え~。私作者。大分嘘つきました。詳しくは前回の前書きを見て頂ければわかると思うんですが、しばらく完全オリストです。さすがにここでギーツ要素いれときゃ行かんだろと私魔がさしまして、そしたらこうなりました。なので今回はスパスタ本編3話+オリストって感じです。
課題編はスパスタ本編の3話が終わるまでやろうと思っていますので、ご了承ください。
相変わらず読者の皆さんにとっては読んでいて意味が分からないと思うところがありますが、そういったところはスパスタ本編の2,3期あたりですべて解消させる予定なので、今は気長にこの物語を楽しみながらお待ちください。
今回も伏線がたくさん(?)張られているので、そちらにも注目しながらミスマッチした『ラブライブ!スーパースター!』と『仮面ライダーギーツ』の世界観を楽しんでいただければと思いマス。(可可風)
それではどうぞ。
「その手紙は?」
「決まってるだろ。ファンレターだ」
「いや、それは見ればわかる」
軽いボケにツッコむギロリの目線の先には、とある1枚の手紙。英寿は誇らしげな表情で手紙を机の上に置き、いまだに疑問を抱き続けている2人に対して解説をした。
「これを見てみろ。さっきの録音の内容と同じことが書かれている」
「確かに」
英寿に促されて手紙をみる。その内容は、お姉ちゃんが音楽科に落ちたのでどうすればいいのか悩んでいるというものだった。
「この内容は今度のラジオ収録で取り扱おうと前から思ってたから、ここに持ってくるまで頻繁に読んでいたんだ」
「なるほどな。なら話を整理すると、この手紙の送り主が澪の応援しなきゃいけない奴の妹ってことになんのか?」
「そういうことだ」
ウィンの簡単な整理で彼の情報を確認した3人。ここでギロリがとある質問を2人にぶつける。
「だが、なぜ今まで気が付かなかったんだ?彼と接触できる機会は多くあったはずなのに…」
実は、ギロリとウィンが澪と会うのは先ほどが初めてではない。その真相は後に語るとして、それ故にギロリの言う通り彼の家族構成を知れる機会はこれまで多くあったのだ。少しの沈黙が続き、英寿がまさかと顔を上げる。
「今回の事例はイレギュラーなものなのかもしれない」
「どういうことだよ」
「つまり…」
英寿はそこまで言うと、ソファーに座り直し2人の顔を見つめたままとある真実を告げた。
「今まで世界が幾度となくやり直されては来たが、恐らく今回の世界が初めてなんだろ。渋谷澪という存在が生まれたのは」
◇◇◇◇◇◇
「「やっぱりダメ!?」」
英寿たちの話題の的になっている彼の前で、かのんは涙目になりながら澪とありあに自分が再び歌えなくなったという報告をした。そのことを聞いた2人は目を丸くし机にへばりついているかのんを見つめる。かのんは2人(主にありあ)に対し悲しげな声でうんと言った。
「今まで大事な時以外は歌えてたのに…」
「朝だし人も少なかったから大丈夫だと思ってたんだけど…」
「余計悪くなっちゃったのかな?」
ありあの言葉にかもしれないと返しながらうなだれるかのん。フェスで1位を取らなければスクールアイドル部設立が許可されないというのはありあを通して澪も知っていたため、同情の目でかのんを見つめてた。
「お姉ちゃん…」
かのんを見たありあはなんだかいたたまれない気持ちになり、今日はあまり話しかけないでおこうと密かに心の中で誓ったのだった。
◇◇◇◇◇◇
「やめた方がいいのではないですか?」
かのんが歌えないと知ると真っ先に口を開いたのはこの女。現生徒会長の葉月恋である。申し訳なさそうに顔をうつむけるかのんに対し、彼女は追い打ちをかけるように学校の評判が下がったらどうしてくれるんだ的な言葉を畳みかける。
「まだ歌えないと決まったわけではありません」
「そうは思いませんが」
