Hello,Goodbye,Night City‼   作:不落八十八

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三十七話

 これは……なんだ……?

 段々と鮮明になっていくこの光景を……俺は……知らない筈だ、だが、知っている気もする。

 大歓声のオーディエンスに披露するギターの音色が箱に走って行く。

 誰もが俺で、俺がお前で、……ノイズ混じりの思考の中、知らない筈の奴の顔が見える度に知っていると名前が浮かぶ違和感が酷くなっていく。

 俺は……どうなったんだ? 思い出せ、俺は、誰だ……?

 俺は、俺は……ヴィンセント、《ジャッカルズ》のヴィットだ。

 何でこいつらは俺をジョニーと呼ぶ?

 キィーンと耳鳴りめいたホワイトノイズが迸った。

 場面が変わった、これは……ヘリコプター、の中か。

 段々と目の前の光景の差異が明らかになっていく、どれもこれも古めかしい、エアリアル・ビークルが主流の昨今でヘリは廃れた筈だった。

 つまり、これは……誰かの古い記憶を見せられている、のだろうか。

 ヘリがナイトシティの上空を飛んで行き……、あぁ、こりゃ、随分と古い記憶だ。

 旧アラサカタワーの跡地にあるべきそれが、未だに健在している時代なんて大分古い、半世紀は古い記憶だ。

 ローグ、シャイタン、スパイダー・マーフィー、どれも知らない名前だ。

 俺が追体験させられているこいつがジョニーと言う奴は分かったが……、あぁ、こいつが、そうか、こいつがジョニー・シルヴァーハンドなのか。

 かつてアラサカタワーへ乗り込んで核爆弾で吹っ飛ばしたと言う希代のテロリスト、ジョニー・シルヴァーハンドの記憶を見ているのか。

 屋上でのタレットの掃射……、脳裏にガトリング砲の音が聞こえてくる心地だった。

 そして、内部に侵入してやけに格好良いハンドガンで階下に降り、エレベーターに爆弾を仕掛ける訳か。

 あの時の出来事ってこんな感じだったんだな、と片手でポップコーンを摘まむ様な気分で鑑賞を続ける。

 まるで映画みたいな無双シーンに胸が高まり、古めかしいICEブレイカーの登場で最高潮になる。

 おいおい、これを表に出せば凄い特ダネになるぞ、だなんて面白がってたのが悪かったのだろうか。

 アダム・スマッシャーの登場に一気に血の気が引いた。

 ……テックの量が少ない、と言うか生身もあるんじゃないかこのアダム?

 抵抗虚しく、持っていたヘヴィマシンガンで腹部を引き千切られる様にぶち抉られ――、んん?

 何時の間にかヘリポートまで登っていて脱出を……失敗して、また、アダムに撃たれた。

 この頃からプロジェクタイルランチャーを愛用しているようだ、嗚呼、思い出したぞ。

 

「俺は……あの時、地下駐車場でアダム・スマッシャーに心臓をぶち抜かれたんだ」

 

 それから走馬灯の様にジョニーが体験したであろうソウルキラーの悍ましい苦痛を味わって、意識が途切れて――。

 声が、声が聞こえてくる、俺を、俺の名前を呼ぶ声が……。

 

「起きろ、起きてくれV。お前が死んだら、全てが終わりだ。オレは、お前に酷い事をしている自覚がある。恨んで良い。許さなくても良い。だから、頼むから目を覚ましてくれ――ヴィンセント」

 

 俺の右手を強く握り締めたリトルボスの弱々しい声が、聞こえる。

 うぐっ、っ゛ぁっ、灼熱の様な痛みが、身体から蘇る様に引き起こされていく。

 明滅する視界、ホワイトノイズを越えて、俺は視界に映る施術用ライトの明るさに目を焼かれていた。

 此処は……、動かない身体をそのままに眼球だけを動かして辺りを見回せば見た事の無い場所だった。

 しかし、視界の先に、俺の右手を掴んだまま寝ているリトルボスの姿が見えた。

 此処は……現実、なのか?

