ファンタジーRPGエロゲの裏ボスに憑依したけど、生き残りたい   作:モフモフ毛玉

4 / 10
勇者と仲間とストーカーする裏ボス

 

「これで主人公はちゃんと勇者だな…本当にキツいのはここからだけど」

 

原作でヒロインと会う森の木の上で、ツキの魔人は考える

 

主人公は故郷を出た時に加入するヒロイン二人とサブヒロイン三人をパーティに迎え入れるまでは何周しても同じだ。

 

問題なのはそこから先、三つの国のうちの何処に行くのか

 

故郷を除く三つの国はそれぞれ、特色がある

 

魔法を扱う者が多く、ツキに狂わされた者が一番分かりやすくて倒しやすい『魔法国家アルベド』

 

戦士やシーフが敵として多く出て来て、ツキに狂わされた者が一番分かりにくく、倒せずに長居すると刺客が洒落にならない程強くなる『神王国ワルキュリレ』

 

ツキに狂わされた者がしぶといものの倒すがまだ楽な方で、レベリングやドーピングがしやすく、他の国と比べて国家の崩壊までの猶予が桁違いに長い『宝食の国コルベリオ』

 

もちろん、この三つの国それぞれで仲間になるヒロインとサブヒロインもステータスとジョブのバランス良い為、何処の国に行ってもパーティで偏りが生まれる事はない。

 

ただ、それぞれのヒロインには代えが効かない固有能力があり、サブヒロインも特殊なクラスについている為、取り零すとまぁまぁキツかったりする。

 

個人的には魔法国家アルベドに向かって貰いたい、ツキに狂わされた者が分かりやすい代わりに国家の崩壊が爆速かよと言える程早い為だ。

 

初心者は主人公が魔法系に弱い為スルーして他の国を攻略してたらいつの間にか国家崩壊して見知らぬヒロインとサブヒロインのエッ!なスチルを見せられるというパターンが多い

 

「…と、いつの間にかヒロインとサブヒロインに合流してるな」

 

木に潜みながら故郷で出会うヒロインとサブヒロインを確認する。

 

「君、こんな森で歩いてどうした?道に迷ったのか?」

 

主人公に話しかけるのは騎士の格好をした乙女、名前をレアと言い、ゲーム内では物理と魔法、どちらの防御力も高い代わりにに攻撃力が低いという典型的なタンクだ。

固有能力として『そのターンの間に受けたダメージを固定ダメージとして全ての攻撃に上乗せする』というのがある。硬い敵によく刺さり、腐る事がない固有能力だ。

 

「もしかして、この子が神の言っていた勇者さんじゃないかな?」

 

「うん、私が勇者」

 

「ほらやっぱり!」

 

主人公を勇者と言い当てた露出度が少し高めの神官服を着た少女、名前をリティアと言い、ゲーム内では回復とアンデットに対してオーバーキル気味な攻撃力でプレイヤーから『アンデットスレイヤー』なんて呼ばれてたキャラだ。

そんな彼女の固有能力は『自身の攻撃にアンデット特攻分のダメージを上乗せする』というもの、つまりオーバーキルな火力を常に出すという物だ。

 

このお陰で回復職なのに序盤から火力が出まくるので初心者には助かる存在だ。

 

 

「では神託の通り、私達は勇者と共に行くべきだな」

 

「ですね…勇者さん、森を抜けた先に私達の部下が居ます。一緒に行きましょう!」

 

そう言ってレアが先導し、リティアが主人公の手を引く。

ここもゲーム通りだ、そして、森を抜けた先に居るのは…

 

「ん…勇者は無事見つかったみたい」

 

身の丈程の斧を背負った少女、戦士のアルテ

 

「良い事ですね、これでやっと動けます」

 

忍者のような黒装束に身を包みんだ女性、ヒナタ

 

「勇者ねぇ、どんな人かしらぁ…?」

 

ジャラジャラと音を立てながら鎖鎌を振り回し、黒い外套に身を包んだ女…ルナは妖艶に笑う

 

それぞれ役割としてはサブアタッカー、回避タンク、デバフ撒きとバランスが取れている。

 

固有能力はないものの、序盤では足りない火力と壁役、デバフを補う存在だ。

 

「皆さーん!勇者さんを見つけましたー!」

 