「兎に角、やれることをやってみようと思う。まだ時間はあるし、理事長先生は許可してくれているんだから、別に問題はないでしょ?」
音楽科の千沙都の意見は素直に受け入れたのか、恋は「嵐さんの練習の邪魔にならなければよいのですが」と千沙都の身を案じるようなことを言って毎度のごとくその場を去っていった。
◇◇◇◇◇◇
恋の茶々入れという障壁を乗り越えた3人。
「放課後時間ある?」
という千沙都の言葉によってかのんとともにやってきたのは、千沙都がバイトをしているたこ焼き屋。そこに偶然という形で居合わせた澪とともに千沙都が作ったばかりのたこ焼きを見つめていた。かのんはたこ焼きと歌えないことについての関連性がどこにあるのかと問うが、千沙都はその疑問にない胸を張って答える。
「かのんちゃんが歌えなくなるのって、決まって人前とか大きなステージとかだったでしょ?」
「でも今回は…」
「その原因は絶対プレッシャー!フェスで1位を取らなきゃって新たなプレッシャーが、かのんちゃんの中に生まれているはず」
千沙都は身振り手振りを付け加えながら、かのんが歌えなくなる原因が彼女の中にあるプレッシャーだと語る。その対策として彼女が考え付いたのが…
「いらっしゃいませー!ってなんで!?」
たこ焼き屋の単発バイトだった。千沙都はもはや彼女を置き去りにして説明を始める。
「喫茶店のお手伝いとかはしてるだろうけど、不慣れな状況に対応できると変われるかも。たこ焼きって、作っている間見られていることが多いでしょ?」
つまり彼女の考えを簡単にまとめると
プレッシャーがあるから歌えない!→不慣れな状況に対応できたら変われるかも!→加えて人前が苦手だからそれも克服しよう!=たこ焼き修行だぁ!!
というわけである。
「いや、どういうわけだよ」
途中から千沙都の話をよく聞いていなかったため、このよくわからない方程式を自分の頭の中で一通り立てていた澪がそう呆れながら呟く。その目線の先では、彼の妹がせっせことたこ焼きを作っている。
「おー。うまそー!!」
ふいに横から声が聞こえた。視線をその方向に向けると、一人の男性が目を輝かせて自らのポケットから財布を取り出しながらかのんたちの方へと向かった。
「すいません。たこ焼き12個入り3つ」
「は、はい!!」
急な来客に多少焦るかのんではあったが、千沙都の協力のもとたこ焼きをパックに詰めていく。
「お会計1560円です」
注文された個数が今完成している個数よりも多かったため、先に会計を済ませた千沙都。少し待ってもらうように促すと男性は快く承諾し、他の客が来ていないこともあったのでレジ前で待ってもらうことになった。
「こんなに多くお買い上げいただいて…。何かパーティーでも?」
さすがに待ってもらっているのに退屈させるのもいかがなものかと思い、千沙都は男性に対しセールストークを試みる。
「まあ、そんな感じかな。この店って君たち2人だけで回してるの?」
男性は苦笑いで返した後、キッチンカーの中を見回して尋ねる。
「あの子は今日単発で、普段は私一人なんです」
「店長とかは?」
「普段はこの近くにもう1つうちの店があって、そっちに」
「へ~。俺もこうやって蕎麦屋でバイトしてた時期がなんだか懐かしく思えてきたよ」
男性はどこか遠い目をして呟く。隣でかのんがぎこちない動作でたこ焼きを焼いている傍ら、会話を弾ませる千沙都と男性。いつの間にやら2人の話を聞いていた可可が目の前の男性に話しかける。
「その言い方から予想するに、お兄さんは社会人というやつデスカ?」
「うん。ただ、今はなりたい職業が見つかったからそれに向けて勉強中」
「なりたい職業?」
千沙都が男性の言葉を復唱する。ちょうど注文された分のたこ焼きが焼きあがったので、ここからは千沙都も協力し、残り1パック分のたこ焼きを詰めていく。
「お待たせしました!たこ焼き12個入り3パックです!」
「おぉ!ありがとう!」