 身体には包帯が巻かれていて、案の定左腕の感覚は……あった。

 おかしいな、二の腕の半ばから抉られたと思ったんだが、と見やれば、何処かで見た事のある、いや、見覚えしかない銀色の腕があった。

 

【ほぉ、良いセンスしてやがるなこの嬢ちゃん。お前もお前だ、さっさと起きろ、まだ寝ぼけてるのか】

「……誰だ、アンタは」

 

 リトルボスの背中を、サムライジャケットのロゴに指を這わせたその男は、落ち着いた様子で此方を見ていた。

 時折ノイズが走った様に軸がブレ、まるでこの世の人間では無い様な雰囲気を露わにしている。

 場末の酒場でロックを歌っているかのようなパンクロッカーな恰好に、旧時代のプロテクターを身に付けている男は俺の質問に肩を竦めた。

 まるで自分の部屋の様な足取りで近くにあった椅子へとどかりと座った男は、アビエイターを取り外して胸元に掛けて笑みを作った。

 

【俺を知らない奴がまだ居るとはな、とんだ田舎野郎だなお前。良いか、耳をかっぽじって聞け、俺はジョニー・シルヴァーハンド。お前の頭の中の住人だ。……まぁ、詳しくは首元のチップだがな】

「生体チップ……起動しちまったのか!?」

【お生憎様だがな、お前はこれの、《Relic》の起動条件を揃えちまった。あの全身テックの糞野郎に心臓をぶち抜かれただろ、それがトリガーだ】

「なんで、お前はそれを知ってるんだ……?」

【はっ、頭の中に残ってるんだよ、詳細なログがな。中途半端に起動しちまったみたいで、半ばの覚醒をしちまったんだとよ。まぁ、途中でそこの嬢ちゃんが新しい心臓と左腕を取り付けてお前は一命を取り留めた訳だ。一生感謝しておけ】

「リトルボスが……」

【さて、最悪な事に今の俺はデジタルゴーストな訳だ。お前の身体から抜け出す事はできないし、お前しか俺の美声を聞けない。まぁ、そう言う事で宜しく頼むぜ、ヴィンセント】

 

 随分とこいつ親し気だな? と思ったが、俺がこいつの記憶を見た様に、こいつも俺の記憶を覗いていた可能性は非常に高い。

 まぁ、アラサカを潰した希代のテロリストロッカーだ。コーポから底辺に落ちて、サイバーパンクとして這い上がって、今回の件で俺を気に入ったとかそう言う感じだろう。

 

「あぁ、宜しくな、ジョニー。俺の意識が無い時にも辺りの事を知れたりするのか?」

【お前の知覚範囲なら、と頭に付くがな。サイバーウェアを通じて情報を得る事ぐらいはできるらしい。……ところで、お前、煙草吸わないか? 半世紀振りに味わいたいんだが】

「……今は無理だ。リトルボスが煙草嫌いなんだ」

 

 ジョニーは大袈裟に両手を上げて肩を竦め、リトルボスを見やって溜息を吐いた。

 流石に命の恩人に対しては礼儀を弁えているらしい、実に助かるな。

 

【ちっ、なら仕方が無ぇ。半世紀も待ったんだ、数分くらいは待ってやるさ】

「悪いな。今時のフレーバーを楽しませてやるから我慢していてくれ」

【……ふんっ、まぁ、良い。楽しみにしておくか】

「そろそろリトルボスを起こすが、大丈夫か?」

【……はぁ、お前まだ気付いて無かったのか。そもそも俺はお前にしか見えないんだ、普段は気を付けろよ、ヤク中と間違えられるからな】

「それはまずいな……、リトルボスがドラッグ嫌いだからな。今も現在進行形で街からドラッグが駆逐されてるってのに、んな真似したら事だ」

 

 俺の言葉を聞いたジョニーは何とも言えない表情を浮かべて、椅子の背凭れに体重を掛けて足を組んだ。

 あぁ、俺の記憶を見たからリトルボスの事もある程度分かっているのか。

 

【僅か十五歳の少女に翻弄されるナイトシティってのは……見たくなかったな】

「ご愁傷様。諦めろ、リトルボスの下に居るならもう慣れるしかない」

【……俺たちのロックは、叫びは、随分と形を変えて残ったもんだな。……はぁ】

 

 椅子をくるくると回してジョニーが両手を上げて降参のポーズを取った。

 希代のテロリストにそこまで言わせるだなんて、流石はリトルボスだな。

 俺の右手を握ったままの小さな掌にどれだけの責任が掴まれているんだろうか、大人であるからこそ不甲斐なくなってしまう。

 俺たちの会話、と言うよりも俺の独り言で意識が揺らされたのか、ぼんやりとリトルボスは目を開いてぽやぽやとした様子で目を瞬かせていた。

 そして、上半身を起こしている俺を見てカッと目を見開くと、握っていた右手を離して俺の肩に当ててベッドに戻した。

 

