気付いたら邪教の教祖でした。辞めたい。   作:雷来でんぐり返し

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本当はもう少し先まで書きたかったけど限界でした。いつも感想や誤字指摘有難うございます。続きません。


晴れ時々恐怖後癒し

 よく晴れた日だった。今朝方外に出た時見た空には、強く自分の存在を主張する太陽が姿を表していた。

 

 まぁ年中薄暗いこの教会の中に差す光なんて無いんですけどね。きっとこの教会を建てた奴は吸血鬼とかなのだろう。そうじゃなければここまで陽の差さない構造にはしないだろう。

 

 もっと日光取り入れて行こうよ。こんなに暗いと気分も滅入っちゃうね。

 

 そんな暗く怪しい雰囲気を纏う室内。俺は書類の束を前にペンを持って椅子の上に鎮座していた。

 

 場所は俺の寝室でもある教祖室。この部屋は俺の寝床でもあり仕事場でもあり食事場でもあるのだ。最早部屋の方が俺より優秀。

 

 そんな部屋の現在の役割は仕事場。俺は目の前の書類へと手を伸ばし、そこの名前記入欄に自分のサインを書き込んでいく。

 

 教祖の仕事って何?そう聞かれれば些か答えるのに悩んでしまうかもしれない。

 

 教会にいる信徒への演説。外に出ての宗教勧誘。時々街のお偉いさんの所まで行って媚を売ったり、今日みたいに机の上で作業に勤しむ日もある。

 

 だが主に二分して言えば、布教活動と事務作業の二つだ。他の宗教がどういった実態かは知らないが、気づけば俺の仕事はこうなっていた。

 

 つまり教祖は神と紙に向き合う仕事って事だな!(激ウマギャグ)

 

 『私は好きよ。その戯言。』

 

 心の中、イスタちゃんがそう言った。

 

 戯言って…それは喜んでいいのか分からないや。

 

 「教祖様、次はこちらを。」

 

 俺が自分のギャグセンスとイスタちゃんからの評価に悩んでいると、隣から書類を持った腕が伸びてきて、俺の机の上へと新たな仕事が増える。

 

 この部屋にいるのは俺だけでは無い。俺が座っている席の隣には今日も凛とした表情で机の上の紙へと目線を下す知的な美人。カリンが居た。

 

 今日みたいな事務作業をする時は決まって教祖室で行うのだが、その時には補佐として俺の隣の机でもう一人事務作業を行うことになっている。

 

 大抵は今日みたくカリンが座っているのだが、居ない日はエーデルやアイナが担当する。怖い。

 

 きっとこれも無能の俺を有効に使うためカリンが考えた策の一部なのだろう。

 

 まぁ俺は補佐役の人達が確認して終えた書類にサインを入れるだけなので、俺だけじゃ何も出来ないけどね。

 

 『もう貴方抜きでもこの教団は存続できるんじゃ無いかしら?』

 

 うるさいよイスタちゃん。いやまぁ、事実ではあるけどね。

 

 この教団の経営と運営の実態は俺では無くカリンが握っているのだ。

 

 俺は言わばカリンに表舞台で操られる都合の良い駒。カリンが俺を使えないと判断したらそれが最後、俺のクビは簡単に切られてしまうのだ。

 

 だから俺は都合の良い道化を今日も演じて、目の前にある渡された仕事を精一杯行うのさ。

 

 『貴方はただ何も考えずに自分の名前を書いてるだけだけどね。』

 

 うるさいよイスタちゃん。事実を並べて俺の心を傷付けるのはやめよう!

 

 「教祖様、こちらも。」

 

 俺がただただ自分の名前を書き続けていると、再び隣から書類の提供が行われる。

 

 気になって少し書いてある内容をみると、そこには難しい内容の取引要求と、それに対するカリンにより修正された回答が書かれていた。

 

 それを見て、俺の何倍もの仕事量をこなすカリンに対しなんだか申し訳無くなった為、紙を受け取って一言礼を告げることにした。

 

 「ええ、有難うございます。」

 

 まぁ礼は言っても俺には紙の内容は理解出来ないし、変わらず紙にサインだけを書いていくんだけどね。

 

 『やっぱり貴方の存在意義が危ういんじゃ無いかしら?』

 

