転生した世界が判らない、だが……俺の敵がいるから確実にDC世界だ、多分   作:影後

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バットマンの存在は日本では既に有名になっている。バットマンを真似、暴徒と殴り合い暴行罪で捕まる様な者達もいる。
だが、それすらバットマンは殴り飛ばし、腕を折り、足を砕く。

そして、この男も、そんな紛い物達の相手をしていた。

「止め……ぐぁぁぁぁ」

バン  バン  バン  バン 

部下の一人がバットマンのコスプレをした男を射殺した。周りの子供に対する見せ付けの意味もある。また、教師も一人死んでいる。

「さぁ、こい、バットマン」

デスストロークは自身の宿敵を待っている。


デスストローク

日本の空を黒い戦闘機が飛んでいる。

航空自衛隊すら発見できないほどのステルスを兼ね備えた機体だ。

蝙蝠の様な形状をしながら、雲を突き抜けていく。

 

「御曹司様、目的地上空まで6分です。射出準備に入ります」

 

バットマンはアルフレートの声に低くした声で答える。

 

「判っている、装備は万全だ」

 

バットモービルはなく、装備はバットラングやバットクロー、爆破ジェルだけである。だが、それでやるのがこの男、バットマンなのだ。

 

「御曹司様、ご無事をお祈りします」

 

「感謝する、アルフレート」

 

人質となった小学校は既に戦場となっていた。

警官隊の死体だけでない、教師や生徒、その両親と思われる者達の死体だ。

強姦魔などは居ない、だがデスストロークの部下は容赦なく殺している。

 

「……スレイド」

 

バットマンはグライドしながら見ている。

このバットスーツはミラージュギミックを搭載し、日光がある状態に限りカメレオンとなる。

昼用のバットスーツだ。しかし、装甲は最低限しかなく、銃弾は危険だ。それでも簡単には貫通しないが。

 

バットマンは屋上に静かに着地するとしゃがみながら動く。そして、スナイパーライフルを構えていたデスストロークの部下の首を締め上げる。

 

「ーー!!!」

 

口を塞ぎ、叫び声すら挙げられない様にする。

そして、部下自身の装備であるライフルのスリングを使い、締め上げ、身動を取れなくして放置する。

 

「…バットマンが来ると思うか?」

 

「スレイドは思ってる、出なきゃこんな」

 

屋上へ続く階段で雑談していたデスストロークの部下二人の頭をぶつけ合わせる。

鍛え上げられた肉体から繰り出された物は問答無用で気絶へと向かわせる。

 

「アルフレート、小学校に潜入した。中はデスストロークの部下が大勢いる。武器は……M416、それだけじゃないなスナイパーはM24sws、民間に払い下げられているものか?」

 

「御曹司様、いえナンバーを確認した所どうやら米軍から強奪されていたようです」

 

「……まずいな、他には何か」

 

「どうやら、そうは言っていられないようです。日本の警視庁がSATの投入を決定しました。何とか時間は稼いでいますが」

 

「判った、武器は後回しだ。人質の救出とデスストロークを逮捕する」

 

学校という逃げ場のない閉鎖空間で、バットマンは得意のグラップリングフックは使えない。

隠れながら、的確に一人ずつ制圧する必要があるのだ。

 

「ん?何だ」

 

カランと何かが落ちる音がする。

 

「俺が見てくる、警戒を怠るなよ」

 

「スレイドに殺されたくない、当たり前だ」

 

警備の一人が音の方向に向かう、そして角に入った時点で姿が完全に見えなくなった。

 

「おい、大丈夫か?」

 

「……」

 

「おい…返事をしろ!」

 

「お前の負けだ」

 

「ん!!!!ーー!!!!!」

 

締められ、気絶する傭兵。バットマンは二人が守っていた場所を確認する。

 

「………人質か」

 

「え?貴方は」

 

「私は…バットマンだ」

 

バットマンはそう言うと縛り上げた兵士達を投げた。

 

「何か知っているか」

 

「実は、人質の大半が体育館に移動されたんだ。そこで、鎧の人がバットマンの紛い物を殺すって」

 

「判った、ありがとう」

 

そう告げるとバットマンは教室をあとにした。

 

「アルフレート、まずい事だ」

 

「聞いていました、ダーク・ナイツを名乗るチームがどうやら先に潜入していたようです、ですが」

 

「クソッ、馬鹿者が」

 

映像端末からは殺されていくダーク・ナイツの姿が映る。

 

「何処も変わらないな、バットマン。お前のまがい物は殺す、貴様の事も殺す」

 

デスストロークの犯行声明だ、体育館で殺しているのは事実だ。

 

「アルフリード、体育館の警備は」

 

「それが、目に見えての警備はありません。それどころか、まるで御曹司様を待っているかの様な」

 