「ばっ、お前心臓移植の手術受けてたんだぞ!? 上半身なんざ上げてるんじゃねぇ! 死ぬ気かっ!?」

「あ、あー……、すまない、リトルボス。随分と迷惑を掛けたみたいだ」

「……はぁー、それはこっちの台詞だ。悪かったな、流石にあんな横槍が入るとはオレも思っていなかった。手術代は此方で負担してやる、今は穏やかに休め。……帰って来てくれて本当に良かった。後遺症も……目立ったものは無さそうだが、何か問題があればちゃんと言え」

「あ、それなんだが」

 

 ちらりとジョニーを見やると興味無さげに頷かれた。

 あいつもリトルボスの有能性を理解しているようで、主治医としての判断を聞きたいのだろう。

 リトルボスは突然変な方向を見やった俺の視線を追っていたが、眼をぱちくりさせてから目元を摘まんだ。

 

「成程、一度ソーサーを走らせるが構わないな。お前に起こっている状況を説明できるやもしれん」

「どうぞどうぞ、リトルボスの診断に任せます」

「そうか、無駄を省けて助かる。……これは、はぁー……、やっぱりか。依頼達成率百パーセントの看板は下ろさなきゃならんな」

「そいつはどう言う……」

「良いか、良く聞けヴィット。この生体チップ《Relic》は半ば起動してセーブモードに入っている。初期設定だけ行われて、後の実行を何らかの妨げがあって止まっているらしい。このチップはアラサカが売り出そうとしている《Relic》とは違う、言わばプロトタイプの一つだ。オレの持っているデータと食い違う点が多々ある。もはやこれは……カスタムチップ、いや、サンプルか? 起動ログはあるもののどれも失敗しているが、何故かお前には適合したらしい」

「抜いても大丈夫なのか?」

「無理だ」

「……へ?」

「生体チップ、と言っただろう。これには最先端のテクノロジーであるナノマシンが用いられている。それも、IPS細胞を模した、な。チップの中身に入っている設計図を基にIPSナノ細胞がお前の中に入っている状況だ。再び《Relic》が起動を果たせば、ナノマシンも本来の仕事をし始める。お前の脳細胞や神経などに憑りついて、お前の身体を設計図に沿って作り替えていく。既に神経ポートに癒着して抜けないし、無理に抜けば脳の一部を引っこ抜いてるのと同じだ」

「じゃ、じゃあ、もう一生抜けないって事か……?」

 

 リトルボスの手にも余る案件である事は見て分かる、眉間に深い皺が寄る程の深刻具合だからだ。

 右手首のポートからソーサーのコードを引き抜いたリトルボスは、椅子に掛け直して瞑目して何やら考え始めた。

 ジョニーの方を見やれば、リトルボスの事をまじまじと見ていて随分と驚いているようだった。

 

【この嬢ちゃんノーベル賞の科学者か何かか? アラサカの科学者だったりするのか?】

(いや、リトルボスは市井育ちの天才テッキーだ。医療を齧ってから才能が開花して色々と手を出してるが、本職は見ての通りリパードクだ)

【……肩書きが多過ぎやしないかこの嬢ちゃん。テッキーで、リパードクで、フィクサー。この辺りでもう腹いっぱいになるんだが】

(……リトルボス、だしなぁ)

 

 瞑目していたリトルボスが目を開き、シリアスな顔で俺を見やる。

 言われる言葉は何となく分かるが、心構えが少し欲しかった。

 

「可能性は零ではない。ナノマシン技術の、最先端のレポートがあればオレがどうにかできる……かも、しれない。悪いな、ヴィット。オレはテッキーであって、リパーの真似事をしているが、脳医学の名医って訳じゃない。こいつは非常にデリケートな問題だ。刺さった棘を抜くだけのお手軽作業じゃないって事だけは分かってくれ」

「……あぁ、リトルボスの診断を信じるよ。俺は、どうすれば良い」

「一先ずは安静だ。心臓移植を行ったんだ最低でも一週間は寝たきりで居て貰う。免疫作用が起きたら事が事だからな、蘇生措置ができる環境に居て貰った方が良い。いつ《Relic》が再稼働を始めるか分からないからな。その後は……、《Relic》製造の足跡を辿るべきだろう。此方から依頼として処理しといてやる、《ジャッカルズ》を使ってお前の未来を掴め」

「良いのか?」

「はんっ、言っただろう、メジャーリーガー級の報酬をくれてやるってな。……まぁ、此度は受け渡しが不可能だから失敗だが、それ相応の手当ては出してやるべきだろう。労災って奴だ。それに新興勢力の《機龍》の動きも気になる、暫くは大人しくしておけ。アラサカの方は問題無い。《機龍》の声明によって視線が其方にいっている。お前らがあの場に居た事を気付かれていないさ」

