私は八重樫雫。私には幼馴染がいる。
名前は神之英寿。
その人ははじめて出会った時から私とは何もかもが違う、とてつもない雰囲気を放っていた。私と同い年のはずなのに。なのにずっと大人に感じた。やる事する事全て完璧にこなす。まるで何回もやった事があるように。さらに私の事を1発で女の子だってわかった。普通なら男に間違われるのにだ。
だから私はそんな彼に興味を持ち始めた。
私と英寿の両親どちらも仲がいいので同じタイミングで私の家の道場に入門した。そこでも彼は凄かった。私は手も足もでなかった。私はたまにお父さんにやらせてもらってて、同い年の中ではそこそこ自信はあると思っていたのに完敗をした。彼のその力にお父さんもおじいちゃんですら驚く程であった。ほんとにはじめてなのかと疑われていたが初めてだと答えていた。
それからというもの私はどんどん英寿に惹かれていった。
同じ小学校に入学し、同じクラスになる事も多くあった。私は彼に積極的に話しかけていったし、それに彼も応えてくれていた。
しかし3年の時に違うクラスになってしまった。それからというもの、私はいじめを受けていた。理由はもう1人の幼馴染、天之川光輝だ。彼は男女問わず人気で女子の中には彼の事が好きという者もいた。その女子から光輝と絡んでる事が気に食わないらしく、それでいじめを受けていた。
誰にも言えず1人苦しい日々が続いた。でもそんな時、私を救ってくれたのは英寿だった。英寿は学校でも一目置かれている存在で彼には中々近づけない。だからなるべく私と一緒に居てくれたり、相談に乗ってくれたりしていた。そんなこんなで気づけば1年過ぎ、英寿とまた同じクラスになりいじめはなくなった。
私はそこで英寿が私の王子様なんだって強く思った。彼は離してはいけないって。放っておいたらどこか行ってしまうような気もして。
それからというもの、私は英寿にアプローチし始めた。でも彼はほんとに何を考えているのかわからなく何度も折れそうになっていたがでもでも諦めてない。今でも続けている。
そんなこんなで小学校卒業し、中学校も卒業した。それと同時に道場を辞めた。最後はお父さんもおじいちゃんも倒してしまった。2人とももう教える事はないと免許皆伝した。
もちろん高校も同じところにした。勇気を振り絞って同じ高校に行こうと言ったらあっさりいいぞと言われた時はびっくりした。そのほかの幼馴染、香織、光輝、龍太郎も同じ高校に進学した。
2ヶ月ぐらい経ってからの事だ。英寿のお母さんから英寿が帰りが遅い所か帰ってこない日もあると言われたのだ。確かに学校にこない日もある。
だからどうしているか探ってほしいと頼まれた。そう言われた時はびっくりした。まさか彼がそうなっていたなんて。好きな人がそんな非行に走る事は嫌だと思ったし、私は探ってみる事にした。
「あ、英寿が家から出た。」
私は家見張り、英寿が家から出ていくのを確認に尾行した。
しかし着いていく内に辺りの雰囲気がどんどんおかしくなっていった。
「ここ、どこなんだろ……?」
完全に薄気味悪い。ほんとに非行に走ってしまっているのではないかと不安が増える一方だ。しばらくしたところで完全に英寿を見失ってしまった。これはまずいと思い、来た道を引き返して今日はもう帰ろうとしたその時だった。
「ジャ、ジャ……」
そこには化け物がいたのだった。人型の変な頭をした化け物が……
しかも一体だけではない。大勢いるのだ。
「な、何これ……?」
私は逃げようとしたが完全に囲まれてしまった。
恐怖で立っていられなく尻もちをついてしまった。
「人間か、珍しい。しかも中々に上玉じゃねぇか。」
「やめて……こっち来ないで……」
「大丈夫だ、君は俺達シャマトの肥料になるだけだ。フハハハ……」
明らかいかついリーダーらしき化け物がそう言ってくる。
英寿が何をしているのかを見にきて、ついでに説教までしようと思っていたのが、彼を見失い、化け物に襲われている。しかもこの状況じゃ助けもない、もう駄目かもしれない。そう思うと涙が止まらなくなってきた。
せめて英寿にずっと思ってきたこの想いを伝えたかったって後悔してる……
「やだ……まだ死にたくない……」
「やっちまいな、俺のかわいいジャマトちゃん達!!」
「ジャー!」
「いやァァァァァァ!」
そのジャマト?と呼ばれる奴らがもっている剣が私に向かって一直線に下がってくる。
さよならみんな、英寿。もっと長く生きたかったな……
それに伝えたかったな……好きって……
「こんな悲劇、忘れるに限る。」
「え……?英寿……?」
私の周りを囲うように狐の尻尾のような青い何かが壁になり私を守っていた。私助かったんだ……やっぱり英寿は私の王子様だったんだ……
でもいつも違う。圧倒的な何かを感じた。まるで人じゃないような……
それに容姿も違っていた。いつもは黒髪のはずなのに今は白髪。どこか神秘的なものを感じた。この英寿もかっこいい……
「今すぐ逃げろ。そして今起こっている事は忘れろ。それかお前の為だ。」
「え、英寿も逃げないと!!」
「俺は大丈夫だ。さぁ早く。」
私はここで逃げちゃダメな気がした。今の英寿を知りたい。
「嫌だ。私は逃げない。英寿と一緒に戻る。」
「駄目だ。今から起こる事を知ったら、もう後には戻れないぞ。」
「それでもいい!私は英寿の事をもっと知りたい!!それが私の願いでもあるから!」
「……ならわかった。俺から離れるな。」
「うん!でも終わったら全部聞くからね……?」
「お手柔らかに頼む。」
「おい!何2人の世界築いてんだ!何者かは知らんがお前も肥料にしてやる!」
「やれるもんならやってみろ。雫、見ていてくれ。」
DESIRE DRIVER
MARC IX
SET IGNITION
「俺の……」
パチン
「変身……」
REVOLVE ON
DYNAMITE BOOST
GEATS Ⅸ
GEATS BUSTER QBIX
READY……FIGHT!!!!!