「デスストロークは男なら正々堂々戦えといったらしい。今回はそのつもりなんだろう」

 

「しかし、罠の可能性も」

 

「アルフリード、理解はしている」

 

罠でも、何とか切り抜けよう。

 

バットマンはグラップリングフックを使い屋上に戻ると体育館の屋上へとグライドを行う。

 

「アルフレート、おかしい反応がない」

 

「ありえません、体育館以外に人質を移動できる場所など」

 

その時だった、体育館は跡形もなく吹き飛んでいく。

 

爆発を直に受けたバットマンは激しい衝撃と耳鳴りの中で立ち上がる。

 

「残念だったな、バットマン」

 

爆発と共に現れた男はデスストロークでは無かった。いや、同じ殺し屋には違いない。

しかし、掌に装着されたギミックガンと、背負われた7.62mmCZ BREN 2。

そして、モノクルを着けている男であった。

 

「デッドショット、何故お前が」

 

「デスストロークは居ない、奴の真似事は簡単だ」

 

デッドショットはバットマンにCZ BREN 2を向ける。至近距離では流石のバットスーツも貫通されてしまう。

 

「まだだ」

 

バットマンはスパークバットラングを投げる。

辺りにテーザーガンが放たれるがデッドショットは簡単に避ける。

 

「クソッ」

 

バットマンは即座にデッドショットの腹部に蹴りをいれ、吹き飛ばす。

 

「流石だな……バットマン!」

 

「デッドショット………アローに」

 

「お前よりも弱いアイツに捕まる馬鹿だと思うのか。目はやられた、だがな俺のほうが上手だ!」

 

ギミックガンから5発の弾丸が放たれ、バットマンを襲う。しかし、バットマンはマントを翻し、スモークペレットを落とす。

風がない中で濃密なスモークが辺りに広がり、デッドショットの視界が奪われる。

 

「くっ……目が、ぐお!!」

 

デッドショットを壁に押し当てると、バットマンは何度も何度も何度もデッドショットの肉体を殴った。

 

「ゴブっ……」

 

内蔵に傷ができたのか、デッドショットが口から血を吐くがバットマンは気にせずデッドショットの肉体を痛めつける。

 

「待て……バットマン」

 

デッドショットは一瞬の隙をつき、フラッシュグレネードを落とす。

夜目となっているバットマンにとって激しい閃光は致命的だ。

 

「くっ…」

 

バットマンの足がライフルで撃たれる。

距離があるのかスーツは破けていないが、7.62mmという強力な弾薬はダメージを内部へと通してしまう。

 

「終だ、バット!」

 

デッドショットはバットマンに向けて弾丸を放とうとするが、視力が戻ってきたバットマンに紙一重で避けられる。

 

「くそ………」

 

バットマンの隠れた瓦礫にライフル弾がフルオートで放たれる。

デッドショットは確実にバットマンを仕留めるつもりだ。

 

「情けないぞ、バットマン」

 

「く…スレイド!」

 

眼帯をつけた老練の戦士が刀をデッドショットのライフルに振り下ろす。

 

「良くも俺の名を使ったな、フレイド」

 

「スレイド!何故お前が!」

 

「バットマンを殺すためだ、だがそれよりも先に俺の名前を使ったクズを消す」

 

「ちぃ……面倒くさいな」

 

「スレイド、デッドショットは殺させん!アーカム・アサイラムに戻す」

 

「それはさせん、ここで奴は死ぬ」

 

バットマンは内心冷や汗をかいている。

今のバッドスーツではスレイドの刀を防ぐ装甲はない、一撃でも受ければ重傷だ。

全て、カウンターしなければならないのだ。

 

「行くぞ、ブルース・ウェイン」

 

「こい、スレイド!デッドショット!」

 

「三つ巴か、死に場所には相応しいな!」

 

こうして、バットマン、デスストローク、デッドショットの3人による三つ巴の闘いが火蓋をきったのだ。

 

バットマンはバットラングを二人に向けて投げる。

デスストロークは棍棒で弾き、デッドショットは撃ち落とす。

 

「お前からだ、フレイド」

 

バットマンはスモークペレットを落し、煙幕を張った状態でフレイドに殴りかかる。

そして、吹き飛ばすがデスストロークがその隙をついてデッドショットを殺そうと棍棒をデッドショットの頭に振り下ろす。

バットマンは腕でソレを受けると、デスストロークの胴体を蹴飛ばす。

 

「邪魔をするな!バットマン!!」

 

「黙れ、スレイド。フレイドは生きて捕まえる。お前もだがな」

 

「良いだろう、ゴッサムでは正々堂々とではなかったな。こい、バットマン!」

 