 

 リトルボスの労う様な優しい声色に癒される心地で頷き、息を吐いて生を実感する。

 ほんと、あの嵐からよく生きて帰れたものだ。……いや、心臓ぶち抜かれてるから死んではいるのか、蘇っただけで。

 流石リトルボスだな、頭だけ残ってれば生き返らせてくれるとは誇大広告も真っ青な腕前だ。

 そう言えば……引き千切られた筈の左腕が随分とメタリックになっているんだが、説明を貰うべきだろうか。

 

【そいつは俺の使ってたシルヴァーハンドだ。間違いねぇ、世界に一つしかない特注品だ。動きも、癖も、……全部良くなってたが、確実にそれは俺の左腕だ。俺の記憶を覗いたんだろ、なら理解出来る筈だ】

(やっぱりか……。と言う事は、俺の中にジョニーが居る事を)

【……ああ、理解してるだろうな。むしろ、それが理由だったんだろうが……】

(ジョニー?)

【いいや、お前は知らなくて良いさ。こんな負債を押し付けちまった俺の問題だ。あの時、俺がアラサカをきっちり潰せていれば……】

(あの爆弾で無理ならきっついだろ。考えられる中でも大分殺意高い手段だったろうに)

【だが、失敗した。失敗しちまった、俺はオルトを救い出せなかった……、ただの負け犬だ】

(オルト? 恋人か?)

【…………まぁ、そんな感じだ。ヤってヤられての慰め合いを恋愛と称するならな】

 

 話せば話す程親近感が湧いてくるジョニーとの会話に何処か友人との会話めいた心地良さを感じていると、苦い顔をしているリトルボスの顔が視界に入った。

 そうだった!? ジョニーは俺にしか見えないから変な場所を見つめて一人で笑う変な奴にしか見えなかっただろう。

 いや、リトルボスはジョニーの事を知ってるんだったか?

 

「もしや、幻聴だけではなく幻覚も見えていたりするのか? 記憶痕跡を解析した結果分かったが、その人の名前はジョニー・シルヴァーハンド。半世紀前に《SAMURAI》のギターとしてロックを貫いていた人物だ。言動が荒いかもしれないが、当時の反企業の勢いの中で生きてきた証拠だ。旧アラサカタワーをファックした伝説の一人でもある。《アフターライフ》にカクテルが並んでいるから、一度行ってみると良い。……あぁ、そう言えばあの日、《アフターライフ》の女王と呼ばれているローグも連れていたんだっけか。《Relic》の手掛かりを探すために会ってみても良いかもしれないな」

「そ、そうか。これは……正常なのか?」

「さて、どうだろうな。表向きの《Relic》のカタログを見れば、死者と再び会えて会話できるツールであるらしい。言うなればその人物を丸ごと模したAIとの会話プログラムだな。……だが、それならナノマシンなんて用いる必要は無い。BD技術の応用で十分だしな。アラサカが秘密裏に開発していた代物と言えばそれっぽいが、否定の材料も無いのも確かだ。ヴィット、お前の首に刺さっているそれは、未知のチップであり、一心同体の道連れでもある。抜かれる様な事はするなよ、文字通り死ぬからな」

「あ、あぁ……、肝に銘じておく」

「宜しい。では、もう寝ておけ。あいつらへの報告はオレがしておく。おやすみ、ヴィット」

「あぁ、何もかもありがとうリトルボス、おやすみ」

 

 ぼそりと何かを呟いたリトルボスだったが、鼻で息を吐いてからその場を去った。

 ……そう言えば此処って何処なんだ? 聞きそびれてしまったな……。

 

【感謝される資格は無い、ね……。随分と拗れてるようだな、あの嬢ちゃんは……】

 

 ジョニーも何やら呟いていたが微かな声量で聞こえなかった。

 ……此処って禁煙じゃない、よな?