 いや、そんな事俺が一番分かってるから。やはりこれを理由に辞めるのが最適解な気がしてきた。でも今辞めたら職務怠慢罪とかで騎士団に捕まりそうだしなぁ。

 

 『私も詳しくは無いけれど、そんな名前の罪はあるのかしら?』

 

 えー。俺に聞かないでくれ。騎士団の事も法律の事もわからないんだから。

 

 俺が穏便にこの教団から離脱する方法を考えていると、段々とカリンから渡される書類のペースが上がってきた。

 

 俺は本格的に心を殺してサイン入力に専念する。

 

 そんなこんなイスタちゃんとダラダラ話しながらサインを書き続ける中。唐突に扉を叩く音が響いた。

 

 来客だろうか。部屋に入れていいのかの確認を目線を送る事でカリンに確認を取ると、それから間も無くして入室許可の声をカリンが出した。

 

 「どうぞ。」

 

 その声を聞いてから、扉はゆっくり開かれた。

 

 「失礼します、教祖様。担当の業務が終わりましたので、確認の必要な書類を届けに参りましたわ。」

 

 そう言って現れたのは銀髪ツインテールの美しい少女。通称俺殺しの悪魔嬢であった。

 

 『それは通称ではなくて貴方が勝手に言ってるだけでは?』

 

 そうとも言います。けどさ、ほら見てよ。早速俺に向かって加虐的な笑顔を向けて見てんじゃん。

 

 丁寧な一礼をして礼儀正しく入室してきたエーデルはその目線を俺にロックオン。それから俺を痛ぶる様子でも想像したのかニッコリと笑いかけてきた。怖い。

 

 部屋に入ってきたエーデルの手には書類があり、どうやらそれを届けに来たという名目でこの部屋を訪れたらしい。

 

 エーデルはこのように何かと理由をつけて俺の元にやってくるのだ。

 

 きっと俺が仕事をきちんと行なっているのかの確認と、サボりを見つけた際の始末が目的なのだろう。

 

 もし仮に失態が見つかった際は文字通り俺が始末される訳なのだが。

 

 それからエーデルは俺の場所へと近づいてきて、手に持つ書類を提出用の机へと置いた。

 

 それから俺の方を向いて口を開いた。

 

 「教祖様のお仕事はお済みでしょうか?そうでなければ私が手伝いますわ。」

 

 エーデルはニコリと微笑みながら、まるで心底俺を慮るようにそう言った。

 

 だが俺は知っている。これはエーデルが巧みに仕組んだ罠であることを。

 

 エーデルは、ていうか運営のみんながだけど俺より何百倍も優秀で仕事が早い。よって今この仕事をエーデルに任せれば俺はなんの労力も無しに完璧な成果を得られるだろう。

 

 だがそうは上手くいかないのが人生の世知辛い所。

 

 もし俺がこの提案に首を縦に振ったらそれが最後。

 

 「あ?お前部下に仕事押し付けるとか正気か?はい、パワハラパワハラ。」

 

 こう言われて俺はボコボコのメキメキになって変わり果てた姿で翌朝発見される事だろう。

 

 「確かにまだやるべき仕事は多いですが、安心してください。自分で手に負える範疇です。」

 

 俺は華麗に即死ルートを回避する。これが明日を生き抜く俺の生存スキルである。

 

 「そうですか。」

 

 俺からの返答にしゅんとした表情で答えるエーデル。

 

 俺を罠に嵌める算段が崩れてしまった為残念そうにするのであろうか。

 

 俺はどこか勝ち誇った様な気分でドヤ顔を浮かべる。

 

 『けど、折角手伝いを申し出たのに断るだけってのも良いとは言えないわよねぇ。』

 

 た、確かに。イスタちゃんに言われた通りこのままでは側から見たら幼気(いたいけ)な少女の心遣いを無下にする俺と言う構図が浮かび上がってしまう。

 

 ここは何かリカバーする発言をしなくては。

 

 「ああ、勘違いをしないで欲しいですが、エーデル、貴女からの助力提案は嬉しかったですよ。これからも期待に応えられるように努めますね。」

 

 これで完璧だろう。誰から見ても俺は完璧な上司である。

 

 さぁこれでエーデルの全ての算段が崩れた訳だが、どういう訳かエーデルは嬉しそうに笑顔を浮かた。

 