感嘆の声を出しながら意気揚々とたこ焼きを受け取る男性。そのまま頑張ってねと2人にエールを送ると、軽やかな足取りで店を後にした。その後も客がまばらでやってきてはかのんが一心不乱に焼き続けるという構図が続き、約2時間後。
「歌えるように…なってない」
「やはひ、うははへふひはいへふへ(やはり、歌は別みたいですね)」
そんな簡単じゃないかとため息をつく千沙都。
「次は可可の番です!」
頬張っていたたこ焼きを飲み込んだ可可は、そう高らかに叫んだ。
◇◇◇◇◇◇
「衣装!?」
ところ変わって次に訪れたのは近くにある服のお店。千沙都の作戦が内面からの克服に値するならば、可可の作戦は外面からの克服。つまり『可愛い衣装着れば気分が上がって歌えるようになるんじゃね?』というものなのだが、
「あの~…」
試着室に入って1分も経たないうちに、かのんがひょっこりとカーテンから顔を出す。
「どうしました?」
「いや、衣装…可愛いな~って」
「でしょでしょ?!」
「早く見たい!」
友達と幼馴染の促進を受けたものの、まだ着てはいないというかのん。可可は一瞬驚くも、『アクセサリーがないから着るの戸惑ってんじゃね?』という憶測のもと、千沙都とともにすぐ近くにあったアクセサリーコーナーでアクセサリーを物色する。そして10分も経たないうちに
「「はい!どうぞ!!」」
2人して純度100パーセントの笑顔とともにアクセサリーを差し出す。この一連の流れをかのんの意見を聞かずにしたものであったためさすがのかのんも涙目になり、
「可愛いすぎて…私には無理だよぉぉぉ!!」
と叫んだものの。
「「突撃ぃぃ!!」」
何としても彼女のカワイイ姿を見たい勢である2人によって強制試着という強硬手段に出られたため、先ほどたこ焼き屋にいたからという理由でかのんによって強制連行させられた澪がトイレから戻ってきたときに見たのは、
「まじかお前」
「「たまんねぇぇぇ!!」」
まるで変態のような声を上げる2人と、その2人が構えるカメラに向かって一切の躊躇いも恥じらいもなくポージングを決めていたかのんだった。ちなみに、この時彼女たちのおかげで学んだことが一つだけあったらしく、それは
「消して」
普段自身に対して嫌悪感むき出しで抵抗してくる彼女でも、友達に対してガチトーンで脅すことがある。という今後一切活用できなさそうな教訓であった。
◇◇◇◇◇◇
「だああ!!つっかれたー!!」
自分の部屋に戻るなり、お茶の間に流すにしてはあまりにも汚らしい声を上げながらベッドにダイブする澪。かのんも今、自室で可可と千沙都とお話し中である。時刻は夕方の4時。晩御飯までまだまだ時間が有り余っているため、少し昼寝でもしようかと目を閉じる。
《GATHER ROUND》
着信音とともにこのような音が聞こえたのは、夢の世界に入ってから1時間後くらいだろうか。目を擦りながら自らの携帯を確認する。だが、通知が何一つない。
「…まさか!」
一気に意識が覚醒し、慌ててそれをしまったとされる引き出しを開ける。
「ついに来たか…」
澪が手にしているそれ『スパイダーフォン』の液晶画面には、デザイアグランプリのエンブレムが表示されていた。少し前に、スパイダーフォンをギロリから受け取った時、
『デザグラ開始時には、着信音とともにその画面が表示される。それが、デザグラ参加者の召集の合図だ』
と説明された。その後、ウィンからデザイアグランプリの参加者が集まる集会所にその場から移動できる手段を教えてもらった。
「…よし」
部屋のドアを少し開け、近くに家族がいないことを確認する。そしてIDコアを握りしめ、同じ引き出しにしまってあったデザイアドライバーを腰に巻き付けた。すると澪を取り囲むように青白い光の輪が出現し、明らかに転送されそうな音とともに彼の視界を遮る。まぶしさで手で覆い隠す澪。やがて感じていた眩しさは消え、恐る恐る手をどけると
