久しぶりです。約1年ぶりにクソ亀更新作者が戻ってきました。つい先日。受験。終わりました。専門なんでね。という予断は置いといて、今回の小説は、私が本当に書きたかったものでした。でも、ラブライブの3期が始まるということで、3期が終わるころには、追いつくだろうという感じで書かせていただきます。
もう一度言います。今作は、私が本当に書きたかった物語です。書きたいを詰め込みに詰め込むので、中盤とかごちゃごちゃになるかもですが、最後まで走り抜けたいと思いますので、是非とも応援お願いします。まずは毎度おなじみプロローグから。どうぞ
ちなみに映画ギーツの件ですが、金欠過ぎてやばいので、ワンネスコアIDは諦めましたw
さて。この物語を読んでくれた読者の諸君。本当にありがとう。これから君たちにとある一人の青年の物語ご覧いただく。
が、その前に一つだけ私から語らせてほしいことがある。今から話すことは、あくまで私の主観かつ憶測ばかりだが、この物語を語るうえで事前に頭に入れてほしいことになっている。少々手間かもしれないが、物語のプロローグとして読んでもらいたい。
『大好き』
この言葉を言うのに、難しいことは何もない。ただそこに連なる3文字を声に乗せて発するだけなのだから。しかしなぜ我々人間は、このたった3文字を言うという簡単な動作ができないのか。
答えは単純明快。その行為に対する勇気がないからだ。大という字を除いたたった2文字の言葉でさえ、人は言うのには躊躇う。躊躇いや羞恥心などをすべて捨てた暁に、この2文字あるいは3文字は相手に届けられる。
ただ、本当に勇気だけなのだろうか。好きという言葉は相手を好むということ。真に込められた意味はさておき、表面上の意味だけでは相手のことをよくないと思っていないのは確かだ。相手が自分に対して抱いている印象。それが自分の中でかけがえのないものになった時、好きは発せられる。
なぜこのような話題が出たのか。
これは極論だが、私が思う愛とは好きという感情から直結しているものであると思っている。もちろんここでいう好きは色々な意味がある。人として、友達として、家族として。そして異性として。愛があるから好きになる。逆に誰かを好きになれば、そこには愛が生まれる。愛=好き、好き=愛。このメカニズムこそ、人間が社会を生きる上で最も欲しているものだ。
愛は、人を狂わせる。
そんなことが言われるようになったのはいつからだろうか。数年前。数十年前。はたまたもっと前からかもしれない。好きという言葉を対象から言われたいがために人は何らかのアクションを起こしその人の目を引く。
時には急激に距離を詰めてみたり。時には思い切った行動をとったり。時にはあえて突き放したり。時には…
世界を作り直したり。
◇◇◇◇◇◇
これで何度目だろうか。この力を使うのは。
初めはただの自身の我儘だった。もっといい結末があったはず。もっと理想の未来があったはず。
自分ではわかっているんだ。こんなことはただの自己満足なんだって。自分のためにしかならないって。
けど自分にはもう、これしかない。
理想の世界が叶うまで。俺はこの力を使い続ける。
《RE:START》
この日、一人の人間のいた世界は、2つの世界と交わった。
◆◆◆2011年東京・渋谷区◆◆◆
突如室内に響いた発砲音。その音に皆は息を呑み、恐怖を覚える。作業をしていた者たちは手を止め、一斉にそちらの方へと向いた。拳銃を持った男は続けざまにこう言い放つ。
「騒ぐな!!命が惜しかったら金をだせ!!!」
いくら難しい言葉を覚えていない小学生でも、ここまでくれば男が何者かわかるだろう。
『現在、渋谷区の○○銀行に強盗が押し入り中にいる人を人質に立てこもっているようです!』
「チッ…もうマスコミが駆けつけていやがる…」