 「!…うふふ、有難うございます。教祖様。」

 

 そう言ってエーデルは微笑みながらこちらを見た。

 

 ど、どう言う事だろうか。単純に礼を言われて嬉しい?いや、そんな訳ないと思うが。

 

 困惑する俺を置いて、エーデルは軽い足取りで部屋の隅へと移動をしていった。恐らくあのまま紅茶か何かを用意してこの部屋に居座る気だろう。

 

 そのまま俺の監視を続行するためか…そう考えれば先ほどの笑顔の裏も覗けると言うものよ。

 

 俺を油断させておいて監視を続ける、そしてボロを出した所を現行犯逮捕か。なかなかえげつない事を考えやがる。

 

 恐ろしや、エーデル、恐ろしい娘よ。

 

 俺がエーデルの策に勘づき戦慄していると、横からカリンが顔を近づけ小さく話しかけてきた。

 

 「…毎回の事ですが、止めなくてよろしいんですか?」

 

 え?何のこと?…もしかしてエーデルの事か?

 

 俺は遠くでティーポットに沸かしたお湯を注いでるエーデルに視線を向ける。

 

 いや滅茶苦茶止めて欲しいけどね。てかあれカリンからの指図じゃなかったんだ。これはつまりカリンが命令すれば流石のエーデルですら頷かずにはいられないと言う事だろうか。

 

 となれば今すぐ退室をして頂きたいところだが、これでエーデルから反感を買い、カリンの目の届かない所で俺が締め上げられでもしたら元も子もない。

 

 「別に構いませんよ。それに彼女がいれば私の作業も捗りますしね。」

 

 恐怖でね。

 

 俺の言葉にまだ若干の言い残しを含んだ表情でカリンは言った。

 

 「そうですか…いえ、それなら構いません。」

 

 それ以降何も言わずにカリンは作業へと戻った。

 

 俺も自分の作業に戻ろうと視線を机に移そうとした時。

 

 目の前に入ってきた時と同じ加虐的な笑顔を浮かべたエーデルが立っていた。

 

 ヒエッ。俺は思わず椅子から仰け反って倒れそうになる体を押さえる。

 

 急に現れたかと思われたエーデルは良くみると両手にカップを持っており、それを俺とカリンの机の上に置き、言った。

 

 「ふふ…それは嬉しい限りですわ。是非とも作業効率を上げてください。」

 

 笑いながら語りかけてくるその言葉は俺への皮肉であろうか。

 

 訳すと「おめえが手を抜かないよう監視しとくからよぉ…余計なことすんじゃねえぞ?」となります。怖い。

 

 俺は震える手でエーデルの置いたカップを口に運ぶ。

 

 あ、これ紅茶だ。俺はコーヒーも紅茶も苦手なので味の良し悪しが分からないが、多分いいやつだろう。多分。

 

 『私は好きよ…うんこれは中々ね。』

 

 へえー、イスタちゃんって紅茶好きだったんだ。て言うかイスタちゃんって俺と味覚共有してたの?

 

 『ええ、基本神体(ペンダント)さえ付けてれば視界も聴覚も味覚も共有できるわ。頑張れば貴方の身体を操作することも出来ましてよ。』

 

 そうだったんだ…知らなかった。そろそろ本格的に身体を乗っ取られてもおかしくないな。

 

 『ウフフ。別にしないわよ。』

 

 出来ないとは言わないんですね。怖い。

 

 俺が驚愕の事実をイスタちゃんから聞いていると、いつの間にかエーデルはこの部屋のソファに移動しており、優雅にそのカップを持ち上げ飲んでいた。

 

 それから少しの間書類にサインを書いていくと、またも扉からノックの音が聞こえた。

 

 「教祖様。」

 

 次は誰だろうか、俺がそう考えてるとエーデルが俺の方を見て呼び掛けてきた。

 

 いや、俺じゃなくてカリンに聞いてくれよ。俺はそう思ってカリンの表情を伺うが、特に反応を示さないため、適当に頷くことにした。

 

 それからエーデルが入るよう指示を出すと、扉が開いた。

 

 「失礼します!」

 

 元気な声が扉が開くのと同時に聞こえた。

 

