転生した世界が判らない、だが……俺の敵がいるから確実にDC世界だ、多分   作:影後

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JOKER、カミキヒカルが冷凍刑に処されて早1ヶ月。
バットマン、星野瑠璃は変わらない日常を過ごしていた。
否、一点だけ違う点がある。



ジャスティス・リーグ

 

「お父様、おはよう!」

 

笑顔を向けながら入ってくるのは瑠璃の義理の娘。

星野瑠美衣(ルビー)、そして目にするのは義理父が執事に弾丸の摘出をされている瞬間だった。

 

「アルフレート、何故扉を閉めなかった」

 

「まだ、朝の4時です。想定外でした」

 

「お父様…また」

 

「ルビー、大丈夫だ。私が倒れることはない」

 

ルビーを膝の上にのせ、頭を優しく撫でる。

瑠璃はルビーの笑顔が好きであった。

自身の大切な妹を思い出させてくれる笑顔が。

 

「ルビー、何故私の部屋に来たんだ?」

 

「…怖い夢を見たの。お父様が……バットマンが死んじゃう夢」

 

「そうか、だから確かめに来たのか」

 

「お父様は帰ってきてくれるよね?何時も、一緒にいてくれるよね?」

 

「あぁ、まぁ人はどうせ死ぬ。死ぬまでは居るさ」

 

「旦那様、御子様にソレは」

 

「良いの、アルフレート。お父様はバットマンだもん、でも、ヒーローは死なない。テレビで見たよ!」

 

「……そうか。ソレにまだ私は若い。アクアにも言われたよ。孫の顔を見るまで死ぬなとね」

 

ルビーのその言葉はスーパーパワーを持たない自分には難しい物だった。スーパーマン、ワンダーウーマン、フラッシュ、サイボーグ、彼等と違いバットマンはメタヒューマンではない。

鎧を着て、人を殴り飛ばすクライムファイターだ。

 

「ルビー、寝ようか」

 

瑠璃はアルフレートに頷くと一緒のベッドに入る。

父親として、娘と寄り添うことは必要であり贖罪につながると知っているからだ。そして、朝の7時。

食堂ではアクア、ルビー、瑠璃の3人が食事を取っている。

 

「ナイフの使い方が少し違う、セバスチャン。アクアを。

メティス、ルビーを頼む」

 

「お父様、難しいよ」

 

「ジャンクフード等は問題はない。だが、この手の料理、そして

場ではマナーは必要だ。何時か、お前達もパーティ等には出るだろう、覚えておいて損はない」

 

そう呟き、朝食を再開しようとした矢先に食堂の扉が開いた。

 

「…アルフレート、俺には女性の知り合いはマオ・リンか他に」

 

「貴方がブルースの息子さんね?」

 

「申し訳ございません、旦那様。急ぎの御用でしたので」

 

顔を上げれば見えたのはスーツ姿の外国人女性、その正体を瑠璃は知っていた。

 

「……子供達も居る、後にして」

 

「世界の危機なの」

 

「世界の危機?見ろ!家庭の危機だ!!ルビーもアクアも、私が女性関係やらかしたか?とでも言いたい顔を向けてる」

 

「向けてない!」「…お父様」

 

ルビーとアクアの正反対の対応に何処か父親として傷がついたがしたかない。

 

「子供達にも私の正体…秘密はバレている。だからこそ、はっきり言う。ダイアナいや、ワンダーウーマン、何のようだ」

 

「「ワンダーウーマンなの!?」」

 

「子供に正体をバラすなんて」

 

「ルビー、アクア、誰にも言うなよ。話したら4ヶ月お小遣い50%カットだ」

 

「いや、それでも月5万円。それ、普通の子どもには多すぎるからな、お父様」

 

「えぇ!そんな!」

 

正反対の双子の言葉に女性は呆れる。

 

「子供が大好きなのね」

 

二人の前で瑠璃は少し苛ついた声で話す。

 

「愛する我が子だ、それにお小遣いに関しても無駄遣いをしていないしな」

 

「そう…本題よ。宇宙から敵がやって来たの、ジャスティス・リーグには貴方が」

 

「戦うのはやぶさかじゃない。だが一つ約束しろ。俺は今から家族の危機だ。戦いが終わったら、家の子ども達とジャスティス・リーグのメンバーで写真撮らせろ」

 

「「良いの?!」」

 

「良いわよ、クラークやバリーもきっと頷くわ」

 

「わかった、ルビー、アクア、セバスチャンとメティスの言うことを聞くんだぞ?」

 

「お父様、レベッカは?」

 

「今、休暇中だ。良いな、良い子にしていろよ」

 

瑠璃はそう言うとマオ・リンに電話をかける。

 

「マオ・リン、ジャスティス・リーグに招集された。何か有れば、お前が対応しろ」

 

そう一言だけ告げると瑠璃はダイアナを見る。

 

「……バットケイブに来い、ジャスティス・リーグの本部まで飛ぶぞ」

 

バットマンはバットウィングにワンダーウーマンを乗せると、まだ見ぬジャスティス・リーグ本部へ向かった。

場所はゴッサム・シティ近海にある元ウェイン家所有の孤島。

しかし、現在は世界で最も厳重な警備システムと警備員がいる孤島だ。しかし、元がバットケイブの一つである。

湖畔にある別荘、それが秘密基地の入口だ。しかし、バットウィングの入口は違う。湖が開き、格納庫への道が開いた。

 

「…始めて来たぞ」

 

「そうね、ブルースが色々してくれたから」

 

ワンダーウーマンと共に進んでいくと、中世ヨーロッパの円卓の様な物がありスーパーヒーロー達が座っていた。

 

「彼が新しいバットマンかい、ダイアナ」

 

「コウモリ野郎には違いないだろ」

 

