恥ずかしがる生徒はかわいいですね。
pixivに投稿したものをこちらにもupしました。
「ごきげんよう、
いつも通りの胸元の青色のリボンが映える白い怪盗の衣装に身を包み、
「今日も時間通りだね。そろそろシャーレに来るのも慣れてきたかな?」
そういって先生は椅子を回転させ、こちらに体を向ける。
「今日はアキラが来るって知ってたから人払いは済ませてあるよ」
「あら、お気遣いありがとうございます」
「アキラが来たって他の生徒たちに知られたら大騒ぎになっちゃうからね」
そう、
「ふふっ、では何故、
「アキラが大切な私の生徒だからだよ」
……っ!!!!!
これだからこの人はいけない。怪盗である
「閑話休題、怪盗がここにいるということは、何かを頂きに参ったということです」
「うーん、慈愛の怪盗じゃなくて清澄アキラっていう生徒を呼んだつもりだったんだけどね」
「予告状も差し上げましたので、今宵は怪盗として伺ったつもりなのですが……」
「そうだったね。まぁ、何を持っていってもいいけど、あんまりめぼしいものはないと思うよ」
「ふふ、価値があるか否かは先生の一存で決められるものではありませんよ。確か5月の頃、私は先生に『路傍の石』と『美術品』をどのような基準で図るかお聞きしました——」
「そうだね。そのとき、私はアキラの気持ちに寄り添うって言ったし、その日から目の前にある『路傍の石』だと思っていたものの価値についても考えてみるようにしてる」
!?
「初めて出会った生徒の話をそこまで覚えて頂けているとは驚きですね」
「大切な生徒の話してくれた心のうちなんだから、それを大事に受け止めて自分のことのように考える。これは私に打ち明けてくれた生徒に対しての私なりの礼儀のつもりなんだよ」
!!!!!
これだからこの人は
「さて、ここまでお話してその『美術品』の心当たりはありますか?」
そう言うと、おもむろに先生がポケットをまさぐる。そして何かを掴んでソレを私に見せてきた。
「例えばこの盗聴機の中に入っていたSDカードとか?」
うん……!?!?!?
「私の作業机の引き出しの裏とベッドの裏、あと洗面台に巧妙に隠されてたんだよね、これ。いつも盗聴してる子に聞いてもそれは設置していないと言っていたんだ」
というか何故、
非常にまずいですね。
「で、いろいろと可能性を潰していった結果、アキラ?盗聴機設置したよね?」
ジワリと嫌な汗が流れる。
「私が……そのようなものなど、設置した覚えがないと言った場合、どうするんですか?」
「いや、この話の中で確信したよ」
先生がまっすぐな目で、すべてを見透かしているかのような目でこちらを見てくる。
「アキラ、君はどうやら驚いたり動揺したりするとそのしっぽが激しく揺れるみたいだね」
えっ……?
「ほらね」
本当に
今までこのようなことを指摘されたことがなく、この初めての心の中身が暴かれているという状況に恐怖さえ覚えていた。
「おそらく、今はここまで思ったことが読まれていると思って怖いと思ってるんじゃないかな?」
怖気がたった。
完璧に読まれている。自分のしっぽを確認してみると自分の足の内側で丸まっていた。
「アキラのしっぽはわかりやすくてかわいいね」
先生はいつもと変わらない笑顔でこう続けた。
「それで、なんで私のことなんか盗聴してたのかな?」
できるだけしっぽを動かないように意識して……
「……シャーレでの、会話を盗聴することによって、侵入するための──」
「ダウト」
先生はぴしゃりと
「もっと違う理由があるよね?」
またしっぽなのですか!?と思ったが
今回も何が原因で心理状態が読まれているかわからない。
「答えてくれる?」
先生に隠しごとなどできないのだろうか?
「それは……」
ここまで言われてしまったらもう話すしかないのでしょう……。
「
「でもその猫耳から恥ずかしがってるって伝わってくるから嘘じゃないんだね。言ってくれてありがとう」
うん……!?
「私とお話したい時は言ってくれればどこにでも出向くし、シャーレに来たいって言ってくれればいつでも招待するからさ・・・」
先生に何を言われているのかが理解できない。
今更耳を手で隠すがもはや手遅れだ。
「ごめんね、相当恥ずかしい思いをさせちゃったみたいだね」
そういえばしっぽからも
耳を抑えながらしゃがみんだ。慈愛の怪盗の名にあるまじき醜態だがこの際なりふり構っていられない。
というか、今まで私の耳やしっぽのせいで
……顔から火が出るほど恥ずかしい
「アキラ? どうしたの?顔が真っ赤だよ」
「いえ、これは……その……」
「熱とかあるなら病院行った方がいいよ。ちょっと冷えピタ持ってくるね」
どうしてしっぽとか耳から私の思ってることはわかるくせに、人の顔を見て思ってることが理解できないのですか。もうこうなったら……
「失礼いたしましたっ!!!」
シャーレのベランダに一目散に駆ける。そして最後の怪盗としてもプライドが働いたのか、身をひるがえし、
「また伺いますのでその時は覚悟しておいてくださいね」
と言い捨てた。
そして深夜のキヴォトスに身を溶け込ませた。
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「悪いことをしてしまったかな」
先生はアキラの消えていった先を見てつぶやいた。
「あまりにも実家のネコと同じ反応をするものだからつい調子に乗ってしまったけど、人に対して同じことをするのは少しデリカシーがなかったな」
今度はじっくりと時間を取ってゆっくりと彼女が満足するまで話を聞いて、私の話も聞きたいようだったからたくさん話してあげよう。そしてこのお詫びとしてごはんでも連れて行ってあげよう。と、先生は静かに話しかけた。まだシャーレのどこかにあるかもしれない彼女の
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「うぅ、なんなんですかあの人は」
自室のベッドの上で私は柄にもなく足をバタバタさせていた。
「ぜんぶぜんぶ筒抜けで、それでいて
今も熱いほど紅潮している。
もしかしたら私の先生に対するあんな思いやこんな思いまで筒抜けだと思うと……
「あぁ、許せません。私のこの思いをなんだと思ってるんですか、あの人は。もうこうなったら責任を取っていただくしかありません」
これが理不尽であることもわかっている。だが、こうでもしないと私の気が収まらない。
「先生、あなたを頂きに参りますね♡」
にゃーんにゃん
かわいいね