくるって約束してるし!」
アクアには左手を、ルビーは身体に抱き着いてくる。
それを右手で撫でる。何時ものことだ。
それなのに、ラピスは涙が止まらない。
「……そうだ、家族を紹介しないとな。
ゴッサム・ナイツいや……私と同じバットファミリーだ」
それぞれが、マスクを脱いでルビーとアクアと話していく。
あの宇宙人との戦いは終わった。
それでも、悪との戦いは無限に続く。
「ラズリ、お前に一つ言わなければいけないことがある」
「なんですか、父さん」
「………ラーズ・アル・グールが動いている。
私ではなく、お前を後継者にするつもりのようだ」
「……知っている、お母様から聞いた」
「まて、誰の事だ」
ラピスの言葉にブルースは聞き返した。
結婚はしておらず、プレイボーイだったこともあるが、
少なくとも子供は居ないはずだからだ。
「タリア・ウェインと名乗っていた。
内縁の妻であり、ブルースとは深い仲だと。
それに、貴方の仔を身籠っていた。DNAも調べた。
闇の世界の大物、ラーズ・アル・グールが貴方を狙うだろう。
そう言われ」
「…タリア生きていたのか」
「それはどういう」
ラピスの問にブルースは気不味そうに応える。
「タリア・アル・グール。私の恋人で、時に敵対し、
時に味方として、そして……ジョーカーに刺され、
死んだ筈の女性だ」
「……生きていたし、貴方の子供もいる。
日本に居るかは判らないが、貴方は保護すべきだ。
妻も、子供も。私は、愛する妹を守れなかった。
貴方はチャンスを得たんだ。ラーズ・アル・グールよりも、
速く、そして夫として、父として、あるべきだ」
ラピスの目は異議を言わせない瞳をしている。
両親は居らず、母親は虐待やネグレストは常習的に行い、
妹が壊れる原因になった。
「愛を受けない子供は壊れる。
私も、妹も壊れていた。愛情は必要不可欠なものだ。
それに、貴方は子育てを失敗していない。
私も、ナイトウィングも、レッドフードも貴方の子供。
血の繋がりはない…しかし、家族だ」
「やめろ、俺の父親はブルースじゃない」
「そう言うなよ、バーバラは別として、
俺とお前で長男次男で、三男坊がそこにいるんだ。
俺達も血は繋がってないが叔父さんだぞ」
「ナイトウィングとレッドフードが親族って、
お父様の家系イカれてる」
「アクア、そもそもだ。
母親はアイドルで一番星。
父親は世界有数のスーパーリッチの時点で諦め」
「ちょっと良いかしら?男性で盛り上がってるようだけど、
ゴッサム・シティにシグナルが出てるわよ」
『旦那様、日本でデッドショットが殺人を予告しております。
警察では対応できるとは思えません』
「アルフレート、今戻る。アクア、ルビー。
バリー、クラーク、アーサー、ダイアナと遊んでなさい」
「……いや、俺達も日本に行くよ」
「え?まだサイン貰ってないよ?!」
「ルビー、大事なお父様が死ぬかもしれないぞ」
「それはヤダ」
ラピスは子供達の言葉にどう反応してよいか判らない。
おいていった方が確実に安全だ。
「家族は一緒にいるべきだ」
「……わかった、バリー」
ラピスはそのままマントを翻し、
バットマンとして闇の騎士としての姿を見せる。
「アルフレート、バットウィングに子供は」
『こうなる事も予想してあります。
セバスチャンが座席を用意していますので』
『旦那様、アクア様、ルビー様、
バットウィングに搭乗ください』
「セバスチャン、何時からバットウィングに」
『始から後部に乗っておりました。
主に気付かれぬようにする事も、使用人としての務めだと
アルフレートさんが』
『えぇ、叔父から教わりましたので』
「わかった、Gに気を付けろ」
ラピスは双子にそう言うと、ルビーとアクアを抱き、
バットウィングに走り出す。
「セバスチャン!」
「旦那様、スーツのご用意は此方に。
アクア様とルビー様のスーツも」
「なんだそれは」
知らない情報に驚くが、
子供用のバットスーツがアクアとルビーに着せられる。
「対Gスーツです。
旦那様の夜の姿を知っている使用人は、
時に同じようなタイプを着用します」
知らない情報に驚くがバットスーツに着替え、
コックピットに座る。
コパイロットとして、セバスチャンがおり
2人の後ろの座席にはアクアとルビーとなっている。
「セバスチャン、何時航空学校に」
「旦那様は何時航空学校を出たのでしょうか」
「…そうか」
納得し、バットウィングを発進させ一気にマッハを越える。
アクアとルビーはGに苦しんでいるようだが、
セバスチャンとバットマンは違う。
「聞かせてくれ、セバスチャン。
俺と同年代だよな」
「はい、旦那様と同じ17歳ですね」
「私の家に来る前、何を」
「とある
暗殺組織の一員として闇の世界を渡り歩いておりました。
しかしバットマン。つまり貴方に組織を潰され、
最初は報復も考えましたが、
そもそも自分は組織への忠誠心等なく、
誘拐され、暗殺者としてありとあらゆる事を仕込まれました。
何時かこんな生活を抜け出すと誓っていまして、
それが思いのほか早かったと言う訳です。
また、身分証もないにも関わらず私と面談一つで使用人に
すると言った同年代の旦那様が心配になったのもあります」
「アレは、まさか俺とアルフレート。
それにレベッカと言ったベテランたちの試験を満点で…」
「では何故怪しさの塊のような私を?」
「下手に放り出すより、
手元で管理したほうが良いと思った。
まさか……」
「えぇ、しかし忠誠心を持つにあたる旦那様。
良き先輩、福利衛生の整った仕事場。
しかもこんな若手が使用人頭になることに先輩達は
何一つ文句を言わない。現代日本でこれほど整った職場は
ありませんよ。ですからご安心を。
それに、アクア様とルビー様から《ありがとう》と
言われる日々が心地よいのです。何時かは執事となり、
御二人の成長をみるのも良い」
「………そうか。なら、セバスチャン。
2人を頼むぞ、私とアルフレートは離れることも多い。
また、我が家の使用人に戦闘ができる者は少ない」
「守ります、私は旦那様の使用人ですから」