男はテレビのスイッチを切りテーブルの上に荒々しく置くと、再度従業員に向けて拳銃を構える。
「おい。この中に金詰めろ。妙な事したらぶっ殺す」
「は、はい!」
共犯の対象となった女性従業員を横目に、男は一度あたりを見回しおおよその数を把握する。
「大人が12にガキが5か…」
男がシャッター越しに外を眺める。あらかじめ警察にも妙な動きをしたら人質を殺すと釘を刺しておいたので、警察はいまだ停滞中だ。
「おい、」
男が近くの女性を名指しする。そのすぐ横にはオレンジの髪をした少女が紫色の瞳に涙を浮かべていた。
「今すぐ警察に電話して今の状況を伝えろ。変なこと言ったらわかってるよな?」
女性は静かに頷き、震える手で携帯を操作する。
「い、今銀行強盗がいます…」
女性が恐怖のあまり語彙力のない言葉で警察に状況を伝える。男はその様子を見て笑みを浮かべている。ドラマでよく見られるこのシチュエーションがそろっている状況で、起こる事態はたった一つ。
「ッ!?なんだてめえっ!!」
突如男の背後から、一人の少年がつかみかかった。男は少年を振り払うように体をばたつかせる。数秒の押し問答の後、
「この…クソガキィッ!!」
男の叫び声と同時に少年の体が地面に叩きつけられた。少年はうめき声をあげ、その場にうずくまる。
「このクソガキぃ…しねぇ!!」
男は怒りのあまり目を真っ赤に充血させ、少年に向かって銃を向ける。
《バァンッ!!》
◇◇◇◇◇◇
衝撃と絶望。のちにその光景を少女はそう解釈し、金輪際忘れることはなかったという。少年を庇うようにして向けられた背。その広くも勇まし背中には、赤いシミがじわじわと広がってた。
「おとうさんッ!!」
その日当時5歳の少女は、彼女にとってはあまりにも悲惨な『父の死』と言うものを経験した。その後、死の原因となった引き金を引いた犯人は、その場で逮捕。彼女の父親はその場で死亡。男性の死の間接的要因となった少年は年齢故無罪と称されたが、少女からの怨恨の念と、将来での絶対的な虐めが与えられた。
そして十年後、少年少女は高校生となった。
◆◆◆2021年東京・渋谷◆◆◆
「はぁぁ!?養子ィッ!?」
東京、渋谷にある街角の小さな喫茶店。その台所で声を上げたのは、幼少期と変わらないオレンジの髪をなびかせた少女『渋谷かのん』。彼女は紫色の目を大きく開け、目の前に居座るショートカットの眼鏡をかけた妹である『渋谷ありあ』に疑念の声をかけた。
「そう。来週からウチにくるんだってさ」
「ありあ、ちなみに歳は?」
「お姉ちゃんと同じ」
「まさか、男だったり…」
「残念ながら、男です」
渋谷かのんは天を仰いだ。彼女の性格上、人混みは大の苦手。それに加え、男となればがちがちに緊張してしまう太刀なのだ。そんな彼女に向かって昨日まで見ず知らずの赤の他人だった男を突き出され、「今日からあなたの家族です。」なんて言われれば困惑しかない。
つまり何が言いたいか。彼女はこう思っているわけだ。
「終わった…。女の子ならともかく、男の子が…」
「はぁ…お姉ちゃん。変わんないね。いい加減男の子慣れたら?」
「無理だよ!無理無理!!」
「そんなこと言ってると、何時まで経っても恋人できないよ~?」
「う、うるさいなぁ!そーゆーありあはどうなの?」
「私はもうできてます!今4か月」
渋谷かのんは今度は頭を抱えた。妹の惚気話などこれまで何度も聞かされてきたはずなのに。なんで忘れてしまうのだろうか。
そもそも、こんな話を妹としたことがあったのだろうか。
「え?」
「え?ってお姉ちゃん。この前も聞いてたでしょ」
「え?あ、そ、そうだったっけ?アハハ…」
結果、愛想笑いしかできなくなる彼女であった。
「やっぱり、10年前のこと引きずってるの?」
ありあの声を聴き、それまでコップを洗っていた手がぴたりと止まる。