「あの〜、バットマン?ウェインさんじゃなくて?」

 

それぞれ、スーパーマン、アクアマン、フラッシュだ。

 

「ブルースと同じ目をしている、良い戦士だ」

 

「グリーンアロー、お前の装備にインスピレーションは貰っている」

 

ワンダーウーマンと話した時とは別に濁声の重い声でグリーンアローと握手する。しかし、他のメンバーは理解している。

 

「マスクを外してくれないか」

 

スーパーマンの言葉にバットマンは頷き、マスクを外す。

そこに現れたのはチームの中で最も若い、まさに青年と呼べる顔だった。

 

「まだガキじゃねぇか」

 

「アーサー、彼を呼んだのは僕だ。聞かせてほしい、君の名前は?」

 

「ラピス、ラピスラズリ・ウェイン」

 

「なら聞かせてくれ、ラピス。君が戦う理由を」

 

「…家族を守りたかった。俺は両親に捨てられ、妹を守る為に金が必要だった。身体一つで稼ぎ、株をし、そして理解した。世界には腐った悪が蔓延っていると。俺は、そんな悪を倒すためにバットマンに、闇の騎士になった。世界が平和になれば家族が笑顔で暮らせる。俺は、俺はそのためならこの身体をどれだけ犠牲にしても良い」

 

スーパーマン、クラーク・ケントはその言葉に一言返す。

 

「バットマン、君をジャスティス・リーグは歓迎する」

 

「…俺もだ、良い目を。良い覚悟をしている」

 

「僕は元から歓迎してるよ?」

 

「よろしくな、バットマン」

 

瑠璃はバットマンと書かれた札のある席に座るとホログラムが映し出された。

 

「ラピス、ジャスティス・リーグに入ってくれた事を私は嬉しく思う」

 

「…お父様、ありがとうございます。それで、ジャスティス・リーグが集まる要件とは?」

 

瑠璃いや、バットマンの質問に答えたのはブルースだ。

 

「侵略だ、宇宙からの」

 

「…スーパーマンが居るのに」

 

「いや、既に来ていたんだ。アマゾン族とアトランティスが襲われた」

 

「…相手の名前は?」

 

「ステッペンウルフ、地獄の使者よ」

 

そして話されるステッペンウルフと地球人の因縁。

マザーボックスの存在、そして自分に与えられた役割。

 

「僕らには優れた参謀が必要なんだ」

 

「…ブルースは嫌がったと」

 

「ゴッサムでバットマンをしていた頃からずっと頼んでいたの。そしたら、息子ならと」

 

「ダイアナ、良いけど。約束は守ってもらう」

 

「約束って?」

 

「俺には子供がいる、双子の子だ。娘と息子、ジャスティス・リーグのメンバー全員とツーショット。絶対だぞ。後で、サイボーグも呼んでもらうが」

 

「おいおい、俺もか?」

 

「当たり前だ!アーサー!アクアマンも人気なんだぞ」

 

「日本人って……」

 

笑いながらジャスティス・リーグのメンバーは微笑む。

だが、すぐに入れ替わる。

 

「人間のマザーボックスを探さないといけない」

 

「マザーボックス?それはスターラボで調べていた異星人の技術だろ。表の顔で支援した時に見た。サイボーグの……その」

 

「えぇ、ビクターを蘇生させた。でも、クラークの話を聞いて」

 

「ゴッサムで謎の誘拐事件が起きているんだ」

 

そう言ってホログラムに浮かんで来たのは犯罪者が怯えながら描いたような絵。自分自身、良く知っている。

似たような絵を何度も描かれたからだ。

 

「ゴッサムでこの絵、バットマンがゴッサム市警に何をされたか予想はつくな」

 

「指名手配だが、ソレはジムの戦略だ」

 

「バットマン、その戦略とは?」

 

スーパーマンは疑問に思ったのか、バットマンに聞く。

 

「ゴッサムにもナイトは居る。だが、バットマンはいない」

 

「あぁ、表向きゴッサムでバットマンは死んで…そうか」

 

「そうだ、ゴッサムの犯罪者はバットマンを恐れている。ソレがこの絵だ、奴等は思うはずだ。ブルース・ウェインは生きている。再びバットマンを始めたと」

 

「でも誘拐は」

 

「犯罪者にソレは関係ない、連中はただバットマンを恐れているだけだ」

 

「戻ったのかビクター」

 

それはマザーボックスの力によって生まれたヒーロー。

人間と機械が融合したサイボーグだ。

 

「…まて、マザーボックスで生まれたサイボーグなら場所は」

 

「父さんがマザーボックスを特殊なボックスに入れて隠した。連絡を受けたが、場所は口頭で知らされる予定だったんだ」 

 

「……ホログラム。誘拐されたポイントを」

 

「……ごめん、バットマン。その……」

 

「済まない、これに音声認識はついていない」

 

「後で表の顔を使って改修してやる」

 

「コレでいいか?」

 

ビクター、サイボーグがゴッサム・シティで誘拐された人のポイントをホログラムとして見せる。一見、何かがあるとは思えないがバットマンは即座に見抜いた。

 

「サイボーグ、ゴッサム・シティの地下を頼む」

 

「ビクターだ。…そうか」

 

「あぁ、ゴッサムハーバーから誘拐された。しかも方角はゴッサム・シティの中央にその虫は飛んでいった。にも関わらず、目撃者やカメラに映っていないなら何処かに隠れる場所がある。だからこそ、地下を見たかった」

 

「……待って、このポイント」

 

「そうだ、流石だな。ワンダーウーマン」

 

「ダイアナよ」

 

「わかった、ダイアナ。誘拐された方角を全て繋げるとこのポイントに集約する。そのステッペンウルフは此処に居るはずだ」

 

 

 

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