「まじか…」
目の前には宇宙を模したような空間が広がっていた。360度あたりを見回す彼の耳に、またもや誰かが転送されてくる音が聞こえる。
「よ。数日ぶりだな」
「ウィンさん!」
転送されたのは晴家ウィン。彼は右手を軽く上げ澪と挨拶を交わす。
「これからデザイアグランプリが?」
「ああ。でもその前に紹介しとかねえとな」
「紹介って?」
ウィンの言葉に合わせるように、同時に4つほど誰かが転送される音が聞こえる。視線の先には女性1人と男性3人、計4人の人物がいた。
「あれ?」
その中の一人が澪を見て目を細める。こちらも同じことを感じたのか、目を細め返す。そして
「「あっ!!」」
と2人して同時に声を上げた。彼らがそう驚くのも無理はない。なんせその相手とは
「あんた、嵐のたこ焼き屋に来てた…」
「君こそ、あの店にいた…」
たこ焼き12個入り3パックというありえない量を買った男性その人だったからだ。
「なんだよ顔見知りだったのか」
「初めましてだよね。俺は桜井景和。仮面ライダータイクーン!よろしく」
自らの変身ポーズと思われる仕草をした男『桜井景和』は右手を差し出す。澪もこちらこそと返して右手を握り返す。それを見ていた女性も優しい笑みを浮かべながら挨拶をする。
「私は鞍馬祢音。仮面ライダーナーゴ。よろしくね」
「吾妻道長。仮面ライダーバッファだ」
『鞍馬祢音』が名乗ったそのあとに、髪をくくった男性『吾妻道長』も自らの名を名乗る。そして残る1人の男性は、澪の目の前まで行き自己紹介をした。
「俺は浮世英寿。仮面ライダーギーツだ」
「あんたのことは知ってる。うちの妹が大ファンだってさ」
開始前にも関わらず余裕の笑みを浮かべる英寿に対し、澪は彼がすでに知っている事実を話す。だが、さすがはスター。紳士ともいえるに等しい対応を見せ、初耳かのようなリアクションを見せた。最後にこの中で1番面識があるウィンが再度自己紹介をする。ここで自分も名乗っておかねば礼儀がよろしくないだろうということで自分も名乗ろうとしたが、タイミングよく白黒の服に身を包んだ女性がやってきたため中断された。
「プレイヤーの皆さん。ようこそお越しくださいました。これより『デザイアグランプリ』を開催いたします!進行は私。ナビゲーターの『ツムリ』が務めさせていただきます」
ツムリと名乗る女性によってデザイアグランプリの開催が宣言される。彼女は目の前に立つ6人の戦士を一人ずつ見ながら進行を続ける。
「参加プレイヤーは6人。仮面ライダーギーツ:浮世英寿様。仮面ライダータイクーン:桜井景和様。仮面ライダーナーゴ:鞍馬祢音様。仮面ライダーバッファ:吾妻道長様。仮面ライダーパンクジャック:晴家ウィン様。そして今回新たなプレイヤーとして、仮面ライダーホッパー:渋谷澪様。以上が、今回のデザイアグランプリの全参加者となります」
「仮面ライダーホッパーか…」
何気に今まで聞かされていなかった自らが変身するライダーの名を聞かされる澪。自分でその名前を復唱していると、ツムリは両手を大きく広げ高らかに宣言した。
「これより、新生デザイアグランプリ第1回戦『ナイトジャマト鬼ごっこ』を開催いたします」
こうして、理想の世界を叶えるために集められた6人の仮面ライダー。その戦いの火ぶたが切って落とされたのだが、それはまた次のお話。
デザイアグランプリの開幕は、参加者が事前に持っているスパイダーフォンによって知らされる。
評価感想。お待ちしております。
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『始動』…動き始めること。また、動かし始めること。
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