デスストロークは棍棒から刀に持ち替え、バットマンは空中から蹴りを行う。

しかし、デスストロークは刀で蹴りを打払うとそのまま切り裂こうとする。

しかし、バットマンはグラップリングフックで回避する。

 

「小細工を!」 

 

「犯罪者が言えることか!」

 

バットマンはそのままバットクローに持ち替え、デスストロークの刀を奪うために撃つ。

バットクローはデスストロークの刀に辺り、力による奪い合いだ。

 

「クソ!」

 

「ありがとな、バット!」

 

デッドショットがデスストロークの刀を奪い、デスストロークに振り下ろす。

しかし、デスストロークは棍棒で弾き、再び3人によるトライアングルが出来上がる。

 

「……面倒だな、」 

 

「あぁ、スレイド。協力しないか?バットを殺せるぞ」

 

「黙れ、俺一人で殺す。それに今はお前を殺したい」

 

「バット、なら俺とスレイドを」

 

「黙れフレイド、お前がこの場で何人殺したと思ってる」

 

バットマンも最悪の場合はヴィランであろうと協力はする。アーカム・シティでのDr.フローズや、ゴッサムの時のポイズン・アイビーが良い例だ。アイビーはスケアクロウの恐怖ガスからゴッサムの植物のために亡くなった。

彼女は悪人だが、彼女なりの正義もあった。

 

「はぁ………じゃあ、再開だ」

 

デッドショットがCZ BREN2を構えた瞬間、

 

「突撃!」

 

という声と共に日本のSATによる方位が始まったと

 

「……時間切れだな」

 

「フレイド、バットマン、次は殺す」

 

デスストロークはその身体能力で何処かへとかけていく。

 

「じゃあなバットマン、次はちゃんと狙ってやるよ」

 

デッドショットもフラッシュグレネードを使い、バットマンの視力が戻る頃には視界から消えていた。

 

「バットマン、殺人、器物破損、暴行、数あるが、現行犯だ」

 

「デッドショットだ」

 

「黙れ、ここはゴッサムじゃない!」

 

「お前達じゃ対処できないだろうに、お前達の無様な行動で人々は死んでいく。お前達はゴッサムの警官と違い、この口で微温湯に浸かった者達だ」

 

「逮捕だ」

 

隊員が近づくと、バットマンはスパークバットラングを落とす。

そして、同時にスモークペレットを落し、グラップリングフックブーストで空に上がる。

 

「アルフレート、回収を頼む」

 

「はい、御曹司様。しかし、今回の件で」

 

「日本人は恨む、そして、警察組織に対しても不満を持つだろう。バットマンが来るまで、日本人と警官の死傷者は鰻登りだ。ソレを理解していない、日本は犯罪者に狙われやすい」

 

バットマンがグライドしていると輸送機がバットマンの前を飛ぶ。

そのままグラップリングフックを使い、後部から乗り込む。

 

「御曹司様、怪我の手当を」

 

「自分でできる」

 

バットマンいや、ルリは手慣れた手付きで取り出せる弾丸や破片を抜いていく。

 

「背中にもございます」

 

「頼む」

 

ルリは理解している、バットマンの活動がどういう物かを。

非合法の私刑を行い、死と隣り合わせ。

バレれば家族にも被害が及ぶ。

でも、それでもルリはバットマンとして戦う。

ラピスラズリ・ウェインというウェイン家の遺産をも相続し、正義の心も受け継いでいるのだから。

 

「それでなのですが……」

 

「………ラピス、まずい事だ」

 

「お父様、何か」

 

「……ロビンだ」

 

「わかりました」

 

ルリは察した、日本で活動しすぎたんだ。

バットマンは民間人にも知られている、正直時間の問題だった。

ゴッサムから出てくるとは思ってもみなかった。

 

「正体は明かしませんから」

 

「構わない、ありがとう。ラピス」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




キャラ紹介

ヴィラン名:デスストローク
本名:スレイド・ウィルソン
元敏腕の傭兵で、アメリカ軍の極秘実験により、超回復力と身体能力を手に入れた。
その回復力は、脳が無事であればどんな大怪我でも治ると言われる。
さらには、バットマンに勝るとも言われる戦術頭脳と武器を選ばぬ多彩な技術を持つ。
メインウェポンとして両刃の剣と金属の棍棒を主に使用する。
今回、デッドショットに名前を使われた事でデッドショットを殺すために来訪した。


ヴィラン名:デッドショット
本名:フロイド・ロートン
天才的な狙撃の腕前を持つ暗殺者。
狙った標的は必ず殺害するとの評判だったが、バットマンの捕縛によって止められ彼に対抗心を燃やしている。
今回、デスストロークの名前を語り部下を集め、バットマンを殺そうとしていた。
デスストローク本人が来襲した事で三つ巴の闘いが始まっている。
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