「すまない、少々時間がかかった」

 

こうして、序盤パーティとなる全員が合流した。

そのままワイワイと交流しながら、難所に差し掛かる。

 

そんなパーティをツキの魔人は能力で姿を消しながら後をつける。

姿を消すのもツキの魔人の固有能力、『月隠し』だ。

日が出ているのみではあるものの、姿を消す事が出来る。

 

「問題は初めてのパーティで何気に難しいサルの魔物集団の相手って事なんだけどな」

 

荒野に差し掛かった時、唐突に地中から体長5メートルを超える茶色の毛のゴリラと共に周りに猿が現れる。

 

チュートリアルを終えた全プレイヤーがその馬鹿みたいなHPの高さと攻撃力、そして敗北後のスチルの強烈さで『エロゴリラ』と『エロ猿』と呼ばれた魔物。

 

「ゴガガァ!!」

 

「ウギーッ!!」

 

ゴリラはドラミングをして威嚇し、サルはぴょんぴょん辺りを跳ねまくる。

 

「猿とデカい猿!?」

 

「数が多いですね…」

 

「んー…めんどいけど、全部斬り捨てよう」

 

「いきなりか…!」

 

「ふふふ…猿に私達の相手が務まるかしらね…?」

 

(そう言えば、後ろに気配感じるけど誰だろう…?)

 

チラリと勇者は戦闘開始前にも関わらず後ろを見る。

 

(っと危ない、主人公なのに気配察知が鋭いな…?こっち裏ボスなんだけど…)

 

ツキの魔人は即座に岩陰に身を隠す。

 

「…?あれ、気のせいかな…」

 

「勇者さん!?後ろ見てないで構えて下さい!戦闘ですよっ!」

 

「ゴガァァ!!」

 

「ウギギー!!」

 

こうして、パーティ結成した直後のいきなりの中ボス戦が始まった。

 





レア
序盤で頼りになるタンク、攻撃の代わりに『構える』というコマンドがあり、雑魚敵のターゲットを自分に引き寄せる。
ダメージを受けた後は『最も体力の高い相手』に攻撃を叩き込むのだが、ボス戦だとボスばかり殴ってしまうので彼女以外は雑魚敵を処理する必要がある。
親密度を上げると『鎧がすぐ合わなくなる』と零すのできっと成長が凄まじい

リティア
序盤で頼りになるヒーラー兼物理アタッカー、固有能力が働くのは通常攻撃のみながら、アンデットの特効ダメージが二倍と高いので通常攻撃が実質2回分のダメージを与えられる。
親密度を上げると『勇者さん、ずーっと一緒に居てくださいね!』と直球で好意を伝えて来る

アルテ
余り喋らないサブアタッカー、固有能力を持たない代わりに体力と攻撃力のステータスの伸びが良く、体力は全キャラ中2位になる。
このキャラの通常攻撃は、選択した相手ともう一体を巻き込んで攻撃する事が出来る。その為、雑魚戦においては無類の強さがある。
親密度を上げると『勇者の側、落ち着く』とよく密着するようになる

ヒナタ
回避タンク、通常攻撃が低い代わりに急所攻撃になった場合のダメージ量が他よりも少し高い。
素早さも高いので、基本的にヒナタの先制攻撃から入る。
真面目な性格ではあるものの、殆どがイロモノな為に気苦労が多い。
親密度を上げると主人公を酒の席に誘い、そのまま酔っ払って絡み酒をする。何気にスチル解放が早く、絵も人気なキャラ。

ルナ
妖艶な雰囲気のデバフキャラ。通常攻撃の鎖鎌は全体攻撃で、低確率で敵を毒状態にする。
攻撃力は全キャラ最低なのだが、レベルアップして行くと状態異常をばら撒くスキルを多く覚える為、刺さる相手だった場合ルナ一人で殲滅出来るようになる
親密度を上げると主人公を自室に誘い、ゲーム内でとても貴重なアイテム『医神の秘薬』をプレゼントしてくれる。
主人公にしか使用出来ないもので、使うと状態異常と体力を回復し、即座に10レベル分の経験値を取得してレベルアップする。
しかし後半で使用した方が良いアイテムなので、暫くはアイテム欄で腐る事になる。

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