 姉妹の悪魔嬢じゃない方。今日も元気に長い髪を揺らす、ブルーメルの登場であった。

 

 その右手には入ってきた時のエーデル同様書類の束を持っていた。ブルーメルの方も仕事が終わったのだろうか。

 

 「今日も午前のお仕事が終わったので報告に…って!お姉様!先にいらしてたのね!」

 

 姉であるエーデルの姿を発見して驚いたように口を開き、その口を覆うように手を口に寄せた。

 

 入ってきて数秒だが部屋の中の空気が明るくなったような気がする。ありがとうブルーメル。お姉ちゃんの方が下げた温度を上げてくれて。

 

 そんな妹の様子を見てエーデルが口を開く。

 

 「ええ、ブルーメルもお疲れ様ね。それと、淑女たる者あまり大きな声を出さない事よ?」

 

 …淑女?普段から俺の事を貶める事しか考えて無さそうなエーデルだが、確かに今の振る舞いを見ると気品というか、高貴な雰囲気を感じることが出来た。

 

 「ああ、私ったらダメね!これからは気をつけるわ!お姉様!後教祖様、これが終わらした書類ですわ!」

 

 しまった!という風に口を閉じてから話すブルーメルだったが、全くもって声量を落とさずにそう言った。かわいい。

 

 それから俺の方へと近づいてきたブルーメルは手に持った書類を俺へと渡してきた。

 

 「おや、貴女ももう仕事を終わらしたのですね、ブルーメル。有難うございます。」

 

 ブルーメルからそう言って書類を受け取ると、嬉しそうにニコリと笑うブルーメル。

 

 かわいい。そう思い丁度手頃な位置に頭があったため、思わず手を伸ばしその頭を撫でてしまう。

 

 頭を触れられた瞬間少し驚いてこちらを見上げ、それからくすぐったそうに目を閉じて頭を下げた。

 

 あ〜癒しぃ〜。

 

 やっぱりブルーメルとイゴだけが俺のこの生活での癒しだよ。後最近はオングリュークも俺の味方、というかいい奴説が出てきたからな。

 

 もしかしたら今は俺にとって追い風なのかもしれない。そんな事を考えていると隣から咳払いの音が聞こえた。

 

 「こほん…教祖様、お取り込み中申し訳ないのですが、本日の予定について話しておきたい事が。」

 

 そう言ったカリンの声に俺は意識を戻す。

 

 目の前には嬉しそうに目を瞑って俺の手を頭に置いているブルーメル。というか俺が置いてるんだけど。

 

 流石に撫ですぎたか。つい自制を忘れていた脳みそに一喝入れてから手を下げる。

 

 「あ…」

 

 瞬間惜しげな声がブルーメルから漏れる。急に撫でられるのを止められた犬の様な寂しい表情に再び手を置きそうになるのをグッと堪える。

 

 「おや、これはすみませんね。それで話とい…う…の…。」

 

 気を取り直そうとカリンに返事をしながら視線を前に戻す。

 

 しかし、その途中こちらを親の仇を見るかのような視線で見つめるエーデルと目が合う。

 

 その視線は憎悪か怨嗟か。漏れ出す負のオーラが俺の首を絞めるように纏わりついた。

 

 …………はっ!危ない、あまりの恐怖に意識を手放しかけていた。

 

 「教祖様?」

 

 寸前の所で意識を戻した俺はエーデルの姿を視界に入れないようにカリンへと振り向く。

 

 「い、いや、何でもありませんよ。それより、話しておきたい事と言うのは?」

 

 もう一度見てしまえば今度こそ命が無さそうだったので目線はカリンの方にのみ向け、話を促す。

 

 「本日午後に行われる騎士団からの視察ですが、その相手が騎士団長と副団長という事でして、疑いを深めないためにもこちらから伺うべきだと考えるのですが…。」

 

 あー、うん。あったね。そんな話。 

 

 ブルーメルヒーリング効果によって浄化されていた俺の心が一気に現実によって汚染されて濁る。

 

 ああ、どうしようか。結局深く考えないで今日まで過ごしちゃったんだよな。

 

 「ああ、そうでしたね。それでは此方も向かう準備をすべきでしょう。」

 

 俺は何も準備できてないけどね。

 

 俺の返事を受けてカリンが三本の指を立てて話した。

 

 「はい、ですから予めこちらから出向かう者を教祖様含めて三名、決めておきたいのですが。」

 

 あ、俺はもう行くの確定なのね。視察が終わるまでこっそり隠れてる俺の作戦は使えない訳だ。

 

 「成程、となると後二人ですか…。」

 

 どうやら俺が決めていいらしい。俺は顎に手を当て考える。

 

 今日これから騎士団のもとを訪れる際連れて行く二人。別に誰でもいいから俺より断然優秀そうなカリンとエーデルでいいかな?

