ファンタジーRPGエロゲの裏ボスに憑依したけど、生き残りたい 作:モフモフ毛玉
少女に案内されて勇者パーティに合流したアカツキは
メイドの膝の上にいた。
(…どうしてこうなった)
アカツキはそのまま思い出す
☆
「みんなー!アカツキ見つけてきた!」
ドアをバンっと開けてそう言う少女に、皆ホッとした。
「よかった、見つかって」
「そうですねぇ…」
安堵する勇者と姫様、しかし一人だけ正気じゃなかった人が居た。
「はわわわ…」
メイドである。
メイドは両手をわきわきさせながらゆっくりとアカツキに近寄る。
ここで明かされるが、アカツキは侍ではあるものの、身長が低い。
156センチ、公式設定である。
そして、メイドに近寄られてるアカツキはと言うと
(そう言えばヒロインのメイドはちっちゃいもの好きって設定あったな、本人が185センチとかいうバカみたいに高い身長だし)
そんな事を考えているうちに、アカツキはメイドに捕まった。
☆
そのままニッコニコで膝に乗せられてるアカツキは、周りを見る。
(うん、ヒロインのお姫様とメイドもサブヒロインの冒険者三人も無事だな。姫様もメイドも固有能力が地味だけど強いし、ここで無くすと後々きつい)
「では、アカツキさんも来ましたので改めて自己紹介を…私はここアルベドの国王の娘、ナディアと申します」
「私はそのお付きのメイド、ソフィです」
「私は冒険者のシズク、槍使いだ」
「同じく冒険者のオーロラ、魔法戦士だ」
「お、同じく…冒険者のミスト、弓使いです…」
「そうか、よろしく頼む」
そう答えながら、アカツキは考える。
姫様であるナディアは、完全な支援職だ
仲間の中で数少ない状態異常を回復出来るキャラであり、彼女を除くと後二人しか居ない。
そんな彼女の固有能力は『バフの効果時間延長』だ。ナディアは自身を含めた全体にかかったバフの効果時間を延長させる。
地味な能力だが、中盤から敵が長めのデバフをかけて来る事が多く、普通のバフでは相殺出来なかったりする。
因みに『月夜の唄』ではRPGゲームによくある『デバフ解除』の能力を持っている仲間がたったの二人だけであり、そのキャラが加入するまでの間はナディアの固有能力に助けられる事が多い。
そしてそんなナディアの付き人メイドのソフィはデバフ特化。
全キャラの中で唯一、何もせずに攻撃を4回もでき、装備する武器によって与えるデバフが変わる。
初期装備の暗澹の暗器では敵の魔法攻撃と素早さを下げてくれる…何気にドルドマンにぶっ刺さるデバフである。
そんな彼女の固有能力は『武器切り替え』だ。
戦闘中であっても武器を変える事が出来る、しかも4回攻撃する時に一回攻撃したら二回目から変えられるのだ。
ただ、加入時では初期装備しか持っておらずアルベドで戦闘をすると増えていく…どこで調達してるのかは不明である。
シズク、オーロラ、ミストの三人も前衛二人に後衛一人と、後衛なナディアとソフィを入れるとバランスが取れる
しかし、そうなるとパーティ二つ分になって編成する時困るんじゃないか?と思うだろう。
しかし『月夜の唄』はエロゲではあるが高難易度なRPGゲームである。
製作者自らが『泣く泣くパーティからヒロインを外す要素なんてうちにはないよ!』と豪語したのだ。
そう言う通り、『月夜の唄』ではパーティ人数に制限がない。つまり最終的には*121人パーティになるのだ。
そんな人数だったら操作するプレイヤー大変じゃないか!と思うが、そこも製作者は考えた。
高度なAIを搭載し、勇者を除くヒロイン達の操作が大変な場合はキャラ個別に『お任せ』というコマンドがあり、使うとその場において最適な行動を取ってくれる。
ただし、あくまでも『その場において最適な行動』であるのであんまり多用すると負ける。高難易度RPGを舐めたらダメなのだ。
「アカツキ様も合流しましたし…勇者様。行きましょう」
「わかった、行こう…ダンジョンに」
ぼんやり考えてるしてるうちにダンジョンに行くのが決まっていた。
「む、何処のダンジョンに行くんだ?」
アカツキは意識を戻してナディアに聞く。
「向かうダンジョンですか?『水魔の遊び場』ですよ」
(よりによってそこかよ!?)
『水魔の遊び場』…緩い名前だが、ゲーム内において、道中の敵やボスが初見殺し性能過ぎた為に【クソダンジョン】とプレイヤー達から言われた。
初見で挑んだら99%負けるダンジョンである。
ナディア
アルベドのお姫様。完全な支援職であり、攻撃が出来ない。
その代わりに専用コマンド『白月の舞』がある。
味方の与えるダメージを底上げする代わりに、敵から狙われやすくなる。
親密度を上げると主人公の前で気を緩める事が多くなり、自室に招いたりするとお姫様らしからぬ姿を見せて甘えるようになる。
プレイヤーによっては彼女のその姿にノックアウトされる人も多いんだとか
ソフィ
ナディアの付き人メイド、デバフ特化で通常攻撃を常に4回出来る。
『武器切り替え』のタイミングは、ゲーム内では通常攻撃が当たった後に選択できる。もちろんそのまま攻撃も出来る。
使う武器それぞれ四つ
魔法攻撃と素早さを下げる『暗澹の暗器』
物理攻撃と素早さを下げる『堕落の暗器』
物理と魔法防御を下げる『放蕩の暗器』
素早さと幸運を下げる『厄呪の暗器』
である。
親密度を上げると主人公を『第二の主』として認め、自室に招くとお世話をしてくれる。
メイド好きなプレイヤーからの人気が高く、二次創作でよく書かれる
シズク
槍使いの冒険者。敵のヘイトを稼ぐのが得意で確率ではあるものの、武器攻撃限定でダメージを0に出来る。
生真面目な性格で、仲間を傷付けさせまいと率先して前に立つ。
なお、そんな彼女の敗北スチルはその半分がスライムである。やはり溶かす系には無力なのだろうか?
親密度を上げると、主人公の装備可能武器に槍と短剣が追加される。
それと共に、夕焼けをバックに微笑む彼女のスチルが解放される。
見た目も良いので人気のあるサブヒロインである。
オーロラ
魔法戦士の冒険者。自身にバフをかけて相手をぶん殴る、実に単純明快な戦法を得意とする。
何気に物理攻撃無効なゴースト系に物理ダメージを与えられる唯一の存在であり、オーロラのお陰でとあるダンジョンがただの経験値稼ぎダンジョンになってしまう。
親密度を上げると、主人公もオーロラの使用するバフ系魔法が使えるようになる。
それと共にスチルが解放され、鎧を脱いで汗で少し透けた服のまま一息吐くオーロラを見る事が出来る。
シズクに続いて人気のあるサブヒロインである。
ミスト
弓使いの冒険者。急所攻撃の代わりに致命攻撃を確率で発生させるキャラ。
自分に自信がなく影が薄いと言うように、戦闘中では狙われにくい。
致命攻撃も、与えるダメージを二倍にしながら人間の雑魚敵限定になるがしばらくの間行動不能になる『恐怖』の状態異常を与えられる。
しかし致命攻撃を受けた人間の雑魚敵は殆どの場合即死している。
親密度を上げるとそんな彼女が少しだけ自信を持つようになり、致命攻撃の追加効果が人間以外にも入るようになる。
それと共にスチルが解放され、主人公の手で撫でられて微笑む彼女の姿を見る事が出来る。