「あの男の子のこと、まだ許せないの?」
「…この話はもういいの。自分の中で片づけたから」
「お姉ちゃんはほんとは思ってるんじゃないの?あの人はお姉ちゃんのことを…「うるさいなぁッ!!」ッ!」
「あの子のことは、口に出さないで」
「ごめん…」
「あ、こっちこそ気分悪くさせちゃってごめんね?」
かのんは空気を和ませるためにテレビのスイッチを入れる。テレビには今話題のスター特集が映っていた。
『今話題のスター・オブ・ザ・スターズ・オブ・ザ・スターズその名も『
「あ、ありあ。ありあが推してる人出てるよ?」
「うん。ありがと…」
ありあはかのんからリモコンを受け取ると、テレビの前の椅子に座り鑑賞する。かのんはすれ違いざまのありあの顔を思い出し、なんだかいたたまれない気持ちになったため、部屋に逃げることにした。
「はぁ…」
ドアを閉めると一つため息をつく。あの日から自分は変わってしまった。父親を失った後割とすぐに、翻訳家として働いている父親と再婚し、事件当時身ごもっていた胎児を出産。その娘に『ありあ』と名付け、幸せに暮らしていた。偶然にも父方の性と同じ名を持つ渋谷に家を構え、そこでカフェを営業。常連が来るまでの人気店となった。だがいくら家庭が裕福になろうと、自分の中で心からの幸せは感じられなかった。
まるで幸せのすべてを奪われた気分だった。そう。すべてはあの日から、あの少年が犯人に抵抗した瞬間から始まったのだ。本当はわかっていた。彼が自分たちを助けるために抵抗したこと。そんな彼を責めるのはお門違いだということも。でも、責められずにはいなかった。それはなぜか
「決まってるよ…。あの子のせいで、私の本当のお父さんが死んだ」
自らの父を殺されたことへの怒り、憎しみ、恨み。本来責めるべきは犯人だそれはわかっている。だがしかし、その引き金を引くこととなった彼もまた、自分の中では犯人と同じ立場に立つ人間なのだ。
でも実際、彼が動かなければ助からなかった命もあった。だからこそ自分は、『渋谷かのん』という人間は、尊敬や感謝、恨みや憎しみといった複雑なる感情の中で、揺らいでいるのだ。
「あ…」
ふと、視界の端に映ったものがあった。それは、かつて自分が好きだったもの。自分が目指したかったたったひとつの夢。
「まだ…触れるんだ…」
ぽつりと出たその言葉に含まれているのは、安堵か、後悔か。そんな自分自身の感情はつゆ知らず、黒いケースの中から茶色いものを取り出す。新しい父が高校入学祝いにと買ってくれた。まだ傷一つないギターを。
「すぅ…」
息を吸い、ゆっくりと指先で弦をはじく。ポロンという音とともに、弦についていたほこりが音もなく舞う。
「…」
また一つ。弦をはじく。今度は強めに。
「…ふふっ」
段々と弾く音が軽快に。そして強くなる。音程が重なり、一つの曲となる。点と点がつながり、線になるように。その中で、彼女は歌う。
ほんのちょっぴり 悲しい時なら 背筋伸ばして 声を飛ばせば
ルルルル いつでもそばで 光をくれた歌 手をつなごう
ほんのちょっぴり 悲しい時なら 背筋伸ばして 声を飛ばせば
ルルルル いつでもそばで 光をくれた歌 ルララ 手をつなごう
今は、ほんのちょっぴり。そう。ほんのちょびっとだけでいい。浸らせて欲しいんだ。自分の理想の世界に。自分の
彼女は純粋に願った。家族と心の底から幸せに生きれる世界を。彼女はただ、自分の世界を頭の中で描いた。夢のような幸せを。
もし、そんな世界が叶うなら。そんな夢のような出来事が起きるなら。彼女はすぐさま神に願っていただろう。
『自分の理想の世界を、叶えてくれ』と…。
『いくら心が揺れようと、君を許すつもりはない。』
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