 

 そう思いカリンに二人の名を告げようとしたところ、イスタちゃんから待ったがかかる。

 

 『本当にその二人でいいのかしら?』

 

 え?何か問題あるかな?

 

 『別にその二人に問題があるわけではないけれど、もう少し慎重に考えた方がいいんじゃなくて?』

 

 イスタちゃんのその主張に俺も少し固まる。確かに俺は安直に決めすぎだったかもしれない。

 

 でもだとしたらどうやって決めるべきか。

 

 俺以外はみんな優秀だし、それだったら誰でもいい気がするが。

 

 そんな風に悩む俺の元にイスタちゃんから天啓が降る。

 

 『今から向かうのは騎士団よ。それにいつものように事務作業でも布教活動でもないのだから別の能力が求められると思わない?』

 

 た、確かに…。今から俺は自分の職務怠慢の疑いを晴らしに行くと言うのに、このままではエーデルが俺の失態を告発してエンドではないか。

 

 俺の中からエーデルと言う選択肢が消えた。

 

 『そうね、話し合いには相手の心を測る能力が必須よ。これは貴方の疑いを晴らすのにも大事でなくて?だから私としてはアイナちゃんをお勧めするわ。』

 

 アイナ、アイナかぁ…うーん。別にアイナに不満がある訳ではないが、もし騎士団の方々と話し合う時にアイナが近くに居たら俺が集中できないかもしれない。

 

 ほら、アイナって種の性質上か知らないけど、常にフェロモン的なの出してる気がするし。そのせいで気づいたら目で追っちゃってる時もあるしね。

 

 『むぅ。そうかしら?』

 

 と言うかイスタちゃんはアイナを気に入ってるだけでしょ。

 

 『あら、バレちゃった?』

 

 バレバレだよ。となるとアイナも除外して、残るはカリンとブルーメルとオングリュークとイゴか。

 

 てかよくよく考えたらカリンってダメじゃないか?一応教団の運営をしてるのがカリンな訳だし、教会の頭領としてここを動くのはまずい気がする。

 

 そもそも迎えのメンバーに俺を指名したのもカリンであった。

 

 つまりこれは「お前みたいな無能サインを押すくらいしか出来ないんだから出迎えくらいやってこいや」みたいな意図である可能性が高い?

 

 となるとカリンも除外して残り三名の中から選ぶ必要があるな。

 

 でそうなると…ブルーメルとオングリュークかなぁ。

 

 少なくともこの二人は俺を敵視してないだろうし。イゴは少し内気と言うか、初対面の会話が苦手そうだからな。

 

 「…そうですね。ではこの二人を連れていく事にしましょう。」

 

 俺はそう言って二本の指を上げた。

 

 「ブルーメルとオングリュークにしましょう。」

 

 瞬間俺の耳にガラスの花瓶が割れた時のような音が響いた。

 

 「「は?」」

 

 俺は失神した。

 

 

 

 

 




おまけ


実は上位神官の中で教祖を呼ぶときは微妙に表記が違うんだけど、気付いた人いるかな?

カリン…『教祖様』
エーデル…『教祖様』
ブルーメル…『教祖様』
オングリューク『教祖サマ』
イゴ…『教祖』
アイナ『教祖さま』

これに漏れる例があったら書いてる時の作者の脳みそが限界になってると思ってね。

後「眼鏡とメガネ」とか「かわいいと可愛い」とか微妙な表現もできる限り判別つけて書いてるんですけど、こんなの気づいてる人がいるわけ無いので止めて書くスピードあげた方がいいですね。

続きません

イスタニア教団幹部の中で見たい過去話は?

  • エーデル&ブルーメル
  • イゴ
  • アイナ
  • そんな事より話進めろや
  • 続きません
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