その姿はまるで神のような白い狐だった。それも九尾のような。そして何より美しかった。
「さぁ、ここからが……ハイライトだ……」
鐘の音と共に地面からさっきの狐の尻尾のような何かがジャマト?に襲いかかる。
「え……嘘……」
そして次の瞬間大量にいたそれが一瞬にしていなくなった。そう、一瞬して敵を一掃したのだ。
「貴様、なんだそのデタラメな強さは……」
「言っただろう、やれるもんならやってみろって。」
「クソ、なら俺が直々に倒すまでだ!うぉぉぉぉぉぉ!」
リーダーが英寿目掛け一直線にくる。しかし……
また鐘の音と共に今度は岩のようなものを創り、そこに閉じ込めたのだった。
「それ以上近寄るな。」
BOOST CHARGE
BOOST TACTICAL VICTORY
「ハァァァァ!!」
銃の引金を引くと跡形もなく敵を葬り去った。
ほんとに一方的だった。あの化け物ジャマトと言う奴らに対して。
改めて英寿の凄さがわかった気がする。
「ふぅー。」
いつの間にか変身解除して、白髪の英寿が目の前にいた。
「これ、どういう事?ちゃんと説明して。」
「アイツらはジャマトっていってな、未来人が勝手に残していった人類を脅かす敵だ。その残りを俺はこうやって倒していっている。ただ表の人間世界にでてくる事はないだろうけどな。」
「そんな化け物とこれまでも何度も戦ってきてたんだ……」
「ああ、それが俺のやるべき事だからな。」
「そうなんだ。ところでなんで髪色とか目の色が違うの?」
「こんな事普通ありえないと思うが信じて聞いてくれ。」
「わかった。私はどんな英寿でも受け入れるよ……」
「ありがとう。俺は2000年の間、あらゆる世界、あらゆる次元で輪廻転生を繰り返し、そしてその果てに破壊と創世を司る神になった。だから今の俺こそがホントの姿で雫の思ういつもの姿はあくまで1人の人間のように化けているに過ぎない。」
「英寿が神様……?それに2000年生きてる……?」
「ああ、驚いたろ?しかもこんなに生きてて親からもらった名前は全てエースだ。」
ちょっと情報量が多すぎて処理しきれていない。もうハチャメチャよ……
「俺には目標がある。誰もが幸せになれる世界だ。これは1番最初に俺を産んでくれた母さん、それも創世の女神だったんだけど、その母さんから言われたんだ。誰もが幸せになれる世界を創ってって……その為に俺は戦ってる。だから雫、俺の理想の世界を叶える為に、協力してくれないか?」
「わかった。私、英寿の力になりたい。それと言いたい事があるの……」
「なんだ?」
「私、英寿の事がずっと好きだったの!だからこれから1人で抱え込まないで私を頼って?英寿が神様ってわかった以上、私は死んでも転生して英寿の隣にいる!駄目かな……?」
「雫……そう言ってくれてとっても嬉しい……こちらこそよろしく頼む。理想の世界の為、一緒に戦ってくれ!」
「うん!」
想い……伝えられた……!嬉しくなって英寿に抱きついちゃった……//
でも嬉しい……私、やっと英寿と……
「雫、お前は道場の時から見ていたがセンスがある。だからジャマトと戦えるって思ってる。変身しないか……?」
「ホントに!?英寿の隣で戦えるのならいいよ……?」
「ありがとう//じゃあおめでとう、今日から君は仮面ライダーだ。」
英寿がそういうと英寿の手元に箱が現れた。
「この中にはデザイアドライバーとIDコア、それにバックルが入ってる。これで俺みたく仮面ライダーに変身できる。大丈夫だ、危なくなったら俺がちゃんと助ける。少しづつでいいから慣れていってくれ。」
「こちらこそありがとう。私頑張るね……?」
「ああ、それでどうして雫はここに来てしまったんだ?」
「実は英寿のお母さんから英寿が帰ってこなかったり帰ってきても夜遅くって心配してて……それで英寿について行った感じ。」
「そうだったのか……でもまぁ、これから共犯だな。」
「うん……!」
結局英寿のお母さんには人助けって事で言い逃れる事ができた。
とても衝撃的でもあったし、嬉しい1日にもなった。
夜遅いからと家まで送って行ってくれた。
「改めてだけど、これからよろしくな。雫!」
「うん!わざわざ送ってくれてありがとね//好きだよ英寿//」
「ああ、俺も好きだ。じゃ、おやすみ。」
「おやすみ……!」