 そう思って身体をまさぐって煙草を探したが、手術衣を着ていて普段の場所に煙草は入っていなかった。

 当然であるが身体を動かせば激痛が走るので動けないので取りに行けないし、そもそも此処が何処なのかも分からない。

 ……ジョニーの呆れた様な表情と煙草の約束を違えた事実に怒りの色が見えた、すまん。




【Tips】

・ジョニー・シルヴァーハンド
2077年の約半世紀前、2023年に旧アラサカタワーを爆破ファックした希代のテロリストにして《SAMURAI》のギターロッカー。
死亡時期は見ての通り、ヘヴィマシンガンによる胴ちょんぱの時点である。
原作における彼の記憶の追憶シーンに誰もがカッケェ!と叫んだ事だろう。
……しかし、半分死人の状態でソウルキラーされた事で彼の記憶はぐっちゃぐちゃであり、2020を史実とした場合に矛盾点が色々と出てしまうため、2077は2020の世界の別世界線とでも思うと納得できると思われる。
ジョニーの死因は2020だとショットガンだが、2077だとヘヴィマシンガンなため、そこらへんが世界線が変わった理由じゃないかなと納得せざるを得ない。
と言うか2020が史実だとすると追憶でのシーンが足りなさ過ぎるので、世界観を受け継いだ別世界線である(断言

原作での彼の記憶は第四次企業戦争の最終章であり、ミリテクのデータベース破壊部隊と一緒にアラサカをファックしに行くシーンである。
後々にオルトに指摘されているが、コンストラクトされたジョニーの記憶は虚栄心なのか、それとも自身のヒロイック性を示したかったからか、本来居る筈のミリテク部隊の活躍が描かれていない。
一例を挙げると、爆弾を設置した後に工作もしてないのにエレベーターが半ば落ち、ケーブルを撃てとゲーム的な演出が始まっている点だろうか。ケーブルを切るためには、内側から真上に撃ってお祈りするか、または工作班がケーブルを弄れる位置に居ないと無理である。ジョニーが離れて撃っている事から後者が有力である。
因みに、ケーブルを撃てと言う演出に騙されそうだが、この時の無駄な時間により本来地下に落ちて爆発する予定だった爆弾が、地上の高さで爆発してしまった事でひっでぇ大惨事を引き起こした。
これによりアラサカとミリテクが国有化され、戦争が終わったのである。
因みに、記憶冒頭の部分はファンを暴徒化させ、アラサカタワー前に突撃させたシーンである。それについてはヘリの時の会話でちょろっと言及されている。
……つまり、表向きにジョニーのテロであると周知されているのはこの出来事があり、ミリテクのやらかしを擦り付ける絶好の人物であったが故にである。

本作ではジョニーがジョ/ニーされた後に、ミリテクの誰かが弔いも兼ねてソウルキラーに繋げてオルトが居るであろう《神輿》に叩き込んだと言う設定になっている。
そのため、半分死んでる奴を突っ込んだ事で破損データが生じ、エラー起こしている間にジャグラが心臓を修復し、息を吹き返した事で半ば《Relic》が覚醒している状態を保っている。
サブロウはこのジョニーコンストラクトを、半生半死の状態でソウルキラーに掛けたらどうなるかのサンプルとして残しておいた訳である。
もしかしたら、コンストラクト化してチップ化した時にサブロウが呟いた言葉を、記憶のシーンとごっちゃにした可能性もあったりなかったりする。
詳しい事は何処にも書かれていないので脳内補完するしかないのだ。

・銀色の腕
お察しの通りジョニーの左腕を魔改造されたものである。
肘の突起物は生活に支障が出るので収納された。
軍用試験モデルのプロジェクタイルランチャーが内蔵されている。
これの作者は、仇の武器が入ってるのエモくね?、と言うノリで作ったとか。
ジャグラくんちゃんが死蔵するつもりだったコレクターアイテムであり、使う予定は本気で無かった模様。
《機龍》絶許、チャートを半ばぶち壊され大分キレていた。
と、言いつつ、移植する際には壊れた笑みを浮かべていたらしい(デラマン談

・ヴィット&ジョニー
コーポVなのだが、本作のコーポVは非常にジョニーと似た者同士である事を忘れてはいけない。
ぶっちゃけ、サブクエとメインクエの温度差半端無いので最初から仲良しにさせたろと当初から思ってた。

・《Relic》の起動条件
移植する肉体の脳死や心停止によるバイタルの停止が必要不可欠である、とアンダース・ヘルマンによってレポートされている。
つまり、原作の瀕死状態での起動は完全に意図されていない誤作動だった。
神経ポートから脳に癒着した《Relic》が、頭を撃たれ脳が傷付いた際に修復機能が起動されナノマシンが活性化したんじゃねぇかなと作者は思っている。











・ジャグラ・カグラの呟き
三日以上掛かる筈の生体パーツが何故この場にあるんだろうか。
しかも直ぐに使える様にされた心臓の生体パーツが、だ。
そう言えば、誰かが心臓をぶち抜かれても連れて帰れと言っていたような……。

――つまりはそう言う事である。

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